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ディープリンクを活かしたカーセンサー モバイルアプリでコンバージョンの拡大に成功

10 years 3ヶ月 ago
Posted by 緑川 徹生 - パフォーマンス ソリューション エキスパート、八十原 光良 - インダストリーマネージャー



ブライダル情報サービス「ゼクシィ」、自動車関連情報サービス「カーセンサー」、高校生の進学情報サービス「リクナビ進学」などを展開するリクルートマーケティングパートナーズ。同社では購入頻度の多くない中古車においても、情報源としてスマートフォン、モバイルアプリの利用意向が高まることを予測し、先行してモバイルアプリを開発、モバイルアプリからのコンバージョン増加、ロイヤルユーザーの醸成に成功しています。今回は Google の考える Micro-Moments の考え方と合わせて同社の取り組みをご紹介します。


Micro-Moments について


日本人の 50% 以上がスマートフォンを手にするようになった現在、生活者の生活環境が大きく変わってきています。こうしたテクノロジーの進化によって、何かをしたいと思った生活者は、すぐに目の前にあるデバイスを使って調べる・買うなどといった行動を起こすようになりました。そうした瞬間のことを、Google では Micro-Moments と呼んでいます。これらの瞬間は、生活者が何かを決断したり、またはブランドに対する好みを形成する、マーケターにとって大切な瞬間です。

また、こうした Micro-Moments は多くがモバイルから生まれています。Google の調査によると、日本では生活者の 49%* が購買判断に検索結果を考慮しているといいます。そして、「何かを知りたい」と感じた生活者が、現在一番検索を行うデバイスはモバイル**です。また、「何かを買いたい」という時について、生活者の 40%* がモバイルで商品を比較したことがあると回答をしています。

Google では、こうした Micro-Moments を活かしたマーケティングを行うには、
1) Micro-Moments を正しく見極めること、
2) Micro-Moments における生活者の「意図」を汲んだうえで、「最適な情報」を「最適なタイミング」で届けること、
3) 1), 2)ができたかの効果測定をすること
が重要だと考えています。詳細についてはこちらもご参照ください。

*Google コンシューマーバロメーター、**Google 社内データ


導入の背景と戦略


リクルートマーケティングパートナーズが自動車関連情報サービス「カーセンサー」を運営している中古車業界でもこの「何かを知りたい」、「何かを買いたい」という Micro-Moments がモバイルから多く生まれています。生活者は、気になる自動車について「知りたい」、「買いたい」と思った瞬間に目の前にあるモバイルで調べており、その結果として主要人気車種名ワードの検索はスマートフォンからの検索が全体の 70%** を占めています(下図 1 参照)。

また、同社が独自に行ったリサーチでは、購入頻度の多くない中古車購入においても、情報源としてスマホ、及びモバイルアプリの利用意向が高まることが予測できました。そのため、コンバージョン数の拡大、モバイルアプリの特性を活かしたロイヤル ユーザーの醸成を目的として、アプリ時代の到来に先駆けてモバイルアプリへの投資の意思決定を行いました。

**Google 社内データ

(図 1 )主要車種名の検索トレンド


施策における工夫とポイント


1), 2) Micro-Moments を見極め、「最適な情報」を「最適なタイミング」で届けること


リクルートマーケティングパートナーズがモバイルアプリを開発する上で工夫した主な点は①ディープリンクの実装と、②モバイルアプリ内行動ログを活用したユーザー毎の志向性にあった広告クリエイティブ表示です。

①ディープリンクの実装により、モバイルアプリユーザーが興味のある中古車について「知りたい」、「買いたい」、と思ってスマホを手にとった時、すなわち Micro-Moments でスムーズにモバイルアプリを活用して貰うための仕組みを実現しました。具体的には既にアプリをインストールしたユーザーの Google 検索結果画面にモバイルアプリ ページのリンクを表示することで、1 クリックでモバイルアプリの該当車種画面にユーザーを誘導することが可能になりました。

また、②については、モバイルアプリ内に蓄積したユーザーの行動ログを活用することにより、ブランドや価格など、ユーザー毎に最も関連性の高いクリエイティブを広告として表示できる仕組みを実装しました。

