楽天グループ(楽天)と西友は12月20日、楽天が楽天西友ネットスーパーを100%子会社化することで合意した。
楽天は今後、楽天西友ネットスーパーと倉庫型ネットスーパー事業の運営を継続。西友は店舗出荷型ネットスーパーを運営する形態に移行する。約1年間の移行期間を経て、会社名とサービス名称を変更するという。
楽天の倉庫型ネットスーパー事業では、「楽天市場」などのEC事業、その他サービスで培ったテクノロジーやアセットを最大限に活用。ネットスーパーのプラットフォーム「楽天全国スーパー」を通じて、全国の小売事業者のDX(デジタルトランスフォーメーション)支援を推進する。
なお、倉庫型ネットスーパー事業で進める施策は次の通り。
- 「楽天エコシステム」のさらなる活用とネットスーパーの商圏拡大を通じた新規顧客の獲得
- キラー商品やカテゴリーなどの顧客育成ドライバーを仕組みとして浸透させ、購買回数や購買金額を向上
- 品ぞろえの見直しや強化などを通じた売上総利益率の向上
- 採算性をベースにした物流網の再構築等を通じた配送効率の向上
一方の西友は、実店舗商圏の顧客に対して実店舗とオンラインでのOMOサービスの提供に取り組む。西友の店舗型ネットスーパーは9割を超す店舗で黒字化しており、2024年には全店舗での黒字化を見込む。今後、経営資源を店舗型ネットスーパー事業に集中し、収益性の拡大を図る。
楽天と西友は2018年4月、合弁で楽天西友ネットスーパーを設立。新型コロナウイルスによるオンラインシフトによってネットスーパー市場が拡大するなか、商品の品質と品ぞろえの向上で事業を拡大してきた。
一方、楽天グループは2023年5月、投資会社のKKRが運用するファンドに子会社が保有する西友の持ち分を売却すると発表しており、今回の楽天西友ネットスーパー完全子会社化で西友との資本関係は解消となる。
ただ、楽天ネットスーパー完全子会社化後も、西友との戦略的協業関係は継続する。楽天グループのポイントプログラムを軸とした顧客獲得プロモーション、デジタルマーケティング施策、実店舗に導入している「楽天ペイ」「楽天ポイントカード」などの各種キャッシュレス決済等において協業を深め、顧客の利便性向上を図っていくとしている。
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オリジナル記事:楽天、楽天西友ネットスーパーを完全子会社化で合意。社名・サービス名は変更へ
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