営業先への道のり、「分速80mで10分」ってどのくらい?
アユムさん、来週のY社への訪問、一緒に来てもらえる?
はい、よろこんで~。移動にはどのくらいかかるんですか?
片道30分くらいかな。Y社は最寄り駅のA駅から遠いんだよねー。
歩くのちょっと面倒ですね。どのくらい歩くんですか?
A駅からY社まで分速80mで歩くとすると10分かかるんだけど、距離はどのくらいだろう。
10分歩くって結構な時間ですね。えーっと、速度から距離を求めるのは…割るんですっけ、かけるんですっけ。80÷10で8km?
ちがうなあ、80×10で800mだね。8kmって、歩きすぎでしょ。
あ、そっか…。体育の時間で4kmを走って超疲れたのに、歩きで8kmって考えづらいですね。
ところで、800mって何歩くらい歩くんだろう。気になるなあ。自分の歩幅は一歩80cmなんだよね。
言われてみると気になりますね。800÷80=10?10歩のわけないですよね。だんだん混乱してきた! 自分、10歩くらい歩くと数えること忘れちゃうんですよねー。
昔から、算数も数学も苦手なアユムは、希望が叶ってマーケティング部門に異動してきました。Web担で見るような「すごいマーケターになりたい!」と胸を躍らせていたが、配属後、理想と現実のギャップに苛まれることに。データ、数字、%、小数。うわぁーん、どうしたら、数字に強くなれるのでしょうか……。
そこに現れたのが、大人向け数学教室「大人塾」を運営し、数学苦手な社会人に対して指導をしているアジアゾウをこよなく愛するモリさん。
この記事を読むべき人:速さ・時間・距離の計算を復習したい方
この記事を読む必要がない人:速さ・時間・距離の計算ができる方
この記事でわかること:歩く速さから距離と歩数を計算する方法
速さ・時間・距離の計算。「単位」を意識すれば怖くない!
モリさん! 来週、Y社を訪問するんです。A駅からY社までは分速80mで歩くと、10分かかるそうです。A駅からY社までの距離の求め方と、何歩、歩いているかの計算方法を教えてください。
いつも出題が唐突ですね。人生とはそういうものです。距離は800mですね。
まず、分速とは、1分間に進む距離です。時速は1時間に進む距離です。つまり、今回の分速80mとは、1分間に80m歩くということですね。
距離は、1分に進む距離(m/分) × 時間(分)で求められます。よって、80(m/分) × 10(分) = 800(m)となります。
そうか、分速って、分単位あたりの距離なんですね。だから、分速に時間をかけると距離になるのか。そのあたりは過去に「『○○あたり』の計算方法」で学習しましたね!
ところで、分速メートルを時速キロメートルに変えることもしておきましょう。1分に80m歩くということは、1時間で80(m/分) × 60(分) = 4800(m/時間)歩くということですね。
そうか、1時間は60分ですもんね。時は止まらない。
ではさらに、メートルをキロメートルに直します。1kmは、1000mなので、4800(m/時間)を1000で割って4.8(km/時間)。よって時速4.8km。
なるほど。ちゃっかり宣伝ですね。ところで、時速4.8kmって、早歩きくらいですか?
そうですね。ゆっくり歩きだと分速60m、普通の歩きで分速70〜80m、急ぎ足で分速80〜90mくらいが目安です。
距離800mを「歩幅80cm」で歩くと何歩? 歩幅から歩数を計算!
次に、歩数を求めましょうか。歩数を計算するには「歩幅」が必要です。アユムさんの歩幅はわかりますか?
ということは、さきほど先輩は歩幅が80cmと言っていたので、先輩の身長は…。
身長 × 0.45 = 80 から、身長 = 80 ÷ 0.45 ≒ 177.8(cm) ですね。現場検証をする刑事さんになった気分ですね。
刑事さんは歩幅から身長を割り出す必要があるんですか?
それはおいといて、今回は計算しやすいように、先輩の歩幅80cmを使って計算を進めましょう。
800mを歩幅80cmで割ると、何歩になりますか?
単位をそろえないといけないですね。
80(cm) = 0.8(m)。800 ÷ 0.8 = 1,000(歩)!
