Aggregator
ファミリーマートのコンビニエンスウェアと「BE:FIRST」がコラボしたアイテムを「ファミマオンライン」で販売
ファミリーマートは10月16日、オリジナルアパレルブランド「コンビニエンスウェア」と、2026年のクリスマスアンバサダーを務めるBE:FIRSTのコラボ商品を、ECサイト「ファミマオンライン」で販売を開始した。ラインソックスとハンドタオルの2商品を取り扱う。オンラインで注文し、店舗で受け取る方式を採用し、ECへの送客と店舗への来店につなげる。

販売期間は2026年10月16日12時から10月29日23時59分まで。受取期間は2027年1月29日10時から2月11日23時59分までで、全国のファミリーマート店舗(一部地域・店舗を除く)で受け取れる。沖縄県は受取対象外。予定販売数量に達した場合は、期間内でも販売を終了する。
黒と白を基調にしたソックスとハンドタオル
今回のコラボは、BE:FIRSTを起用したクリスマス販促施策の一環。ファミリーマートは9月、BE:FIRSTを2026年のクリスマスアンバサダーに起用し、コラボケーキの予約受付も「ファミマオンライン」で開始している。今回のアパレル雑貨の投入により、食品に加えて物販でもECでの接点を広げる。
2025年秋にも、BEとコラボした「コンビニエンスウェア」のソックスとハンカチを販売していた。
今回販売する2商品は、いずれもBE:FIRSTのテーマカラーである黒と白を基調にデザインした。
- ラインソックス: 税込990円。サイズは22~25cm、25~28cmの2種類。抗菌防臭加工を施した。
- ハンドタオル: 税込990円。今治製で、高い吸水性を備える。
ライブのコーディネートだけでなく、普段使いも想定した商品としている。
「コンビニエンスウェア」の商品展開を強化
「コンビニエンスウェア」は、ファッションデザイナーの落合宏理氏と共同開発するファミリーマートのオリジナルアパレルブランド。「いい素材、いい技術、いいデザイン。」をコンセプトに、「コンビニで服を買う」文化の定着をめざしている。
落合氏は、パリ・メンズ・ファッションウィークでコレクションを発表したほか、リオオリンピック・パラリンピック競技大会の閉会式「フラッグハンドオーバーセレモニー」の衣装制作を手掛けた。「NIKE」「Coca-Cola」「LEVI'S」など、グローバルブランドとのコラボレーションにも取り組んでいる。
「コンビニエンスウェア」に関する取り組みでは2026年7月にオープンした旗艦店「FAMIMA PARK AZABUDAI」で専用売場を強化している。フィッティングやスタイリングの提案も取り入れ、商品の販売にとどまらない売場づくりを進めている。
- この記事のキーワード
関連記事
筆者の人気記事
「売り上げは追うな、お客さまを追え」「広告はお客さまとの関係を作る」――澤井珈琲と「タマチャンショップ」が語った成長の原則
地方発のEC企業が、「楽天市場」で成長を続けるために必要なことは何だろうか? 楽天グループが実施した「楽天市場」出店店舗向け育成プログラム「楽天NATIONS」の10周年記念イベントに、鳥取県境港市発の「澤井珈琲Beans&Leaf」を展開する澤井珈琲の澤井理憲取締役社長と、宮崎県都城市を拠点に「タマチャンショップ」を運営する九南サービスの田中耕太郎社長が登壇。「ユーザーと一緒に成長する! これからも選ばれる店舗づくり」と題して、両者の実践知――売上拡大、ブランディング、顧客との関係づくりを共有した。

澤井珈琲と「タマチャンショップ」に共通しているのは、都市部の有利な立地や潤沢な初期資金があったわけではないことだ。地方という条件のなかで自社の強みを見極め、顧客との接点を積み重ねながら成長してきた。その過程で見えてきたのが、「安さで勝つ」のではなく、「選ばれる理由を作る」ことの重要性だった。
澤井珈琲、「広告はお客さまとの関係を作るもの」
澤井珈琲の澤井氏は、2002年の「楽天市場」出店当初を「どん底」と振り返った。親から出してもらえたのは出店費用の30万円だけ。パソコンも友人から借りてスタートした。当初は「澤井珈琲」を名乗ることも許可が下りなかったという。出店後45日間は売り上げがゼロ。「初めて注文が入った顧客の名前は、今でも覚えている」(澤井氏)。
その後、2005年ごろまで月商200万円前後で伸び悩んでいたという。そんな時期に転機となったのが、給料3か月分に相当する60万円の広告出稿だった。当時の澤井珈琲にとって大きな投資だったが、コーヒー器具を組み合わせたセット商品で約500万円を売り上げ、初めてランキング1位を獲得したという。

そして重要だったのが、その後のメルマガ配信だ。従来1%程度だった購入率が10%前後まで上昇。ここで澤井氏は、広告を単発の売り上げを作るためだけのものではなく、新規顧客を獲得し、その後の関係づくりにつなげる投資だと学んだという。
広告は売り上げを作るものではなく、新たなお客さまとの関係を作るものだとわかった。メルマガで関係を深めていくことが大事だった。(澤井珈琲 澤井氏)
現在、澤井珈琲のメルマガとLINEの登録者は合計100万人を超える。創業地である鳥取県の人口を大きく上回る規模の顧客接点を持つまでに成長した。
価格ではなく「中身」に投資する
顧客接点が拡大する一方、澤井氏が強調したのは、見栄えや派手さで競うのではなく「中身」で勝負する姿勢だ。顧客に「美味しい」と言われる商品作りに力を入れている。
大手ブランドがひしめく市場で選ばれるため、鮮度、品質、安全性、おもてなしへ徹底的に投資。例として1台約2億円の焙煎機を6台導入し、1日10トンを焙煎できる体制を構築しているという。
そんな方針のなか、試練となったのが昨今の原料高騰への対応だった。異常気象などの影響で原料価格が約3倍に高騰し、月間で約5000万円の赤字を計上。澤井珈琲は品質を落とさないために、3000円の商品を約2倍となる6000円へ値上げした。その際、厳しい経営状況を顧客に率直に伝えた結果、顧客は離れなかったという。
品質を落としたくなかったので、厳しい状況をすべてお客さまに伝えた。価格は2倍になったが、お客さまは離れなかった。(澤井氏)
価格を抑えることではなく、価格が上がっても選ばれるだけの品質や信頼を積み重ねる。澤井珈琲の事例からは、顧客との関係性が価格競争とは異なる価値を生むことが垣間見える。
「タマチャンショップ」、トレンド追随から「自分が作りたい店」へ
九南サービスの田中氏も、現在の成長に至るまでの苦闘を振り返った。
東京でアルバイトをしていた頃、父親から「『楽天市場』に出店すれば月500万円売れる」と聞き、宮崎へ戻った。しかし、現実は売上ゼロからのスタート。パソコンにも不慣れで、ページ遷移にも長く時間がかかるような低性能の機器でショップを運営していたという。
当時展開していたのは、しいたけ専門店。売れずにトレンド商品を仕入れて超薄利で販売することを繰り返した。資金を得るため、昼はエアコン設置の仕事をし、夕方以降にネットショップを運営。田中氏は当時を「父親にだまされたと思った」と笑いながら振り返る。
最初の4~5年は赤字続きで、経理部門から「いつ辞めるんですか?」と聞かれてしまうほどだったという。そんな状況を変えたのが、ブランディングへの転換だった。競合やトレンドを追い続けることに疲れ、「自分が作りたい店を作ろう」と方針転換。成果が見え始めたのは導入から約2年後で、「楽天SOY」などの受賞にもつながり、現在のブランドの土台になったという。
「モノ→コト→ヒト」から「ヒト→コト→モノ」へ
田中氏は、ECにおける価値の伝わり方そのものが変化していると指摘した。
かつては「モノ→コト→ヒト」の順で価値が伝わっていたが、現在は「ヒト→コト→モノ」へと逆転しているという。誰が作っているのか、どのような体験や世界観があるのかへの共感が先にあり、その延長線上で商品が選ばれるという考え方だ。
そのうえで田中氏が示したのが、小さく商品を作って試すだけではなく、顧客の感情や体験を「人軸」で捉え、すばやく改善していく考え方だ。AIも活用しながら「楽天市場」が持つ分析機能を活用し、どのような顧客が買っているのか、次に何を買っているのか、どこで離脱しているのか、LTVはどう推移しているのかまで確認しながら、顧客体験を設計していくことが重要だとした。
これからはモノをどう売るかより、どんな人に、どのような体験として届けるかが大事。結果として、お客さまにもAIにも選ばれる店になる。(九南サービス 田中氏)
「濃いレビュー」が顧客にもAIにも価値を持つ
田中氏は、安売りやクーポンを中心とした販売では、「安かった」「早く届いた」といった内容のレビューにとどまりやすいとも指摘。一方、メルマガなどを通じて商品の背景や体験を丁寧に伝えれば、顧客の具体的な利用シーンや感情がにじむ「濃いレビュー」が増えるという。こうした一次情報性の高いレビューは、顧客にとってだけでなく、AIが商品や店舗の価値を判断するうえでも重要になると説明した。
「解像度を上げる」ことで、目標を行動に分解
2社の考え方を実務に落とし込むヒントとして、澤井氏の「解像度を上げる」ワークを紹介した。A4用紙にテーマを書き、1分間で25文字程度を5行書き出す。そこから重要な論点を次の紙に移し、10枚ほど連続して掘り下げていく――。
たとえば「3か月後に売り上げを2倍にするには」という目標を、「注文数を増やすには」「転換率を上げるには」と分解していくことで、具体的な行動まで落とし込む。
やるべきことが多すぎて手が止まる店舗ほど、目標までの道筋が見えていない。だからこそ、まずは紙に書き出し、一歩目を可視化することが重要だと訴えた。

