ECデータハブ」は、Schema.org(検索エンジンに自社サイトの情報をより詳しく伝えるためのマークアップ)準拠の構造化データを自動生成し、「ChatGPT Search」「Google AI Overview」などのAI検索エンジンに「理解・推奨」されるECサイトへの変革を支援するクラウドサービス。商品情報・在庫・価格・レビューなどのデータをJSON-LD形式に自動変換し、Googleタグマネージャー経由で配信することで、既存ECサイトのソースコード改修は不要としている。
インフォマークスによると、「ChatGPT Search」「Google AI Overview」「Perplexity」などの台頭で、従来の自然検索流入が30〜50%減少するリスクが指摘されているという。調査会社Gartnerによると「2026年までに従来型検索エンジンの利用量が25%減少」すると予測され、検索の主戦場がAIチャットやバーチャルエージェントへと移行しつつあるとする。
Amazonはユーザー向けの新たなAIツール「help me decide」を発表しました。さらに、2025年のホリデーシーズン前に、物流センターに新たなエージェントシステムとロボットの導入、活用を開始しました。
新AIツール「Help Me Decide」の特長
「薦める理由」まで表示
AmazonはAIツール群に、「Help Me Decide(選ぶのを手伝って)」という新しいツールを追加しました。
「Help Me Decide」は、AIを使ってユーザーの閲覧履歴と好みを分析し、ワンタップで商品をお薦めします。Amazonによると、このパーソナライズされたお薦めには、「ユーザーの特定のニーズや好みに基づいて、なぜこの商品がユーザーに適しているのか」を明確にする説明文が含まれています。これらの説明には、カスタマーレビューから得られたインサイトも取り入れています。
「Help Me Decide」のイメージ。ユーザーにお薦めする商品の要点をまとめ、パーソナライズされたレビューをAIが表示。画面の下部には代替オプションも提示する(Amazonの公式ブログ「About Amazon」)
米国ユーザーに提供開始
Amazonによると、「Help Me Decide」は、iOSおよびAndroidアプリ、そしてモバイルブラウザ上で、米国の「何百万人もの」Amazonユーザーが利用できるようになっています。
ユーザーは、アプリの上部または商品詳細ページにある「Keep Shopping For(ショッピングを続ける)」ボタンを選択することで、「Help Me Decide」を利用できるかどうかを確認できます。
「Help Me Decide」ボタンは、複数の類似商品を閲覧した後に商品詳細ページの上部に表示されます。
Amazonは10月23日のリリースで、ユーザーが似たような商品をいくつか閲覧していて、どれを購入するか決めかねている場合に「Help Me Decide」ボタンをクリックすることで利用できると発表しています。
「Help Me Decide」は、サイト上の「Keep Shopping For」ボタンのタップからも利用できます。
ユーザーが複数の類似商品を閲覧した後、「Help Me Decide」を利用するためのボタンがページの上部に表示される(画像提供:Amazonの公式ブログ「About Amazon」)
「Help Me Decide」は、複数の類似商品を閲覧している際に、AIを使って顧客のニーズに合わせた商品を推薦し、購入の決定を後押しすることで、ユーザーの時間を節約します。
「Help Me Decide」は、AIを活用してショッピングをより簡単で楽しいものにし、カスタマーエクスペリエンスを改善する――という、Amazonの従前からの取り組みをさらに強化するものです。(ロイド氏)
Amazonによると、「Help Me Decide」は大規模言語モデル(LLM)と、Amazon Web Services(AWS)が開発・提供している生成AIサービス「Amazon Bedrock」「Amazon SageMaker」、同じくAWSが手がけるオープンソースの検索・分析エンジン「OpenSearch」を利用。「ユーザーが何を必要としていて、なぜそれを必要としているのか」を把握します。
また、購買履歴、嗜好(しこう)、商品の詳細、カスタマーレビューなどの情報も考慮に入れます。
フルフィルメント分野のAI強化
新AIロボット「Blue Jay」を追加
ユーザー向けのAIツール「Help Me Decide」に加えて、Amazonは2025年のホリデーシーズンを前に、フルフィルメント業務の効率化を目的としたAIの活用も進めています。