ECだけじゃない! 「インターネット+」で激変する中国の飲食ビジネスの今 | 中国の最新買い物事情~トランスコスモスチャイナからの現地レポート~ | ネットショップ担当者フォーラム

このページは、外部サイト ネットショップ担当者フォーラム の情報をRSSフィード経由で取得して表示しているため、記事の一部分しか表示されていなかったり、画像などが正しく表示されなかったり、オリジナル記事が意図したデザインと異なっていたりする場合があります。
完全な状態のオリジナル記事は 「ECだけじゃない! 「インターネット+」で激変する中国の飲食ビジネスの今 | 中国の最新買い物事情~トランスコスモスチャイナからの現地レポート~」 からご覧ください。

中国には「民は食を以って天と為す」(民にとって大事なのは食べることという意味)という言葉があり、食文化は中国の伝統文化の1つとして、時代や習俗の変化を反映しています。中国では、食文化、地域文化、伝統的な民俗習慣を融合した料理ドキュメンタリー番組「舌で味わう中国」が人気になるなど、中国人は食文化へ高い関心があります

そして今、オンラインショッピングやAlipay、WeChatなどの普及に伴い、「インターネット+」(インターネットを各産業と融合させ、新業態や新ビジネスの創出を図る政策)の飲食モデルが発展しています。今回は、インターネットを活用して新しいビジネスモデルを構築し、従来の飲食店のビジネスモデルのアップグレードに取り組む「オンライン飲食」をご紹介します。

飲食分野でも利便性を求める中国の消費者の今

現在、中国の飲食業界では、インターネットを通じて主に次のことができるようになっています。

デリバリー
  • スマホから「Eleme」「美団」「大衆点評」といった食事のデリバリープラットフォームで注文・決済を行うと、軽食や料理が指定した場所に届く
  • 時間指定で注文できるので、会社帰りに家に着く時間を指定して注文、帰ってすぐに家族と一緒に食事するといったことが可能
  • 自分で料理をしたいけど食材を買う時間がない場合、スマホから「盒馬鮮生」「Tmallスーパーマーケット」で食材を注文し、届けてもらうことも可能
外食
  • 食事のデリバリープラットフォーム「大衆点評」アプリのオンライン予約機能と予約番号の取得機能を利用し、外食時に待ち時間を減らせる
  • テーブルに貼ってあるQRコードをスキャンすることで注文や会計ができる。自分の分だけ会計できるので、割り勘の計算は不要
「安心」「安全」など高度なサービスレベルも求める

「インターネット+」の発展に伴い、中国のオンラインフードデリバリー事業は爆発的に成長しています。2017年12月のモバイルユーザー数は7.53億人で、そのうちモバイルデリバリーを使うユーザー数は3.22億人にまで達し、前年同月比66.2%増の成長を達成(グラフ参照)しています。

スマホを頻繁に使う“スマホ族”の生活は、整備が進むインターネットサービスと緊密に結びつき、なかでもオンラインフードデリバリーは生活に不可欠な存在となっています

	2016年12月	2017年12月
オンラインフードデリバリーのユーザー数(万人)	20856	34338
モバイルデリバリーのユーザー数(万人)	19387	32229
オンラインフードデリバリーの使用率	27.9	44.5
モバイルデリバリーの使用率	28.5	42.8
オンラインフードデリバリー/モバイルデリバリーユーザー数と利用率(2016年12月~2017年12月)
出典:CNNIC、中商産業研究所
オンラインフードデリバリーユーザー数……オンラインフードデリバリーサービスを利用して食事を注文するユーザーの数で、モバイルデリバリーユーザー数も含みます
モバイルデリバリーユーザー数………スマートフォンを利用して食事を注文するユーザーの数です

ここ数年間、企業が大きな資金を投じて新たな消費習慣を育てた結果、今では多くの中国人がオンラインフードデリバリーを使用しています。残業、週末の飲み会、夜食など、シチュエーションに応じてデリバリー市場は多様化しています。

また、ユーザー1人あたりの利用単価は上昇。「お腹の満足」だけでなく、デリバリーのブランド、食品衛生や安全、賞味期限など、高度なサービスレベルを求めるようになってきています

オンラインフードデリバリーの市場規模は2000億元を突破

統計調査によると、オンラインフードデリバリーの市場規模は、2016年に前年比36%増の1657億元。2017年には2000億元を突破し、2018年は2300億元を超えると予想されています。

	2012年	2013年	2014年	2015年	2016年	2017年	2018年E
市場規模(億元)	330	500	850	1221	1657	2024	2376
前年同期比(%)	50	70	45	40	22	19
中国オンラインフードデリバリー市場規模の統計(2012年~2018年)
出典:CNNIC、中商産業研究所
ビジネス価値の戦いが終わり、社会的な価値が新たな課題に

飲食業界と宅配サービス業界におけるデリバリーの増加で、デリバリーに関するOtoO業界は劇的な進化を遂げています。なかでも、「サービス品質」を高め、社会的な価値を提供することが今のデリバリー業界の使命となっています。

