【パタゴニアの事例】テクノロジー活用で廃棄物やコスト削減を実現した取り組みとは? | 海外のEC事情・戦略・マーケティング情報ウォッチ | ネットショップ担当者フォーラム

ネットショップ担当者フォーラム - 2022年5月19日(木) 07:30
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パタゴニアはテクノロジー活用で、衣料品の紙製タグに関する使用プロセスを変更しました。担当者はこう言います。「小売事業者が情報のデジタル化を進めれば、素材を節約するチャンスが広がります。既成概念にとらわれないでください」

Patagonia(パタゴニア)は衣料品の紙製タグに関する使用プロセスを変更し、1シーズン中に17万ポンドの廃棄物を削減しました。パタゴニアは他の小売事業者に対しても、使い捨ての素材を減らすためにテクノロジーを活用するよう促しています。

紙媒体を廃止しても顧客とのコミュニケーションは失われない

環境保護に貢献したいですか? パタゴニアは小売事業者に向けて、テクノロジーを活用し、小さなことから始めることを推奨しています。

パタゴニアはこのほど、紙製タグの扱いを全面的に見直しました。紙製のタグはこれまで通り各ウェアに付けられ、ブランドや商品に関する情報を記載しています。

パタゴニアのパッケージングとブランディングを担当するジェニファー・パトリック氏(グローバル・マネージャー)は、QRコードを活用することで紙製タグを453から20種類に削減しました。これは、1シーズンで発生する廃棄物を17万ポンド削減したことになります。

紙製タグの利用について、プロジェクトへの人員配置、デザイン・テキスト作成、タグ管理、問題修正など、すべてのプロセスにおいてコストが発生するとパトリック氏は言います。

我々は、金銭面について考えています。同時に、環境面についても考えています。しかし、社内のリソースに与える影響も分析しているのです。

パタゴニアが実施した紙製タグの削減2018年から2022年にかけて、パタゴニアが春と秋のコレクションに使用した紙製タグの種類は合計453個でした

1973年創業のパタゴニアは、環境に与える影響を相殺する方法を進化させ続けています。パトリック氏は印刷業界で20年以上勤務した経験があり、社内プロセスの変更には時間がかかるため、まずはしっかりとした調査が必要であることを理解しています。しかし、プロセスを変更すれば、ビジネス面と地球環境の双方にメリットが生まれる、とパトリック氏は言います。

紙媒体を廃止しても、別の方法で商品の特徴や素材技術伝えれば、顧客とのコミュニケーションは失われないことがわかりました。

紙製タグの変更は大きなインパクト

パタゴニアのミッション・ステートメントは、「我々は、故郷である地球を救うためにビジネスをしています」。その方法について透明性を保つことが重要であるとパトリック氏は言います。

調査会社Forresterが2021年3月に行ったグローバル信頼調査によると、米国の消費者の約4分の1(24%)が、自分の価値観と矛盾する行動をとる企業を避けると回答。20%は問題のある企業よりも競合他社を好むと答えています。

また、19%がその企業との取引を一時的にやめると回答し、同じく19%はその会社からの商品・サービスの購入を減らすと答えています。そして、16%が友人や家族にその会社を完全に避けるように警告すると回答しています。

パタゴニアの紙製タグの変更は、小さいながらも重要な変化だったとパトリック氏は言います。

パタゴニアは、adidasでもNikeでもありません。紙製タグの変更は全体としては小さなインパクトですが、我々とっては大きなインパクトでした。

パタゴニアは『Digital Commerce 360』発行の「北米EC事業トップ1000社のデータベース2022年版」で205位にランクインしている企業です。

テクノロジーを駆使して顧客を誘導する

パッケージに関する作業は、衣料品のライフサイクルの初期にスタートするとパトリック氏は言います。

以前は、編集とデザインのチームが各タグのコンテンツを作成し、453種類のタグのデザインを印刷工場に送付していました。注文が入ると、タグが取り付けられ、消費者への販売の準備が整います。約1000種類もの衣料品があるため、各スタイルに正しいタグが付いているか確認するのに時間がかかり過ぎたと言います。

パトリック氏は調査を実施。新しいQRコードの採用により、年間353日かかっていた作業時間が3日に短縮されることを発見しました。

353日、ほぼ1年分の時間を全社的にこのタグのプロセスに費やしていたのです。

パタゴニアが実施した紙製タグの削減

デジタルQRコードに切り替える前、パタゴニアはタグ制作に年間約2819時間を費やしていました

小売事業者はデザイナーに、より多くの技術を使い、より少ない材料で生産するよう求めるべきであると、パトリック氏は言います。

小売事業者が情報のデジタル化を進めれば、素材を節約するチャンスが広がります。既成概念にとらわれないでください。テクノロジーを使って、使い捨ての材料を減らすことができます。素材の使用量を減らせば、環境面だけでなく、経済面でもメリットがあります。

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オリジナル記事:【パタゴニアの事例】テクノロジー活用で廃棄物やコスト削減を実現した取り組みとは? | 海外のEC事情・戦略・マーケティング情報ウォッチ
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この記事は今西由加さんが翻訳。世界最大級のEC専門メディア『Digital Commerce 360』(旧『Internet RETAILER』)の記事をネットショップ担当者フォーラムが、天井秀和さん白川久美さん中島郁さんの協力を得て、日本向けに編集したものです。

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