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Facebookページの「顧客から愛される運用術」を藤巻百貨店・タグボート・プレンティーズの運営担当者が講演

広告主企業側のFacebookページオーナーが運用術を語った講演をレポート
マインドフリー株式会社/株式会社トーチライト 2013/8/1 8:00 | 印刷用
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Webマーケティングのツールの1つとして、注目を集めるFacebook。自社サービス・製品のFacebookページを運用し、顧客とのコミュニケーションを図ろうとする企業も増えています。そんな企業の担当者向けに、Facebookページの運用法や広告ノウハウ、マーケティング全般についてレクチャーする講座、「1日でマスター!Facebookマーケティングプロ養成講座」(主催マインドフリー、トーチライト)が東京と大阪で6月に開催されました。

本レポートでは、6月13日に開催された東京講演のなかから、Facebookページのオーナーが成功ポイントを語ったパネルディスカッション「Facebookページオーナーの体験談」の内容をお届けします。講演では、Facebook Japan 竹山枝理香氏をモデレーターに、ザッパラス 中村亮氏、タグボート 徳光健治氏、プレンティーズ 長谷川裕氏が登壇し、自社サービス・製品のFacebookページ運用術について語りました。

※本レポート内のファン数などの情報は講演時点のものです。

写真左から順にFacebook Japan 竹山枝理香氏、株式会社ザッパラス 中村亮氏、株式会社タグボート 徳光健治氏、プレンティーズ 長谷川裕氏。

Facebookならではのリアルタイム性、情報拡散力を活かす

――まずは簡単な自己紹介をお願いします。

中村 ECサイト「藤巻百貨店」を運営しています。

藤巻百貨店は、元伊勢丹カリスマバイヤー藤巻幸大さんのプロデュースのもと、日本のいいものをストーリー仕立てで紹介するセレクトショップです。Facebookページ(藤巻百貨店)の正式オープンは昨年5月で、現在「いいね!」数は約14万人ほどです。

藤巻百貨店
藤巻百貨店

徳光 タグボートは現代アートを取り扱う会社です。

ECサイト「@GALLERY TAGBOAT」でのネット販売、フリーペーパー「タグボート」、若手アーティスト向けの「イベント運営」の3本柱で事業を展開しています。Facebookページ(タグボート)は2012年12月から本格的に運用スタートし、「いいね!」数は約9,700人です。現在は主に台湾のお客様向けに運用しています。

タグボート
タグボート

長谷川 Plenty's(プレンティーズ)は、湘南の茅ヶ崎に8年前にオープンした、地域密着型のアイスクリーム店です。

Facebookページ(プレンティーズ アイスクリーム)の「いいね!」数は1,500人ほどですが、地元ファンを中心にもっと広げていきたいと考えています。

プレンティーズ
プレンティーズ

――Facebookページ運用前に抱えていた課題について、また運用後に課題がどう変わったか、教えてください。

中村 弊社はお客様と1回限りの関係で終わるのではなく、長期的なお付き合いをしたいという課題を持っており、それを実現する手法の1つとしてFacebookページでの発信を始めました。伝えたいコンテンツをタイムライン上へ投稿することで、お客様とより粘着性の高いコミュニケーションを図れるようになったことに、手応えを感じています。

集客面でも数字で結果が出ており、Facebookページから本サイトへ、月間100万インプレッションほど誘導しています。

徳光 タグボートは「現代アートのネット販売」としては国内最大の規模です。しかし、奈良美智さんや草間彌生さん、村上隆さんあたりのアーティストを知っている人はいても、現代アートはまだまだ日本ではニッチな市場。そこで、弊社のブランドイメージやサイトを世の中に浸透させるといった課題を解決するために、Facebookページを運用し始めました

しかし、マーケットの大きい欧米やアジア各国と比べると、日本国内のマーケットはあまりにも小さいのです。そこで、国内ではなく海外をターゲットにした方がいいのでは、と方針を変えました。台湾を強化したところ流入が増え、現在約9,700人のファンのうち8割が台湾の方です。