たとえば、お客さんに渡すレシートでは、お客さん自身が配達員にメッセージを送ることができる仕組みも出現しています

あるレシートに記載されている内容で、配達員のお兄さんへの伝言「急がなくてもいいよ、気を付けてください。もうすぐ配送時間が過ぎてしまうとしたら、<お届け済>のボタンを押してもいいし、事前に私に連絡してもいいです。ありがとうございます」

こうした仕組みの登場で、配達員のお兄さんは優しくなり、小虎()を描いてくれるし、ゴミも捨てくれます()。また、ユーザーの突然の要求に応えてくれることも増えています。

小虎とは、「ある日、失恋したばかりの私が、オンラインで食事を注文する時、<小虎を描いてくれませんか>という伝言を残したところ、配達員のお兄さんが本当に小虎を描いてくれました。とても感動しました」というあるネットユーザーの投稿によって、ネット上でこうした行動が話題になっています。

ゴミを捨ててくれるというのは、配送員から頼んだ食事をもらう時、「よろしければ、家のゴミを捨ててくれませんか」と依頼すると、「いいよ」と快諾する動きが出てきています。

一方、利用者も「気を付けてください」「急がなくてもいいよ、悪評価をしませんから」などと伝言することがよくあります。

このようなエピソードは、オンラインデリバリーを利用する人たちにも好影響をもたらします。以下はネット上で投稿されたエピソードの一部です。

@新雾

ひどい風邪をひいた。実家を離れてひとり暮らしの私は、オンラインで食事を注文する時、「よければ風邪薬を持ってきてくれませんか?」とメッセージを残した。まさかと思ったけど、デリバリーお兄さんは本当に風邪薬を持ってきてくれてた。とても感動した。

@爸比还是我

ある店に「デリバリーお兄さんへのチップ:1元」というメニューがありました。私はこれを買いましたが、「お金の無駄だからそんなことしないでください。“ありがとう”と一言、言ってくれれば十分です」とデリバリーお兄さんに言われました。

@匿名

学校で自習していた大雨の日、休憩時間に食事を注文したけど授業時間に入ってしまいました。やっと授業が終わり、急いでデリバリーお兄さんに電話をかけようとした時、外で待っていた彼を見つけました。早い時間に着いたのに教室に入らず、授業中の私をずっと外で待ってくれたことに非常に感動しました。

@初见。

うちの店の注文は非常に多いです。大雨の日、「注文後1時間経ったのに、食事がまだ届かない」と、あるお客様から電話がきました。私は「配達員はずいぶん前にお店を出ましたが、電話で聞いてみます」と返事をすると、「いえいえ、大丈夫です。急がなくてもいいです。大雨で危なから急かさないでください」と何度も言ってくれました。

オンラインデリバリーの登場で変わる中国社会

オンラインデリバリーの浸透によって、見知らぬ人の間での挨拶、理解と寛容が生まれ、中国社会がより暖かくなったと感じています。

中国において、飲食は単なるライフスタイルではなく、文化的な現象なのです。経済が急速に発展しつつある中国では、社会状況、都市風貌は大きく変わりました。オンラインデリバリーは、インターネット社会の下に生まれた飲食文化で、迅速性・便利性および安全性はもちろん、「人と人とのコミュニケーション」という「温かい文化」を人々に与えています

筆者が所属するトランスコスモスチャイナでは、サービス革新に取り組んでいます。クライアント企業のEC事業戦略、ブランド戦略にあわせた中国におけるビジネス展開を支援し、ECサイト構築・運用、フルフィルメント(入荷・ピッキング・梱包・出荷)、カスタマーケア、Webプロモーション、データ分析などのサービスをワンストップで提供しています。

参考資料:

  • 「知乎」(中国のQAサイト)、「今日頭条」(ニュースアプリ)

※このコンテンツはWebサイト「ネットショップ担当者フォーラム」で公開されている記事のフィードに含まれているものです。
オリジナル記事:ECだけじゃない! 「インターネット+」で激変する中国の飲食ビジネスの今 | 中国の最新買い物事情~トランスコスモスチャイナからの現地レポート~
Copyright (C) IMPRESS CORPORATION, an Impress Group company. All rights reserved.

トランスコスモスチャイナ(transcosmos China)

トランスコスモスチャイナ(transcosmos China)はトランスコスモス株式会社の100%出資子会社。上海(4拠点)、北京、天津、合肥、長沙、西安の6都市の複数の拠点でサービスを提供しています(台北、深センには支社を開設)。

楊潔(Uky Yang)
トランスコスモスチャイナ(transcosmos China)

transcosmos China Contact Center Business Unit Vice President
(トランスコスモスチャイナ コンタクトセンター事業部副総経理)
楊潔(Uky Yang)

メルマガの登録はこちら Web担当者に役立つ情報をサクッとゲット!

人気記事トップ10(過去7日間)

今日の用語

インデックス
検索エンジンがWebページをデータベースに保存しているデータベース。データベース ...→用語集へ

インフォメーション

RSSフィード


Web担を応援して支えてくださっている企業さま [各サービス/製品の紹介はこちらから]