Kloutスコアの現状

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Kloutスコアの現状

Twitterの専用クライアントソフトでもKloutの採用が進んでいます。たとえば下図は多くの企業が利用しているCoTweet(コツイート)の画面です。画面上に表示されたTwitterアカウントをクリックすると、右下にKloutスコアが表示されます。

同様にHootSuite(フートスイート)でも、Twitterアカウントのプロフィール画面でKloutスコアを確認できます。

同様にソーシャルメディア上での影響力を測る指標としてはPeerIndexなどがありますが、活用状況を考えると、現状はKloutが群を抜いています。私自身、2010年8月に「インフルエンサー評価のスタンダード~Klout Score ってなに?」という記事を書きました。当時「スタンダード」は言い過ぎかとも思いましたが、現在はすでにそのポジションに近付いているようです。

米国ではKloutスコアを配慮したキャンペーンも始まっています。航空会社バージンアメリカは、Kloutスコアの高い人限定で旅行をプレゼントするキャンペーンを実施しました。ロサンゼルスのPalms Hotelは宿泊予約受付の際に参考にし始めています。彼らに、上質のサービスを提供することで、好意をもってもらい、結果として「よい評判」を発信してもらうことを期待しています。

とはいえ、キャンペーン参加の条件として関連情報の発信を強要するものではありません。強要された発言は即ち提灯記事とみなされ、読者にネガティブな印象を与えることにもなりかねないからです。よって、キャンペーンの募集要項には、必ず、

発言を強要するものではありません。我々はあなたのツイートを買いたいのではありません。

と、ことわりがついています。良い印象を持った人は、仮に即座につぶやかなくても、何年後かに、そのブランドの話題を口にするかもしれません。

この他、Klout Perksでは、過去に実施したキャンペーンが紹介されています(英語ですが)。

Kloutスコアの算出方法

Kloutスコアの実際の計算方法は明らかにされていません。しかし、利用しているパラメータに関しては説明があります。Kloutサイトの説明によると、35種類以上の変数を用いて、「ネットワークの規模」「コンテンツのバイラル実績」「ネットワークの潜在能力」の3つの観点から指標を算出して、これらをもとに1から100までのKloutスコア求めていると記されています。

図は私(@Koji_Fukuda)のKloutスコアです。TwitterとFacebookの2つのアカウントを関連付けて登録しており、Twitterアカウント単体で計算したスコア45に対して、Facebookを加算すると49です。3つの指標ごとに時系列の推移(Kloutスコアは72時間ごとに更新されます)と指標を計算する要素の数値も掲載されています。

3つの指標とその根拠となる特徴的なパラメータの関係を図にまとめました。Twitter由来、Facebook由来のパラメータが明確に分かれています。以下に、その内容を説明します。

Kloutスコアを構成する指標 主なパラメータ
Twitter Facebook
True Reach:
ネットワークの実効規模
  • フォロワー数
  • リスト数
  • リストのフォロワー数
など
  • 投稿あたりの「いいね!」数
  • 投稿あたりのコメント数
など
Amplification Probability:
コンテンツのバイラル実績
  • 総リツイート数
  • 総メンション数
  • インバウンド/アウトバウンド比率
など
  • 総「いいね!」数
  • 総コメント数
など
Network Influence:
ネットワークの潜在能力
  • フォロワー/フォロー率
  • メンションを送付したユニークユーザー数
  • リツイートしたユニークユーザー数
など
  • 「いいね!」したユニークユーザー数
  • コメントしたユニークユーザー数
など
  1. True Reach: ネットワークの規模

    アカウントに紐づく実効的なネットワークの規模。アカウントがコンテンツを投稿した場合に影響が及ぶ範囲を計測します。Kloutの説明ページでは影響が及ぶ範囲をengaged audience(仲良くなった聴衆)と表現していましたが、ここでは「ネットワークの実効規模」としました。

    Twitterであればフォロワー数が主なパラメータです。もちろん、単純なフォロワー数だけで計算しているのではなく、リスト数、リストのフォロワー数、相互フォロー数、合計リツイート数、コメント投稿者の数など、さまざまなパラメータを活用しています。Facebookでは投稿あたりの「いいね!」数やコメント数としていますが、友人数などもパラメータとして利用されています。

  2. Amplification Probability: コンテンツのバイラル実績

    「コンテンツを投稿した際に、どのような反応が見込めるか?」即ちコンテンツのバイラル力を、これまでの実績をもとに定量化します。この指標は、以下の3種類のサブカテゴリで計算されます。