5年後の売上100億円、その先にめざすもの
終盤には、澤井珈琲と「タマチャンショップ」が描く今後の姿も語った。澤井氏は5年以内に売上100億円、さらに長期的には300億円をめざすと宣言。「100万人を超える顧客接点を生かし、自らがメディアとなってコーヒー文化を広げたい」と話した。九南サービスの田中氏も5年後の売上100億円を掲げる一方、「100億円分の幸せを作る」ことこそが目標だと強調した。
さらに、同じ商材でも立ち位置を変える「リフレーミング」によって競争を避け、「楽天市場」でブランドを育てながら世界市場まで見据える姿勢を示した。
売り上げは追うな、お客さまを追え。売り上げは目印であって、お店を成長させるのはお客さま。結果として売り上げはついてくる(田中氏)
自社の強みを見極め、商品や品質に投資する。顧客との接点を増やし、商品の背景や体験まで伝える。そして、目標を具体的な行動に分解し、実行と改善を繰り返す。「安く売る」ことだけに頼らず、顧客が選ぶ理由を積み上げることが、長く支持される店舗づくりにつながっている。
老舗ECプラットフォームのEストアー「ショップサーブ」への不正アクセス、利用店舗7858店で2335万人分の個人情報が漏えい。209万人分はクレカ情報も
BASE子会社のEストアーは10月16日、ECサイト構築・運営支援サービス「ショップサーブ」への不正アクセスに関する最終報を公表した。漏えい対象者数は約2335万6000人で、対象店舗は7858店。このうち、クレジットカード情報の一部が漏えいしたのは約209万6900人という。

今回の事案は、Eストアーが運営する「ショップサーブ」のサーバー環境への不正アクセスによるもの。なお、BASEは同日、同社および関係会社のサービスは対象サーバーやシステム環境とは異なる環境で運用・管理しており、「BASE」など他サービスでの情報漏えいは発生していないと公表した。
5月21日から8月1日まで侵害、脆弱性を悪用し情報を外部送信
発表によると、2026年5月21日から8月1日までの間、第三者がEストアーのサーバー上で稼働するアプリケーションの脆弱(ぜいじゃく)性を悪用し、不正なプログラムを実行。データベースに格納された情報を外部へ送信していたことを確認した。
Eストアーは8月1日に本件を認知し、同日中に攻撃元からの通信を遮断。それ以降は攻撃が成立していないという。悪用された脆弱性の修正や影響範囲の点検、認証情報のリセットなども実施した。
フォレンジック調査では、確定した侵入経路以外からの侵害や、バックドアなどの不正プログラムの設置は確認されなかったとしている。
購入者・会員情報に加え、店舗管理画面のログイン情報も対象
漏えい対象となった情報は、購入者・会員関連と、店舗・アフィリエイター関連に大別される。
購入者・会員関連
- 購入者情報:氏名、住所、電話番号、FAX番号、メールアドレス、勤務先、任意入力情報など
- 会員情報:会員ID、暗号化されたパスワード
- クレジットカード情報の一部:カード名義、カード番号の一部(先頭6桁と下4桁)、有効期限
Eストアーは、完全なカード番号やセキュリティコードは保持しておらず、今回漏えいした情報だけではカード決済はできないとしている。
店舗・アフィリエイター関連
- ショップサーブ管理画面のログインID・パスワード
- コンビニ払込票に記載された販売責任者の氏名、店舗名、住所、電話番号などの店舗情報
- アフィリエイトプログラム登録者のメールアドレス・パスワード
最終報で対象範囲を更新、一部情報は漏えい対象から除外
Eストアーは8月2日の第2報で、漏えい件数を最大延べ885万3839件と公表していた。当時は購入者情報に加え、店舗メールシステムのログインID・パスワード、FTPのID・パスワード、Eストアーからの振込先口座情報も漏えい対象として案内していた。
最終報では、複数項目の一致を基準に名寄せを行い、漏えい対象者数を約2335万6000人と再集計した。一方、8月時点で対象としていた店舗メールシステムのログインID・パスワード、FTPのID・パスワード、振込先口座情報については、調査の結果、漏えい対象に含まれていないことが確認され、対象から除外した。
二次被害は未確認、対象者への個別連絡は完了
Eストアーは10月16日時点で、本件に起因する具体的な二次被害は確認されておらず、外部専門機関の調査でもダークウェブ上への流出は確認されなかったとしている。漏えい対象となった購入者、店舗、アフィリエイターへの個別連絡は完了しており、連絡先を確認できない場合は、公表と問い合わせ窓口の設置をもって対応している。
個人情報保護委員会と関東総合通信局への報告書の提出、所轄警察署への相談なども済ませたという。
再発防止策として、悪用された脆弱性の修正と攻撃経路の遮断、残存する脅威の調査、アプリケーションとサーバーの脆弱性診断、管理画面などの認証強化を実施した。
顧客には、不審なメールやSMS、電話などへの注意を呼びかけている。Eストアーが本件に関してクレジットカード情報の再入力や再決済を依頼することはなく、メールやSMSなどでパスワードを確認することもないとしている。
EC事業者にも求められる、利用基盤のセキュリティと情報共有
「ショップサーブ」は、長年にわたりECサイトの構築・運営を支援してきたサービスで、Eストアーは2025年にBASEグループ入りした。今回、BASE本体や関係会社の他サービスには影響していないことが明らかにされた一方、グループ内で複数のEC基盤を運用するなか、サービスごとのシステム環境の管理や、インシデント発生時の情報共有の重要性が改めて浮き彫りになった。
EC事業者にとっても、利用するプラットフォームへの不正アクセスが、自社の購入者情報や会員情報、店舗管理情報などに影響する可能性がある点は押さえておきたい。今回のように、調査の進展に伴って漏えい対象の範囲や件数が更新されるケースもある。プラットフォーム事業者と利用企業が、平時からセキュリティ対策や連絡体制を確認し、インシデント発生時に影響範囲や対応状況を適切に共有できるよう備えておくことが重要といえそうだ。
関連記事
筆者の人気記事
Gemini 経由の訪問が「ダイレクト」に? UTM タグで見えた隠れた流入
ヤマト運輸「クロネコ代金後払いサービス」への不正アクセス、顧客情報約526万件が流出
ヤマト運輸は10月16日、「クロネコ代金後払いサービス」への不正アクセスに関する調査結果を公表し、一部の利用者情報や届け先情報、加盟店情報が不正に持ち出されたと発表した。対象は、利用者情報が約526万件、届け先情報が約5万件、加盟店情報が約4100件。

