企業ホームページ運営の心得

計画が与える3つのメリット。今日から始めるベンチマークテスト

計画を立てる3つのメリットを紹介
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Web 2.0時代のド素人Web担当者におくる 企業ホームページ運営の心得

コンテンツは現場にあふれている。会議室で話し合うより職人を呼べ。営業マンと話をさせろ。Web 2.0だ、CGMだ、Ajaxだと騒いでいるのは「インターネット業界」だけ。中小企業の「商売用」ホームページにはそれ以前にもっともっと大切なものがある。企業ホームページの最初の一歩がわからずにボタンを掛け違えているWeb担当者に心得を授ける実践現場主義コラム。

宮脇 睦(有限会社アズモード)

心得其の391

新年の計画を立てる

あけましておめでとうございます。今年も「心得」にお付き合いいただければ幸いです。

1年の計は元旦にありというように、「計画」はとても大切です。しかし、世の中には「計画性」を標準装備している人と、未装備の人がいます。夏休みや冬休みの宿題を計画通り達成する同級生を、奇人変人と小馬鹿にしていた私は後者に属していました。

「計画性」はオプションで装備することができますが、そもそもこの手の人種は「計画を立てるメリット」がわからず、必要性を感じていません。それどころか、人生にサプライズとハプニングつきもので、「計画」通りにいく方が少ないなどと、へりくつを並べていたのは私です。

そこで2015年の第1回は「計画を立てる3つのメリット」に迫ります。

10分単位の作業割り当て

手始めに「1日」の計画を立ててみます。

たとえば、「サイト構築」の実務なら、漫然と「サイト構築」とするのではなく、設計、コーディング、写真加工、パーツ(素材)収集と、具体的作業内容を明記します。フリーのプログラムを移植するときには、(プログラムの)ダウンロード、設定(カスタマイズ)、ローカルテスト、デバッグ、公開テストと細分化し、それぞれに10分、15分の単位で作業時間を割り当てます。

計画にあたり、Googleカレンダーなどのスケジュール管理ツールを使う方法もありますが、まずはルーズリーフや大学ノートによる手書きがオススメです。特に「計画性」を標準装備していない人種は、Googleカレンダーのきっちり揃ったマス目に緊張し、計画を立てるだけで1日が終わってしまう可能性があります。作業内容と時間単位は細かくしますが、書式は適当な箇条書きでOKです。

計画で知る市場価値

計画を書いたら手元に置いて業務を開始します。どれだけ綿密な計画を立てていても実際には「ズレ」が生じますが、それを立てた計画の脇に赤字で記入していきます。30分で計画した作業が、45分を要したならそれを書き込み、現時点での「実力」は45分だと認識します。これが「計画を立てるメリット」の1つ、「自己分析」です。

しばらくして45分を要した作業を30分に短縮できれば、レベルアップした証明です。数量化できる単位時間当たりの作業量の増加は、すなわちあなたの「商品価値」の高まりを意味します。実際の評価は上司が下すにせよ、自分を客観的に評価できる指標を持つことは、会社員生活において精神的な余裕を生み出します。これが2つ目のメリット。

一言で言えば、「転職」における「市場価値」をチェックしやすくなるということです。単純化した例えですが、内容が同じだとしても、WordPressによるサイト構築に要する時間が1日と1週間では、前者の市場価値が高いということです。

ピンチに取り組むこと

私が「計画を立てるメリット」に気がついたのは、会社員時代に広告制作事業の立ち上げたときのことです。人に恵まれました。納品日にならないと印刷を始めない印刷屋、自ら申告した締め切りを守らないデザイナー、進捗状況も考えずに仕事を取ってくる同僚たち。このすべての行程管理が私の仕事となりました。

加えて、当初は2年ほど掛けて習得する予定だった、DTPも含めた商業印刷ノウハウの早期戦力化にも追い込まれたのは、DTP機材の導入を決済した役員が、素人に毛も生えないレベルの私がすでに「プロ級」だと、己が保身で社長に吹き込んでいたからです。

問題を解決するには、現有戦力や状況の把握が必要だとは、プログラマ時代の師匠に仕込まれたことです。ピンチにこれを思い出します。印刷屋もデザイナーも外注で、今のようにスマホをGPSで監視できない時代では、外回りにでた同僚の行動は補足できません。確認できる「現有戦力」とは、己の能力だけです。そこで先の「箇条書き計画」に取り組みます。いわば「ベンチマークテスト」を自分に課したといったところです。

繰り返しチェックする

計画を実行するときには、実績の差分を繰り返しチェックし、「計画の精度=作業精度」を上げていきます。さらに「画像加工」のように、似たような作業はまとめておいて、集中的に取り組むことで、作業速度アップを実現します。武道でいう「量稽古」で、このときも、1枚当たり何分何秒で仕上がるかを「計画」してから取り組みます。アナログ時計を画面の脇におき、仕上がるたびに秒針を目で追うとき、脳内に流れた曲は、T-SQUAREの「TRUTH」(フジテレビ系F1中継のテーマソング)。

そして3か月もせずにDTPの技術を身につけ、社内の問題はほぼ解決しました。私自身が「制作スタッフ」になることで、急な受注対応を可能とし、内製化によってデザイン費を利益計上できるようになったからです。気がつけば「計画性」が身についていました。余談ながら、この頃から自分の市場価格をこまめにチェックするようになり、後の起業へとつながっていきます。

計画とは何か

すると疑問がよぎります。印刷屋とデザイナーに「納期を守る」、すなわち「計画性」がないことです。印刷屋は30年、デザイナーも10年を超えるキャリアがあるのにです。そこで印刷屋とデザイナーの作業を勝手に「計画」し、実際の行動と重ねてみると共通点が見てきました。私の考える「計画」とは、現在を起点とするものですが、彼らは、締め切りという終点から逆算していたのです。わずかな誤算で、納期が遅れるのは当然です。そこで締め切りを1日早く伝える、いわゆる「サバを読む」で解決します。

これが「計画を立てる」ことの3つ目のメリットです。「計画」の手法を用いることで、他人の行動もある程度まで「想定」できる、すなわち「行動予測」や「シミュレーション」ができるようになるのです。一般社会においては、行き当たりばったりにみえる人や会社でも、彼らなりの規則性に沿って動いているものです。

日々の計画は前日までに立てるべきですが、計画性が装備されていない人が、明日の計画に挑むのは無謀です。まずは当日から、今週だけでも「計画」に取り組んでみてはいかがでしょうか。

今回のポイント

計画は自己分析

自身の市場価値を知るツールにもなる

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