千趣会の2014年12月期連結業績は、売上高が前期比0.7%増の1425億2600万円、営業利益が同23.2%減の30億8800万円だった。ブライダル事業や法人事業が順調だったものの、商品増税後の反動による消費低迷の影響などで主力の通販事業が苦戦し、全体として伸びを欠く結果となった。
セグメント別では、通販事業の売上高が前期比1.0%減の1252億9600万円(カタログ事業が同0.2%減の1179億2600万円、頒布会事業が同11.9%減の73億7000万円)、営業利益が同32.4%減の19億2100万円だった。
当期は、消費増税に伴う駆け込み需要の反動減が長引いたほか、テレビCMを活用したメディアミックスの回数を減らした関係で新規顧客数が前期比5.8%減の85万11000人となり、年間購入者数もの383万9000人と同19.7%減少。関係性の薄い顧客の利用が減った関係で1回当りの受注単価および1人当たりの注文回数は前期をクリアしたものの、売り上げの面で苦戦した。
利益面では、メディアミックス費用の削減などで販管費が574億900万円と減少したものの、円安による原材料費の上昇などで売上原価率が53.3%と1.7ポイント上昇したことが減益要因となった。
また、インターネット売上高は831億円で前期比横ばいだったが、ネット受注比率が3.4ポイント上昇の74.5%となるほか、スマートフォン経由の売上高がおよそ1.5倍増の264億円なるなど、依然、カタログからネットへのシフトが進んでいる状況だ。
一方、ブライダル事業は、期中2店の新規出店と既存店の伸びにより、売上高が同18.8%増の127億5000万円、営業利益も同18.9%増の8億3400万円と好調を維持。法人事業は売上高が同2.8%増の39億4400万円、営業利益が同22.7%減の3億400万円、その他事業は売上高が同10.4%増の5億3400万円、営業利益が同68.9%減の2600万円だった。
今期(15年12月期)は、付加価値型オリジナル商品の開発を進めるほか、30代および50代をターゲットとした新カタログの発刊とネット販売との連動の取り組みを推進。顧客サービス向上の一環として岐阜県美濃加茂市に物流センターの新設を予定する。
通期の連結業績は、売上高が前期比2.4%増の1460億円、営業利益が同3.6%増の32億円を予想。通販事業については売上高が同1.3%増の1269億円、営業利益は新設する物流センター関連費用を折り込み、同2.1%減の18億8100万円を見込む。
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オリジナル記事:カタログ事業は微減もネット受注率は上昇、EC売上高は831億円に、千趣会の2014年12月期 | 通販新聞ダイジェスト | ネットショップ担当者フォーラム
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