Googleのパンダがアルゴリズム更新ではなくランキングの1要素に過ぎない理由 | SEO Japan

SEO Japan - 2011年6月29日(水) 14:01
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SEO業界の最近の話題といえばGoogleのパンダアップデートであることを疑う人はいないでしょう。パンダ”アップデート”というだけあって、パンダはGoogleが定期的に行うアルゴリズム自体の更新と考えている人が私も含めて多いかと思います。しかしサーチエンジンランドのダニー・サリバンによると、パンダはアルゴリズム更新ではなく、ただのランキングに影響を与える1要素に過ぎないとか。今回は検索業界の大御所の意見を聞いてみます。 — SEO Japan グーグルのパンダアップデート 2.2が実施された今だからこそ、何がパンダで、何がパンダではないかをおさらいするいい機会だ。パンダは、新しいランキングファクターである。パンダは、グーグルが採用する新しい総合的なランキングアルゴリズムではない。パンダの影響を受け、回復を願っている人達にとってはこの違いは重要である。 グーグルのランキングアルゴリズム & アップデート まずは検索エンジンの最適化の基礎を見ていこう。検索エンジンはウェブ上からページを集めると、実行された検索の要求に応じて、ページを調べて選び出す必要がある。どのページが最も適しているのか。この点を判断するために、検索エンジンはランキングアルゴリズムを採用している。最高の結果を得るためのレシピのような存在である。 レシピのように、ランキングアルゴリズムには多くの材料が含まれている。検索エンジンは、ページに現れる言葉、そして、ページにリンクを張っている模様に注目し、ウェブサイトの評判等を計算しようと試みる。詳細はこのサイトのSEO ランキングファクターの周期表を参考にしてもらいたい。 グーグルは常にランキングアルゴリズムを調節しているが、小規模な変更であるため、多くのユーザーは気づいていない。アルゴリズムがレシピだったら、塩をさらに一つまみ加える、ちょっと砂糖を加える、または小さじ1杯の調味料を加える等がこの変更に該当するだろう。アルゴリズムは、小さな変更が行われたとしても、基本的にはほとんど変わらない。 時々、グーグルはランキングアルゴリズムを大幅に改良することがある。ここ数年、この改良は“アップデート”と呼ばれている。2003年の「フロリダアップデート」、2009年のヴィンスアップデート、そして、昨年のメーデーアップデートが有名である。 インデックス & アルゴリズムのアップデート 紛らわしいことに、「アップデート」と言う用語は、アルゴリズムのアップデートではないアイテムに対しても使われている。このトピックに関する昔のマット・カッツ氏の投稿に目を通しておこう。例えば、数年前、グーグルは、毎月のように“インデックスアップデート”を行っており、発見した大量の新しいページを既存のコレクションに一気に投げ込んでいた。 新しいコンテンツの流入はランキングの変更を引き起こし、落ち着くまで数日間かかる可能性もあった。そのため、“グーグルダンス”と言うニックネームがつけられた由縁がここにある。いずれにせよ、アルゴリズムが新しいページを調べることが変化の原因であり、アルゴリズム自体が変わったわけではなかった。 当然だが、先程も申し上げたように、古いレシピを捨てて、新しいレシピをゼロから書き始めるように、コアのランキングアルゴリズム自体が大きく変更されることもある。このような“アルゴリズムアップデート”は、大幅なランキングの変化をもたらすことがある。しかし、大きな変更を起こしたにも関わらず、パンダはアルゴリズムのアップデートではない。 そうではなく、パンダは、- ページランク – のように、全体的なグーグルのアルゴリズムに送りこまれる値でしかない。すべてのサイトにページランクのスコアが与えられるようなものだ。パンダでスコアが低いサイトにはペナルティは与えられないが、高いスコアのサイトは容赦なく叩かれる。 ランキングファクターを計算する それで、現在はどのような状況に私達は身を置いているのだろうか?