長谷川 広告ではリアルタイムな情報を伝えられないことに、問題意識を抱えていました。これまでは新聞折り込みチラシやオフラインのクーポン、フリーペーパーを広告として活用していましたが、2~3日後に急遽イベントを開催しようと思ったとき、広告出稿するのはスケジュール的に難しい。Facebookページの存在を知って、ファンの方へ鮮度の高い情報を伝えるには最適なツールだと思い、運用を開始しました。

初期の集客には社員や友人とのつながり、Facebook広告を活用

――実際にFacebookページの運用を始めてから、どのようにしてファン数を増やしていったのですか

中村 初めはファンをどのようにして集客すればいいのかわからず、社員に「いいね!」してもらうことから始めました。藤巻百貨店をプロデュースし、約5,000人の友達を持つ藤巻幸大さんにも、Facebookページの告知をお願いしました。藤巻さんのおかげで「いいね!」はかなり増えましたね。Facebook広告も少し使いました。

徳光 地道に投稿を続けていれば、ファンは自然と増えていくと思っていました。しかし、ただ投稿するだけでは、なかなかファンは増えません。運用開始から1か月後くらいに、Facebookページを友達に紹介する方法を初めて知り、実践してみたところ約300人が「いいね!」してくれました。その後は海外向けのFacebook広告出稿を中心に、「いいね!」を増やしていきました。

長谷川 私たちも友人やスタッフによる「いいね!」からスタートしました。初めのうちはよくわからないまま、個人的な投稿をしていたせいか、あまり反応はなかったのですが、詳しい人間に教わりながら、店の商品を投稿するようになると「いいね!」が増えていきました。店舗でもQRコードを提示したり、「Facebookページに『いいね!』してください」とポスターを貼ったり、リアルの場でも工夫を凝らしました。

――Facebookページ運用は何人程度でされているのでしょうか。

中村 開設当初は、担当という意味では1人ですが、他の業務も兼務しているので、実質0.3人くらいでした。現在も担当は1人ですが、業務ボリュームとしては、0.8人くらいの感じで運用を担当してもらっています。

徳光 投稿担当は2名で、1日に30分程度の時間を使って運用しています。

長谷川 運用は私1人で、適宜行っています。

慎重な写真選定や投稿時間の調整が、「いいね!」数を左右する

――投稿するうえで意識していること、工夫していることは、どのようなことでしょうか。

中村 写真やテキストを一目見ただけで「欲しい!」と思っていただけるように意識しています。サイト用に撮影した写真があるので、運用担当者に渡して投稿してもらいます。職人の手仕事が伝わるようにと、ビジュアルだけでもイメージが伝わるような写真を選んでいますが、テキストでも丁寧にフォローします。

徳光 気を付けているのは投稿する写真と言語の2点です。作家さんや作風、モチーフ、さらには色や柄によって「いいね!」数が変わってきますから、弊社で所有する約2万点の写真の中から慎重に選びます。

たとえば、黄色いかぼちゃの作品を投稿したところ、予想外に台湾の方から「いいね!」がたくさんついたことがあります。台湾では黄色いかぼちゃは縁起がいいとされているそうで、意外なところから「いいね!」が増えることがあります。アートフェアなどのイベントレポートを、アルバムにして投稿するのも「いいね!」が多く集まります。言語については、海外のファン獲得を強化しているため、日本語と英語、中国語の3か国語で投稿しています。

――ターゲットを理解したうえで中国語にされているのですね。中国語の下にあるURLでは英語ページ、日本語の下にあるURLからは日本語ページへ飛ぶよう、工夫されています。

