【A/Bテスト】アップセルに効果的なタイミングはいつ? SNSボタンを設置するのに効果的な場所はどこ? | A/Bテストの結果をカンニングシートとしてバラします! | ネットショップ担当者フォーラム

ネットショップ担当者フォーラム - 2016年10月17日(月) 08:00
このページは、外部サイト ネットショップ担当者フォーラム の情報をRSSフィード経由で取得して表示しているため、記事の一部分しか表示されていなかったり、画像などが正しく表示されなかったり、オリジナル記事が意図したデザインと異なっていたりする場合があります。
完全な状態のオリジナル記事は 「【A/Bテスト】アップセルに効果的なタイミングはいつ? SNSボタンを設置するのに効果的な場所はどこ? | A/Bテストの結果をカンニングシートとしてバラします!」 からご覧ください。

こんにちは、加藤公一レオです。前回はコンバージョン率が高い「申込方法」と「エントリーフォーム最適化(EFO)テクニック」について紹介したが、今回は通販会社にとってもっとも重要な「アップセル」のノウハウについてお話ししよう!

そもそも「アップセル」とは何か?

アップセルとは利用者が申し込もうとしている商品よりも、上位の商品を売ることである。化粧品や健康食品を扱っている多くの通販会社が無料サンプルを提供しているのは、購入へのハードルを下げるためである。

何百億円という大きな売上を立てて大成功している多くの通販企業は、アップセルをうまくやっている。当たり前のことだが、多くの人を引き上げ、リピートさせ、クロスセルさせ、年間購入単価(LTV)を上げていくことが通販の成功の秘訣である。

ここでオフラインのアップセルの方法についてお伝えしておこう。

例えば無料サンプルを注文するために通販会社に電話をすると、コールセンターでは利用者の住所や電話番号を聞いた後で、必ず聞くことがある。それは、

お客様、よろしかったら無料サンプルだけではなく、本商品も購入しませんか?

というアップセルトークである。

1個買おうとしている人にはまとめ買いを勧め、ファンデーションを買おうとしている人には美容液を勧めるのだ。

しかしネットの世界ではアップセルは大失敗してきた。なぜかと言うと、オフラインではコールセンターで人間が対応するが、ネットで対応するのは人間ではなくHTMLで書かれたページであり、システムだからだ。 これだけでもネットは非常に不利なのである。

しかし!! ネットでのアップセル率が悪い理由は他にあるのだ!! そこで今回紹介したいのがネットの世界でアップセルを劇的に上げる方法だ!

私が普段コンサルティングをしている中で一番オススメする最高のテクニックであり、私の全クライアントがこの方法を用いて、全クライアントが“大成功”している!!! 実際の成功例と失敗例をクイズとして出題する。

では、早速はじめよう!

【A/Bテスト】アップセルするのに有効なタイミングはどっち!?
【A】ランディングページ内でアップセルを行う
【A】ランディングページ内でアップセルを行う
【B】申込確認画面でアップセルを行う【B】申込確認画面でアップセルを行う

正解はこちら!

正解は【B】!
申込確認画面でアップセルを行う
申込確認画面でアップセルを行う

多くのネット通販会社が間違っている点は、ランディングページの中でアップセルを狙おうとしていることにある。

例えば、ネット広告で「無料モニターセット」を掲載しているのに、あわよくば本商品も買ってもらおうと、ランディングページの「無料モニターセットを申し込む」のアイコンの下に、「本商品を申し込む」のアイコンを置いていたりする。

さらに、その下に「本商品を定期で申し込む」や「商品Bも一緒に申し込む」のアイコンを設置したりして失敗しているのだ。

ネット広告をクリックして、ランディングページに来て申し込もうとしている人に、突然そんな選択肢を与えたら、コンバージョン率は低下するに決まっている

何より消費者は無料に弱い。無料サンプルがあれば、無料の方を選ぶのだ。1個買いと3個買いがあれば、1個買いを選んでしまう。

こんな選択肢の並べ方では、99%以上の人が“無料”の方しか申込まない。そう。アップセルをするのに、このタイミングはまだ早いのだ。

ではいつアップセルすれば良いのか? ズバリ!! あと一歩で商品が申込完了になる「確認画面」のタイミングで、アップセルを狙うと劇的にアップセルができるのだ!!

「完了ページ」が目と鼻の先にある「確認画面」でアップセルをすることで、アップセル率は上がる。これはコールセンターが、顧客の情報をすべて手に入れた後に、アップセルトークをするのと同じやり方である。

面倒な申込フォームを入力して確認画面まで辿り着いた人の99%は、あとワンクリックで完了画面に遷移する。そこから離脱することはほとんどない。

しかし、世の中の99%のネット通販の確認画面は、単純に入力内容を確認させているだけだ。もったいない、非常にもったいない。アップセルすべきは確認ページなのに……

重要なので繰り返すが、このタイミングが一番のビジネスチャンスなのである!

