スタートトゥデイは11月26日、通販サイト「ゾゾタウン」でファッション誌など雑誌の販売を新たに開始した。同日付でサイトを刷新。マガジンニュースを配信し雑誌の販売促進につなげていく。単にサイト内で雑誌を売るだけではなく、服を購入する顧客に最適なものをレコメンドするなど“ゾゾならでは”の販売手法をとっていく。ファッション誌の取り扱いについて同社EC事業本部で雑誌の販売を担当する泉川浩平氏(=写真)に聞いた。
服の購入時に雑誌を提案
――ファッション誌を販売するきっかけは。
「社長の前澤の言葉を借りると『ファッション業界を盛り上げたい』ということに尽きる。今年ゾゾタウンが10周年を迎え、当社もファッション業界というマーケット全体を見つめ底上げしていくステージに来たのではないかと考えている」
――取り扱う雑誌の種類は。
「スタート時でおよそ150銘柄を販売する。雑誌のジャンルは基本的に“ファッション誌”と呼ばれるものを幅広く取り扱う。加えてファッションと親和性が高いであろうアートやカルチャー系雑誌も取りそろえる」
スタートトゥデイEC事業本部の泉川浩平氏
――雑誌選定の基準は。
「もちろん発行部数のチェックなどもしたが、そのほかに実際に誌面を調べ、掲載されているブランドのクレジット数と、それに対してゾゾタウンで取り扱っているブランドがどのくらい重なるかということを一誌ずつ調べた。社内では『ゾゾカバー率』と呼んでおり、ゾゾタウンと雑誌の相性の良さを表しているのだが、そうした点も選定基準として設けた」
――販売にあたっての工夫点は。
「単に本を売るだけでなく、マガジンニュースを配信して雑誌の販売促進となるコンテンツをサイトのトップページに設けた。雑誌を買ってもらうためには、それぞれどういった個性を持ちどういった内容を発信しているかを認知してもらう必要があるので、専用のスペースを設けるべきだと考えた。そのほか“立ち読み”機能を設けた。具体的には出版社さんから誌面のデータを提供していただき、ビューアーが立ち上がって雑誌の一部を閲覧できるようにした。90誌程度は“立ち読み”に対応する」
――服と雑誌をまとめ買いしてもらう仕組みは設けているのか。
「今回、そもそも雑誌を単品買いしてほしいという考え方ではなくて、『お洋服と一緒に雑誌もいかがでしょう』という提案が主体となる。お客様が洋服を購入しようとしている時に、カートページで過去の購買履歴などに基づき相性が良いであろう最新の雑誌を訴求する。“レジ横のガム”のようなイメージだ」
――そうした取り組みに雑誌の“ゾゾカバー率”が重要になってくる。
「そこがキモになると思う。その雑誌とユーザーの相性が良いかどうかは、レコメンドの精度に関わるためそこに関しては注力をした。ブランドさんの情報に詳しいのが当社の強みなので、そこはネット書店さんとは違うアプローチができる」
――雑誌の取引形態は。
「取次店さんから仕入れるため、リアルの書店さんとほぼ同じ形態となる。実際に雑誌をゾゾベース(※同社の専用物流拠点)に送ってもらい、その在庫を販売する。基本的に雑誌の発売日に合わせてゾゾタウンでも販売する。もちろん即日配送の対応エリアであれば、早い時間帯にご購入いただければ発売日当日にお届けすることも可能だ」
――マガジンニュースの提供方法は。
「出版社さんから誌面の特集データ、もしくはウェブで独自展開している記事のデータを提供いただき、それをもとにテキストと画像を読みやすいように再配置して配信する。こうしたマガジンニュースのデータ最適化作業や“立ち読み“機能は10月に子会社化したヤッパがメーンで担当している」
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オリジナル記事:「ZOZOTOWN」で洋服と一緒にファッション誌も販売する狙いは? スタートトゥデイの担当者に聞く | 通販新聞ダイジェスト | ネットショップ担当者フォーラム
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