「クロネコ代金後払いサービス」は、通販サイトで注文した商品を先に受け取り、後日届く払込票やスマートフォンへの通知を通じて、コンビニなどで支払う決済サービス。
ヤマト運輸によると、9月28日に「クロネコ代金後払いサービス」への第三者による不正アクセスを確認。9月29日に発生を公表し、その後サービスを一時停止。10月9日13時に「安全に利用できる環境が整った」としてサービスを再開している。
10月16日の発表によると、不正に持ち出されたことが判明したのは以下の情報。
- 「クロネコ代金後払いサービス」を利用した一部の利用者情報
氏名、住所、電話番号、メールアドレス、商品明細、申込番号、受注日、与信番号などの社内管理用情報。対象期間は2018年10月1日から2026年9月28日までで、件数は約526万件。このうち、メールアドレスを含む件数は約49万件。 - 一部の届け先情報
氏名、住所、電話番号、送り状番号。対象期間は2021年2月5日から2026年9月28日までで、件数は約5万件。 - 一部の加盟店情報
加盟店名、加盟店コードなどの社内管理用情報。対象期間は2018年10月1日から2026年9月28日までで、件数は約4100件。
一方で、クレジットカード情報やパスワード情報は含まれていないとしている。また、10月2日時点で漏えいの可能性があるとしていた「請求金額」「債権残高」「社員の氏名」については、調査の結果、不正な持ち出しは確認されなかったという。
対象者には順次個別に連絡する方針で、登録情報の変更などにより個別連絡が難しい場合は、公表をもって通知に代えるとしている。
現時点で本件に関連する情報の不正利用による二次被害は確認されていないという。ただし、不審なメール、SMS、電話に関する問い合わせが寄せられており、心当たりのない連絡に対しては、URLを開いたり添付ファイルを開封したりしないよう注意を呼びかけている。
ヤマト運輸は今回の事態を重く受け止め、すでに実施済みのセキュリティ対策に加え、外部専門機関の助言のもと、今後実施する中長期的な対策を通じて情報セキュリティ体制の強化を推進していくとしている。
関連記事
筆者の人気記事
SEO予算は「クリック数」目当てじゃダメ。3種の指標と3つの予算配分で上司もナットク【海外&国内SEO情報ウォッチ】
「ChatGPTで売上2.5倍」「脱・高額広告費」「安売りしないファンづくり」―AI時代の“すぐ再現できる”高収益ECの再現手法【11/5+6 リアルセミナー開催】
11月5日(木)・6日(金)の2日間、東京・赤坂インターシティコンファレンスで、大型リアルイベント「ネットショップ担当者フォーラム 2026 秋」を開催します。アルビオン、英国発D2Cブランド「Tuiss」、アスクル、アルビオン、ファンケル、ユナイテッドアローズ、マドラス、LINEヤフーなどが登壇。AIエージェントを活用したEC運用事例、安売りせずにファンを増やす方法、AI時代の検索&集客セオリー、顧客体験向上施策などさまざまなセッションをご用意! 全公演無料で聴講できます(事前登録制)。まだお申し込みをしていない人のために、編集部おすすめコンテンツの見どころを紹介します。
見どころ⑤ 安売りせずにファンを増やす!「選ばれ続ける」ための伝え方と顧客体験づくりの現場ノウハウ~アルビオン、英国発D2Cブランド「Tuiss」の責任者が語る、すぐ試せる再現性のある具体策~
11月6日(金)10:30~11:15 C2-1 オープニング基調講演
安売り頼みから脱却し、中長期で成長し続けるためには、「自社の力で確実に数値を積む計画性」と「お客さまに選ばれ続ける顧客体験(CX)」という土台づくりが欠かせません。化粧品大手「アルビオン」の榊原氏、英国生まれのオーダーメイドブラインド・カーテンEC大手「Tuiss」の日本法人の虻川氏が登壇。
「ロジカルに成果を逆算し、基本施策を地道に積み重ねる手法」、話題の「『ChatGPT』などAI検索経由でトラフィック4倍・売上2.5倍を達成したコンテンツ運用のリアル」「お買い物の迷いを解消するAI・Web接客術」など、明日から自社ECチームですぐに実践できる「再現性の高い現場ノウハウ」をトークセッション形式でお伝えします。
株式会社アルビオン国際ブランド推進室参事 榊原 隆之氏
1967年、愛知県出身。南山大学イスパニア科卒。1991年入社以来営業として全国の化粧品専門店、百貨店の営業を担当。自社サイトは4サイトをShopifyで立ち上げ運営。現在は「アナスイコスメティクス」「ポール&ジョーボーテ」の国内販売の責任者。コスメのみならずファッション、ファッション小物までも販売している。現場営業、ECの組立、CSまで担当は幅広い。
TUISS DECOR株式会社マーケティングマネージャー 虻川 稜太氏
英国生まれのオーダーメイドブラインドカーテンD2C・Tuiss(チューイッシュ)にてマーケティングを担当。日本市場開拓に向けた戦略策定からフルファネルの施策を担っている。これまでは外資系IT企業、日系上場企業にてBtoBマーケティングに従事し、集客からCRMに至る幅広い施策を経験する一方、ベンダー/代理店の立場からもマーケティングに携わってきた。
アルビオンとTuissの現場責任者が、明日から使える「安売りせずにファンを増やすノウハウ」を解説。中小ECでも実践できる計画術から、AI・Web接客術、さらに「ChatGPT」経由で売上2.5倍を達成した最新事例まで公開します。価格競争から抜け出し、選ばれ続けるサイトを作る再現性抜群の45分。ぜひご参加ください!
見どころ⑥ 2年で限界利益1.8倍、「利益直結型EC」へと変わった「HEAVEN Japan」の改革
11月6日(金)13:25~14:10 D2-4 特別講演
売上重視のEC運営や広告費高騰に悩むEC・流通事業者必見! 高価なツールを使うことなく日次原価の「見える化」で、パート含む全社員の「自分ごと化」を推進。売上追従から利益重視へのシフト、KGI/KPIの分解、現場主導のDX改善まで、利益体質へ変革する具体的ノウハウを解説。補正下着ブランド「HEAVEN Japan」が、2年で限界利益183%アップを実現した裏側を披露します。
株式会社HEAVEN Japan取締役 / 最高執行責任者 今川 浩志氏
入社12年目。本店・楽天・Yahoo!のマーケティングを担当。 2019年にDX部門を立ち上げ、CRM・OMSなどのシステム開発 やOMO施策を推進し、2024年に取締役就任。 現在は顧客エンゲージメントの向上を重視した経営に取り組む。Shopify Plus Hub ゴールドメンター。趣味・病:Shopify。モーニングルーティン:Shopify Change Log を見ながら歯磨き。
高額な広告費依存から脱却し、LINE連携とCRMで財務体質を劇的に改善した秘訣(ひけつ)を公開します。高機能ツールを捨て「Excel1本」でパート含む全社で数字を自分ごと化させた手法など、現場の意識を変えるプロセスは再現性ある取り組みです。EC・店舗運営の現場で「明日からすぐ再現できる」実践知をお伝えします。
ChatGPT、画像生成中に画像広告を表示へ
オープンAI「ChatGPT」が、新しいビジュアル広告フォーマットを開発。利用者の画像生成中に、生成中の画像とは別の画像による視覚的な広告を表示する。画像生成の待ち時間を広告配信機会とするのは、生成AIプラットフォームならでは。
https://openai.com/ja-JP/index/new-chatgpt-ads-format-and-measurement/
BASEがAI機能を強化。疑問や悩みを相談できる機能+対話を通じて新規商品の登録内容の作成から反映まで行う機能を実装
BASEは10月14日、ネットショップ作成サービス「BASE」のAI機能を拡充し、ショップ運営に関する疑問や悩みを相談できる機能と、チャットでの対話を通じて新規商品の登録内容の作成・反映を支援する機能を追加した。いずれも全ショップが無料で利用できる。あわせて、AI機能の総称を「BASE AI アシスタント」から「BASE AI」に変更した。

