衣袋教授のGoogleアナリティクス入門講座

Googleアナリティクスの導入から、運用、活用まで、正式なサポートがない初めての人でもゼロから学んでいけるように、丁寧に解説していく。

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ディレクトリからページへのドリルダウン解析の進め方

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ディレクトリからページへのドリルダウン解析の進め方

このようにして、[ディレクトリ]レポートは、次々とクリックしていくことで、深い階層へ順番にドリルダウンしていくことが可能だ。実際に古い記事で息の長いコンテンツはどのような見られ方をしているのか、少し探索してみるとしよう。

このブログの第1階層を表示している図4で「/2007/」(図4黒枠部分)をクリックして、そこで表示された第2階層(月別ディレクトリ)の中から、最もページビュー数の大きかったディレクトリをクリックすると、第3階層が表示され、ここで各ページの一覧(図7赤枠部分)にたどり着く。左側のアイコン表示からも、これらがページであることが確認できる。

図7:ディレクトリの第3階層を表示した画面
図7:ディレクトリの第3階層を表示した画面

ランキング1位の「/4.html」をクリックしたのが図8だ。

図8:ページに絞り込まれた表示
図8:ページに絞り込まれた表示

ここで、データはページにまで絞り込まれるが、URLだけ見てもどういうコンテンツなのか判別しにくい。どういうページなのかを確認したいときは、図8赤枠部分のリンクをクリックしよう。実際のページがブラウザで表示されるので、内容を確認できる。

人気のあるコンテンツの理由を探るには?

さてその上で、なぜこのコンテンツがいまだに人気があるのかを探っていく。理由を探るには、「参照元」が手掛かりになる。ユーザーがどこのリンクから訪れているのかを調べてみる、というわけだ。

すでにページが絞り込まれている状態なので、ここでは表の左上にある「セカンダリディメンション」で「参照元」を選択すればよい。「セカンダリディメンション」のプルダウン(図8青枠部分)から「参照元」を選択した画面が図9だ。

図9:「セカンダリディメンション」で「参照元」を指定した画面
図9:「セカンダリディメンション」で「参照元」を指定した画面

「セカンダリ ディメンション」のプルダウンから「参照元」を指定した(図9赤枠部分)だけだが、こうすることで、どのサイトから送客を受けているのかという明細が表示される図9では上位3位までしかお見せしていないが、この3つで参照元の大半を占めていた。これを見ると、大きく分けて「Web担当者Forum」と「検索エンジン」からの流入であることがわかる。

ただ、この[ディレクトリ]レポートの「セカンダリディメンション」では「参照URL」は指定できないので、実際どのページからの訪問なのかまではわからない。少し残念だが、おおよそのあたりをつけることはできた。

検索エンジンからの来訪は、検索クエリまで調べられる

一方、検索エンジンからの訪問については、「セカンダリディメンション」で「キーワード」を選択することで、実際の検索クエリを探し出すことができる。図10がそれだ。

図10:「セカンダリディメンション」で「キーワード」を指定
図10:「セカンダリディメンション」で「キーワード」を指定

図10のキーワード表示の一番上にある「(not set)」(図10青枠部分)は、検索エンジン以外からの訪問にあたると思われるのでここは無視する。

その下の「(not provided)」(図10緑枠部分)は、Google検索からの訪問の場合に、何らかの事情で検索キーワード情報を取得できない場合に表示されるものだ。グーグルの方針によってこうなっているので、わからないものはどうしようもないとして諦めるしかない。なおこの「(not provided)」についての詳細は、本連載の以下の記事を参照いただきたい。

さらにその下の各キーワード群(図10黒枠部分)には、すべて「象限」といった言葉が含まれており、それらのキーワード群からの流入に集中していることがわかった。そこで実際に検索エンジンで「象限」というキーワードを入力してGoogle検索してみると、確かにそのページが上位に表示されていることが確認できる。

これらのキーワードで検索した人が、このページへやって来て、しかも直帰率は100%(図9緑枠部分、図10紫枠部分)ということから、1ページだけしか見ないでサイトから去っていったということがわかる。

ただ、直帰率100%だからといって、短絡的に「ダメだ」という結論を下してはいけない。ユーザーはどのようなコンテンツを期待して、このページへ来訪したのか。満足して帰ったのか、不満で直帰したのかは、このデータだけからはわからないからだ。何か他に手を加えるべき点があるのか、新たなコンテンツを追加すべきなのかを判断するには、さらに他の側面からもデータを解析して、総合的に判断するすべきだ。

今回のケースはブログだったが、異なる種類のサイトであっても、このようなアプローチは有効だ。どのようなページがどのようなページからのリンクをもらっているのかを確認することで、コンテンツ制作に役立てることができるだろう。

筆者の『ユニバーサルアナリティクス版Googleアナリティクス完全マニュアル(PDF)』が発行されました。

筆者が講義を行うGoogle アナリティクス徹底講座も、定期的に開催しています。 → Google アナリティクス ゼミナール

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