    • Engagement: 対話の頻度 ―― 発言数やアカウント宛に@メッセージを送ってくれるユーザー数
    • Velocity: 拡散力 ―― 発言のリツイートされやすさ、リツイートするフォロワーの特性
    • Activity: 機会創出 ―― 発言が生み出す「新規フォロワー数」「リツイート数」「@返信数」など
  3. Network Influence: ネットワークの潜在能力

    アカウントとつながりを持った人との関係性や、つながりを持った人の影響力を評価します。

    @投稿やリツイート、フォロー、リスト追加した人がどれだけの影響力を持っているかを評価します。リスト登録される件数やフォロワー/フォロー率、フォローバック率などのアカウント自体の魅力を計測するパラメータと、メッセージを送付するユニークユーザー数、ユニークリツイート数など反応してくれるフォロワーの規模とフォロワー自身の影響力などをもとに計算します。

    単純に相互フォローしているだけで、お互いにメッセージをやりとりすることもないフォロワーは、この指標のスコアアップには貢献しないでしょう。

このようにKloutは、単にネットワークの規模だけでなく、その人の発信するコンテンツがバイラルした実績や、ネットワークを構成する人々の潜在的な拡散力など、複合的な要素を加味した指標です。

Kloutスコアをどのように扱えばいいか?

KloutスコアはTwitterアカウントの影響度を把握する一助になるものであると考えます。

前述の米国の活用例のように、より多くの人に効果的にエンゲージメントを高めるキャンペーンに活用すること以外にも、活用方法はありそうです。

たとえば、次のようなことが考えられます。

  • クレームをツイートされた場合、発言者のKlout スコアによって、バイラルする可能性や範囲を推計して、対応方法を決定する。

  • Twitterアカウントの効果測定において、単純なフォロワー数ではなく、Kloutスコアの総和推移を捕捉・評価する。同様にツイートの伝播効果についてリツイート回数だけでなく、リツイートしたアカウントのKlout スコアの合計で評価する。

また、単純な数字の評価だけでは勿体ありません。前述の3つの指標や時系列のグラフをチェックすることでそのアカウントの特徴をより詳細に把握することができます。

下図は、Kloutが提供しているアカウントの特徴を16種類に類型化する「Klout Style」です。4×4マス目のなかで、アカウントが該当する箇所にマッピングしてくれます。

たとえば、同じように発言頻度が高い人でも、

  • その内容はリツイートなどが多い(シェアされる傾向が強い)場合には「キュレーター(Curator)」
  • メンションなど独自の発言が多い(Creating傾向が強い)場合には「ブロードキャスター(Broadcaster)」

のように区別されます。

私のKloutスタイルは、「あまり対話せず(Listening傾向が強く)、利用パターンが決まっている(Consistentな傾向がつよい)、探検者(Explorer)」と仕分けられました。自らの運用を振り返れば、思い当たることもあり、的確な分類になっているように思います。

また、同時にマッピングされているアイコンは、私が最も影響を与えている方々のアカウントです。同じスタイル「explorer」の方に影響をおよぼすことが多いようです。

このKloutスタイルによる類型化は、数値のKloutスコアだけでは、アカウントの影響力を十分に表現することはできないことを実感させてくれます。

Kloutスコアを計算するには、Twitterアカウントが必須です。つまり、Twitterの世界での影響力を算定してきたことが基本となっています。他のソーシャルメディアでも、それぞれのソーシャルグラフの特徴や活用には多様性があります。

たとえば、前述のようにFacebookでの3つの指標を求めるパラメータは「いいね!」数、コメント数、友人数などがあがっています。しかし、Network Influence(ネットワークの潜在能力)では、Twitter同様、友人のインフルエンス力を評価する必要があると考えられます。これらはユーザーの開示設定によって、Kloutが取得できる情報にばらつきが生じます。アカウントごとに比較するに資する、正規化はなかなか大変そうです。

また、本来Amplification Probability(コンテンツのバイラル実績)では、投稿の反応をコミュニティごとに捉えることが求められるでしょう。その集団により関心を示す話題は異なるからです。私たちは実生活においても複数のコミュニティに参加しています。たった一人の人格でも、家族内での発言力、会社での発言力、野球チームでの発言力、合コンでの発言力は随分と異なります。ネット上のコミュニティでも同様です。mixiやFacebookなどのSNSでは、多くの人は、複数のコミュニティに参加します。対象のコミュニティにより反応にも濃淡が生じます。Kloutスコアでこのような特徴を表現することはできません。

定量的な結果がわかりやすいKloutスコアですが、特性を配慮したうえで、活用していくのがいいでしょう。

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