3)効果測定


モバイルアプリではインストールから数か月間後であってもアプリ内の検索行動やコンバージョンが発生することから、同社ではアプリの CPI(Cost Per Install、インストール単価)だけでなく、インストール後 6 か月の計測期間を考慮した LTVCPA(Life Time Value CPA、生涯獲得単価)で ROI を判断しています。


施策後の成果


①の施策


コンバージョン数について、モバイルアプリからのコンバージョンが順調に増え、現在では全体の 約 15% まで増加させることに成功しました(2015 年 3 月時点、下図 2 参照)。


(図 2 )カーセンサーにおけるデバイス別コンバージョン(中古車下見)割合

また、ロイヤル ユーザーの醸成についても、モバイルアプリ ユーザーは長期に亘ってコンバージョンを生み出しており、初回来訪の 31 週後には 1 週目と比較し 4 倍以上のコンバージョンをしています。セッション数、PV 数についても、モバイルアプリ ユーザーは PC(ウェブ)と比較し、1 ユニークユーザー当たりセッション数 +526%(※5.26 倍)、PV 数 +1,573%(15.73 倍)とロイヤル ユーザーであることがわかります(下図 3 参照)。


(図 3 )ユニークユーザー当たりのセッション数、ページビュー数


②の施策


関連性の高い広告クリエイティブを配信し既存ユーザーに向けたディスプレイ広告のリマーケティングを行った結果、顕著な効果増が確認されました。具体的にリマーケティング配信の CPA について、PC のキャンペーンを基準とした場合、モバイルウェブで -2%、モバイルアプリでは -24% も改善されました。(下図 4 参照)


(図 4 )リマーケティング配信の CPA

アプリにおいては、ディープリンクを活用することで、アクティブなユーザーに対してよりよいユーザービリティを提供することが可能となり、大きな成果を収めています。


今後の展望


「当社ではモバイルアプリを戦略上重要視しています。利便性の高いユーザー エクスペリエンスを提供できる、アプリの利用によるカスタマー満足度の向上、ノーティフィケーション機能などでカスタマーの再来訪を促進し LTV 成果を向上させるなど、アプリ特有の価値と可能性があると思います。

施策に関しては「やってみないとわからない」という思想の基、積極的に新規施策に挑戦していくことで競合劣位になりにくい状況をつくっています。マーケットの新しい常識になるような施策は結果の予測が難しいため、施策の確度を見極めるプロセスは毎回行いながらも、積極的にチャレンジしたいと考えています。

今後より注目したいのは、Google が提唱する Micro-Moments という考え方です。当社が他媒体でエスノグラフィ調査を行い多数の生活者行動を細かく分析したところ、エレベータの待ち時間等、隙間時間のモバイル利用が一定量ありました。生活者の細かい行動をとらえ対応していくことが、今後より重要になってくると思います。」


執行役員 ネットビジネス本部
プロダクトマーケティング部 部長 櫻井 康平氏


同 コミュニケーションデザインG 平野 裕樹氏


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株式会社リクルートマーケティングパートナーズ
  • http://www.recruit-mp.co.jp/
  • カスタマーとクライアントの出会いを創出することで、"しあわせの総量"が増えている世界を目指し、ブライダル情報サービス「ゼクシィ」、自動車関連情報サービス「カーセンサー」、高校生の進学情報サービス「リクナビ進学」などを展開
noreply@blogger.com (Google Blog)

大塚家具が通販サイトを期間限定で開設、本格的なEC再開の時期はまだ未定 | ニュース | ネットショップ担当者フォーラム

10 years 3ヶ月 ago
大塚家具ではECサイトを常時運用する方針を掲げているが、具体的な時期は示していない

大塚家具は8月28日、期間限定のECサイト「IDC OTSUKA オンライン」を開設した。運営は10月12日まで。

大塚家具では、8月29日から「家族をマモル あんしん安全防災インテリアフェア」、9月3日から睡眠改善プロジェクト第2弾「Good Sleep Fair」を始めている。今回開設したECサイトはこのイベントの一環。

「IDC OTSUKA オンライン」開設以前から、大塚家具ではECサイトを常時運用する方針を掲げているが、具体的な時期は示していない。

「IDC OTSUKA オンライン」では寝具・寝装品や転倒防止器具「耐震アトラス」などを取り扱う。洗い替え用シーツなど寝具の追加購入などの利用を勧めている。

大塚家具の公式サイトでは両イベントに関するページへのリンクを設置。各イベントのページには、通販サイトへ移動できるようにしている。

大塚家具が期間限定で開設したECサイト「IDC OTSUKA オンライン」

期間限定のECサイト「IDC OTSUKA オンライン」(画像は編集部がキャプチャ)

