社長の平均年齢、ついに63歳超え…このままで日本の会社、大丈夫?【東京商工リサーチ調べ】
東京商工リサーチは、2024年「全国社長の年齢」調査を実施した。前回の調査は2024年2月。
2024年の社長平均年齢、63.59歳で過去最高 事業承継の遅れが影響
2024年の社長の平均年齢は63.59歳(前年63.35歳)に上昇し、2009年の調査開始以来、最高を記録した。70代以上の社長の構成比も34.47%(同34.11%)と過去最高となり、事業承継の遅れが社長の高齢化を加速させている。
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都道府県別では、最も高いのは秋田県の66.07歳(前年65.74歳)、4年連続で最高齢となった。次いで高知県65.70歳(同65.36歳)、長崎県65.13歳(同64.80歳)、富山県64.91歳(同64.64歳)と続き、上位4県の順位は前年と同じだった。
一方、最年少は広島県の62.45歳(同62.19歳)で、前年最年少だった大阪府(62.53歳、同62.18歳)と入れ替わった。
総務省統計局の人口推計(2023年10月1日現在)に基づく「65歳以上人口比率」を見ると、社長の平均年齢が最も高い秋田県は39.05%で全国1位、高知県は36.28%で同2位と高い。一方、平均年齢が低い広島県は30.13%で同35位、大阪府は27.66%で同41位となり、社長の平均年齢と高齢者比率には相関関係がみられた。
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2024年の社長の年齢は、70代以上が34.47%(前年34.1%)で、全年代で最も高い。60代と50代も前年より上昇し、高齢化が加速している。
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社長の年代別の業績では、「増収」は30代以下が60.94%で最も高く、60代は49.93%、70代以上は44.38%だった。社長の高齢化と業績には相関関係がみられた。収益面は、70代以上は「赤字」や「連続赤字」の構成比が他の年代より高く、社長が高齢なほど、収益力を欠いた傾向をみせた。
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「休廃業・解散」企業の社長の年齢別分布は、70代以上が67.92%(前年66.6%)で、約7割を占める。2021年(62.7%)以降、4年連続で60%を超えた。一方、70代未満では、60代19.68%(前年20.3%)をはじめ、すべてのレンジで前年より低下していた。
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産業別の平均年齢は、最高が不動産業の65.38歳(前年65.14歳)で唯一、60代後半となった。一方、最低は情報通信業の57.88歳(同57.94歳)で、唯一、60歳を下回った。また、スタートアップ企業が多く、10産業のなかで唯一、前年より低下した。
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調査概要
【調査データ】東京商工リサーチの企業データベース(約400万社)
【調査時期】2024年12月時点の代表者の年齢データを抽出(「社長」は、代表取締役社長のほか、個人事業主や理事長などを含む)
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