Eric T. PetersonのAppropriate Attributionから。
CoreMetricsがスポンサーで、広告の間接効果に関する評価を考察したレポートだ。
Appropriate Attribution(キャンペーンの妥当な帰属)へのバリアとしては、アクセス解析ツールでの対応状況がマチマチなこと、各種キャンペーンシステムが別々に分かれていてデータ統合しにくいこと、サンプルサイズの問題、適切な分析モデルがない、スタッフ不足、などを挙げている。
彼の主張は、まず次の3つの視点(Three-Touch View)を導入しようと言っている。一つ目が“first-touch”(最初のクリックが売上要因となっていること)、二つ目が“last-touch”(最後のクリックが売上要因となっていること)、そして3つ目が“even allocation”(売上要因を特定せずに均等に配分すること)。
まずチャネル別に“first-touch”“last-touch”“even allocation”の売上帰属を分ける。次にこれらを“Acquisition”“Persuasion”“Conversion”に分類する。つまり見込みフェーズ、説得フェーズ、顧客への転換フェーズの3つということ。最後にこの分類に基づいて予算配分するという。
短期戦略か中長期戦略かで当然“Acquisition”“Persuasion”“Conversion”への配分は変わってくるので、それを具体的な戦術に落とし込んでいくためにこのような分析をするのだ。
妥当帰属比は次により算出する。
Appropriate Attribution Ratio = Revenue from First-Touch / Revenue from Last-Touch
(妥当帰属比=“first-touch”からの売上/“last-touch”からの売上)
この妥当帰属比の数値によって、キャンペーンを次の3つに分ける。
Conversion Campaigns:妥当帰属比が0に近いケース。コンバージョンのキャンペーン。
Acquisition Campaigns:妥当帰属比が大きいケース。見込み客の獲得のキャンペーン。
Persuasion Campaigns:妥当帰属比が中間で、真ん中の50%の部分(上から25%から75%の範囲)。説得のキャンペーン。
私の感想だが、概念としては面白いのだが、そもそもチャネル別の売上貢献をこの3つにどうやって、どのような根拠で配分するのかが最も肝心なところだと思うのだが、そこについて言及があったように思えない(私の英語読解力が拙いせいかもしれないが)。
coremetricsの画面で出ているので、何らかの設定や入力などによるものだと想像できるのだが、よくわからない。。。適当な初期値を入れて出てくるアウトプットは信用できないので、いづれにしてもこの仕様がどうなっているかがミソだろう。