ひとりSEO担当者の疑問に答えます

SEOによる流入のコンバージョン率を高めるには?

SEO担当者の質問に、SEOのエキスパートである住 太陽さんが実践的で有効な解決法を答えます。今回の質問は「SEOによる流入のコンバージョン率を高めるには?」です。

ひとりで頑張るSEO担当者さんの悩みに答える本連載。今回の質問は「SEOによる流入のコンバージョン率を高めるには?」です。この回答は「ターゲティングを見直しましょう」です。

「SEOによる流入のコンバージョン率を高めるには?」に対する回答は
「ターゲティングを見直しましょう」です

流入は多いがコンバージョン率が低い

今回の相談内容は、SEOで流入は多いもののコンバージョン率が低いため、コンバージョン率を高めたいというものです。ペンネーム「hashimoto」さんが寄せてくださいました。hashimotoさんは定期的にA/Bテストを実施していますが、なかなか結果につながっていないとのことです。

これは本当によくある問題で、特にコンテンツSEOを実施しているサイトに多い問題です。実際のサイトを見ていませんので予想ですが、おそらく、そもそもコンバージョンにつながりにくいユーザーを集客しているのではないかと思います。結論として、ターゲットの見直しが必要となるでしょう。

キーワード選定はターゲティング

流入は多いのにコンバージョンが少ないという問題を抱えているサイトの多くでは、SEOのキーワード選定方法に問題があります。リスティング広告と同様にSEOでも、検索キーワードの選定は、ターゲティング戦略の一環だといえます。コンバージョンにつながる見込み客が使うキーワードを選ぶ必要があります。よくある間違いは次のようなものです。

  • プレゼント用の花束を売りたいのに「花束+作り方」のようなキーワードを選んでいる
  • 自動車の板金塗装を売りたいのに「バンパー+傷+直し方」のようなキーワードを選んでいる
  • システム開発を売りたいのに「Python+NameError」のようなキーワードを選んでいる

上記の各例に共通しているのは、購入したい人ではなく、方法を調べている人をターゲティングしていることです。本来のターゲットは購入につながりそうな見込み客ですから、自分で何とかしようとする人々ではなく、購入しそうな見込み客が使うキーワードでターゲティングする必要があります。

検索ボリュームに惑わされない

キーワードプランナーなどの各種キーワードツールを使い、検索ボリュームの大きさを重視してキーワードを選定すると、どうしても「自分で解決する方法」のようなキーワードを選択しがちです。しかしこれでは本来のターゲットとズレていますから、どれだけ流入を増やしてもコンバージョンにはつながりません。

一般論ですが、自分で解決する方法を調べている人の数と比較すれば、コンバージョンにつながる見込み客は少数です。その少数の見込み客を誘引する検索キーワードには、それほどの検索ボリュームはないのが普通です。SEOの最終的な目標をコンバージョンの獲得に置くなら、検索ボリュームは小さくても確実に見込み客を集められるキーワードを選定する必要があります。

まとめ

SEOの方法を調べていると、検索ボリュームの大きいキーワードを選定したあとでそれに合わせてコンテンツを企画するという方法を推奨している記事を頻繁に見かけます。しかしその方法は、とにかく検索流入を増やすことだけが目標ならいいでしょうが、コンバージョンの獲得が目標の場合には不適です。

SEOでもリスティング広告と同様にキーワード選定はターゲットユーザーの絞り込みであると考えたうえで、自社の製品やサービスが解決策となる問題や課題や悩みごとを抱えた見込み客が使いそうなキーワードを選びましょう。そうすれば、SEO経由のコンバージョンを増やすことはそう難しくはありません。

P.S.
本コーナーでは、読者の質問にお答えしています。誰にも聞けずに困っていること、現場で感じるふとした疑問など、どしどし質問をお寄せください。

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