ネット広告の6割はスマホが占める。D2CとCCIが2016年度インターネット広告市場の調査結果を公開

D2Cは、サイバー・コミュニケーションズ（CCI）と共同で2016年1月～12月におけるインターネット広告市場規模推計調査を実施し、4月17日に調査結果を発表した。

同調査は、インターネット広告市場におけるデバイス（スマートフォン・PC）別広告費、広告種別広告費、ビデオ（動画）広告費を調べたもの。媒体社を対象とした調査と電通が2017年2月に発表した「2016年　日本の広告費」をもとに調査結果を集計した。

インターネット広告媒体費の6割をスマートフォン広告費が占める

2016年のインターネット広告媒体費は1兆378億円（電通「2016年日本の広告費」より）。そのうちスマートフォン広告費は6,476億円（62％）、PC広告費は3,902億円（38％）となり、スマートフォン広告費が初めて6割を超えた。

2015年との比較ではスマートフォン広告費が前年比130％、PC広告費が前年比93％だった。

また、2017年の市場規模は、スマートフォン広告費が8,010億円（前年比124％）、PC広告費が3,579億円（前年比92％）とされ、スマートフォン広告費が引き続き高い成長率を示すと予測される。

ビデオ広告は急速に成長。前年比168％

ビデオ（動画）広告費は869億円で、インターネット広告媒体費全体の8.4％を占めた。2015年との比較では前年比168％と推計され、急速な成長を見せている。

また、2017年のビデオ（動画）広告費は1,224億円になると予測され、前年比141％と引き続き高い成長率を示すと推計されている。

スマートフォンの運用型広告費が全体の48％を占める

広告種別では、運用型広告費が7,383億円でインターネット広告媒体費の71％。なかでもスマートフォンの運用型広告費（5,020億）はPCの運用型広告費（2,363億円）を大きく上回っており、スマートフォンの運用型広告費は全体で最も高い比率（48％）だった。

なお、運用型広告費以外の広告種別については、予約型広告（純広告やタイアップ広告などを含む）は1,538億円（全体の15％）、成果報酬型広告（アフィリエイト広告やリワード広告を含む）が1,457億円（全体の14％）という結果だった。

スマートフォンではソーシャル広告が急成長

スマートフォン広告費のみに絞って見ると、内訳は先述したとおり運用型広告費がトップ（5,020億円：78％）で、続いて予約型広告費（823億円：13％）、成果報酬型広告費（633億円：10％）となり、予約型広告費が成果報酬型広告費を上回った。

運用型広告費をより細かく分類すると、検索連動型広告費（2,162億円：33％）、その他運用型広告費（2,003億円：31％）、ソーシャル型広告費（854億円：13％）の順だった。

これらを前年比で見ると、ソーシャル型広告費が163％で最も成長率が高く、順に予約型広告費が149％、その他運用型広告費が130％、検索連動型広告費が123％、成果報酬型広告費が103％だった。

調査概要

• 調査企画・実施： D2C、サイバー・コミュニケーションズ
• 調査目的：
• 調査方法： インターネット媒体社へのヒアリングおよび各種データ収集・分析
• 対象期間： 2016年1月～2016年12月
• 調査期間： 2016年12月～2017年2月