新機能は、「BASE」のショップ管理画面に表示されるチャットから利用できる。
運営相談機能では、「BASE」の機能や設定方法、ショップ運営に関する悩みなどをAIに相談できる。同社が公開するヘルプページの情報やショップの基本データなどをもとに回答し、次に取り組むべきアクションも提案する。
個人や少人数で運営するショップでは、日々生じる疑問について自ら情報を調べ、対応方法を検討する必要がある。管理画面からAIに相談できるようにすることで、こうした情報収集や判断にかかる負担を軽減し、日々のショップ運営を支援する。

新規商品登録機能では、販売したい商品の情報をチャットでAIに伝えると、商品名や商品説明文、商品の種類など、登録に必要な内容をAIが提案し、商品登録画面に反映する。
ショップ運営者は、反映された内容を確認・編集したうえで商品を登録する。AIが提案内容を自動で確定・登録するのではなく、運営者が確認する工程を設けている。
文章の作成支援にとどまらず、登録画面への内容の反映までを支援することで、新商品の登録に伴う作業負担の軽減を図る。
「BASE」では2023年4月にAI機能の提供を開始した。これまで、商品説明文やSNS投稿文、購入者からの問い合わせへの返信文などの文章作成支援に加え、商品ジャンルやショップの雰囲気に合わせたショップデザインの提案機能などを提供してきた。
今回、ショップ運営に関する相談と対話型の商品登録支援を追加し、AIによる支援範囲を拡大した。今後、アシスタント機能を含め、ショップ運営のさまざまな場面を幅広く支援する方針を踏まえ、AI機能の総称を「BASE AI」に改めた。
BASEは、ものづくりやマーケティング、購入体験づくりなど、ショップ運営者にしかできない価値づくりに向き合う時間を「クリエイティブタイム」と位置付けている。AIの活用を通じて日々の業務負担を軽減し、こうした時間の創出をめざす。
関連記事
筆者の人気記事
【海外企業の予測】日本のEコマース市場、2025年の約45兆円から2034年には約111兆円規模へ拡大+トレンド予測
海外に拠点を置くグローバル経営コンサルティング会社のIMARC Groupは10月14日、日本のEコマース市場が2025年の2865億米ドルから2034年には7018億米ドルへ拡大するとの予測を公表した。レポート「日本の電子商取引市場:業界動向、シェア、規模、成長、機会、予測2026-2034」に基づくもので、2026~2034年の年平均成長率(CAGR)は10.15%を見込んでいる。
1米ドル=158円で換算すると、2025年の約45兆円から2034年には約111兆円となり、約2.45倍に拡大する計算。円換算額は規模感を示す参考値であり、将来の為替相場を予測したものではない。
IMARC Groupは市場拡大の要因として、スマートフォンの普及やオンライン購入への信頼の高まり、物流インフラの整備、AIによる購買体験の高度化、越境ECの成長などを挙げている。

