ビジネスの基本「損益算」をマスターせよ。
(一覧表を見ながら)この商品は利益率20%なんだね。
率といえば割合でしたね。つまりそれは、原価に20%を乗せたということですね。(ドヤ)
残念! 利益率は売値のうち、利益がどれだけにあたるかという話なんだな。あ、ここでは、シンプルに売値を基準にした利益率で話を進めるね。
無念…。んー。つまり、利益率とはどういうことでしょう。
ではここで問題です。原価800円で、利益率が20%になるように定価をつけると定価はいくらになるでしょうか。
それは、原価に対する利益率を乗せたという計算になるね。この問題は「原価800円で、利益率20%になるように定価をつける」なので、文章をしっかり読んで答えを出してみてね。ではまたランチ後に!
昔から、算数も数学も苦手なアユムは、希望が叶ってマーケティング部門に異動してきました。Web担で見るような「すごいマーケターになりたい!」と胸を躍らせていたが、配属後、理想と現実のギャップに苛まれることに。データ、数字、%、小数。うわぁーん、どうしたら、数字に強くなれるのでしょうか……。
そこに現れたのが、大人向け数学教室「大人塾」を運営し、数学苦手な社会人に対して指導をしているアジアゾウをこよなく愛するモリさん。
この記事を読むべき人:原価、売値、利益の基本的な考え方を理解したい方
この記事を読む必要がない人:原価、売値、利益の基本的な考え方を理解している方
この記事でわかること:基本的な原価、売値、利益とはなにか
【損益算のキホン】原価、売値、利益の関係
モリさーん! 原価800円で、利益率20%、定価はいくらですか。
アユムさん、答えテイカーになってますね。ヨロシクないです。一緒に考えていきましょう。
えー、冷たい。でも、考えます。どうやって考えれば?
ほほー。利益・原価・定価・売値が書かれていますねー。
さて、今、先輩から出されている問題は、原価・利益・定価の関係ですね。シンプルに、原価+利益=定価となります。
たとえば、スーパーでいうと、商品を仕入れた金額+その他経費となりますが、ざっくりと、「原価=売るまでにかかったお金」と思っていいです。
仕入れ値とも言いますよね、って書いてあるし。どう違うんですか?
仕入れ値は、仕入れた商品の代金です。このあたりは、むっちゃくちゃ奥が深すぎて、分厚い本が出ていたり、解釈によって税務署さんと戦ったりしている人もいるので、触れないでおきましょう。とりあえず、売るまでにかかったお金。
大人の世界なんですね~。承知しました。原価+利益=定価。
では、先輩の問題に戻りましょう。原価800円で、利益率20%、定価はいくら?
原価800円と利益率20%を書き込みました。でも定価が𝒳だと、利益も𝒳を使って表さないといけない…? 気分が低下します。
割合の場合は「何に対しての」が重要なんでしたよね。この利益率は「何に対しての20%」ですか?
その通りです。「定価の20%が利益にあたる」という言い方をします。では、何を𝒳とおきますか?
いいですね。となると、利益はどうあらわすことができますか?
そうか、定価の20%なので、0.2𝒳(円)ですね。
ということは、ここからイコールの関係を探し出すと?
800+0.2𝒳=𝒳
つまり、0.8𝒳=800 𝒳=1000(円)
なるほど! 利益率は原価に対する割合じゃなくて、定価に対する割合なんですね。
【発展問題】原価810円、10%引き販売で利益率10%となる定価は?
それでは、次の問題です。原価810円の商品を、定価の10%引きで売ります。それでも、売値に対して利益率10%を確保したい。さて定価はいくらでしょう。
今度は「売値に対しての」利益率なんですね。問題文をよく読まなくてはいけないですね。
その通りです。先ほどの関係の図を考えながら、しっかりと読みこんでいきましょう。
定価を𝒳とおくと、売値は定価の10%引きだから、𝒳×(1-0.1)=0.9𝒳
式がたくさん出てくると混乱します…。で、次に𝒳で表せるのは利益ですね。
ってことはーーーー。ここ、ひっかけポイントですね。
自ら引っかかりに行ってはいけません。問題文をよく読むのです。
売値は0.9𝒳だから、0.9𝒳×10%=0.09𝒳です!
(?)ここでは、原価+利益=売値なので、810+0.09𝒳=𝒳
これを解くと 0.91𝒳=890.1… ??
端数が出ちゃいました。まあ、現実っぽいですよね。
あれ? この問題は端数が出ないように設定しています。式を確認しましょう。
810+0.09𝒳=𝒳 の右辺は、𝒳ではないです。求める式は原価+利益=売値でしたね?
そっか! 足したら𝒳になるんだって思いこんじゃいました。はじめに定価の𝒳から導いた「0.9𝒳」(売値)が右辺にあたるんですね。
ということは、810+0.09𝒳=0.9𝒳
なので、0.81𝒳=810、𝒳=1000 できました!
すばらしいです。利益率のポイントは、何に対しての利益なのかを考えることです。あとは、基本に忠実に、何が問題なのかを読み解き、解答していきましょう。
ポイント
- 損益算の基本は「原価+利益=定価」の関係式。割引がある場合は「原価+利益=売値」が基準になる
- 最大のポイントは、利益率が「何(定価または売値)」を基準とした割合かを正確に見極めること
今日の復習
Q1. 原価800円で、利益率20%になるように定価をつけると定価はいくらになるか。
定価を𝒳とおく 利益は定価の20%なので0.2𝒳
原価+利益=定価より 800+0.2𝒳=𝒳
0.8𝒳=800
𝒳=1000
答え 1000円
Q2. 原価810円の商品を、定価の10%引きで売る。売値に対して利益率10%を確保したい。定価はいくらか。
定価を𝒳とおく 売値は定価の10%引きなので0.9𝒳
利益は売値の10%なので0.9𝒳×0.1=0.09𝒳
原価+利益=売値より 810+0.09𝒳=0.9𝒳
0.81𝒳=810
𝒳=1000
答え 1000円