まとめ
まとめ
SNSの特徴は「人と人が繋がる」こと。リアル社会での知人同士がコミュニケートするミクシィをイメージするとピンと来ませんが、逆にこれは日本版SNSだけの特徴で、公開されている趣味や嗜好から見ず知らずの「同好の士」を見つけだして「ネットワーク」を作るものなのです。
「郷に入りては郷に従え」といいますが、それでも慣れ親しんだ習慣や単位はなかなか変えられるものではありません。日本語が苦手な外国人にとってはさらに困難です。そのニッチな市場に三ノ宮は目をつけました。参入コストは既存のコンテンツに外国人向け表記を追加する「翻訳」だけで、語学力に自信がなければグーグルで「10ポンド」と検索すれば「4.5359237キログラム」と教えてくれます。
こうして作ったコンテンツをリチャードの「日本在住の外国人」というネットワーク(SNS)で宣伝したのです。SNSで「商業活動」というと炎上を連想する人もいるでしょうが、求めている人にとっての広告(紹介)は有益な情報です。家電製品が壊れたときのチラシのように。
剛田の台詞に「何を売るかではなく誰に売るか」。これはこう言い換えることもできます。「求めている人に必要な情報を提供する」。これだけで商売は驚くほど簡単になります。
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この記事の筆者
原作:宮脇睦(みやわき・あつし)
プログラマーを振り出しにさまざまな社会経験を積んだ後、有限会社アズモードを設立。制作、営業の双方の現場を知ることからWebとリアルビジネスの融合を目指した「営業戦略付きホームページ」を提供し、一業種一社、制作案件は足立区内のみという営業施策をとっている。本業の傍らメールマガジン「マスコミでは言えないこと」を発行。好評を博す。著書に『Web2.0が殺すもの』『楽天市場がなくなる日』(ともに洋泉社)、『月刊宝島』などに寄稿。
作画:牧岡ちかひで
元はお堅い経理マン、初めて応募した新人漫画賞で佳作受賞。まぐれ当たりが人生の分かれ道、脱サラして漫画家に人生軌道修正。一般、広告からお色気まで森羅万象、この世のすべてを漫画にするのが秘めたる野望。「子作りからあの世まで」をモットーに、地図の無いマンガ街道をただ今邁進迷走中!!