B2C・B2B・C2Cなどの取引形態別に市場を分析
レポートでは、取引形態をB2C(企業・消費者間)、B2B(企業間)、C2C(消費者間)、その他に分類。商品カテゴリーは、家電、衣服・靴・アクセサリー、書籍、化粧品、食品などを対象とする。
B2Bについては、製造業者や卸売業者などによる調達・販売のデジタル化が進むことで、発注業務の効率化や価格の透明性向上、サプライチェーンの可視化につながると分析している。
C2Cでは、中古品への関心や持続可能な消費行動の広がりが、再販プラットフォームの成長を支えると予測。越境ECについても、日本の消費者による海外商品の購入と、日本ブランドによる海外市場への販路拡大の両面で成長機会があると指摘している。
AIによる商品提案・検索、在庫管理、不正対策が進展
レポートでは、今後のEC市場を形作る要素として、AIの活用にも注目している。主な領域は次の3つ。
商品提案・検索の高度化
閲覧履歴や購買傾向などをもとに、消費者ごとに関連性の高い商品を提案する。自然言語による検索や対話型の購買支援も、商品を見つけやすくする手段として挙げている。
需要予測と在庫配置の最適化
季節変動や販促施策、地域ごとの需要などを分析し、仕入れや倉庫管理、配送網の設計を支援する。需要に応じた在庫配置によって、配送時間の短縮やコスト削減につながると見込む。
不正検知と取引の信頼性向上
取引情報や利用者の行動などを分析し、不正決済やアカウント乗っ取りなどへの対策に活用する。AIによる検知を通じて、オンライン取引の安全性向上を図る。
なお同レポートを読む際には、経済産業省が公表するEC市場規模との違いに注意が必要だ。
経産省の「令和6年度電子商取引に関する市場調査」によると、2024年の国内BtoC-EC市場規模は26.1兆円、BtoB-EC市場規模は514.4兆円、CtoC-EC市場規模は約2.5兆円と推計されている。BtoC-ECの26.1兆円には物販だけでなく、サービス系・デジタル系の市場も含まれる。
IMARCのレポートもB2C・B2B・C2Cなどの取引形態別に市場を分析しているが、公開情報からは、経産省の調査と対象範囲や算定方法がどこまで一致するかは確認できない。
そのため、両者の数値を同じ基準の市場規模として単純比較することは避け、今回の数値はIMARC Group独自の市場推計・予測として捉える必要がある。
関連記事
筆者の人気記事
ファーストリテイリングの成長はなぜ続くのか/不正アクセス漏えいの増加を受けてIPAが「速やかに実施すべき点検と対策」を好評【ネッ担アクセスランキング】
※期間内のPV数によるランキングです。一部のまとめ記事や殿堂入り記事はランキング集計から除外されています。
ワールドとTSIホールディングス、なぜ統合の道を選んだのか? システム・物流・データ活用のシナジーを狙う
アパレル大手のワールドとTSIホールディングス(TSIHD)は10月14日、共同株式移転による経営統合に合意し、経営統合契約を締結した。2027年3月1日に共同持株会社「インフィニティ・ユナイテッド」を設立する。両社の2026年2月期の売上規模は単純合算で約4511億円、連結従業員数は計1万1202人となる。
統合後も各ブランドの独自性を維持しながら、情報システムや物流などの事業インフラを共通化する。顧客情報の統合や販売チャネルの相互活用も進め、コスト競争力の強化と事業成長の両立をめざす。
統合の背景にあるのは、店舗・ブランドの供給過剰や調達コストの上昇、顧客接点のデジタル化といった課題に、個社の枠組みを超えて対応する必要性だ。重複する投資やコストを削減し、その原資を新たなブランドや事業、人材へ再投資することで、持続的な成長につなげる構想を描く。
売上規模4500億円超、多様なブランドが集う「第3極」めざす
統合の目的に掲げるのは、ファッション産業における「第3極」の確立だ。
ワールドは、ファッション産業の構造を「第1極」のグローバルSPA、「第2極」のメガリテーラー・メガサプライヤーに分け、それらとは異なる「第3極」を、多様なファッションブランドやサービスが集うプラットフォームと位置付けている。
統合後も多様なブランドやクリエイティブを支えながら、規模を生かせる経営基盤を構築する方針だ。
2026年2月期のワールドの売上収益は2840億1400万円、TSIHDの売上高は1670億8500万円。単純合算すると4510億9900万円となる。ただし、ワールドはIFRS、TSIHDは日本基準を採用しており、この合算額は統合後の連結業績予想ではない。
共同持株会社の体制と株式移転の概要は?
インフィニティ・ユナイテッドの代表取締役会長にはTSIHD社長の下地毅氏、代表取締役社長執行役員にはワールド社長執行役員の鈴木信輝氏が就任する予定だ。
インフィニティ・ユナイテッドは東証プライム市場へのテクニカル上場を予定しており、ワールドとTSIHDは完全子会社となる。両社は新会社の上場に先立ち、2027年2月25日をもってそれぞれ上場廃止となる予定だ。
株式移転では、ワールド株1株につき新会社株1株、TSIHD株1株につき新会社株0.8株を割り当てる予定。両社の株主は、統合後、新会社の株主となる。なお、統合の実施には、両社の株主総会や関係当局の承認などが必要となる。
なぜ統合するのか――供給過剰とコスト上昇に、個社を超えて対応
両社は国内ファッション市場について、店舗やブランドの供給過剰が10年以上続き、ブランド価値を十分に生かせないまま、事業の継続が難しくなるケースが増えていると指摘する。
ブランドが過剰に存在することは、店舗やECサイト、物流、システム、在庫などの重複につながり、産業全体のコストを構造的に押し上げているという。さらに、地政学リスクや通貨安に伴う調達コストの上昇、国内人口の減少、インフレによるコスト増への対応も課題に挙げる。
顧客ニーズや購買行動の変化も、統合を検討した背景の1つだ。デジタルを介した顧客接点が増えるなか、変化に対応したグローバルSPAやメガリテーラー、新たなクリエイティブやビジネスモデルを持つ企業が台頭。一方、歴史ある企業の多くは、こうした変化に十分対応できていないと分析している。
また、大量生産・大量値引き・大量廃棄を前提としたビジネスモデルの持続性にも限界が近づいていると指摘。再生・再活用を前提とする循環型ビジネスモデルへの転換には、相応の資本規模と投資余力が必要だとしている。
両社は2026年6月ごろから、経営統合がこうした課題の解決と企業価値の向上につながるかという観点で協議を続けてきたという。
ブランドの重複が少ない両社で、創造力と事業基盤を補完
統合相手としての相性を支えるのが、事業・ブランドの相互補完性だ。
両社によると、ブランドポートフォリオは顧客層や販路、商材、価格帯などの重複が少ない。TSIグループが持つストリートやアメカジなどのブランド創造力と、ワールドグループが持つ外販実績のあるプラットフォームや資源を循環させるサーキュラー事業などの基盤は、互いを補完する関係にあるという。
統合後はブランドを一律に運営するのではなく、それぞれの創造性や独自性を維持したうえで、経営資源や事業基盤を融合する。ブランドごとの個性を生かしながら、共通化できる業務でスケールメリットを追求する考えだ。
システム・物流を共通化し、購買・決済の一体化も進める
コスト面では、情報システム、物流、コーポレート機能を共通の事業インフラとして統合・高度化する方針を示した。テクノロジーを活用し、両社に重複する機能や個別運用を見直すことで、スケールメリットを追求する。
対象は本部機能にとどまらない。商品の生産・調達から物流、販売まで、バリューチェーンを支える基盤を共通化し、相互利用することで、コスト競争力の強化と成長機会の拡大を図る。購買や決済などの機能も一体化し、規模を生かしたコスト削減を見込む。
顧客情報の統合でマーケティングを拡充、OMOや販路開発も連携
売上成長に向けては、両社のブランド・事業が保有する顧客情報を統合し、デジタルマーケティングを拡充する。顧客接点を相互に補完し、店舗とオンラインを融合するOMOを前提とした販路戦略を進化させる方針だ。
商品コンテンツの相互供給や、地方・海外を含む販売チャネルの共同開発も進める。両社が持つ顧客接点や販路を通じて、ブランドや商品の魅力を新たな顧客層に届け、マーチャンダイジング戦略の拡張と新たな成長機会の創出をめざす。
人材やノウハウの相互活用も進める。TSIグループの個性あるブランドとクリエイティブに加え、ワールドグループが持つ多様なブランドやB2B・サーキュラー事業の運営ノウハウ、人材を一体的に活用し、事業成長と人材開発につなげる。
コスト削減で生み出した原資を、成長投資と人材へ
両社は、コスト最適化によって生み出した原資を、M&Aや海外展開、サーキュラー領域などへの投資に振り向ける方針だ。投下資本利益率を追求しながら長期的な競争力を蓄積するため、参入・撤退基準を明確にし、規律ある投資を進めるとしている。
人的資本への投資も拡充する。個人の専門性やクリエイティブがブランド価値を左右するファッション産業において、人材の質・量と組織能力を高め、長期的な競争力につなげる考えだ。
今回の統合で焦点となるのは、ブランドの多様性を維持しながら、それを支えるシステム・物流・データ活用をどこまで共通化できるかという点だ。重複コストの削減を成長投資につなげ、具体的な施策と成果に落とし込めるかが問われる。
共同持株会社の経営方針や計画、業績見通しなどは、今後両社で検討し、確定次第公表する予定としている。
- この記事のキーワード
関連記事
筆者の人気記事
AI検索からのクリックが増えるか? GoogleがAI ModeとAI Overviewsのリンク表示を強化
EC事業者にも影響大? ダンボール最大手レンゴーが板紙・紙加工品の値上げを発表
段ボール製造・販売の最大手であるレンゴーは10月13日、板紙・紙加工関連製品の価格を2027年1月1日納品分から現行価格の10%以上引き上げると発表した。レンゴーの板紙・紙加工関連事業は、板紙、段ボール、段ボール箱、クラフトパルプなどを製造・販売している。世界的なインフレや金利上昇、中東情勢の緊迫化などに伴うコスト増が、自助努力で吸収できる水準を超えたためとしている。

