人工知能(AI)はECサイトでどう活用すべき? 米国のネット通販活用事例4選 | 海外eコマースに学ぶ最新のECトレンド Presented by ecbeing | ネットショップ担当者フォーラム

ネットショップ担当者フォーラム - 2018年8月22日(水) 07:00
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人工知能(AI)がEC業界にどのように浸透し、消費者とのタッチポイントや業務の中に取り込まれていくのかは注目したいところ。ECサイトへのAI活用でも一歩先を行くのが米国のEC業界です。小売業向け大規模カンファレンス「Shoptalk」得た米国の“AI活用の今”をお伝えします。

ECのさまざまな業務にAIが活用される時代がやって来る

AIがEC業務の中で組み込まれていくのは主に次の6分野になると言われています。

ボイス検索/画像検索
商品の販売価格/販売コストの最適化
在庫最適化(オンライン、オフライン、店舗間移動、店舗発送先など)
MA
広告/オーディエンス分析
お客さまの声分析
AI活用が見込まれるECの業務

たとえば顧客の声の分析。声をテキストデータとして分析したり、チャットボットの会話内容をAI分析し、それを商品開発やサービス開発につなげています。大量のテキストデータから有益な情報を取り出すテキストマイニングに近いですね。

それでは、米国でECを手がけている企業がどのようにAIを活用しているのか見ていきましょう。

AIが質問に答えてレコメンドする
─THE NORTH FACE(ザ・ノース・フェイス)

アメリカの大手アウトドアアパレル「THE NORTH FACE」は、IBMのAIプラットフォーム「IBM Watson」をECサイトに導入しました。2015年のことです。

「IBM Watson」を利用したアプリケーションの1つである「Expert Personal Shopper(XPS)」を搭載した対話型のECサイトで、パーソナライズされたショッピング環境を提供しています。

「Watson」の自然言語処理能力を利用し、「XPS」は一連の質問に対する回答に基づいて製品を見つけて選択していくことに役立ちます。たとえば、買い物客が希望するジャケットやアウトドアアクテビティの詳細を入力した後、「XPS」は買い物客の特定の使用状況や気候に対するニーズを満たすための推奨商品を提示するために、場所、気温、性別などの要因について質問します。買い物客とのこの会話は、他のレコメンドエンジンとは異なり、「XPS」が推奨事項を絞り込んでより正確な結果を提供できるようにするものです。

IBMのプレスリリースから引用

「XPS」を搭載したザ・ノース・フェイスのECサイトの仕組みを見ていきましょう。

専用ページにアクセスすると、「Watson」が「HI! CAN I HELP YOU SHOP FOR A JACKET TODAY?(ジャケットを買うために何かお手伝いしましょうか?)」と話しかけてきます。そのテキストの下にスタートボタンがあるので、それ押すと、「WHERE AND WHEN WILL YOU BE USING THIS JACKET?(いつ、どこでそのジャケットを使うのですか?)」と質問されます。

「IBM Watson」を利用した「THE NORTH FACE」のサイト
「IBM Watson」を利用した対話型のECサイト(「THE NORTH FACE」のサイトからキャプチャ)

幾つかの質問に答えていくと、「Watson」が最適な商品をレコメンドします(PC画面で見ると、画面左には「Watson」との会話、画面右にレコメンド商品が掲載されています)。

試験期間中(2015年)のデータによると、顧客の滞在時間は平均2分で、商品のクリック率は60%という高い数値を記録大多数のユーザーが再び使用したいと述べたそうです。

AIが会話を通じてレコメンドした商品結果
AIが会話を通じてレコメンドした商品結果(「THE NORTH FACE」のサイトからキャプチャ)

「THE NORTH FACE」では、声による検索対応も始めています。検索窓の横に置かれている音声検索機能を使って、条件を提示。AIが約15秒後に条件に一致した商品をレコメンドします。