大塚家具のECを巡っては、2009年に社長へ就任した大塚久美子氏(現社長)が社長在任中にECサイトを開設。その久美子氏は2014年7月に社長を解任された。その後に社長へ就任した大塚勝久氏(前会長)が社長在任中の2014年11月までに、ECサイトは閉鎖された。

閉鎖されたのは、北欧インテリアを販売するオンラインショッピング「Morgenmarked」と、リブセンスと2014年4月に共同で運営を始めた家具・インテリアの通販サイト「kagūno(カグーノ)」。当時の社長と会長の方針の違いが理由だった。

瀧川 正実

ネットショップ担当者フォーラム編集部 編集長

通販、ECに関する業界新聞の編集記者を経て、EC支援会社で新規事業の立ち上げなどに携わり、EC業界に関わること約9年。まだまだ、日々勉強中。

takikawa

「インデックスされているアプリコンテンツ数を調べる方法」「iOS版App Indexingはまだ待て」ほか、App Indexing上級者向け情報×4

10 years 3ヶ月 ago

英語版オフィスアワーでGoogleのジョン・ミューラー氏が回答したApp Indexingに関する情報を4つ紹介 ーー「インデックスされているアプリコンテンツ数の把握」「インドでのApp Indexing」「rel=”alternate”タグはPC向けとモバイル向けのどちらに?」「noindexタグが付いたページのApp Indexing」

- 「インデックスされているアプリコンテンツ数を調べる方法」「iOS版App Indexingはまだ待て」ほか、App Indexing上級者向け情報×4 -

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Kenichi Suzuki

「塚田農場」のエー・ピーカンパニーがEC市場に参入、食品など販売の「agrii」を展開 | ニュース | ネットショップ担当者フォーラム

10 years 3ヶ月 ago
2019年からは、生産者自身が生産し、加工した商品を販売できるプラットフォームの運営に乗り出す計画

「塚田農場」などを展開するエー・ピーカンパニーはEC事業を立ち上げ、9月10日にECサイト「agrii(アグリー)」の運営を始めた。生産者のこだわりのある食品などを販売する。

まずは毎月異なる地域の食品などが届く頒布会形式の「agrii box」(月額3800円)を展開。2017年には生産者と組み、PB商品(プライベートブランド)の販売を始める。2019年からは、生産者自身が生産し、加工した商品を販売できるプラットフォームの運営に乗り出す計画。

「agrii box」は生産者がこだわりを持つ食料品と、それらを使ったレシピやその土地の食文化や生産者の情報、旅の風景を紹介するムック本「agrii note」をセットにしたもの。

「塚田農場」などを展開するエー・ピーカンパニーが展開する「塚田農場」などを展開するエー・ピーカンパニー

「agrii box」の商品調理例

エー・ピーカンパニーがEC事業を始めたのは、「生産者自身が売り先を選択できる状態を作り出し、生産者自身が販売できる機会の創出をめざしたい」と考えているため。

「居酒屋の運営だけでなくEC事業で販売チャネルの拡大を図ることで、生産者が抱える課題を解決できる手法が増えるのではないか」としている。

瀧川 正実

ネットショップ担当者フォーラム編集部 編集長

通販、ECに関する業界新聞の編集記者を経て、EC支援会社で新規事業の立ち上げなどに携わり、EC業界に関わること約9年。まだまだ、日々勉強中。

takikawa

インタースティシャルがあるページは11月1日以降、検索で評価が下がる!?【海外&国内SEO情報ウォッチ】

10 years 3ヶ月 ago

Web担当者Forumの連載コーナー、「海外&国内SEO情報ウォッチ」を更新。今週は、『インタースティシャルがあるページは11月1日以降、検索で評価が下がる!?』、『ツールなんて役立たず、本当の競合調査はこの4ステップで完璧』、『「今すぐモバイル対応せよ、しかも完璧に」グーグル社員が発言』など10記事+4記事。

