若者の80%以上はケータイ代をもっと節約したい/10代男女の消費行動調査
Webマーケティングガイドでは、モバイルインターネット調査会社のネットエイジアと共同調査のもと、10代の消費行動に関する調査を行った。
その結果、携帯電話への出費は月に5,000円以上10,000円未満が64.9%、男女とも30%以上が「デート」にお金をかけないと回答した。また、今後支出を増やしたいのは「ファッション関係」の60.9%、節約したいのは「携帯電話」が86.7%と「飲食」が79.7%、男性においては「美容関係」も高く83.8%となっている。
さらに、支出を増やしたい理由としては「キレイになりたいから(ファッション関係)」「豪華にいきたいから(飲食)」など、逆に節約したい理由としては「使いすぎてしまうから(携帯電話)」「買いすぎてしまうから(ファッション関係)」などが見られ、余計な出費を抑えて贅沢をしたいという意識があると考えられる。
※本調査は、15~19歳のモバイルユーザーを対象に行った。調査概要に関しては、記事の末尾に記載している。
10代のお小遣い平均金額は1万3,700円
まず、10代男女のお小遣い(月額)を自由回答形式で尋ねた結果、全体の平均金額は「1万3,700円」となった。男女別では、男性が「1万2,700円」、女性が「1万4,700円」と、女性が男性を2,000円程度上回る結果となった。
女性は「ケータイ」「美容」に支出が多い
次に、1か月にかける金額を携帯電話やファッション関係など全5項目について尋ねた(Q2-1)。
その結果、携帯電話においては「5,000円以上10,000円未満」が64.9%で最も多く、次いで「5,000円未満」の16.5%が続いた(この調査はモバイルリサーチによるものである点に留意が必要)。
この結果を男女別にみると(Q2-2、2-3)、男性においては「5,000円以上10,000円未満」が56.6%と女性の73.3%に比べて約17ポイント低く、逆に「5,000円未満」が女性に比べ約16ポイント高い24.3%となった。
Webマーケティングガイドが行った「10代女性のモバイル利用に関する調査」(2007年4月)と「10代男性のモバイル利用に関する調査」(2007年5月)によれば、女性では約25%が、男性においては約15%が月額10,000円以上の携帯料金を支払っていると回答している。
その他の項目においては、女性は飲食、男性はファッションに対する消費を抑える傾向にあることがわかる。
また、興味深いのは男女ともにデートに対して「お金をかけない」と回答した方が30%以上となっており、お金のかからないデートをしている、もしくはお互いが金銭的に相手に頼っているのかもしれない。
増やしたいのは「ファッション」「デート」、節約したいのは「携帯電話」
次に、今後支出を増やしたい、もしくは節約したいと思う項目について尋ねた(Q3-1)。
その結果、増やしたい項目では「ファッション関係」が60.9%で最も高く、次いで「デート」の51.6%、そして「友達との遊び」が50.7%で続く結果となった。逆に、節約したい項目では「携帯電話」が最も高く86.7%、次いで「飲食」の79.7%が続く結果となった。
男女別に見ると(Q3-2)、女性においては美容関係で支出を「増やしたい」と回答したユーザーが男性に比べ30ポイント程度高く、ファッションについても13ポイント程度上回っている。一方の男性は、飲食で女性に比べ13ポイント高く、デートでは6ポイント高くなっている。10代であっても、女性は“自分磨き”にお金を惜しまない傾向がある。
デート代については、男性は「増やしたい」が54.3%、女性では「節約したい」が51.2%で過半数を超える結果となっている。
余計な出費を抑えて贅沢をしたい?
今後の支出を「増やしたい」、もしくは「節約したい」と思う項目とその理由を尋ねた。
今後の支出を増やしたい項目とその理由
支出を増やしたいと思う項目では、「豪華にいきたいから(飲食)」や「キレイになりたいから(ファッション関係)」、そして「もっと旅行に行きたいから(友達との遊び)」など、贅沢をしたいという意識が見てとれる(Q4-1)。
飲食 |
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携帯電話 |
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ファッション関係 |
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友達との遊び |
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ゲーム |
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その一方で、「運動をするとお腹が減るので(飲食)」や「(携帯電話を)音楽プレイヤーとして使うから(携帯電話)」といった回答もある。
今後節約したい項目とその理由
また、節約したいと思う項目では、「食べ過ぎてしまうから(飲食)」や「使い過ぎてしまうから(携帯電話)」、そして「買いすぎてしまうから(ファッション関係)」など、つい余計な出費をしてしまっているという意見が多く見受けられた(Q4-2)。
飲食 |
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携帯電話 |
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ファッション関係 |
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友達との遊び |
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余計な出費をしてしまうのは10代に限った消費傾向ではないが、収入面での制限が10代の男女の意識を高めているのかもしれない。
節約のために「通話よりメール」「家計簿をつける」
さらに、節約している項目について具体的に行っていることを尋ねた(Q5)。
代表的な回答は以下の通りである。
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節約方法として、携帯電話においては「割安のプランに加入する」や「携帯キャリアを変更する」などの意見が出てくるかと思われたが、多く見受けられたのは「ケータイをあまり使わない」や「通話ではなくメールを中心に利用する」などの回答であった。
全体的な傾向としては、女性は「お小遣い帳/家計簿をつける」や「お菓子コーナーをうろうろしない」、そして「通話ではなくメールを利用する」など、小さなことからコツコツと努力している傾向がある。
その一方で、男性は「アルバイトをする」や「ガマンする」など、稼ぐか使わないかという極端な意見が多く見受けられた。
10代男女は貯金に意欲的
最後に、貯金をしているかどうかと今後の意向を尋ねた(Q6-1)。
その結果、貯金を「行っており、今後もすると思う」と回答したユーザーは54.5%で半数を超えた。また、「現在は行っていないが、今後はしようと思う」は40.0%となり、10代男女の約95%は貯金に対して積極的な意思を見せている。
貯金の利用実態を男女別にみると(Q6-2)、それほど大きな違いはないものの、男性は女性に比べ「行っており、今後もすると思う」と回答したユーザーが5ポイント以上高く、男性の方が貯金をしている傾向が強いことがわかった。
今後の貯蓄意向については女性の44.2%が「現在は行っていないが、今後はしようと思う」と回答しているのに対し、男性は35.8%に止まっている。また、「現在は行っていないし、今後もするつもりはない」というユーザーも5.2%と女性に比べて多い。
上記からもわかるように、男性の大半は堅実的に貯蓄を行っているものの、ある一部のユーザーにおいては貯蓄を行わない「刹那的」な消費スタイルが取られているようだ。
調査概要
- 男女比:均等割り付け。
- キャリア比:docomo:47.2%、EZweb:37.4%、SoftBank:15.4%
- 調査対象:15歳~19歳のモバイルユーザー345人
- 調査期間:2008年6月20日~2008年6月23日
- 調査方法:モバイルリサーチ
- 調査機関:ネットエイジア株式会社
- 本調査は、業界の全般的な調査であり、あくまでも指標となるものですので、参考データとしてご活用下さい。業種や取り扱っている商品、またユーザーの属性によっても調査結果は大きく異なると考えられます。
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