─前回までのあらすじ─
《音速の貴公子》と呼ばれるTには、かつて生き別れとなった母がいた。しかし再会した母親はTのことを忘れてしまっていた。母が営む雑貨店を守るために立ち上がるT。果たして、かつての賑わいを取り戻し、店を継続させることができるのか?そして、《音速》の秘密がついに今、明かされる。
前回の記事は「《地獄》から脱出する《入札戦略》。入札を制するものはリスティングを制す。~音速なのには理由がある~」をご覧ください。
この記事のポイント:
ついつい軽視しがちな入札戦略。しかしそこを改善するだけで大きな効果が得られます。
入札戦略に関する記事、今回は応用編です。
1.音速の貴公子
─ジャストシステムのオフィス─
Tの同僚:「そんな安請け合いしちゃって大丈夫か?新しいプロジェクトの方も今は佳境にはいっているんだぜ?」
T:「正直、俺には時間はない。今までは2~3時間かけてチューニングする時間があったけど、これからは30分かけられるかどうか、だと思う。」
Tの同僚:「だろ?たぶん無理だとおもうぜ。」
T:「ただ、リスティングの改善策はまだまだある。あとは《スピード》だけなんだ。」
─Tはそれから人知れずタイピングの特訓を始めた。まだ明け方、暗いころに起きだし、ひとりキーボードに向かう。そして夜は雑貨店に行き、リスティングのチューニングを行う。そんな毎日を送った─
T:「9,998・・・9,999・・・10,000!・・・はぁっ、ふぅっ、まだだ。まだ足りない・・・。俺にスピードを・・・スピードを!」
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─1ヶ月後、雑貨店─
T:「こんばんは。」
雑貨店の娘:「こんばんは。Tさん。いつもごめんなさい。・・・!どうしたんですか?その手、傷だらけ・・・」
T:「いいんです。気にしないでください。お母さんは?」
雑貨店の娘:「今日はもう休んでいます。」
T:「そうですか。再開発についての返答まであと1ヶ月ですね。」
雑貨店の娘:「はい。でもこれからどうするか、まるで決めていなくて・・・。」
T:「安心してください。今日はこんなものを持ってきました。」
─Tは鞄から黒塗りのキーボードを取り出した。─
雑貨店の娘:「・・・?何か特殊なキーボード何ですか?」
T:「超高感度高速対応キーボードです。これを使いこなせるようになるまで1ヶ月かかりました。」
雑貨店の娘:「高速・・・?」
T:「今日から、俺の作業スピードは今までの10倍になります。見ていてください。」
─Tの手もとが一瞬揺らぐ。画面がみるみる変わっていくが、彼の手の動きは全く見えない─
雑貨店の娘:「すごい・・・。全然手の動きが見えない・・・。」
T:「やれることはまだまだあります。課題は《スピード》だったんです。」
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2.入札を極める
T:「これまで限られた時間の中でチューニングをするために、必要最小限のことしか行ってきませんでした。でもこれからは違います。入札単価の調整にはさらにポイントがあります。」
・インプレッションシェア
意外に確認しないプレイヤーも多いが、そもそも自分が競合に比べてどれくらい広告をだせているか知ることができる。以下のように主な競合も出てくるので、判断材料にしたい。
たとえばビッグワードのはずなのに思ったよりインプレッションが稼げないとき、競合が強すぎてインプレッションシェアを奪われている可能性がある。そのときは自分が戦うべき平均掲載順位をこの機能で客観的に判断し、CPC調整に役立てることができる。
・費用対効果を見据えた調整
例えば目標CPAが1,500円で、現在のアカウントの状況は下記の様な状況。
キャンペーン名
コスト
コスト比
CV
CPA
①
¥100,000
63%
50
¥2,000
②
¥50,000
31%
20
¥2,500
③
¥10,000
6%
8
¥1,250
総
¥160,000
100%
78
¥2,051
CPAの差分は《551円》
このCPAを達成するために必要なCV数は《107》
CVの差分は《29》
コスト割合を考慮すると最適なCPAは下記のようになる。
キャンペーン名
コスト
コスト比
CV
CPA
①
¥100,000
63%
68
¥1,470
¥529の改善が必要
②
¥50,000
31%
29
¥1,724
¥775の改善が必要
③
¥10,000
6%
10
¥1,000
¥250の改善が必要
総
¥160,000
100%
107