- インタースティシャルがあるページは11月1日以降、検索で評価が下がる!?【海外&国内SEO情報ウォッチ】 -

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Kenichi Suzuki

スウェーデンのEC支援企業VAIMOと提携、トランスコスモス | ニュース | ネットショップ担当者フォーラム

10 years 3ヶ月 ago
顧客企業の欧州へのEC進出支援を強化

トランスコスモスは9月10日、スウェーデンのECソリューション提供企業VAIMO AB(VAIMO)と資本・業務提携すると発表した。トランスコスモスは欧州市場での「グローバルECワンストップサービス」を強化し、顧客企業の欧州EC進出を支援する。VAIMOの顧客に向け、日本市場でのEC事業展開もサポートしていく考え。

VAIMOはオープンソースのECサイト構築パッケージ「Magento」利用し、ECサイト構築などを手がけるEC支援企業。イギリス、フィンランド、ノルウェー、デンマーク、南アフリカなどにも拠点があり、2008年の設立以降、400以上のECサイトを立ち上げているという。

トランスコスモスでは現在、世界34か国で「グローバルEC ワンストップサービス」を提供しており、現地企業との連携でサービス強化を進めている。

VAIMO社のロゴ

中川 昌俊

ネットショップ担当者フォーラム編集部

ネットショップ支援会社を中心にEC業界にかかわる企業や人を取材していこうと思っています。

読んで少しでも経営に役立ったり、なるほどと言ってもらえるような記事の執筆を心がけます。

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配送時の破損や模倣品購入時の補償する「あんしんメルカリケア」を開始、メルカリ | ニュース | ネットショップ担当者フォーラム

10 years 3ヶ月 ago
出品者と購入者の名前や住所を伝えることなく取引できるサービスも試験運用開始

メルカリは9月10日、フリマアプリ「メルカリ」で配送時のトラブルにより商品紛失・破損などが発生した際に商品代金を全額補償するほか、模倣品を購入してしまった際の補償などを行う「あんしんメルカリケア」を開始した。安心して購入できる環境作りを進め、未利用ユーザーの取り込みを図る。

あわせて、ヤマト運輸と連携し、出品者と購入者が自分の名前や住所を伝えなくても取引できる「匿名配送機能」の試験運用を開始した。お互いの情報を伝えることなく取引できるようにする。情報のやり取りを不安視するユーザーの不安を取り除き、利用者拡大につなげていく。

メルカリは2015年4月からヤマト運輸と連携し、ヤマト運輸の配送を利用すると、出品者は低価格で手間を減らして発送できるサービス「らくらくメルカリ便」を提供している。今回試験運用する「匿名配送機能」はこのサービスの機能の1つとして展開する。

試験運用中は配送料以外の付加料金はかからない。まずは一部対象者のみの試験運用とし、今後の展開については随時検討していくとしている。

配送時の破損や模倣品を購入した際の補償は、一定の規模になったマーケットプレイスを運営する事業者は避けては通れない取り組み。メルカリもこうした補償が行える規模に達したといえる。

「匿名配送機能」の仕組み

中川 昌俊

ネットショップ担当者フォーラム編集部

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ABCマートが「ZOZOTOWN」に出店へ | ニュース | ネットショップ担当者フォーラム

10 years 3ヶ月 ago
人気ブランドのスニーカーなど約2700型を展開

エービーシー・マートは10月15日、「ZOZOTOWN」内にオンラインショップ「ABC-MART」を開設する。エービーシー・マートは8月にアメカジスタイルのレザーシューズを展開するECサイトを開設するなど、EC展開に力を入れている。「ZOZOTOWN」への出店で、EC売り上げの拡大につなげていく。

「ZOZOTOWN」内に開設するショップでは、ナイキ、アディダス、バンズ、ニューバランスなどの人気ブランドのスニーカー、レディース・キッズ・ビジネス・レザーカジュアルシューズなど約2700型を展開する。
 
また、オープン記念アイテムとして、バンズから別注の限定シューズを販売するとしている。

オープン記念の別注スニーカー「VANS ERA MILITALY JACKET」

中川 昌俊

ネットショップ担当者フォーラム編集部

ネットショップ支援会社を中心にEC業界にかかわる企業や人を取材していこうと思っています。

読んで少しでも経営に役立ったり、なるほどと言ってもらえるような記事の執筆を心がけます。

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異業種コラボって有効なの? 意外な組み合わせが新規客の獲得効果を生み出す事例 | 通販新聞ダイジェスト | ネットショップ担当者フォーラム

