その文章、欲張りすぎているのでは?
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この記事は、第2章「読み返して直す」から、Chapter 2-25「ひとつの文で欲張らない」の内容をお届けします。
ひとつの文章に乗せる情報量をコントロールできるようになりましょう。一文で朗々と語り継いでいくスタイルは美文調ともいわれ、雄弁なイメージを持たれがち。しかし読み手にとっては文意を追う負荷が増える一方であり、実用的な文章には不向きといえます。
基本のスタイルは一文一義の原則。情報を小分けに運ぶと、混乱も負荷も減らすことができます。改善文では、原文をトピックのかたまりごとに3つの文に分け、接続詞を補いました。
1文目は「キュレーション」について、2文目は現在の「傾向」、3文目はそれを踏まえた「ナタリーのポリシー」です。一連の文で言いたいことが、段階を踏んですっきりと伝わる文になったと思いませんか。
ちなみに1文目は「キュレーションとは要するに見かけのいいバケツである。」と単文に分割することもできますが、「水をくむ場所がなければ成り立たないものだ。」という内容とのつながりが強いため、複文のままで残しました。一文一義と言っても、すべてを単文にバラすということではないのに注意しましょう。
文芸の世界ならともかく、実用的な文章の世界では、わかりやすさが第一。ギリギリぶっきらぼうではないくらいの素朴さがいい湯加減です。
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「書けないカギは書く前にあり」。毎月3,000本以上の記事を配信し続けるカルチャーニュースサイト「ナタリー」で実践されている文章の書き方を、一般向けに解説する初めての書籍です。
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