反転幾何を利用した、アポロニウスの問題(CCC)の解までの作図手順(ジェルゴンヌの解法その2) | Insight for WebAnalytics

Insight for WebAnalytics - 2025年9月4日(木) 17:56
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本ページでは、アポロニウスの問題(CCC)が、「ジェルゴンヌの解法その1」ページで紹介した手順で何故解けるのか、それでよいのか、といった解説をしていく。根本的な考え方には「反転」があると解釈しているので、反転幾何の性質を利用しているポイントを中心に説明した中で、必要になる概念である②根心や根軸について、そして同様に③極点や極線について説明したい。ただ、筆者もそれらの新しい概念について、分かりやすく正確に紹介できたとは思っていないので、そのあやふやな部分も正直に記述していきたい。

ジェルゴンヌの解法の根本方針
まず、ウィキペディアにおいてはジェルゴンヌの解法の前段階の「反転による解の対」の項において、「問題に対する解は一般には対で生じる、つまり各解円に対して共役な解円(2つの解円の対)が存在する」という(個人的には不思議な)天下り的な宣言から始まる。

そして「任意の3つの相異なる円は、その3つすべてに垂直に交わるただ1つの円(根円)を持ち、この円の中心を3つの円の根心と呼ぶ」と続く。「根心」の前に「根軸」を説明しよう。2 円が与えられたとき,2 円に関する方べきが等しい点の軌跡をこの2円の根軸という。分かりやすく言えば、「2円への接線の長さが等しい点の軌跡」である。分かりやすく2 円(O1,O2)が交わっている下図で説明すると、根軸は円O1と円O2の2交点(点Rと点S)を結ぶ直線である。何故なら方べきの定理から、根軸上の点はAは、AP^2=AS・AR=AQ^2になるからだ。
そして「根心」は、「3 円が与えられたとき,3 円に垂直な円の中心、すなわち3 円に関する方べきが等しい点」である。こちらも分かりやすい例で、3 円が全て交わる場合の例で言えば、2 円どうしの根軸の3 つが1点で交わり、この点が根心になる。なお本編は、3 円が離れている場合の根心の求め方だった。
そして、「根円は3与円に直交するので、この根円に関する反転で与円は変化しない。同じ反転下では対応する解円の接点も互いへ変換される」とある。前半は反転の性質から導かれた定理「反転円に直交する円の反形は、その円自身である(不動円)」そのものだ。忘れた方は「「アポロニウスの問題」を解くのに反転幾何を利用する」ページを参照して欲しい。後半の「同じ反転下では対応する解円の対は交換され、その接点も互いへ変換される」とあるが、下図で言えば、3 円に直交する円を反転円とすれば、まさに解円C1とC2は反形どうしの対になっているので、明らかだ。これも忘れた方は上記ページを参照して欲しい。
そして、これら共役接点を結ぶ直線(上図のA1B1,A2B2,A3B3)は反転の下では不変である。よって、これら直線は反転の中心(根心)を通るので、根心以外にA1B1,A2B2,A3B3上のどこかの3 点を通ることが特定できれば、A1~A3とB1~B3の6点のうちの3点ずつを通る円を描けばそれが二つの解円になるはずだという訳だ。

続いてウィキペディアの「円環への反転」などの項を飛ばして「ジェルゴンヌの解法」の項の解説に続いていく。「これら直線と解円 Ca および Cb の根軸 R との間の相反関係を指摘した。この相反性を理解するには、接点 A1 および B1 に引かれた C1 に対する2つの接線と解円を例に考えてみるとよい。これらの接線の交点は直線 L1 の C1 における極点である。極点から接点 A1 および B1 までの距離は等しいため、この極点は解円の根軸 R 上にあるはずだということができる。このような極点と極線の関係は相反である。つまり、もし C1 における L1 の極が R 上に存在するのであれば、逆にC1 における R の極も L1 上に存在する。よって、もし R を引くことができれば、C1 における極 P1 を求めることができ、これは L1 上の求めるべき2点のうちの残りの1つを与える」が筆者には具体的に落とし込む方法が理解できなかった。

まず極点と極線について、説明すれば次のようになる。下図と対応して理解して頂きたい。円Oの中で円の中心以外の点Pを取る。円Oに関する点Pの反転先をP’とする。点P'を通りOPに垂直な直線を m とする。このとき、線 m は円Oに関する点Pの極線といい、点Pは円Oに関する直線 m の極点という。一方点Pを通りOPに垂直な直線を l とする。直線 l の極点はP'である。相反関係とは、一方が決まればもう一方も決まるという関係と考えれば良さそうだ。
結局やることは、本編で行ったように、与円の中心から与円の根軸(=解円の根軸)に垂線を下ろした点の反転先を見つければよさそうだと無理やり解釈したのだが、作図するとピッタリくる。しかしここが一番怪しかった部分だ。

そして「ジェルゴンヌは未知の解円の根軸 R を次のように求めた。任意の円の対は2つの相似の中心を持つ。これら2点はこの2つの円に対する接線の2つの可能な交点である。よって、3つの与円は6つの相似の中心点を持つ。これら6つの点は4つの直線上に存在し、3つの点はそれぞれの直線上に存在する。さらに、それぞれの直線は潜在的な解円の対の根軸に対応している」とあり、証明も提示してくれているが、ここもよく分からなかった。

しかし、解円の根軸と与円の根軸が対応しているということと、3つの与円から6つの点を作り出し、それを結べばよいという根軸の具体的な作り方はそのまま真似ることはできた。しかし「ジェルゴンヌの解法その1」ページの「四つ目の解円の対(根軸R4を使う)の場合」において、交わらない2 円の根軸がどうしてあの離れた場所にあるのかは直感的に理解することができなかった。3 円の根軸の中で、1つだけ特殊な感じがしてモヤモヤしている。

ということで、まことにまとまりのない解説になってしまったが、決定的な間違いなどがあれば、識者の方に賜りたいと思っている。とにかくこうやってまとめてみないと始まらないので、アポロニウスの問題についての追求の旅はお終いにしたいと思う。ご指摘があれば、追記することもあるだろう。

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