¥1,495.33
このようなかたちで改善すべき目標CPAをキャンペーンごとに決定する。広告グループレベル、キーワードレベルで考えるときも同様。また、コスト比が高いキャンペーンのウェイトを重くするなど状況にあわせ調整していく。
T:「これらの処理を俺が毎日やっていきます。そうすれば必ず目標は達成できます。」
雑貨店の娘:「Tさん・・・」
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─1ヶ月後─
Tの同僚:「よっ!今日がいよいよあの店の最終日だな。」
T:「そうだな。」
Tの同僚:「ちょっと見にいってみっか?」
T:「しかし・・・」
Tの同僚:「いいって。ちょっとぐらい抜けたって誰も気にしやしないよ。」
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Tの同僚:「お、おい!なんだこりゃ!」
T:「・・・!」
Tの同僚:「すごい行列じゃないか!」
─雑貨店には、順番を待つ長蛇の列ができていた。
別れを惜しみ、新天地での活躍を応援する多くのひとたちの姿があった─
雑貨店の娘:「あっ!Tさん!」
T:「盛況ですね。」
雑貨店の娘:「昔のお客さんや地方に行っていたお客さんも、ウチが移転するって聞いて駆けつけてくれたんです!もう朝から注文の対応で忙しくて・・・。あ、お母さん!Tさんがいらっしゃったよ!」
雑貨店の母:「あら・・・Tさん・・・」
雑貨店の娘:「お母さん、あれからTさんのおかげでCVがすごく増えて、3ヶ月前の3.6倍になったんだよ。売上げもほぼ倍増!これなら新しいお店でもやっていけるね!」
雑貨店の母:「・・・まったく、何てことしてくれたんだい!もう店もたたんで、のんびり過ごそうかなって思っていたのに・・・。これじゃまた頑張らなきゃいけなくなっちゃったじゃないか!」
T:「あ、す、すみません・・・」
雑貨店の母:「・・・でもまぁ、感謝しているよ。あたしにはこの店が生きがいみたいなものだったからねえ。Tさん、前みたいに毎日は無理かもしれないけど、たまには顔を出してくれるかい?なんだかTさんの顔を見てると他人じゃないように思えてくるんだよ。」
T:「!」
雑貨店の娘:「お母さん・・・」
T:「約束しますよ。また来ます。それから、娘さんやお母さんでも《簡単に》、《スピーディーに》リスティング広告の運用ができるようなツールを近いうちに必ず作ります。その時にはぜひ使ってください。」
雑貨店の母:「ああ、約束するよ!」
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3.エピローグ
─現在のジャストシステム─
Mの上司K:「・・・ということがあったんだ。」
M:「なるほど・・・。そんなことがあったんですね。」
Mの上司K:「ちなみにその雑貨店は今でも母娘で仲良く店をやっているよ。そして、もちろんリスティング オートフライトを使っている。今でも売上げは順調だそうだ。」
M:「あっ!もしかしてあのマグカップって・・・。」
Mの上司K:「そう。その雑貨店のマグカップだよ。」
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─Tの手もとの動きは、人の目には見えない。誰よりも《スピード》にこだわり、そして《スピード》を完成させた男。彼のことを人はこう呼ぶ《音速の貴公子》と─
4.《オートフライト》することで、どれだけCVが伸びるのか?
M:「自動入札ツールって他にもあると思うんですが、リスティング オートフライトはどう違うんですか?」
Mの上司K:「いい質問だね。確かに、入札価格を自動で調節するツールは他にもたくさんある。だけどリスティング オートフライトはジャストシステムが誇る自然言語処理技術を活かし、言語データを数値化し、それに統計処理を組み合わせることで、他のツールにはマネできない高度な最適化を行うことができるんだ。」
M:「なるほど、広告文やキーワード、LPや競合の状況などですね?」
Mの上司K:「そのとおり。しかもそれだけじゃなく、それらを加味した上で、最適なキーワードの提案や広告文の提案もしてくれる。まさに、《オートフライト》なサービスなんだ。」
M:「なるほど!」
Mの上司K:「リスティング オートフライトでは実際に使用しているコアエンジン:SLATを使用した流入シミュレーションを無料で受け付けている。最適化を行うことで今の流入からどれくらい有効なCV増加が見込めるのか、以下のボタンからぜひ試してみてほしい。」
絶体絶命の危機を救う