人件費の上昇、燃料価格高騰などで物流費が増加しているなか、ZOZOでは物流対策、定価販売増、値引き販売の減少が物流コスト比率の低減につながっている。
物流費で最も大きな割合を占める荷造費や発送費の「荷造運賃」。ZOZOでは2023年3月期における「荷造運賃」は324億2100万円に達している。2023年3月期の商品取扱高は5443億円で前期比7%増と伸長した一方、商品取扱高に占める「荷造運賃」の割合は6.5%で、前期比0.3ポイント減った。
販管費の内訳(画像はIR資料からキャプチャ)
ZOZOはその要因について、「商品配送に係る段ボールなどのサイズ適正化ならびに出荷単価上昇によるコスト低減影響が燃油サーチャージ適用によるコスト増加影響を上回った」と説明する。
段ボールのサイズ最適化では、過剰梱包を防ぐために複数サイズを用意し、商品に合わせて梱包。また、スタッフが商品梱包時に適正サイズの資材を容易に選択できる仕組みも導入している。これにより過剰梱包が減少、トラックへの積載効率の向上にもつながっているという。
2023年3月期の平均出荷単価は同4.1%増の8300円、平均商品単価は同6.3%増の3987億円。出店するアパレル企業がコスト増対策として定価販売、値引き抑制を推進したことで平均商品単価が増加。1注文あたりの購入点数が低減といった影響が出たものの、平均商品単価の上昇によって平均出荷単価も伸びた。
平均商品単価、平均出荷単など(画像はIR資料からキャプチャ)
また、2022年8月には1件あたりの送料を税込210円から同250円に引き上げていることも影響したと見られる。
2023年3月期の商品取扱高営業利益率は11.3%で、前年実績の10.7%から0.6ポイント改善している。
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オリジナル記事:ZOZOの配送コストが低減した理由は?「荷造運賃」の低減につながった物流対策&定価販売と値引き抑制
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