ゼビオグループが、ECサイトのリテールメディア化を奏功させつつある。自社ECサイト「SUPER SPORTS XEBIO」「Victoria」「L-Breath」「Victoria Golf」の購入完了画面を活用し、顧客ごとにパーソナライズされた広告を配信。ECサイト運営における新たな付帯収益の創出につなげている。
購入完了画面に到達した後に広告を配信
ゼビオグループでは、利益性の高さと収集した顧客データをマーケティングに活用できるメリットから自社ECサイト事業を重視。そのなかで、自社ECサイトにおける新たな収益源を獲得するため、ECサイトを広告媒体とすることで広告収入を創出する「リテールメディア」化の検討をしてきた。
一方で、ECサイト上で外部広告主によるオファーを表示することが購入見込みがある顧客の離脱を招いたり、顧客体験を損ねてブランドロイヤリティの低下につながるのではないかという懸念もあったという。
こうした懸念は、購入完了画面を活用し顧客ごとにパーソナライズされた広告を提示するソリューションの導入で払拭。購入完了の後に広告を表示するため離脱は誘発せず、パーソナライズされた顧客体験の提供も可能となった。
2023年12月から段階的に自社ECサイトのリテールメディア化を実現。導入から3か月の実績として、平均クリック率は12%、広告1000回表示当たりの収益(eCPM)は1万1000円となった。
「SUPER SPORTS XEBIO」「Victoria」「L-Breath」「Victoria Golf」のリテールメディア化は、米国のECマーケティングテクノロジー企業Rokt(ロクト)の「Rokt Ecommerce」を導入して実現した。「Rokt Ecommerce」は、ECサイトで顧客が買い物を完了した直後の「購入完了画面」上で、顧客にとって関連性の高い広告を提示できるソリューション。Rokt独自のAI・機械学習技術で、ECサイトが所有するファーストパーティデータを分析し、関連性の高いオファーを表示する。導入社はパーソナライズされた顧客体験を提供しながら、自社サイトの購入完了画面などを活用し収益化を図ることができる。
ゼビオグループのEC事業を手がけるゼビオコミュニケーションネットワークスのマーケティング部・坂紀子次長は次のようにコメントしている。
導入か所が購入完了画面に限定されており、商品の売上と広告収入を両立できる。ECの売上が増えれば、その分購入完了画面でのオファー表示回数が増え収益も上がる。
ゼビオコミュニケーションネットワークスのマーケティング部 坂紀子次長
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オリジナル記事:購入完了画面で広告配信するゼビオのリテールメディア施策、新たな収益を生み出す取り組みの成果は?
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