セブン&アイ・ホールディングスは、米国の投資ファンドFortress Investment Group LLC(フォートレス・インベストメント・グループ)へ「そごう・西武」の全発行済株式を譲渡する契約を11月11日付で締結したと発表した。
フォートレスはヨドバシカメラの持ち株会社であるヨドバシホールディングスをビジネスパートナーに選定。そごう・西武の企業価値の最大化に努める。
フォートレスは、百貨店事業の収益性の向上のため、そごう・西武が推し進めるテナント構成や商品構成の最適化、事業運営の効率化やコスト削減などの事業戦略に賛同している。今後、株式譲渡後の具体的な百貨店事業の事業運営方針について、そごう・西武と協議、収益構造の最適化や不動産の有効活用を進める。
ヨドバシHD、そごう・西武の百貨店と連携した新たな店舗を出店。最先端の情報システム活用、豊富な品ぞろえなどで、価値ある店作りに努めていくとしてる。
ヨドバシHDグループは現在、ヨドバシカメラを24店舗、スキー・登山・スポーツ・アウトドア用品を販売する石井スポーツ32店舗を運営している。
そごう・西武の直近決算となる2022年2月期の業績は、営業収益が前期比3.7%増となる4568億4200万円、営業損失は35億2700万円、経常損失55億3000万円、当期損失88億2600万円。
そごう・西武の2022年2月期におけるEC売上高は前期比0.6%増の50億7200万円、2022年3-8月期(中間期)のEC売上高は20億6600万円で前年同期比11.2%減となっている。
ロフトはセブン&アイへ移管
フォートレスはソフトバンクグループ傘下の投資ファンド。セブン&アイは「そごう・西武」の全発行済株式をフォートレスの特別目的会社である杉合同会社に譲渡する。
「そごう・西武」株式譲渡前の概要図
株式譲渡で、そごう・西武の子会社である池袋ショッピングパーク(ISP)、ごっつお便、八ヶ岳高原ロッジ、地域冷暖房千葉、十合はセブン&アイグループから抜ける。
クレディセゾンが49%、セブン・フィナンシャルサービス(7FI)が51%を保有するセブンCSカードサービス(SCS)の株式については、フォートレス、クレディセゾン、セブン&アイの3社間で協議し、所定の条件を満たした場合に株式譲渡前または譲渡後4か月以内に「そごう・西武」へ移管する予定。
なお、「そごう・西武」が発行済株式の75.2%を抱えるロフトについては、株式譲渡前にセブン&アイへ移管。ロフトはセブン&アイ傘下企業になる。
「そごう・西武」株式譲渡後の概要図
※このコンテンツはWebサイト「ネットショップ担当者フォーラム - 通販・ECの業界最新ニュースと実務に役立つ実践的な解説」で公開されている記事のフィードに含まれているものです。
オリジナル記事:米投資ファンド「フォートレス」+ヨドバシHD連合が進める「そごう・西武」の再建策とは?
Copyright (C) IMPRESS CORPORATION, an Impress Group company. All rights reserved.