掲載してくれるアフィリエイターが順調に増えてきているのに、クリック数が伸び悩んでいる場合は、広告素材に問題がある場合があります。レポートを見て、クリック率を確認してみましょう。
「提携数が順調に伸びてきて、稼働率も上がっているのに、成果につながらない」という場合は、まずはレポートでクリック率を見てみましょう。
クリック率とは、クリック数をインプレッションで割って算出します。多くのASPのレポート機能から、「広告素材別レポート」で確認できます。メール素材はインプレッションが0のままとなりますので、メール素材を抜いて計算します。
クリック数の計算方法
クリック率=クリック数÷インプレッション数
クリック率は商材やカテゴリー、掲載されるアフィリエイトサイトの掲載位置により変わりますが、0.2%〜0.8%程度というのが一般的で、これ以下だと低いという目安にするとよいでしょう。
クリック率が低い場合、いくつかの問題が考えられます。改善をしていきましょう。
原因① 適切な広告素材が用意されていない
バナー広告はクリエイティブ、つまり見た目が大切です。バナー素材やテキストが、見た人をひきつける、思わずクリックしたくなる素材となっているか、再度見直しをしましょう。クリックした先に、役立つ情報があることを期待させることで、クリック率を上げることができます。
バナーは社内で制作できるスタッフがいない場合、作成に費用が発生します。複数のサイズを用意するのは大変だからと、サイズ違いをリサイズして使用したり、とりあえず間に合わせで社内作成したり……といったケースも見受けられます。
画像が荒い、リサイズで広告素材内の文字が判別できない、バナーの見栄えが悪い……といった場合は、そもそも掲載が進まず、掲載されたとしてもクリックされません。
「これを自分のサイトに貼りたいか?」と考えてみよう。
さまざまなアフィリエイターが掲載してくれることを見越して、まずは人気サイズから複数のパターンを作り、クリック率を見て人気デザインが判明したら、追加で作成……という運用が望ましいです。
また、テキスト素材も重要です。
広告文はアフィリエイターが考えてくれるので、キャッチコピーではないシンプルな社名・ショップ名・商品名などの「単語」が追加されているか確認し、不足しているなら素材の追加をしておきましょう。
原因② 更新せずに、古い情報のままになっている
季節のお勧め商品、たとえば『秋の味覚特集』へ誘導したいのに、ショップロゴのみのバナーしか登録されていなかったら、リンク先にある商品が判別できません。この場合は『秋の味覚特集』のバナーを用意することがベストです。
季節特集のバナークリエイティブに年度を入れている場合、管理画面で更新されず古い情報のままになっていることがあります。「2015年 秋の味覚特集」のままとなっていたら、サイト訪問者に古い情報であると認識されてしまいます。
毎年開催される特集なら、バナーのクリエイティブも更新する。もしくは、年度を入れないものを用意すると良いでしょう。アフィリエイターがフレッシュな素材を利用できるよう、準備しておきましょう。
年号は入れず、キャッチコピーなどにしておけば毎年同じ素材が使える。
また一部のASPでの機能となりますが、リンクシェアアフィリエイトなどでは広告素材の追加登録時に「掲載期間」を選択することができます。とても便利な機能ですが、掲載期間の終了した広告素材がアフィリエイト側の管理画面から表示されなくなるというデメリットもあります。
実際にあった事例ですが、あるプログラムで新しい広告素材を追加していなかったため、すべての素材が掲載期間終了となり、管理画面で広告素材が1つも登録されてない(アフィリエイターから見えない状態になっていた)といったことがありました。
このようなミスを防ぐには、アフィリエイター側の管理画面から自社ショップのプログラムを見る習慣をつけることです。毎日ログインする必要はありませんが、他のプログラムを見る機会にもなりますし、1か月に一度は目を通すことをお勧めします。
広告が掲載されているアフィリエイトサイトの確認も必要
管理画面のレポートからアフィリエイト別レポートを確認し、どのようなアフィリエイトサイトに掲載されているのか確認してみましょう。
売上上位のアフィリエイトサイトの特徴を把握しましょう。ギフトショップならブライダルや出産祝い、ファッションメーカーなら日々のコーディネイトや趣味趣向のお勧めブログ、教育商材なら受験や家庭教師比較、保険商品なら保険比較……といったように、特定のジャンルに特化したアフィリエイトサイトが上位にいることが多いのではないでしょうか。
しかし、売上上位のアフィリエイトサイトに特徴がなかったり、日々の日常をつづっている雑記ブログが中心だったりすると、成果につながりにくい場合があります。
稼働していないアフィリエイターに働きかけてみよう
できることならカテゴリーに特化した、集客力の強いアフィリエイターが紹介してくれていることが理想です。御社のプログラムと提携済みでも稼動していないということもありますので、紹介していただけるよう働きかけましょう。
まずはニュースメールを使って自社サイトで成果を上げるコツ、他のアフィリエイトサイトの特徴などを伝えていきましょう。活動に積極的な広告主であることをアピールするためにも、月1〜2回の定期的なニュースメールを継続して配信することをお勧めします。
ASPによっては提携済みアフィリエイターに個別にメール送信できる機能があります。特にピンポイントで注力したいアフィリエイトサイトを見つけたら、個別にメールしてみることもお勧めします。
アフィリエイターへの掲載依頼の例
やみくもに一斉メールを送信するのではなく、「あなたのアフィリエイトサイトを見て、親和性が高いと思ったので、ぜひご紹介いただきたい」と、個別感を出してお願いすることが大切です。
それでも掲載が進まない場合は……
それでも掲載が進まない場合は、アフィリエイターにとって御社プログラムが魅力的でないのかもしれません。
その場合は他の課題と同じく、同業他社に比べて魅力的なプログラムになっているのか、見直しが必要となります。報酬率、プログラム名、プログラム詳細文含めて、他社と比較して魅力あるプログラムになっているか、確認をしましょう。
広告素材だけでなく、ランディングページの見た目やショッピングカートの使いやすさまで、有力なアフィリエイターは細かくチェックして掲載サイトを選んでいます。
掲載が進まない、クリックが増えないといった場合は、「そもそもお客様にとってニーズのあるショップなのか」といったことまで含めて見直しをすることをお勧めします。
◇◇◇
今回は提携済みサイトへ送信する個別メール例となっていますが、今後の連載でさらに範囲を広げたリクルーティングの方法などご紹介していきます。
まずは御社と提携済みのアフィリエイターに、ご紹介をいただけるようニュースメールで情報提供を。
ニュースメールを定期的に送信することは、コツをつかむまでは工数も掛かります。無理なく続けられる周期で配信していきましょう。
※このコンテンツはWebサイト「ネットショップ担当者フォーラム」で公開されている記事のフィードに含まれているものです。
オリジナル記事:アフィリエイターは増えたのにクリック率が低いのはなぜ? それ、広告素材が原因かも | アフィリエイトの効果が出ていないEC事業者のためのアフィリエイト再入門講座
Copyright (C) IMPRESS CORPORATION, an Impress Group company. All rights reserved.