反転幾何を利用した、アポロニウスの問題(CCC)の解までの作図手順(ジェルゴンヌの解法その1) | Insight for WebAnalytics

Insight for WebAnalytics - 2025年9月4日(木) 11:53
このページは、外部サイト Insight for WebAnalytics の情報をRSSフィード経由で取得して表示しているため、記事の一部分しか表示されていなかったり、画像などが正しく表示されなかったり、オリジナル記事が意図したデザインと異なっていたりする場合があります。
完全な状態のオリジナル記事は 「反転幾何を利用した、アポロニウスの問題(CCC)の解までの作図手順(ジェルゴンヌの解法その1)」 からご覧ください。

3つの円と接する円(CCC)の問題で「3円が包含関係になく、かつ全て離れている場合」を単に反転幾何を使って最後まで解く方法はどうしてもわからなかった。ウィキペディアをみても、「反転とその応用」サイトを参照しても、円環へ反転するところまではわかったが、その後、円環問題を代数的に解く方法や円の膨張と収縮に持っていく方法以外はどこにもなく、自力で解く実力もなく、それ以外の定規とコンパスで作図する方法は無さそうに思えた。

そこで、ウィキペディアがその先に書いていた「ジェルゴンヌの解法」を何とか読み解き、恐らく間違いなさそうだと辿り着いたので、恥を忍んで書くことにした。ジェルゴンヌの解法は考え方の根本は反転を使っているが、さらに根心/根軸、極点/極線といった概念まで理解する必要がある。長編になってしまうことが予想されるので、「とにかく解までの手順を示す」編と「なぜそれが解になるのか」編の2ページに分割した。本ページはその前者で、とにかく一直線に解答を示そう

3 つの円と接する円は、一般には以下のように8 つの解(青円)がある。この問題の解の作図を反転幾何プラスアルファで解くことができたので、紹介する。手順数はもう本質的な問題でもないので数えない。なお、図はかなり線が密になるので、はっきりわかるように大き目の画像を貼ってあるので、クリックして別画面で表示しながら確認して頂きたい。

3 つの円と接する円の作図
条件:互いに包含関係もなく、接せず交わらない与円O1, O2, O3(円の中心点O1, O2, O3は既知とする)(赤表示)
解の数:一般解は 8つ

方針(詳細は解説編ページで):反転幾何の性質を利用し、根心/根軸、極点/極線といった新しい概念も活用する。言葉の定義含めて、解説編ページで確認して頂きたい。

作図手順:
第一段階:3与円の根心を、各2与円の根軸の交点から作図する
①点O1と点O2、点O2と点O3を結ぶ直線O1O2、直線O2O3を引く
②円O1と円O2の二円、円O2と円O3の二円に交わる任意の円O4,円O5を描く
③円O4と円O1との交点を結ぶ直線 m1 を引く
④円O4と円O2との交点を結ぶ直線 m2 を引く
⑤m1とm2の交点をP1とする
⑥点P1から直線O1O2に垂線を下ろし、その直線をL12(青線)とする
※この直線L12が2与円O1,円O2の根軸というものになる
⑦円O5と円O2との交点を結ぶ直線 m3を引く
⑧円O5と円O3との交点を結ぶ直線 m4 を引く
⑨m3とm4の交点をP2とする
⑩点P2から直線O2O3に垂線を下ろし、その直線をL23(青線)とする
※この直線L23が2与円O2,円O3の根軸というものになる
⑪L12とL23の交点が3与円の根心G(青点)である
もう一つの2与円O1,円O3の根軸もこの根心で交わるので必要ない


第二段階:3与円の相似の中心6点から、解円の対の4つの根軸を作図する
※相似の中心とは、2円の外接線/内接線同士の交点である
①円O1と円O2、円O2と円O3、円O3と円O1、3対それぞれの2円の外接線/内接線を引き、それぞれの2交点、合計6交点(これが相似の中心)を描く
②その6交点から、4つの直線(青線R1,R2,R3,R4)が描かれる
※これが将来分かる2解円の組の根軸に対応している(それが4組で8解円になる)


第三段階:2 解円の対を描く(番号は③から)
③3与円の中心からそれぞれ、解円の一つの根軸Rn(R1,R2,R3,R4)に垂線を下ろし、3交点をS1,S2,S3とする
④S1,S2,S3をそれぞれ3与円O1,O2,O3で反転した点をU1,U2,U3とする
⑤与円の根心G(第一段階で作図済み)とU1を結ぶ直線とO1の交点をA1,B1とする
⑥与円の根心GとU2結ぶ直線とO2の交点をA2,B2とする
⑦与円の根心GとU3を結ぶ直線とO3の交点をA3,B3とする
⑧解円の一つは、点A1,A2,A3を通る円C1,C3,C5,C7
⑨もう一つの解円は、点B1,B2,B3を通る円C2,C4,C6,C8

一つ目の解円の対(根軸R1を使う)の場合:⑤~⑦に注意
⑤の交点の割付は、根心から遠い方からA1,B1を割当てる
⑥の交点の割付は、根心から遠い方からA2,B2を割当てる
⑦の交点の割付は、根心から遠い方からB3,A3を割当てる

③④までの図
⑤~⑨までの図

二つ目の解円の対(根軸R2を使う)の場合:⑤~⑦に注意
⑤の交点の割付は、根心から遠い方からA1,B1を割当てる
⑥の交点の割付は、根心から遠い方からB2,A2を割当てる
⑦の交点の割付は、根心から遠い方からA3,B3を割当てる

③④までの図
⑤~⑨までの図

三つ目の解円の対(根軸R3を使う)の場合:⑤~⑦に注意
⑤の交点の割付は、根心から遠い方からB1,A1を割当てる
⑥の交点の割付は、根心から遠い方からA2,B2を割当てる
⑦の交点の割付は、根心から遠い方からA3,B3を割当てる

③④までの図
⑤~⑨までの図

四つ目の解円の対(根軸R4を使う)の場合:⑤~⑦に注意
⑤の交点の割付は、根心から遠い方からA1,B1を割当てる
⑥の交点の割付は、根心から遠い方からA2,B2を割当てる
⑦の交点の割付は、根心から遠い方からA3,B3を割当てる

③④までの図
⑤~⑨までの図

以上で8 つの解円が求められた。2 円の対が4 組で8 円になっている。実際冒頭にあった解円ときちんと対応していることがわかるだろう。


メルマガの登録はこちら Web担当者に役立つ情報をサクッとゲット!

今日の用語

mixi
2004年2月からサービスを開始したソーシャルネットワーキングサービス(SNS) ...→用語集へ

インフォメーション

RSSフィード


Web担を応援して支えてくださっている企業さま [各サービス/製品の紹介はこちらから]