あと一歩で商品が申込み完了になる確認画面のタイミングで、アップセルを行うと劇的にアップセルが成功するのだ!!

確認ページでは「ちょっと待った!よかったら本商品もどうですか? 今ならこんなにお得なんですよ」とお勧めし、最後に2つの申込ボタンを配置する。

左側にはもともとその人が申し込もうとしていた無料サンプルを表示し、右側にはアップセルをさせたい本商品を表示する。

左側に無料サンプルを、右側に本商品を表示

このような構造にすると、面白いくらいにほとんどの人が右側のアイコンを押してアップセルしてしまうのだ! 面倒な入力手順が済んで、完了ページへ行く直前だからこそ、アップセルはしやすくなるのだ。

確認画面でのアップセルはなぜこんなに効果があるのか?

それは商品を申し込むと決めて、面倒なフォームを入力し、完了まであと一歩のところでアップセル商品を提案するからなのだ。このタイミングでお客様の心理状態をうまく利用しているのだ!

この“確認画面でアップセル”を使うと、私のクライアントの実績では、

  • 無料モニターセットから本商品へのアップセル率(引上率)は最大20%以上
  • 500円モニターセットから本商品へのアップセル率は最大40%以上
  • 商品Aから「商品A+B」へのアップセル率(クロスセル率)は最大60%以上
  • その都度購入から定期購入へのアップセル率は最大80%以上

になっている!

確認画面でのアップセルは最強の仕組みである!!

確認画面でアップセルの効果

通販業界では、2ステップマーケティングで無料モニターセットから本商品へ「10%引き上げられれば十分」と言われる中で、メール配信前のこの段階にも関わらず、これだけ引き上がることが、どれだけ奇跡的なことかおわかりいただけると思う。

重要なので繰り返すが、“確認画面でアップセル”は私のノウハウの中でも一番オススメする最高のテクニックだ。

ネット広告の引上率・CPO・購入単価・年間購入回数・年間購入単価(LTV)・年間ROASなどを改善したい方は、すぐに実行に移してみてほしい。いや、すぐに実行するべきだ!!

続いては、自分の会社の商品をどうしたら拡散してもらえるのか? そのノウハウについてお話したい。

「いいね!」ボタンやツイートボタンを設置するのに効果的な場所はどこだ!?
【A】申込完了画面
【A】申込完了画面
【B】ランディングページ内【B】ランディングページ内

正解はこちら!

正解は【A】!
申込完了画面
【A】申込完了画面

きっとどの通販会社も、広告費なんて使わずに、自分の会社の商品をFacebook、twitter、ブログなどのソーシャルメディアで拡散できればいいな……なんて思っている

そして、商品ページやランディングページに「いいね!」ボタンやツイートボタンを設置し、お客様が拡散してくれるのではないかという、なんとも淡い希望を抱き続けている

実際にほとんどの通販会社が自社の商品ページやランディングページにSNSボタンを設置しているが、ほとんど拡散されないのが現実だ。たとえ数人が拡散していたとしても、多分それは社内の人間か、広告代理店か制作会社の担当者など、身内の人間だと考えた方がいい

ニュース情報やエンタメ情報、iPhoneやiPadのような画期的な商品なら自然と拡散が起こるが、たかが通販の商品、しかも自ら申し込んでもいない商品を、自分のメディアに載せて拡散しようという人はいない。そう。ランディングページに「いいね!」ボタンやツイートボタンを設置しても意味がないのだ

じゃあ、どうすれば拡散してもらえるのか?

ランディングページを拡散させるポイントは、その商品を見た人が「自分のメディアの読者に伝えたい」と思うタイミングに、簡単に「お得な情報・役立つ情報」を提供できるようにすることだ。

あなた自身が普段、友達に何か商品をオススメするタイミングを思い出してほしい。商品を申し込む前よりも、商品を申し込んだ後の方が友達に勧めたくなるのではないだろうか?

特に女性の人の方に共感してもらえると思うが、人は「商品を申し込んだ自分を肯定したい」という気持ちがあるのだ。自分が申し込んだその商品に対して、誰かに「いいね」と言ってもらいたいのだ。

だからクチコミ率を上げるには、商品の申し込みが完了したタイミングで「友達に紹介しませんか?」と申込者に提案することが重要になってくる。

重要なので再度言う。

クチコミ率を上げるには、商品の申込みが完了したタイミングで「友達に紹介しませんか?」と提案することが重要だ。一番効果的なタイミングは申込みをした後! つまりは「申込完了画面」である!

一般的に世の中の通販企業では、完了画面はサンクスページでしかなく、結局「ありがとうございました」ということしか伝えていない。つまりそのページは1円もお金を生んでいないのだ。これは非常にもったいない!! このお金を生んでいない完了画面を有効活用するべきだ!

