ジャパネットホールディングスは、グループ企業で勤務する正社員の平均年収を2年間で10%、非正規社員(契約社員・パート社員)は平均月収を4%引き上げると発表した。物価上昇が続くなか、政府の賃金アップ要請に企業としていち早く応えるとしている。
2023年4月にジャパネットホールディングスを含む全グループ会社で給与改定を実施。正社員は同年4月から2年間で平均年収を10%アップ。非正規社員は2023年10月から平均月収を4%引き上げる。
今回の給与改定は定期昇給とは異なる給与の引き上げで、定期昇給は例年通り4月に実施するという。
発表時点の対象者は正社員と非正規社員を合わせて3840人(正社員1221人、非正規社員2619人)。
ジャパネットHDは、授業員の給与水準を引き上げることで労働環境の改善が日本全体へと広がっていくことを視野に入れ、従業員やその家族の生活の安定を図ることを目的に給与を改定したとしている。
2015年の社長就任から8年が経つ現在まで、「アットホームでストイック」な会社をめざして、労働環境づくりに熱意を持って取り組んできた。物価上昇による会社業績への影響はあるが、社員の幸せがあってこそお客さまの満足を高めることにつながるという信念の下、今回の給与改定へと踏み切ることにした。(髙田旭人代表取締役社長兼CEO)
成果重視への人事制度へと刷新
給与改定に合わせて、成果を重視した人事制度へと刷新、休暇制度も改定する。報酬と休暇が充実した働き方を実現しながら、消費者へ届ける商品・サービスの品質向上につなげる。
人事制度は、若手や中途入社社員の活躍に公平な評価制度にする。ジャパネットグループ全体のさらなる成長をめざし、グループ横断の改革・戦略・企画を先導する新たな職種を新設、既存職種は役割や責任などを明確にした人事制度へと再編する。
従来の年齢給を廃止、職種によって基本給の差を設ける職能給とする。従業員の技能・知識や業務成果を報酬へと反映できる仕組みへと刷新。加えて、大卒新卒採用の初任給を約2万円引き上げる。
この改定で、「年齢や在籍期間に関係なく、活躍する若手社員や中途入社社員にも公平に報いることができ、会社業績・組織目標の達成と、事業の急拡大に貢献する人材を後押しできる体制作りをする」(ジャパネットHD)としている。
「成果主義」と「働きやすさ」を両立
ジャパネットグループでは2018年から、働き方改革の一環として年に1回、9日または16日の連続休暇を取得する「リフレッシュ休暇制度」、「週3日のノー残業デー」を定めて平均残業時間を15.1時間にする環境を整備してきた。
この「リフレッシュ休暇制度」を2023年4月から、非正規社員を含む全社員が一律に「スーパーリフレッシュ休暇」として16日の連続休暇を取得できる制度へと改定する。
なおジャパネットグループでは、福利厚生として退職金の確定拠出年金制度への移行、従業員の健康管理の目的から昼食代を会社が年間最大25万2000円までを補助する「びずめし」制度の導入、出生お祝い金として最大100万円の支給、多様なライフプランの選択を叶える卵子凍結にかかる費用40万円までの補助――などを実施している。
事業の拡大は年々スピードを増しており、求める成果も高くなる今、従業員を増やしながら成長を続けるには、従業員1人ひとりの意識が大切になりる。そのようななか、給与額を増額し、休暇を増やして、頑張る従業員を公平に評価する仕組みを取り入れることが、個々の成長を促進し、グループ全体のレベルアップにつながると考えている。そうした会社と従業員の信頼関係のなかで、弊社事業のさらなる発展をめざし、社会へと貢献できる企業でありたいと思っている。(髙田旭人代表取締役社長兼CEO)
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オリジナル記事:ジャパネットグループが正社員の年収1割引き上げ、非正規社員は月収4%アップの給与改定。人事制度は成果重視へと刷新
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