10 years 3ヶ月 ago
タカラトミー、オークローンマーケティング、ピーチ・ジョンが行った異業種コラボの事例を紹介

自社が持つ顧客以外にアプローチする手段として大きな成果を挙げているのが企業間のコラボレーション。近年は商品の共同開発だけにとどまらず、販促キャンペーンの一つとしても他社の売り場やキャラクターとコラボを行う事例が見られるようになった。思い切った異業種企業との交流で、既存の通販事業だけではリーチできなかった客層を取り込めた事例も多いようだ。業界の垣根を越えて交わった両社が見せる新しい“化学反応”の形を探った。

タカラトミー 「大人リカちゃん」ルミネを“占拠”

通販と他の異業種企業が組むことによって生まれる“化学反応”で成果をあげる企業の事例①

玩具メーカーのタカラトミーでは他社のリアル売り場とタイアップした販促キャンペーンを行い、大きな成果を挙げている。同社では「リカちゃん」の通販限定ブランドとして「LiccA(リカ、税抜価格1万円)」を6月に発売。従来の女児向けではなくファッション性を重視した大人向けの商品切り口であることから、若年女性客の多い「ルミネ池袋店」と期間限定のコラボ企画を展開した。

同商品は新規型ボディの「スタイリッシュボディ」を採用。背中のくびれや足、腕の関節などで人間らしいボディラインを再現し、ヘアスタイルやメイク、ファッション、小物など最新のトレンドを踏まえた大人向けのスタイリッシュなデザインを特徴としている。

通販と他の異業種企業が組むことによって生まれる“化学反応”で成果をあげる企業の事例②

今回の販促イベントは通販サイトで商品予約の受け付けを開始した6月から8月まで行い、ルミネ池袋内にLiccAが館内で買い物をしている様子を再現した等身大パネルやディスプレイを各所に展示。パネルには二次元バーコードを貼付して、通販サイトへ誘導したほかオリジナル壁紙がダウンロードできるようにもした。そのほかにもリカちゃんの声による館内放送を行ったほか、館内のカフェとコラボした「LiccA CAFE」もオープン。店内をLiccAの写真やコーディネートした商品で装飾し、特別限定メニューも提供した。

「ルミネは20代女性が洋服を買いに来るということで、スタイリッシュなLiccAと店の構成が合うのではと感じた」(同社)と今回の経緯を説明。ターゲットの属性を考慮し、最適なタッチポイントとしてファッションテナントビルを使ってアピールを図ったという。

通販と他の異業種企業が組むことによって生まれる“化学反応”で成果をあげる企業の事例③

公式ツイッターの開始が契機に

リカちゃん人形は長年、子供向け商品としてのイメージが強かったが、1年前に公式ツイッターを開始してからは20~30代の女性を中心にフォロワーが集まり始め、大人の消費者にも再認識してもらえるようになったという。「あまり宣伝色を付けずにファッショナブルなコメントや画像など1日2件ほどのペースでつぶやき続けたところ、複数のサイトでリカちゃんの『女子力』が話題になっていった」(同)とする。結果的に1年間でフォロワー数が5万7000人まで拡大した。

今回のLiccAは3月にツイッター上で人気投票を行った人気のデザインに、ユーザーから寄せられた声を反映させて商品化したもの。ツイッター発の商品企画でもあることからフォロワーも含めて予約販売を受け付けたところ、初回生産分の1000体はすぐに完売。「ルミネとの販促キャンペーンが始まってからは、更に予約数の山ができた。結果的に追加生産も行って合計2000体を受注できた」(同)とした。

同社のタイアップ企画は今回のルミネ池袋店以外でも実施しており、紙媒体では女性向けファッション雑誌の「装苑」とコラボレーションしてアートディレクターの吉田ユニ氏が手がけるLiccAのビジュアルを8月号に掲載した。また、リカちゃん公式ツイッターのこれまでのツイートを厳選して、リカちゃんのライフスタイルなどもまとめた書籍も宝島社から発売している。

自分達だけの情報発信では消費者に伝わりきれない側面もある。リアルの現場や他社のウェブなども通じてうまく掛け合い、互いに送客していくような取り組みが必要だと思う」(同)とした。