ネットで劇的にクチコミを上げる“完了画面で友達紹介”とはこれだ!

まずは前回お話しした通り、ランディングページからショッピングサイトのカートにつなぐ構造をやめて、ランディングページと申込フォームを“一体型”にしてしまうこと。

そしてお客様が申込フォームに記入したら、先ほど説明したアップセル付の確認画面があって、その次に完了画面があるという、シンプルな構造にすること

さらに、完了画面では単純に「ありがとうございました」と感謝を伝えるだけでなく、ここの確認画面でお友達紹介を狙うのである!

具体的に言うと、「ありがとうございました。あなたのお友達にも無料モニターのことをお知らせしませんか?」と提案するのだ!

そして、その下に「パソコンメールからお知らせする」「SNSで共有する」「ブログで紹介する」など、それぞれのお客様が使っているメディアに合わせて紹介ルートを選ばせるのだ。

そこにスクリプトを埋め込んだアイコンを設置することで、各アイコンを押すと、“簡単に” “ワンクリックで”メールやSNS上に指定した文章とURLをクチコミすることができ、劇的にクチコミ率がアップする

当然ながら紹介された側の友達が申し込みをすれば、そのランディングページの完了画面にもまた友達紹介の提案が入るので、その友達がまた紹介をすれば、どんどん友達紹介(クチコミ)の連鎖が起きていくのだ!

言い方が悪いが、まるでねずみ講のように半永久的に拡散していくのである(笑)! しかも計測用のURLを設定しておけば、そこからの広がりの効果測定も可能だ。

繰り返すが、完了画面に友達紹介を入れることで、ランディングページはどんどん拡散され、クチコミが起こる。

ただし1つ注意事項がある。この戦術とあまり相性の良くない商材があるのだ。それは、ネガティブ系の商材、すなわち「コンプレックス系の商材」だ。

例えばハゲの人が育毛剤を申し込んだ場合、自分でそれをSNSに載せたくはないだろうし、育毛剤やニキビ薬の紹介をされる友達も気分が良くはないだろう(笑)

しかし、このテクニックは化粧品や健康食品では抜群のクチコミ効果を生み出すので、ぜひ実施してさらなる全体的な効率アップにつなげてほしい。

今回のまとめ
  1. アップセルは申込確認画面で行う!!

  2. 友達紹介は完了画面で行う!!

これさえ実行すればアップセル率は大幅に改善されるし、多くの人に拡散してもらえて全体的な効率アップもできる。ぜひ実行してほしい!!

◇◇◇

次回は、“100%確実に「レスポンス率」を上げ続ける方法”についてお話しよう! 次回もぜひお楽しみに♪

※このコンテンツはWebサイト「ネットショップ担当者フォーラム」で公開されている記事のフィードに含まれているものです。
オリジナル記事:【A/Bテスト】アップセルに効果的なタイミングはいつ? SNSボタンを設置するのに効果的な場所はどこ? | A/Bテストの結果をカンニングシートとしてバラします!
Copyright (C) IMPRESS CORPORATION, an Impress Group company. All rights reserved.

加藤 公一 レオ
株式会社 売れるネット広告社 代表取締役社長

1975年ブラジル・サンパウロ生まれ、アメリカ・ロサンゼルス育ち。 西南学院大学経済学部卒業後、三菱商事株式会社に入社。

その後、Havas Worldwide Tokyo、株式会社アサツーディ・ケイ(ADK)にて、 一貫してネットビジネスを軸としたダイレクトマーケティングに従事し、 担当した全てのクライアント(広告主)のネット広告を大成功させる。

その実践経験とノウハウをもとに、ネット広告のレスポンスを確実にアップさせてしまうため、 クライアント企業から『レスポンスの魔術師』との異名をとる。

やずやベストパートナー賞 受賞。 Webクリエーション・アウォード Web人貢献賞 受賞。 通販エキスパート検定1級。 「アドテック」「宣伝会議」「日経デジタルマーケティング」「通販新聞」など講演多数。

アドテック東京2012 公式カンファレンス 人気スピーカー1位。 アドテック九州2013 公式カンファレンス 人気スピーカー1位。 アドテック九州2014 公式カンファレンス 人気スピーカー1位。 「九州インターネット広告協会」の初代会長も務めた。

著書に『単品通販“売れる”インターネット広告』(日本文芸社)、『100%確実に売り上げがアップする最強の仕組み』(ダイヤモンド社)、『伝説のEC猫レオレオ売れるネットショップ繁盛記(インプレス)』がある。

メルマガの登録はこちら Web担当者に役立つ情報をサクッとゲット!

人気記事トップ10(過去7日間)

今日の用語

アンカーテキスト
HTMLでページからページへジャンプする「リンク」に使われるテキスト(文字列 ...→用語集へ

インフォメーション

RSSフィード


Web担を応援して支えてくださっている企業さま [各サービス/製品の紹介はこちらから]