配送用の段ボール箱などを使用するEC事業者にとっても、梱包資材の調達費用が増える可能性がある。物流代行会社に出荷業務を委託している場合は、資材価格の上昇が委託費に反映される可能性もあり、仕入れ先や委託先への確認が必要になりそうだ。
2027年1月1日納品分から10%以上値上げ
レンゴーは2025年7月にも、同年6月までのコスト上昇分を反映するため、取引先に価格改定を要請。その後も中東情勢の影響を含むコスト上昇が続いていることから、品質と安定供給を維持するため、再度の価格改定が必要と判断したという。
今回の改定幅は現行価格の10%以上。具体的な改定内容は、取引条件やこれまでの価格改定の状況などを踏まえ、取引先ごとに提示する。品目別の改定率や個々の取引先への適用価格は公表していない。
EC事業者は段ボールや化粧箱などの調達価格の確認を
EC事業者がまず確認したいのは、配送用の段ボール箱や商品を個別に包装する化粧箱など、梱包資材の調達価格への影響だ。価格改定が仕入れ先を通じて反映されれば、注文ごとに発生する梱包資材費が増加する可能性がある。
オリジナルデザインの箱を発注している事業者や、家具・インテリア・家電など大型の箱を使用する事業者は、使用する資材の仕様や発注数量を踏まえ、仕入れ先に改定の有無や適用時期を確認しておきたい。
ただし、今回の発表はレンゴーの板紙・紙加工関連製品を対象とするもので、すべての梱包資材が一律に10%以上値上がりすることを意味するわけではない。実際の影響は、対象製品や仕入れ先との取引条件によって異なる。
物流代行の委託費に影響する可能性も
倉庫での保管や梱包・発送を物流代行会社に委託している場合も、梱包資材の価格上昇が委託費に反映される可能性がある。
たとえば、梱包資材費を実費で負担する契約では資材単価に、資材費込みの出荷料金で契約している場合は、出荷単価などに影響することが考えられる。ただし、今回の発表はレンゴーの製品価格改定に関するもので、物流代行会社による料金改定を示すものではない。
EC事業者は委託先との契約内容を確認し、資材費の負担区分や価格変更時の通知条件などを把握しておきたい。
梱包資材費の増加を見据え、注文単位の採算点検を
すでに配送料(運賃)や人件費が高騰している。そのような環境下、梱包資材費が上昇しても商品価格や購入者が負担する送料を据え置けば、1注文あたりの利益を圧迫する要因になる。特に低単価商品では、資材費の増加が利益に与える影響が相対的に大きくなる可能性がある。
EC事業者は、商品代金から仕入れ原価、配送料、梱包資材費、出荷作業費などを差し引いた注文単位の採算を確認したい。そのうえで、箱のサイズや資材使用量の見直し、配送方法の変更、送料無料となる購入金額の再設定などを検討することも選択肢となる。
2027年1月1日納品分からの価格改定に備え、資材の仕入れ先や物流委託先への確認と、使用数量・資材単価に基づくコスト試算を進めておきたい。
関連記事
筆者の人気記事
「やらなきゃ」から「やりたい」へ! チームを巻き込むサイト改善術【11/5-6リアル開催】
サントリーHD、NTT西日本、サッポロビール、カンロ、LIXIL、めちゃコミック、小川卓氏などが登壇する「Web担当者Forum ミーティング 2026 秋」を11月5日(木)、6日(金)に「赤坂インターシティコンファレンス」で開催します。
「ネットショップ担当者フォーラム 2026 秋」も同時開催で、併せて50講演以上をご用意。すべての講演を【無料】で聴講できます。
全講演のなかから、Webサイトに関する講演を3つ紹介します。
イベントに申し込む↓↓
Webサイト担当者にオススメの3つの講演
① サイトリニューアル成功のカギは“CMS”ではない、5度のリニューアルで学んだ企業Web担当者の役割
11月5日(木)10:30~11:15
講師:清原 由里 氏(サッポロビール株式会社)
リニューアルの成否を決めるのは、デザインやCMSの選定ではありません。
企業の姿を映す鏡となるWebサイトの未来像を、組織や事業の変化を先読みしながら描き、社内を巻き込んでどう実現するのか。5度の経験から、企業Web担当者に求められる役割と成功のポイントをお伝えします。
清原氏のセッションの詳細を確認する↓↓
② サイト改善はなぜ進まない?
「やらなきゃ」を「やりたい」に変える。
サントリー流"OMOROI"プロジェクトのつくり方
11月5日(木)13:25~14:10
講師:久保田 恵美 氏(サントリーホールディングス株式会社)
「Webサイトの改善をしたいのに、今日も日々の業務だけで終わってしまった…」
そんなモヤモヤを感じていませんか?
改善が進まない本当の原因は、「時間のなさ」や「知識不足」ではないかもしれません。
本講演では、自らプロジェクトを立ち上げ、仲間を巻き込み、
AIを活用しながらサイト改善を前に進める、実践的な進め方をご紹介します。
「改善しなければならない」から「改善したくて仕方がない」へ。
ワクワクしながら成果を生み出す"OMOROI"プロジェクトのつくり方をご紹介します。
久保田氏のセッションの詳細を確認する↓↓
③ 「フレッツ光」の公式サイトリニューアルの舞台裏!
膨れ上がったWebページを40%削減、CV貢献度も向上させたサイト改善術
11月6日(金)10:30~11:15
講師:浅井 暁弘 氏(NTT西日本株式会社)
長年の運用に伴い、各部署の要望や厳格な表記基準からページ数が肥大化していた「フレッツ光」のWebサイト。本講演では、定量・定性データに基づくCX改善と情報整理により、ユーザー体験の向上とページ数の最適化(40%)を両立し、CV貢献度向上につなげたリニューアルの舞台裏を紹介します。
浅井氏のセッションの詳細を確認する↓↓