1,000歩かあ。数えてたら絶対途中でわからなくなりますね。
私は健康のためにも1日5000歩は歩きたいのですが、先輩の歩幅80cmで計算すると、800mで1000歩なので、5000歩だと800 × 5 = 4000(m) = 4(km)も歩くということなんですね。
ですが、モリさんは先輩よりもだいぶコンパクトですよね。
65(cm/歩) × 5000(歩) = 325000(cm) なんか数字がめっちゃ大きいです。
この単位をまずはメートルにしましょう。100(cm) = 1(m)だから
100で割るんですね。325000(cm) = 3250(m)
さらにこれをkmにするには、1000(m) = 1(km)なので
1000で割るんですね。3250 ÷ 1000 = 3.25(km)
つまり、足の長さがコンパクト仕様な私は、3.25km歩けば、1日の目標を達成できるんですね! お得ですね。
10分で1,000歩なら、1歩は何秒?
では、こういうことも考えてみましょうか。10分間で1,000歩を歩くとすると、1歩に何秒かかっているでしょう?
10分を秒に直して……1分は60秒だから、10分は10 × 60 = 600(秒)。600秒で1,000歩だから……。
0.6秒って、めちゃくちゃ短いですね。いち……に……って数えるより早い。
だから、歩きながら歩数を数えようとすると、あっという間についていけなくなります…。
なります、なります!! 10歩も歩くと数えてることを忘れます!
まあ、がんばれば数えられるかもしれませんが…。ついつい、周りが気になるんですよね。
それが無難ですね。私も頑張らないで生きていきます。
「みはじ(はじき)」の暗記は不要! 計算ミスを防ぐ最大のコツ
速さの問題って、「みはじ」とか習った覚えがあるんですけど、それがなんなのかいつも忘れちゃうんですよね。
「みはじ」は「み(道のり)・は(速さ)・じ(時間)」の頭文字で、道のり・速さ・時間の関係を覚えるための語呂合わせですね。「はじき」(速さ・時間・距離)という方もいます。でも、語呂合わせを覚えるより、「何を求めたいのか」をはっきりさせることがずっと大切です。
そして、必ず「単位」を書くこと。単位を書くと、何を計算すべきかが自然と見えてきます。
単位を書くと見えてくる? 見えないものを…見ようとして…?
「km/時間」という単位を書いてみると、これがキロメートル(距離)と時間(単位)で速さ(時速キロメートル)を表していると、自然にわかりますね。そしてこの単位から、速さは距離(km)を時間で割れば計算できることがわかります。
その通りです。では、実際に試してみましょう。東京駅から市原ぞうの国の最寄りのバスターミナルである市原鶴舞バスターミナルまで、高速バスで75分かかりました。さて、このバスの平均時速はどれくらいでしょう? 距離は75kmとします。
求めたいのは「時速」、つまり「km/時間」ですね。単位を書くと……距離(km) ÷ 時間だから、75(km) ÷ 75(分)……あれ、単位がそろっていない!
気づきましたね。「時速」を求めたいので、時間の単位を「時間」にそろえる必要があります。
75分は何時間ですか……75 ÷ 60 = 1.25(時間)!
では、75(km) ÷ 1.25(時間) = 60(km/時)!
正解です。単位をそろえることが、計算ミスを防ぐ一番のコツです。
みはじを覚えなくても、単位をきちんと意識すれば速度算、おそるるに足らず! ですね。
ポイント
- 距離 = 速さ × 時間
- 歩数 = 距離 ÷ 歩幅(単位をそろえること!)
- 1歩にかかる時間 = 合計時間(秒)÷ 歩数
今日の復習
Q1. 分速80mで10分歩くと何メートル?
80 × 10 = 800m
答え 800m
Q2. 歩幅80cmで800mを歩くと何歩?
800m ÷ 0.8m = 1,000歩
答え 1,000歩
Q3. 10分間で1,000歩歩くとき、1歩は何秒?
10分 = 600秒
600 ÷ 1,000 = 0.6秒
答え 0.6秒
Q4. 距離75kmを75分で移動するバスの平均時速は何km?
75分 = 1.25時間
75km ÷ 1.25時間 = 60km/時
答え 時速60km