食の体験型店舗「試食専門店 試食屋」を運営するLivaは、店舗への出品を通じて、商品販売のマーケティングを支援している。
店舗に訪れたユーザーが商品をその場で購入できる場と、その後のECなどWebへのアクセスをつなぐ仕組みを提供。店舗開設から半年で約80社がサービスを利用しているという。
試食後の店舗購入から、小売店・ECサイトでのリピート購入につなげる
「試食専門店 試食屋」は、食の体験型ショールーミング店舗という位置付けで、2023年2月に東京都・目黒区に開店した。消費者に対して累計300以上の商品の試食を提供している。
食品や飲料の商品ジャンルは、試食などその場で体験した感動を「そのまま購入して家に持ち帰りたい(またはプレゼントしたい)」と考えるユーザーがほとんどだという。こうしたニーズに応えるため、その場で店舗購入できる仕組みも設けた。
店舗に訪れた人が気になる商品を試食するまでのフロー
店舗で商品購入が可能。QRコードを通じてECなどの販路にも誘致する
従来のショールーミング型のサービスは、多くが「お店で試してECなどのネットで購入する」というモデル。一方で、食品や飲料は、リアルな体験からネットでの購入という誘導は相性が悪いという。
「試食専門店 試食屋」がメーカーに支持されている理由には次の3点をあげている。
- 商品提案力
- 事業改善・拡大に向けた戦略策定支援
- アクセスの良い店舗立地
商品をただ並べて試食させるのではなく、日常生活での商品の使用シーンを消費者がイメージできるように、商品の調理、試食の際に付け合わせを提供。また、消費者との会話のなかで、スタッフが商品のこだわりや特徴を伝える。
マーケティング支援を希望する企業には、消費者からの現場での意見や感想、Livaがメイン事業としている営業戦略コンサルティングの知見からサポートする。
店舗は、東急東急線の自由が丘駅から徒歩2分の立地。毎月1500人以上の消費者が利用しているという。
売上アップに寄与した事例
大分県産のニラを使用した商品を製造・販売を手がけるLogStyleは、「試食専門店 試食屋」サービスの導入を通じて、多くの消費者に「食べてもらう」ことで商品の良さを伝えることに成功。
「試食専門店 試食屋」で商品を購入した消費者に、各地の取り扱い店舗やECの販路を伝えたことで、販売店やECで2回目以降の購入をする人が増え、売上アップや商品を取扱う店舗数の増加につながったという。
また、「試食専門店 試食屋」で収集した消費者からの意見から、より手に取られやすいデザインに変更するためのデータを取得。ラベルデザインの刷新につなげた。
代表取締役の中村圭吾氏は、自社が展開する「試食専門店 試食屋」サービスについて次のようにコメントしている。
食品/飲料メーカーのPR・マーケティング支援を目的に、2023年から「試食専門店 試食屋」サービスを開始した。世の中の多くの商品やサービスには「売れる理由」と「売れない理由」がある。そして次のフェーズに「売るための最適な方法」が商品やサービスごとにある。自社の強みを生かして、クライアント企業の事業改善や拡大に寄与していきたい。
※このコンテンツはWebサイト「ネットショップ担当者フォーラム - 通販・ECの業界最新ニュースと実務に役立つ実践的な解説」で公開されている記事のフィードに含まれているものです。
オリジナル記事:80社超の食品・飲料品ECが使う「試食屋」とは? リアル店舗で購入+2回目以降はECや小売店に誘導するビジネスモデル
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