有料リンクを晒すことに何の意味がある? | SEO Japan

SEO Japan - 2011年6月21日(火) 12:03
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米国では最近大手企業の有料リンク購入を暴く行為が特にニューヨークタイムズやテッククランチなどの大手メディアによって盛んに行われているようです。記事としては確かに面白いのですが、SEO Bookからそんな風潮に対する意見を紹介。 — SEO Japan セコイア出資のスタートアップがスパム 先日、テッククランチは、有名VCのセコイアが支援するスタートアップのファッションECサイト「ミラノー」が、有料リンクを利用して上位にランクインしているとして非難[リンクはnofollow]する記事を掲載した: デジタル・デュー・ディリジェンスが発見したことをお伝えしよう:グーグル検索で多数の非常に価値の高いキーワードに対して、ミラノーは上位にランクインされていた。「cheap dress」(2位) 「evening gown」(1位) 「cheap wedding dresses」(1位) 「evening gown」(1位)。デジタル・デュー・デリジェンスとタッグを組むダグ・ピアース氏(ニューヨークタイムズが暴いたJ.C ペニーの件でも専門家としての役割を果たしていた)は、この4つのキーワードだけでも、グーグルアドワーズで月間20万ドル近くのコストに相当すると綴っている。 ピアース氏と提携を結ぶバーン・ホバート氏は、これは危険な兆候だと説明している。 この記事は、気にせずにはいられないほどの悪臭を空気中に残した。 リスクを分析する vs リスクを引き起こす このタイプの人達は、投資家のためにデュー・ディリジェンス(適正評価)を行っていると主張する。つまり、“リスクの分析”と“リスクの管理”を意味する。しかし、自分達のプロモーションを行う目的で、積極的な投資を犠牲にしている。しかも、既に何度も繰り返し行っており、特例ではなく、通常の業務になっているのだ。 忌憚のない意見を言わせてもらおう。SEOのリスク分析を行うと言うこの人達のマーケティングの手法は、低俗としか言いようがない。 結局は競合妨害行為 この手の追放は、競合者によって行われることが多い(少なくともある程度のレベルで)。そして、このような注目を集める追放は、崩壊をもたらす可能性がある。PRによる、いちかばちかの賭けである。メディアがストーリーを手に入れ、専門家の意見が用いられ、競合者は大きな被害をこうむる。 もし私が投資会社を営んでいたら、デジタル・デュー・ディリジェンスには1セントも使わないだろう。確かに投資を行っている幾つかのプロジェクトに関して有利な成果を上げることが出来る可能性はあるが、大量のプロジェクトに投資している場合、さらなる追放劇をけしかけることになり、今後の自分自身の投資に対するリスクを引き起こしかねないからだ。 追放は反イノベーション エリック・シュミット氏は、法律を作るのはロビイストだと述べている。マーケットは、確立された利益に有利に働くように仕組まれているのだ。投資家なら、賢明に推定可能なリスクを背負い、マーケットを混乱させることも出来る。しかし、SEOの追放は、既存のマーケットリーダーに見返りを与える一方、すべてのスタートアップに害を与える未知のリスクの1つであり、これはイノベーションの正反対である。 投資を極端に慎重に行っても、この手のアクティビティから身を守る方法は存在しない。 競合者は自分のサイトへのリンクを容易に購入することが出来るだろう(競合者は旅行中にギフト券を買って、公のwifiコネクションでクッキーをすべて消去したクリーンなブラウザからリンクを購入することだって不可能ではない)。 サイトを立ち上げるために数百ドルまたは数千ドルを投じた後、デジタル・デュー・ディリジェンスに情報をリークする。するとデジタル・デュー・デリジェンスはテッククランチやニューヨークタイムズにリークする。 この手の追放戦略がSEO業者に脅威を与える理由 問題はプロ意識である。私達は善人面して他の人を出し抜いて上に行くべきだろうか?この行為が一般化したら、この業界に希望はない。目立った追放が行われる度に、SEOに対する投資がより危険だと言う認識が高まり、業界全体がプロ意識に欠けているように見えてしまうだろう。 マイナスの影響ばかりである。 グーグルのガイドラインの異なる2つの解釈の例 過去に、私はこの件に関して忘れることが出来ない経験を味わった。当時、SEO警察は、リンクジュースを渡している私達のアフィリエイトプログラムのうち、どのプログラムをグーグルは“取り締まる”べきかと尋ねていた。その結果、当該のアフィリエイトリンクはリンクジュースを分与しなくなってしまった。しかし、グーグルの検索エンジニアが、アフィリエイトリンクはカウントされるべきだと言う立場を表明した直後、私達を葬ったSEO業者はアフィリエイトプログラムを社内化し、私達を追放した理由となった行為を実施するつもりだったと述べたのだ。そして、数年後、グーグルが大きな有料リンクネットワークを構築するスタートアップに積極的に投資している事実が発覚したのだった。 つまり、グーグルはガイドラインは白か黒かはっきりしていると主張するものの、特定の技術に関しては、スパム扱いすることもあれば、問題視しないこともある。グーグルが分け前を得るならば、大規模に投資する価値があるのだ。連邦取引委員会がグーグルのビジネスの手法を調査するのは、当然ではないだろうか? 業界全体でNoと言おう! 上述した類のアクティビティは、グーグルとマイクロソフトがお互いのセキュリティの欠陥をリークし、お互いを叩きあっているのと何も変わらない。このような潰し合いは誰のメリットにもならず、それどころか中身が分からない車を売りつける中古車のセールスマンのように映ってしまうだろう。 この手のSEO適正評価プロジェクトが台頭すると、主要なビジネスモデルと実施されている適正評価の主要な形式に“リサーチ”用の資金が投入され、競合者を退け合う日がすぐにやって来るだろう。このような事態に発展してでも、このマーケットに参加する価値はあるのだろうか? 自分を売り込むために、SEO業界全体にマイナスな影響を与える人達には、業界全体でNoと言う必要がある。この業界に公正、正義、そして、妥当な実力社会の良識があるのなら、このような行為は決して許されるべきではない。 この記事は、SEO Bookに掲載された「Doug Pierce & Byrne Hobart do Digital Due Diligence」を翻訳した内容です。 グーグル自体も有料リンクの判断に関しては微妙な線引きで対応しているのに、有料リンク含めた競合他社への行きすぎた非難は、スタートアップや新規技術・サービスの成長を阻害させることにも成りかねないのでは?特にSEOの場合は、発言者本人のイメージを上げるかもしれないが、業界全体のイメージをさらに悪くするだけでは?という考え方でした。一理あるといえばありますけどね。有料リンクに限らず、最近の米国の何かと晒しあう風潮は、私もどうかと思う面もありますし、特に何故に大手メディアがそんなゴシップ的記事を流すのか?という気がしなくもありませんが。表面上の話だけでなくSEO Bookのように一歩踏み込んだ議論ならまだしも、、、ってリタラシー的に無理でしょうか。私も晒されるのには比較的慣れている方だと思いますが 汗、日本は一時晒しブーム?がありましたが最近は少し落ち着いてきたのでしょうか。グーグルのアルゴリズムが進化してスパム的な手法が通じなくなりつつあるのもありますけどね。 [...]
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