今回は、Webサイト講演を3つも用意しました。AI検索時代、サイトの役割は「人」のためだけでなく、「AIbot」に学習してもらうためという役割も追加されつつあります。
そこで、サイトをどう改善していくのか、改めてポイントを学んでもらえたらと思います。
イベントは事前申込制となっております。会場の収容人数の都合上、人気の講演は早期に満席となる場合がございますので、ぜひお早めにお申し込みください。(※満席の場合も、キャンセル等で枠が復活することがありますので、諦めずにチェックしてみてください!)
イベントの詳細を確認する↓↓
関連記事
「脱オムニチャネル」「リアルの熱狂体験」―EC売上160億円超のイズミセ、「Yodobloom」の事例に学ぶAI時代のEC・店舗戦略
11月5日(木)・6日(金)の2日間、東京・赤坂インターシティコンファレンスで、大型リアルイベント「ネットショップ担当者フォーラム 2026 秋」を開催します。ヨドバシグループのトレンドキャスケット、イズミセ、アスクル、アルビオン、ファンケル、ユナイテッドアローズ、マドラス、LINEヤフー、楽天グループなどが登壇。顧客体験向上施策、AIエージェントを活用したEC運用事例、AI時代の検索&集客セオリー、BtoBにおけるAI×データ活用などさまざまなセッションをご用意! 全公演無料で聴講できます(事前登録制)。まだお申し込みをしていない人のために、編集部おすすめコンテンツの見どころを紹介します。
見どころ① 脱オムニチャネルでEC売上を伸ばすイズミセのEC戦略
~「店舗」と「EC」でシナジーを最大化するイズミセ流のスケール最大化施策
11月5日(木)13:25~14:10 C1-4 特別講演
全国に多数の実店舗を構える酒類販売グループにおいて、EC事業単体で売上高163億円を記録しているイズミセ。「店舗とECは客層が全く異なる」という前提の下、店舗とECにおける「明確な役割分担」を徹底。ECでは売上規模の拡大を追求し、グループ全体の仕入れ力(スケールメリット)を大幅に引き上げることで、ビジネス全体へ強固なシナジーをもたらしています。「形だけのオムニチャネル」を捨て、事業構造そのもので勝ち筋を見出すイズミセ流のEC経営術に迫ります。
株式会社イズミセ代表取締役兼株式会社リカーマウンテン専務取締役 戸塚 尚孝氏
株式会社イズミセ 代表取締役。JSA認定ソムリエ、シャンパーニュ騎士団オフィシエ、ボルドー騎士団シュヴァリエの資格を保有。長年にわたり国内外のワイナリーへ自ら足を運び、買い付けや選定を行う。「知名度ではなく、もう一本開けたくなる『また飲みたいワイン』」を信条に、年間数千種以上の試飲を重ねている。
EC単体売上163億円を誇るイズミセは、ECでは「楽天SOY」受賞など主要モールで高い知名度る一方、「形だけのオムニチャネル」を捨てた実店舗とECの連携を展開。特定カテゴリー専門店50~55店舗の多店舗展開、実店舗との役割分担でグループ仕入れ力を引き上げる独自戦略を明かします。「特定ジャンル専門店」の多店舗展開、ECの拡大でグループ全体の仕入れ力を高める仕組み、コスト高時代に利益を残す再現性の高い具体策が学べます。
見どころ② AIとばかり向き合っていませんか? 顧客の好き+熱量×プロの知識で体験価値を向上する“納得型”店舗「Yodobloom」の戦略
11月5日(木)16:15~17:15 C1-7 クロージング講演
ヨドバシカメラの体験型ブランド「Yodobloom(ヨドブルーム)」では、唎酒師(ききさけし)が顧客の好みに合わせて日本酒の提案や解説、試飲ができる「Yodobloom SAKE」、約50ブランドの美容関連商品をプロの手で体験できる「Yodobloom beauty」を展開。顧客の“好き”や熱狂とプロのスキルを生かして、商品やブランドの魅力や認知拡大、売上向上につなげています。
AIやデータ活用が注目される中、なぜリアルでの顧客体験にこだわるのか、「納得型」店舗から生まれるUGCをどのように活用しているのか。「Yodobloom」の具体的な取り組みを解説し、AI時代だからこそ重要な顧客体験について語ります。
株式会社トレンドキャスケット代表取締役 二階堂 京介氏
株式会社ファーストリテイリング、トヨタ自動車東日本株式会社を経て、株式会社ピアズにて専務取締役、2019年に東証グロースへ上場。2022年にトレンドキャスケットを立ち上げ、一貫して小売の革新に注力。2025年よりヨドバシカメラの関連会社になり、現在はヨドバシグループの体験型店舗やライブコマースを担当する。
株式会社CaTラボ代表
オムニチャネルコンサルタント日本オムニチャネル協会 理事 逸見 光次郎氏
1970年東京生まれ。学習院大学文学部史学科卒。1994年三省堂書店入社後、ソフトバンクで「eS!Books」(現セブンネットショッピング)を立ち上げ、AmazonジャパンBooksMD、イオンでネットスーパー立ち上げとデジタルビジネス戦略担当、カメラのキタムラで執行役員EC事業部長をつとめ、各社で店舗とネットの融合を推進し、独立して現職。小売・メーカー・銀行・飲食・広告代理店・SIerなどの支援を行いながら、日本オムニチャネル協会理事や事業会社の役員を兼務し、現場を重視した改善活動を行う。
2026年9月に「Yodobloom SAKE 池袋店」をオープンしたばかりのトレンドキャスケットさん。AIやデータ活用への関心・注目が高まるなかでも、リアルでの体験にこだわり続けています。その理由や「Yodobloom」における顧客体験向上につながる施策などを解説します。実店舗の経営やあり方に悩んでいる人の一助になるような内容です。
表示速度改善ツール「Repro Booster」、Webサイト上の動画の自動軽量化に対応。検証でファイルサイズを最大90%以上削減
Reproは10月13日、Webサイトの表示速度改善ツール「Repro Booster」で、サイト上の動画を自動で軽量化する機能の提供を開始した。従来の「画像フォーマット自動変換機能」を「メディア自動軽量化機能」に改称し、対象を画像から動画にも拡大。高品質なビジュアル表現を維持しながら、配信するデータ量の削減を支援する。

Reproによると、ブランドサイトやメーカーのコーポレートサイト、アーティスト・エンターテインメント関連のサイトなどでは、企業や商品の世界観を伝えるため、高品質な画像や動画の活用が進んでいる。一方、動画などの容量が大きいデータは、通信量の増加や読み込み時間の長期化につながり、閲覧体験を損なう要因にもなるという。
「メディア自動軽量化機能」は、Webサイトに「Repro Booster」のタグを1つ設置するだけで、画像や動画を個別に加工・圧縮することなく自動で軽量化する機能。同機能単体での申し込みにも対応する。
Reproの検証では、動画ファイルのサイズを6.43MBから134KBに縮小し、97.9%削減できたという。Reproは、画像も含め、ファイルサイズを90%以上削減した事例があるとしている。