ちなみに、「THE NORTH FACE」ではアプリユーザーの23%が音声で検索しているそうです。

音声分析によって商品をレコメンドしていく方法は英語圏で始まっていますが、日本ではまだまだ先になるでしょう。日本語の文言や意味を学習するなど複雑なアルゴリズムを要しますので。

さまざまな画像データから商品を探す
─eBay

eBayが始めたのは、AIが画像から商品を検索するサービス「Find It On eBay」。商品点数11億点超の中から欲しい商品を検索する方法として、テキストの代わりに画像を使う仕組みです。

AIの2つのコア機能である「コンピュータビジョン」(画像情報を処理して、必要な画像情報を取り出す技術)と深層学習(ディープラーニング、大量のデータから規則性や関連性を見つけ出して判断や予測を行う手法)を搭載し、ユーザーは自分が好きな商品をイメージで探すことができます。

ソーシャルプラットフォームやWebブラウザから画像を共有することが可能。さまざまなデータの中から、類似した商品を見つけることができます。

画像をAIが分析してレコメンド

家具やインテリアなどを販売し、グループで4000億円以上を売り上げるWest Elm(ウエスト・エルム)は、AIとソーシャルメディアの「Pinterest(ピンタレスト)」を活用した新しいECサービス「West Elm Pinterest Style Finder」を始めました。

「West Elm Pinterest Style Finder」は、Webブラウザ上で消費者が「Pin It」(ピンタレストでのお気に入り行為を意味する)した画像データを収集・分析し、West ElmのECサイトで販売している類似商品を提案するサービスです。

「West Elm Pinterest Style Finder」のサービスサイト
「West Elm Pinterest Style Finder」のサービスサイト(画像は「West Elm Pinterest Style Finder」からキャプチャ)

このAIエンジンは、Google のAI部門のインターン経験者が開発した「clarifai」を採用しています。顧客の嗜好をリアルタイムで認識・分析し、関連性の高い商品の推奨をWest ElmのECサイトで提供できるようにしました。

日本国内でも画像解析技術を活用した商品レコメンドシステムが登場しています。その代表例が、サイジニアさんが提供している「デクワス.VISION」です。

ユーザーが閲覧している商品画像をAIが分析し、イメージが近い商品を表示する仕組みで、ファストファッションのECサイト「SHOPLIST.com by CROOZ」を運営するクルーズさん、マガシークさんといった大手のアパレルECサイトでの導入が進んでいます。

「SHOPLIST.com by CROOZ」での「デクワス.VISION」活用イメージ
「SHOPLIST.com by CROOZ」での「デクワス.VISION」活用イメージ(画像はデクワスのHPからキャプチャ)

「SHOPLIST.com by CROOZ」は「デクワス.VISION」の導入により、「関連アイテム」と同様の位置での掲載アイテムのクリック率は導入前と比べてクリック率は10倍に拡大。コンバージョン数は約1.5~2倍にアップ「関連アイテム」からの商品売上は2倍になったということです。

マーケティングにAIを活用している下着ブランドの例

ラグジュアリーブランドの「Cosabella(コサベラ)」は、1983年創業の女性向け下着メーカーで、売上規模は20億円程度。AIを活用したマーケティングで売上を急増させていることで話題になっています。

「Cosabella」のECサイト
「Cosabella」のECサイト(画像はCosabellaからキャプチャ)

Cosabellaが導入したのは、AIマーケティングプラットフォームの「Albert」。たとえば、広告キャンペーンのクリエイティブでは、A/BテストにAIを活用して導入後にCVRを200%改善させました。AIが蓄積したデータを基に、少ないテスト回数で最適なクリエイティブを導きます

たとえると、アナログな1000回のテストよりも、10回のAI学習の方が、実績があがったということですね。短期間で最適なクリエイティブがわかるので、効果はよりあがります

MAにAIを搭載することで、メルマガの改善にも役立てています。AIによってメルマガの内容や配信シナリオの改善などでメルマガ経由の売り上げは60%増加。こうした施策はWeb広告でも活用し、ROAS(広告の費用対効果)は336%も改善したそうです。

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