グーグルはランキングアルゴリズム、つまりページの格付けを判断するために多くのファクターを評価するレシピを持っている。グーグルは、このランキングアルゴリズムの一部を変えることが可能であり – そして実際に変えている – そうすることで、(規模は小さいかもしれないが)すぐに効果を確かめることが出来る。これは、一部のファクターに対する値が既に計算され、保存されているためだ。 例えば、誰かが検索したクエリの用語を、狭い範囲で全て用意しているページに対して、グーグルが見返りを与えると仮定する。過去よりも若干ランクを上げる決断を下すとする。その場合、このアルゴリズムの調整を実施し、すぐに変化を起こすことが出来る。 グーグルが既にこの特定のファクターに関連する値をすべて集めているが故に可能な芸当である。既にページを格納し、それぞれの単語がお互いに近くに掲載されている場所に関する記録を取っているのだ。グーグルは、隠喩の近さのランキングファクターを、例えば5から6に何の苦労もなく引き上げることが出来る。このファクターは継続的なプロセスの一環として既に計算されているためだ。 自動計算 vs マニュアル計算 継続的なプロセスでは行われていない、詳細な計算を必要とするファクターもある。グーグルはこの計算を“マニュアル”アップデートと呼んでいる。だからと言って、グーグルのスタッフが手作業でこのようなファクターの値を決めているわけではない。つまり、常にアップデートを行うのではなく、誰かがこの類のファクターをアップデートするタイミングを決めているのだ。 例えば、2、3年前、グーグルは“グーグル爆弾”の修正を行った。しかし、それ以降も新たなグーグル爆弾が行われていた。何があったのだろうか?グーグルは、常に必要とされているわけではないために、定期的に実施されるグーグル爆弾用のフィルターがあったと説明していた。フィルターが実施されていたときは、確かに新しいグーグル爆弾を検知し、抑え込んでいた。 レシピで例えるなら、クッキーに特定のメーカーのチョコレートチップを使っていたものの、異なるメーカーの製品に切り替えた状況に該当する。チョコレートチップを引き続き“加えている”ものの、新しいチョコレートチップのおかけでクッキーがさらにおいしくなるのだ(またはそう願っている)。 注記: このストーリーの初版で、私はページランクの値がときどきマニュアルでアップデートされていると説明した。しかし、実際には常にアップデートされていると言うコメントがグーグルから寄せられた。混乱させてしまい申し訳なく思っている。 パンダのランキングファクター ここからパンダの話題に入る。全体的なランキングアルゴリズムの変更ではなく、パンダは、アルゴリズムに追加された新しいランキングファクターに近い(当サイトのSEO 周期表では、要素Vt、違反: 薄っぺらいコンテンツに該当する)。 パンダは、質の低いページと見なしたページを探し出すためにグーグルが作成したフィルターである。あまりにも多くの質の低いページを持っていると、パンダがサイト全体にフラグを立てる。パンダの烙印を押されたとしても、それだけでグーグルから追い出されるわけではない。しかし、サイト内のページは、良質なページだけをグーグルの検索結果の上位にランクインさせるために考案されたペナルティの対象になる。 今月の上旬にサーチエンジンランドが主催したSMX Advanced カンファレンスでは、グーグルのスパム対策チームを統括するマット・カッツ氏が、パンダのフィルターは常に実施されているわけではないと説明(日本語)していた。現在、この特定のページを分析する演算能力はあまりにも強過ぎるようだ。 その代わりに、グーグルは定期的に必要な値を計算するフィルターを実行している。新たに実施された計算は、フィルターへの変更(大きなものもあれば、小さなものもある)と同時に行われており、グーグルは質の低いコンテンツを捕まえる能力を改善しようと試みている。今までのところ、次のようなスケジュールでパンダは実施されている: パンダアップデート 1.0(日本語): 2011年2月24日 パンダアップデート 2.0(日本語): 2011年4月11日(1.0の約7週間後) [...]
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