長谷川 新商品やイベントに合わせて、タイミングを見計らって投稿するよう、意識しています。来店していただくことが大事なので、来店動機をいかに増やすかを念頭に置いています。私がモバイルで撮影した、「商品のにおいを感じてもらえそうな写真」を選んでいます。一般的な方の朝晩の通勤時間、ランチタイムをめがけて投稿しています。

広告活用で認知度アップ、海外顧客獲得を狙う

――次はFacebook広告について伺います。いつ何をきっかけにスタートしたか、またFacebook広告を出稿する前後で変わったことについて教えてください。

中村 最初はずっと自前で「いいね!」を増やしていましたが、ページ開設後3~4か月ほど経った頃に、Facebook広告の存在を知りました。できるだけ広告費は抑えたかったので、少額で始められる点は魅力的でした。単純に全体的な結果だけで見ると、ファン数は1年で14万人くらいに増えました。

広告は運用とあわせてやってみることで、「いいね!」数の増加を加速させてくれるもの。多くの方のフィードに広告が表示された結果、藤巻百貨店の認知度は確実に高まったと感じています。SEO視点で見たときにも、「藤巻百貨店」のワードが検索に引っかかりやすくなりました。

長谷川 Facebook広告は少額でできることがわかったので使ってみました。来店していただくことが大事なので、広告は(店舗近隣の)茅ヶ崎、川崎くらいまでの範囲の方に絞って表示させています。

結果的に、来店動機を持って来てくれる方が増えたと感じています。熱狂的なファンの方は、常にFacebookページを見てくださっています。Facebookページを始める前は月1回来るか来ないかのお客様が、今では月2~3回来てくださいます。「いいね!」数が増えたことで、ブランド力が高まってきたと感じています。

徳光 海外に向けた施策への課題を抱えていた中、「Tokyo Otaku Mode(東京オタクモード)」の亀井智英CEOとお話させていただく機会がありました。Tokyo Otaku Modeといえば、国内最大のファン数(約1300万)を誇る、日本のオタク文化を世界に広げていくFacebookページです。98~99%が海外のお客様で、1度の投稿で「いいね!」が3万件くらいつくこともあると聞き、海外に寄せた情報発信への可能性を感じ、海外向けのFacebook広告を始めることにしました。

――海外向けのFacebook広告をスタートして、どのような効果がありましたか。

徳光 1日10ドルくらいの予算で、広告の中身を変えながら、アジアを意識して香港やシンガポール、台湾、米国などに広告を打つ実験を行いました。結果的に台湾が親日性が高く、広告効果は香港の2.5倍、シンガポールの3倍、米国の4倍にも及びました。それ以降は台湾に絞り込んで、マーケティングを進めています。

数字での結果も顕著に出ていて、昨年1年間で弊サイトに来る台湾のお客様の割合は0.8%でしたが、今年6月時点では4.5%というように、台湾から来るお客様が1年で6倍近くにまで増えています。

――最後に、他のマーケティング手法と比較した、Facebookページのメリット、デメリットについて教えてください。

中村 メリットの1つとしては、さまざまな広告媒体との相乗効果を図るのに適していることがあります。世界観を伝えるのにも優れたツールだと思いますし、お客様と濃厚なコミュニケーションを図れるのもメリットです。

その半面、運営は結構大変ですし、ユーザーとは丁寧にコミュニケーションをとっていかないと、うまくいかないのも事実です。

徳光 ブログ、Twitter、フリーペーパーと同時並行でメディアを活用していますが、Facebookページの反応や広まる速度が最も速く、加えてお客様の質も高いように感じています。

長谷川 お客様とコミュニケーションを直接図ることで、結果的に来店動機が増えていることがメリットです。ダイレクトに顧客を獲得するのに適したツールだと感じています。

◇◇◇

45分という時間のなかで、実際にFacebookページを運営しているそれぞれのページオーナーが、どう工夫しているのか、どんな効果を出しているのかなど、それぞれの立場から率直に語ったセッションだった。

あなたのFacebookページの運営に役立つヒントは得られただろうか?

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