書籍『ルイ・ヴィトンの法則』から学ぶ。ブランドをつくるマーケティング/CRMとは?
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街をどんなに適当に歩いても必ずといっていいほど出会う「ブランド」があります。
その代表的なブランドのひとつが『ルイ・ヴィトン』です。
みなさんは、ルイ・ヴィトンと聞いてどのようなブランドイメージを持っていますでしょうか?
今回は、このルイ・ヴィトンをテーマとして取り上げます。
お客様に受け入れられるブランドづくりに必要なこと、そしてお客様の関係構築すなわちCRMのポイントとはどのようなものか?について考えてみます。
■書籍『ルイ・ヴィトンの法則』から学べることとは?
ルイ・ヴィトンのマーケティングやCRMを学ぶにあたっては、書籍『ルイ・ヴィトンの法則』(東洋経済)をぜひ手にとってみることをおすすめします。
こちらの書籍は2007年8月に発刊されています。そして、現在第6刷となっています。ビジネス書籍として長くそして高い関心を集めています。
【書籍の目的】
ルイ・ヴィトンという単独のラグジュアリーブランドの戦略を4Pごとに体系的に分析することにより、一般消費財とは異なるブランドマーケティングの法則ないしは原則を抽出すること。(6,7ページ)
【著者 長沢 伸也氏の紹介】
早稲田大学大学商学研究科の教授であり、また、早稲田大学ビジネススクールLVMH モエヘネシー・ルイヴィトン寄付講座責任者もつとめていらっしゃいます。
また、長沢教授は『シェネルの戦略』(東洋経済)も執筆しています。
今回は、長沢教授が執筆した『ルイ・ヴィトンの法則』を参照しながら、ブランドをつくるマーケティング/CRMをテーマに考えてみたいと思います。
■ルイ・ヴィトンのマーケティング。「セレクティブマーケティング」とは?
①セレクティブマーケティングとは何か?(126ページ、205ページ)
ルイ・ヴィトンが唱える「セレクティブ・マーケティング」とは生産量が限られた高級品を売るのに特化したマーケティングです。
第一には、ブランドの付加価値をあげること、第二に高級品を求めるところに届ける「セレクティブ・ディストリビューション」が主な施策となります。
②セレクティブマーケティングが有効となる業界とは?
みなさまの会社の製品/サービスの供給量が限定されていること、すなわち大量生産大量消費型ではない場合は、ルイ・ヴィトンが志向し、実現しているセレクティブマーケティングは有効である可能性が高いです。
また、製品/サービスの価格、プライスがコモディティ水準ではなく、高額である場合もセレクティブマーケティングが機能しやすいといえます。
③ルイ・ヴィトンが実践するマーケティング戦略とは?
書籍『ルイ・ヴィトンの法則』から内容を抜粋します。
多くの方がすでにご存知の内容も多いことでしょう。 しかしながら、われわれが注目することは、ルイ・ヴィトンがブランド価値をさらに発展させるために、これらのマーケティング・コンセプトを創業から160年以上にわたって一貫し、継続させていることです。
1)プロモーション「パブリシティ重視の法則」(164ページ)
ルイ・ヴィトンはTVCMを行いません。なぜならば、TVCMはリーチを目的にしており、リッチネスを達成することはできないからです。
リッチネスとは、伝える情報の充実度をいいます。ルイ・ヴィトンは、リッチネスを実現させることを目的に、パブリシティを重視しています。 パブリシティとは、マスコミを通じての広報活動です。これによって吸引力と客観性を保持しています。
2)プロダクト「ライセンス禁止の法則」(59ページ)
ルイ・ヴィトンはライセンス販売を行いません。ライセンス販売は短期的には利益をうみます。
しかしながら、自社がブランドをコントロールできないため、長期的にはブランド力を弱める格好になるからです。
3)ブランド「パーソナル志向を叶える法則」(219ページ)
御社の製品/サービスを長く使い続けているファンの方、すなわち御社にとってもっとも大切なお客様の想いについて想像してみましょう。
「誰ももっていない、わたくしだけの製品/サービスがあったらいいのに。わたくしだけの専用アイテムがあったらいいの。」
ルイ・ヴィトンは、ルイ・ヴィトンを愛するお客様に対して個別の特別な製品を今までも、そして、これからも提供しつづけるのです。
■「セレクティブマーケティング」を実践するには?
①セレクティブマーケティングを実践するポイントとは?
セレクティブマーケティングとは、高級品に特化したマーケティングであること、さらにブランド力を高めるマーケティングであると説明しました。
セレクティブマーケティングを実践する場合には、御社はいったい何を行ったらよいのでしょうか?
大きく「2つ」の実践ポイントがあると判断しています。
1.御社の高級/高額製品・サービスを届けるお客様を「セレクト」すること。
2.御社にパーソナル志向を熱望するお客様を「セレクト」すること。
【セレクティブマーケティングの実践。お客様のだれをセレクトするのか?】
もうすこし、簡単な表現におきかえてみます。
1.御社の高級/高額製品・サービスを購買できる経済水準の高いお客様。
2.御社に特別な想いや期待をよせる「ファン」。
御社がセレクティブマーケティングを実践しようとした場合、御社の多くいらっしゃるお客様の中から、経済水準が高くかつファンであるお客様だけを見つけることがポイントとなります。
②セレクティブマーケティング。データベースマーケティングで実現する。
当社/ランドスケイプは、データベースマーケティングサービスを提供しています。
ラグジュアリーブランドをはじめとした各企業のマーケティング活動を最適化する支援を行っています。
具体的には、多くのお客様情報を分析して、経済水準が高くかつファンであるお客様を特定しています。
また、当社のデータベースマーケティングロジックを活用することで、 購買経験が一度もない見込客の中から、将来にわたって長く購買をしてくれる「未来のファン」を見つけることも可能です。
もし、御社の製品/サービスが高額で、特定の特別なお客様だけを対象にするというセレクティブマーケティングを・・・とお考えの場合は、お気軽にご相談ください。
●ラグジュアリーブランド企業。
休眠のお客様の「セレクト」を工夫。CRMプログラムを再構築。
●「富裕層のライフスタイルレポート」
経済水準が高いお客様のパーソナル志向性を探る。
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