Web担当者の悩み解決のために必要不可欠なもの
Web担当者の悩み解決のために必要不可欠なもの
これまでの内容を踏まえて必要な要素を洗い出してみました。自社のサイトと見比べて漏れがないか確認してみてください。
- Web戦略の開示:Webサイトのターゲットユーザーや目的、中長期的な戦略と計画を開示する。
- ツールの提供:ガイドラインなどコンテンツホルダー(各担当部署)に必要なルールを開示する。
- アクションの支援:Web担当部署への問い合わせなど、Webサイトに反映されるまでの業務フローを開示する。
- 評価の公表:これまでKPIとして紹介してきたものを実際に測定し開示する。閲覧者が見やすく関心が持てる内容に編集する。
利用者が欲しい情報を探しやすくするために
コンテンツホルダーに必要な情報を漏れなく伝えるためのイントラネットの構造図と各種ガイドライン、Web担当部署にサイト制作をお願いする際の申請シートを用意しました。
イントラネットの構造図
ガイドラインの例
ガイドラインの種類はさまざまなので、自社の運用事情に併せて必要なものを整理する。統一表記やCI(コーポレートアイデンティティ)・VI(ビジュアルアイデンティティ)、マニュアル類などはWebサイト以外の媒体とも共有すべきルールだといえる。
ガイドライン | 目的 | 内容 |
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Webサイト ガイドライン | プロジェクトの目標を明らかにすることでメンバーが最後まで共通の目標を持ってプロジェクトにあたることができる。 | プロジェクト目標を定義
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システム ガイドライン | サイトの目的や必要なサービス、ユーザー像から、一貫したポリシーに基づいて必要最低限なシステム構築を行う。 | システム構築の基準を定義
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HTML ガイドライン | ユーザー対してよりアクセスしやすいサイトを提供できる。また、制作側からみても無駄のない実装が可能となる。 | ページ制作を行うルールを定義
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Webサイト フローチャート | サイトの構造や内容、規模、ページ遷移を俯瞰でき、一定のルールにそって拡張・更新できる。 | サイトの画面構成やリンク構造を定義
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デザイン ガイドライン | サイト全体にグラフィックの統一感を持たせる事で、快適なナビゲーションを提供しユーザーに安心して使ってもらう。 | ユーザーインターフェイスデザイン、グラフィックデザインを定義
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表記ガイドライン | 表記表現を統一、文書構造を明らかにすることで、ユーザーに理解しやすいコンテンツを作成する。 | テキストの文書構造、表記ルールを定義
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CIマニュアル、 VIマニュアル | 提供するサービスすべてに統一したイメージを構築。企業ブランドに一体感を持たせる。 | CI、VIを定義
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運用ガイドライン | 運用に必要なルールを共有し、効率的な運営を実現。改善点の早期発見につなげる。 | 運用手順やルールを定義
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体制図 | メンバーの責任の範囲を明確にし、連絡体制を構築。全体の意思決定をスムーズにしたうえでプロジェクトを進行する。 | プロジェクト体制を定義
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制作ガイドライン | 作業手順やチェック方法を明確化。データのやりとりやサイトの制作・更新をスピーディに行う。 | サイト制作ルールを定義
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Webサイト関連の申請シートの例
この制作申請シートのサンプルはダウンロードしてお使いいただけます。
社員向け自社サイトWeb担当者の悩み解決のKPI
業務効率の改善
社内の各部署を巻き込むためのコンテンツが充実しても、Web担当の皆さんに過度な負荷がかかることなく、効率良く業務が推進できることが成果指標です。予定した日時通りに更新作業が終了しWebサイトに反映できたか、運用の最中にコミュニケーションロスやミスがなかったかが皆さんにとっての成果指標になるのです。定めたKPIの目標数値の達成
Web担当者の業務は、本来成し得るべきWebサイトの成果指標があって、その数値目標がどれぐらい達成できたのかが究極のKPIです。これまでのコラムで取り上げた企業Webサイトの役割の数々のうち、あなたが担当するWebサイトの役割を定め、それに応じたKPIを立てましょう。
社員向け自社サイトWeb担当者の悩み解決のためのチートシート
- 全体の流れを振り返って確認したい
- これから企画書を書くときの参考にしたい
- 社内の会議で参考資料として配布したい……など
そんな時にはこのPDFを印刷して活用してください。記事の内容を凝縮してA4 1枚のチートシートにまとめて、さらに自社用にも書き込めるようにしています。
全19回にわたって連載してきた本コラムですがいかがでしたでしょうか? 「Webサイトのユーザーは誰か」「そのユーザーのニーズは何か」「ニーズに応えるために何をすべきか」をさまざまな切り口で取り上げてきました。まだまだ全てを語りつくしたとは言いがたいのですが、Web担当者の皆さんの日々の業務に少しでも役立てていただけましたら幸いです。
企業Webサイトを取り巻く状況は日々刻々と変化しています。日々のプロジェクトでも毎回新たなトライと発見があります。また機会がありましたらば、皆さんと共有したいと思います。本コラム内容への感想など、ぜひコメントとしてお寄せください。
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