コンテンツの追加や更新のたびに手作業で圧縮する必要がないため、既存の運用を大きく変えずに、画像や動画のデータ転送量を継続的に削減できる点も特長だ。
Reproは、画像や動画の軽量化によって、ブランドの世界観や商品の魅力を伝えるビジュアル表現と、快適なWeb体験の両立をめざす。高品質な画像や動画を活用しながら、配信時のファイルサイズを軽量化することで、ユーザーのデータ通信量や読み込み待ち時間の削減につなげる考えだ。
また、軽量化した画像や動画はReproから配信する。このため、既存の配信環境におけるデータ転送量を削減でき、アクセス数の多い大規模サイトでは、CDNなどの配信コストの削減も期待できるとしている。
「Repro Booster」は、Webサイトの表示速度と体感速度を改善し、コンバージョン率(CVR)の向上や収益改善を支援するツール。独自の「0秒表示エンジン」により、ページ遷移時の表示を高速化するほか、操作への反応遅延や読み込み待ち時間の最小化をめざす。
導入はタグを1行設置するだけで完了し、追加開発や複雑な運用を必要としないという。Reproは、ランディングからサイト内の回遊、購入・申し込みまでの一連の体験でストレスを抑え、ユーザーの行動を後押しするサイト環境の提供をめざしている。
- この記事のキーワード
関連記事
筆者の人気記事
GapのAI戦略・エージェント型コマースとは? AIスタイリングと会話型検索で推進する「次世代ショッピング体験」
アパレル大手のGap Inc.(ギャップ)は、傘下ブランドのOld Navy(オールドネイビー)やBanana Republic(バナナ・リパブリック)へ会話型検索ツールを導入、またAI搭載デジタルクローゼット&パーソナルスタイリングアプリ「Alta Daily」と連携し、コーディネート(スタイリング)を検討するプロセスにおいてAIの活用を大幅に強化しています。
Gapが踏み出す「AIコマース」の新たな一歩
Gapは顧客が自社の商品を見つけ、コーディネートを考える場面へのAI活用をさらに進めています。
2026年10月、「Old Navy」および「Banana Republic」の両ブランド向けに、自然言語処理を活用した新たな商品発見(ディスカバリー)機能を発表しました。
同時に、AI搭載デジタルクローゼット&パーソナルスタイリングアプリ「Alta Daily」との連携によるオンラインスタイリングサービスの開始も明らかにしました。「Alta Daily」上で、AIが自動生成するコーディネート提案の中に、Gapブランドの商品が自然に組み込まれるようになります。
今回の発表は、Gapが1996年に「gap.com」を立ち上げてから30周年の節目と重なります。サンフランシスコで実施された「SF Tech Week」において、Gapは30年間の歩みを振り返りました。AIを「ファッションにおける購買体験の次の進化」と位置付け、消費者に代わってAIが購入プロセスを実行する「エージェント型コマース(Agentic Commerce)」への本格的な参入を検討しています。
Gap Inc.の最高技術責任者(CTO)であるスヴェン・ガージェッツ(Sven Gerjets)氏は、次のように語ります。
30年前、gap.comの開設は消費者とブランドの関わり方に革命をもたらしました。そして今、AIは人々がファッションを購入する方法そのものを再構築する新たな機会を創出しています。
なお、Gap Inc.(Gap、Banana Republic、Old Navy、Athletaを傘下に保有)は、Digital Commerce 360が北米の大手EC事業者を年間EC売上高などで順位付けした「北米EC事業 トップ2000社」データベースにおいて20位にランクインしています。
「Alta Daily」連携による視覚的・パーソナライズされたAIスタイリング体験
Gapは従来の「検索窓(キーワード検索)」や「商品一覧画面(グリッド表示)」に依存するモデルから脱却し、消費者の購買意図、文脈、個人の好みを深く理解するAIツールの実験を進めています。
その主要な取り組みが、AIスタイリングアプリ「Alta Daily」との連携です。ユーザーは、個人の好みに合わせて生成されたコーディネートの中にGapの商品を取り入れ、自身のアバターに着用させてビジュアルで確認できます。
Gapはこの取り組みについて、「AIによるスタイリングと商品発見を、より視覚的でパーソナライズされた環境へ引き上げるもの」と説明しています。
「Alta Daily」の利用者は、手持ちの衣服をデジタル化して仮想のワードローブ(クローゼット)を作成することが可能です。アプリはユーザーのクローゼット情報、個人のスタイル、スケジュールの予定、当日の天候などを総合的に判断してコーディネートを自動提案します。
この手法は、Gapが検討しているエージェント型コマースのモデルと合致します。Altaの創業者兼CEOであるジェニー・ワン(Jenny Wang)氏は、「エージェント型コマースを実現するには、消費者のスタイルの好みを把握するデータレイヤー(基盤)が不可欠です。それには手持ちの服、過去の購買履歴、アバターデータなどが含まれます」と説明。
さらに、GapはAIファッションプラットフォーム「Daydream」を通じた商品発見にも対応。「Daydream」では、ユーザーが日常会話のような自然な言葉で欲しい商品を説明することで、該当するGap商品をピンポイントで探し出すことができます。
Old NavyとBanana Republicにおける「会話型AI」での商品検索刷新
Old NavyとBanana Republicでは、商品発見の仕組みを「会話型AI」を中心に再構築しています。
消費者が自然言語で探しているアイテムのイメージを伝えるだけで、AIがその意図を理解し、最適な商品アイデアやおすすめリストをリアルタイムで提示します。
従来のECサイトのように、頭の中のイメージを「キーワード」や「絞り込みフィルター(サイズ・色・価格など)」にわざわざ変換する必要はありません。
顧客の本来の購買意図を深く理解し、頭の中の曖昧なイメージから希望に合致する商品へと自然にたどり着けるよう支援する設計となっています。
なお、Gapは、これらの機能が各ブランドのWebサイトとモバイルアプリのどちらで利用できるのか、あるいは両方に対応しているのかについては明らかにしていません。
全社で推進するAI戦略とIT投資の拡大
今回の新機能拡充は、GapがEC事業全体で推し進めてきた包括的なAI戦略の一環です。
Gapは2024年にAI専門組織「Office of AI」を設立。社長兼CEOのリチャード・ディクソン(Richard Dickson)氏は当時、社内業務の効率化からAI活用を開始したと説明していましたが、現在ではカスタマーサービス、パーソナライズされた商品レコメンデーション、フルフィルメント(配送・物流)に至るまで、活用領域を急拡大させています。
GapはこのAI戦略を加速させるため、設備投資を大幅に増額しています。最高財務責任者(CFO)のカトリーナ・オコンネル(Katrina O'Connell)氏は決算説明会にて、2026年度の設備投資額を前年の4億7000万ドルから6億5000万ドルへと引き上げることを明らかにしました。この資金の一部がAI機能の構築や技術基盤の刷新に投じられています。
エージェント型コマースは、Gapにとって新しい分野です。Gapは3月、Bold Metricsの「Agent Sizing Protocol」のローンチパートナーになりました。この技術は、消費者に衣服のフィット感や好みについて質問することで、会話型ショッピングエージェントが適切なサイズを判断できるよう支援するものです。
同時に、Googleの「Universal Commerce Protocol」への対応も発表しました。Shopifyと共同開発されたこのオープン規格は、EC事業者をAIを活用したショッピングやチェックアウトの仕組みと接続するものです。このプロトコルにより、消費者はGoogle検索のAI ModeやGeminiアプリを使って、Gapの商品を見つけて購入できるようになります。
Gapは2025年の時点ですでに、カスタマーエクスペリエンスへのAI導入を進めていました。2025年の年末商戦を前に、各ブランドのECサイトとモバイルアプリの「Chat with Us」機能を通じて、パーソナライズされた商品レコメンデーションとデジタルアシスタントを展開しました。
こうした取り組みの多くを支えているのが、Google Cloudとの提携です。2025年に始まったこの提携により、GapはGemini、Vertex AI、BigQueryなど、Googleの各種技術を利用できるようになっています。
富士薬品、ECサイト「セイムス」とブランドサイトを統合リニューアル、EC構築プラットフォーム「ecbeing」を導入
富士薬品は、ドラッグストア「セイムス」の公式サイトをリニューアルし、ブランドサイトとECサイトを統合した新サイト「ドラッグセイムス公式」を8月に公開した。リニューアルではecbeingが提供するEC構築プラットフォーム「ecbeing」を採用。顧客の利便性向上とサイト運用の効率化を図るとともに、医薬品通販に求められる適正な情報提供を支える問診機能も実装した。

富士薬品はこれまで、セイムスのブランドの魅力を伝えるブランドサイトと、通信販売を担う「セイムスオンライン」を別々のシステムで運用していた。リニューアルでは両サイトを統合し、ブランドコンテンツの閲覧から商品購入まで、同じサイト内でスムーズに移動できる構成に改めた。

新サイトでは、キャンペーンやコラムなどのコンテンツと商品情報を連携して表示できるようにし、ユーザーの回遊性を向上。コンテンツの更新や商品情報の一元管理も可能となり、運用業務の効率化につなげる。
今回の統合では、富士薬品が公式通販サイトで導入していたメディアコマースサイト構築向けCMS「UNITE」のマルチドメイン機能を活用した。新たにシステムを一から構築することなく、ブランドサイトとECサイトを統合したという。
ブランドコンテンツを管理する「UNITE」と、EC機能を管理する「ecbeing」は、それぞれ独立した管理画面で運用する。担当領域に応じて管理業務を分けることで、サイトの一体化と日々の運用体制の両立を図っている。
新サイトでは、指定第2類医薬品や第1類医薬品など、購入時に情報提供や確認が必要な医薬品について、カートに入れる前に問診への回答を求める仕組みを導入した。回答内容によっては購入手続きに進めない設計とし、医薬品の適正販売を支える。

問診の回答結果は受注管理システムと連携しており、富士薬品の社内に常駐する薬剤師が、他のECモール経由の注文も含めて一元的に確認できるという。
仕様検討段階から画面イメージを用いた説明を行い、開発中も実際の画面を使ったデモを重ねた。その結果、サイト稼働後、問診機能に関する問い合わせはゼロに抑えられたとしている。
今回のリニューアルで、ブランドサイトとECサイトを統合することで、お客様の利便性向上とサイト運用の効率化を実現した。医薬品通販に求められる適正な情報提供を支える問診機能を整備し、安心して利用いただける環境も構築した。今後は、オンラインと店舗を利用されるお客様との接点をさらに強化し、より便利で信頼いただけるサービスの提供をめざす。(富士薬品 担当者)