オークローンマーケティング “スター”作り、フィットネス業界盛り上げる

通販と他の異業種企業が組むことによって生まれる“化学反応”で成果をあげる企業の事例④

テレビ通販大手のオークローンマーケティング(OLM)は「芸能事務所」とコラボレーションし、フィットネス業界を盛り上げる“スター”の発掘・育成に取り組むという一風変わった試みを行っている

同社では現在、芸能事務所のエイベックス・マネジメントとの共同プロジェクト「フィットネススタープロジェクト」を立ち上げ、推進している。同プロジェクトはオーディションで鍛え上げられた肉体を持つ“筋肉男子”の中から将来性のあるスター人材を選抜・育成して、フィットネス業界を中心に活動を行ってもらうことで業界を盛り上げる取り組みだという。OLM側の狙いとしては「幅広い層に“フィットネスプログラム”を親しんでもらうためのきっかけ作り」なのだという。

OLMとエクササイズ業界の関係は深い。大ヒットした「ビリーズブートキャンプ」をはじめとするエクササイズDVDの販売のほか、近年ではスポーツジム向けに「フィットネスプログラム」の提供を行う新たなビジネスを展開しており、一定の成果を上げているが、同社によるとフィットネスには“ある傾向”があり、それが1つの課題になっているようだ。その傾向とは“利用者層の偏り”だ。

スポーツジムのフィットネスプログラムで汗を流す人の中心は中高年層で、若い層は多くないのが現状のようだ。「若い層は最近ではランニングもしくはヨガを行うことが多く、フィットネスプログラムには少し関心が薄いよう。何とかこうした若い層を含め、幅広い層に関心を持ってもらえるようにしたい」(同社)ということから、芸能事務所と共同で今回のプロジェクトをスタートしたという。

現在、「フィットネススタープロジェクト」の進捗および成果としては、オーディションの最終選考まで残った8人が自慢の肉体を披露する数分間のミニ番組「THE BODY」を8月28日から衛星放送のFOXチャンネルで放送を開始したほか、オーディションの最終選考者の中から、SHU‐TO、KO‐TA、LA‐SONの3人をメンバーとしたユニット「VO2MAX(ヴィオツーマックス)」を結成。7月末に開催したスポーツ関連商材の展示会「SPORTEC」のOLMのブースで対外的に初披露(画像)した後、スポーツ関連イベントへ参加するなどの活動をすでに始めており、直近では9月12日に東京・台場で開催されるOLMが協賛する女性向けランニング大会「RunGirl★Night Vol.6~RUNderful LIFE!~」(主催・ランガール、東京臨海副都心グループ)にも「VO2MAX」が参加する。

同イベントではOLMが販売するEMS商品「スレンダートーンビューティー」などを展示したり、試用することができる専用ブースなどを設けるほか、同社が今年4月からスポーツジム向けに提供を始めたアルファベットや数字を描くステップをベースとし、ダンス初心者でも簡単に振りを真似ることができるフィットネスプログラム「BOKWA(ボクワ)」をランニング前のウォーミングアップとして、同イベントの参加ランナーに体験してもらう「BOKWA体験会」を実施するが、「ボクワ」のインストラクターの資格を持つ「VO2MAX」のメンバーなどがランナーと一緒に参加して、体験会を盛り上げる。

「まだ動き始めたばかりで先のことはこれから。具体的に決まっていることはない」(同社)とするが、今後、同プロジェクトから輩出される“人材”や「VO2MAX」のようなユニットの活動などにOLMも協力して、知名度を高め、フィットネス業界を盛り上げる施策を展開していきたい考えのようだ。その上でオリジナルのフィットネスプログラムの開発や新規ユーザーの獲得施策などにもつなげていきたい狙いもあるようだ。

ピーチ・ジョン 音楽フェスとコラボ商品

通販と他の異業種企業が組むことによって生まれる“化学反応”で成果をあげる企業の事例⑤

ピーチ・ジョンでは音楽フェスティバルとコラボした商品を展開中だ。音楽フェスの公式ロゴなどをあしらいつつ、トップスとしても着用できる素材やデザインを採用したファッション性の高い下着を企画。同フェスのオフィシャル企業として出店するブースで販売するものだ。音楽フェス自体は9月中旬の開催だが、8月7日から先行販売する同社通販サイトではすでに“売り切れ”となる商品も出ているなど、反響は上々のようだ。

