決済プラットフォーム「KOMOJU」のDEGICAが公表した「ECサイトでの決済方法に関する実態調査」(ECサイト担当者・ECサイト利用者それぞれを対象に実施)によると、消費者はEC決済で「ポイント」「普段使い」「利便性」を重視、EC事業者はサービス選定に「利用料金の安さ」「入金の早さ」を重視していることがわかった。
調査期間は2024年4月15~17日(火)。18~69歳のECサイトで買い物をする男女400人とEC運営者100人の計500人からオンライン調査で有効回答を得た。
消費者側の調査結果
ECサイトで最も利用する支払い方法は1位「クレジットカード」(79%)、2位「デジタルウォレット」(9.3%)、3位「コンビニ決済」(5.0%)で、クレジットカードがダントツのトップだった。2位のデジタルウォレットは近年注目のPayPayやLINEペイといったスマホ決済などを含むが、1割弱にとどまった。
スマホ決済などを含むデジタルウォレットは1割未満に
ECサイトで利用することがある決済方法も同じ順位。1位の「クレジットカード」は85.5%、続く「デジタルウォレット」は27%。最も利用する方法ではないものの、4分の1がECで利用しているようだ。
コンビニ決済は10%と一定の利用数がある
最も利用する支払い方法を選ぶ理由は、「ポイントが貯まる・使えるから」(65.5%)、「普段お店でも使っている方法だから」(38.5%)、「既にECサイトに登録している支払い方法だから」(28.3%)が上位。近年注目が高まる“ポイ活”が決済手段選定に与える影響は大きいようだ。
決済手段を選ぶ重要点は「ポイントが貯まる・使えるから」
いずれも3位にランクインした「コンビニ決済」だが、選ばれる理由は「コンビニに行くついでに支払えるから」が35%でトップ。「24時間営業のコンビニが家の近くにあるから」(32.5%)、「現金で支払いたいから」(27.5%)と続いた。また「クレジットカードを持っていないから」、「確実で信頼できるから」という回答もあり、多様化する決済方法のなかに根強く残る現金払いへの信頼の高さがうかがえる結果となった。
希望する支払い方法の有無が購買に与える影響についても聞いた。「支払い時に、希望の支払い方法がなく、わずらわしさを感じたことがあるか」という質問には「よくある」が4.8%、「たまにある」が45.8%と、半数超の消費者が支払方法でわずらわしさを感じた経験があった。
希望する支払方法がなかった場合の行動としては、「別のオンラインショッピングサイトで買い物をした」(47%)、「買い物自体をやめた」(37.6%)と、支払方法が離脱を招く要因となっている。
希望する決済がないと半数弱が別ECへ、4割弱が買い物自体を中止
購入するECサイトを選ぶ際に最も重要視するポイントも聞いた。「商品価格が安い」が44%と圧倒的に1位だった。続いて「商品検索から購入まで使いやすい」(17%)、「セキュリティがしっかりしている」(14.8%)だった。
EC運営者側の調査結果
ECサイト運営者が決済システムを選ぶ際に重要視する点は、「料金の安さ」(62%)、「入金の早さ」(57%)、「使いやすさ」(53%)、「決済方法の豊富さ」(51%)が上位にあがった。
EC事業者側は決済システムを選ぶ際「料金の安さ」「入金の早さ」を重視
今後追加して欲しい機能としては、「セキュリティの強化」(55%)、「決済方法数の増加(50%)」、「入金サイクルの短縮」(46%)があがっており、いずれも決済方法の充実と入金サイクルを重視していることがわかった。
決済システムに求めることは「セキュリティの強化」
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オリジナル記事:【EC決済調査】消費者が重要視するのは「ポイント」「普段使い」「利便性」。EC事業者は「利用料金の安さ」「入金の早さ」
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