ファーストリテイリンググループは2023年3月から報酬制度を改定し、人材への投資を大幅に強化する。
職種・階層別に求められる能力や要件を定義し、各従業員に付与している「グレード」の報酬水準を数%~約40%アップ。これを機に、役職手当などは取りやめ、それぞれの報酬は基本給と各期の業績成果によって決まる賞与などによって構成する。
人材への投資を決めたのは、企業としての世界水準での競争力と成長力を強化するため。「店舗で世界に通用する水準の仕事に取り組む人材にもしっかり報い、従業員1人ひとりの成長が、企業としての成長、さらには世界での競争力強化につながり、その結果として、さらに従業員に報いることができる企業経営をめざしていく」としている。
人材投資のリリース(ファーストリテイリングのHPから編集部がキャプチャ)
従業員1人ひとりの新たな報酬は、仕事の実績・成果、組織に貢献する能力、成長意欲・成長性などの視点からグローバル共通の「グレードの基準」を明確化。上司による評価、経営層や人事部が1人ひとりの評価に関わり、フェアな評価を実現する。
ファーストリテイリンググループは現在、報酬改定を世界各地で進めている。今回は特に、海外に比べて報酬水準が低位にとどまっている日本の報酬テーブルを大幅にアップすることを決めた。
報酬改定に先駆け、国内店舗の準社員(パート)・アルバイトの時給を2022年9月に改定した。販売員への期待、職責、能力に応じてふさわしい報酬を支払うためとしている。
通販業界ではジャパネットホールディングスが2022年12月、グループ企業で勤務する正社員の平均年収を2年間で10%、非正規社員(契約社員・パート社員)は平均月収を4%引き上げると発表している。
2023年4月にジャパネットホールディングスを含む全グループ会社で給与改定を実施。正社員は同年4月から2年間で平均年収を10%アップ。非正規社員は2023年10月から平均月収を4%引き上げる。今回の給与改定は定期昇給とは異なる給与の引き上げで、定期昇給は例年通り4月に実施する。
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オリジナル記事:ファーストリテイリンググループが従業員の年収を最大4割アップの報酬改定。「世界水準での競争力と成長力を強化するため」
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