同社では9月19日から3日間開催される音楽フェスティバル「ULTRA JAPAN」とのコラボ商品として、「レーシィブラトップ」(税抜価格3241円)と「スリーラインチューブ」(同2778円)を企画した。同商品とも下着でありながら、トップスとしても着用できる素材やデザインを採用。また、ハイウエストボトムスなどのトレンドアイテムとのコーディネートや、背中を見せるファッションを楽しむことができるファッション性の高い商品となる。「昨今、ブラをファッションアイテムの1つとしてわざと見せるスタイルがトレンドになっていることを踏まえた」(同社)という。なお、両商品とも“コラボ感”を出すことを狙い、「ULTRA JAPAN」の“公式ロゴ”を、アイテムに付属する取り外し可能なリボンチャームやスリーラインのゴムベルト部分にそれぞれ記載。ロゴをアクセントに音楽イベントを楽しめるデザインとしているという。

ピーチ・ジョンではコラボ商品の販売のピークは当然、フェス期間中を想定しているが、ただ、開催前にも関わらず、先行販売する自社通販サイトではすでに完売になっている商品もあり、好評のようだ。コラボ商品で音楽やファッションを好む若者への認知度を高め、新規層獲得を狙う

「通販新聞」掲載のオリジナル版はこちら:
"異業種コラボ"で広がる客層(2015/09/10)

楽天店、ヤフー店の売り上げを伸ばすための最新情報 | 週間人気記事ランキング | ネットショップ担当者フォーラム

10 years 3ヶ月 ago
2015年9月4日~2015年9月10日にアクセス数の多かった記事のランキングを発表! 見逃している人気記事はありませんか?

Googleやコカ・コーラなども顧客に持つ、米国の卓球ラケットに関するECサイトの事例記事が人気に。楽天が仕掛ける動画コマース、Yahoo!ショッピング店の売り上げアップに関するモール関連記事もアクセスを集めています。

  1. Google、コカ・コーラなども顧客に。卓球ラケットのECサイトが人気を集めるワケ

    米国で卓球ブームの火付け役となった、オリジナルの卓球ラケット販売サイト「Uberpong」の成長ポイントとは2015/9/9
  2. 動画コマースでCVR2倍も。楽天スーパーセールと連動の「楽天スーパーTV」の可能性

    「楽天スーパーTV」は、楽天市場内で取り扱う商品の魅力を1分~2分ほどの動画で詳しく紹介するコンテンツ2015/9/4
  3. ヤフーの中の人が語る、Yahoo!ショッピング店の売り上げを伸ばす3つのポイント

    押さえるポイントは「売れる循環を作る」「無料企画などを積極活用」「検索結果の上位表示」2015/9/10
  4. 中国向け越境ECのパートナー選びで押さえておくべき3つの条件

     
    どんなパートナーであれば中国向け越境ECをうまくローンチできるのかを分析してみた2015/9/7
  5. 顧客情報を元に個別の動画を配信する「パーソナライズド動画」の提供を開始、モバーシャルなど3社

     
    動画再生完了率80%、メール開封率2倍など高い効果が実証2015/9/9
  6. なぜ通販の再配達は起きる? 不在時間帯は午前中が最多で、約7割が時間指定していない

     
    回答者の約半数がポイント付与のインセンティブがあれば1度で受け取る努力をすると回答2015/9/9
  7. 千趣会と雪印メグミルク共同出資会社の通販サイトに不正アクセス、被害は調査中

     
    旧出産・内祝ギフトサイトのWebサーバーが、外部からの不正アクセス攻撃を受けたことが判明2015/9/9
  8. リクルートの「ポンパレモール」が越境ECサービスに対応、「megaJ」に情報提供開始

     
    海外向け越境ECサイト「megaJ(メガジェー)」への商品情報提供で、店舗の海外向け販売を支援2015/9/7
  9. 年間9万人の労働力、1.8億時間分が宅配の再配達に費やされている。国交省調査

     
    再配達によるCO2排出量は、スギの木で約1億7400万本の年間CO2吸収量に相当するという2015/9/8
  10. 携帯電話番号でログイン可能に、Amazon

     
    LINEなどの普及でメールを利用しないユーザーの増加に対応2015/9/10

※期間内のPV数によるランキングです。一部のまとめ記事や殿堂入り記事はランキング集計から除外されています。

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