ネットショップ担当者フォーラム

【コンバージョンUPのヒント】価格、送料無料、返品、配送、コミュニケーション手段など商品購入につながるECの要素とは? | 海外のEC事情・戦略・マーケティング情報ウォッチ

3 years 7ヶ月 ago
オンライン通販の利用者が注目するのは「最安値の商品であることと、送料無料であること」。その他、コンバージョンアップにつながる消費者心理や消費者行動を紹介します

オンラインショッピングを利用する機会が多い消費者は、効率的でお得な買い物の仕方を日々、自然と学び、どんどん賢くなっています。『Digital Commerce 360』と調査会社のBizrate Insightsが実施したコンバージョン調査(2023年1月にオンライン通販利用者1060人を対象に実施)から得られた結果に基づき、消費者行動に関する知見を解説。小売企業がコンバージョンアップにつなげることができる方法をお伝えします。

記事のポイント
  • オンライン通販の利用者が注目するのは「最安値の商品であることと、送料無料であること」
  • 消費者に優しい「返品規定」は、コンバージョン促進の重要なドライバー
  • サイトのUXから注文の受領に至るまで、「スピード」はオンラインショップのコンバージョンに影響を与える

送料無料、適正価格がコンバージョンに好影響

コンバージョンを促進するためには、送料無料、適正価格、プロモーションなどさまざまな「お金に関連した条件」を整える必要があります。オンライン通販利用者の66%は、「適正な価格がコンバージョンを促進する」としています。

その回答は、女性が男性よりも10ポイント多くなっています(女性71%、男性61%)。また、高齢者は「適正価格である」と判断した場合に購入する傾向が高くなっています。

消費者の36%は「送料無料以外のキャンペーン」によってコンバージョンが促進されると答えています。

ECサイトで商品注文するきっかけになりやすい機能や条件(出典:『Digital Commerce 360』とBizrate Insightsが実施した調査)
ECサイトで商品注文するきっかけになりやすい機能や条件(出典:『Digital Commerce 360』とBizrate Insightsが実施した調査)

「コンバージョンを促進する」と回答した消費者人の内訳をみると、やはり女性の方がより高く評価しました(女性39%、男性32%)。

コンバージョンにつながる可能性が最も高い条件で「適正価格」「送料無料以外のキャンペーン」と回答した割合( 出典:『Digital Commerce 360』とBizrate Insightsが実施した調査)
コンバージョンにつながる可能性が最も高い条件で「適正価格」「送料無料以外のキャンペーン」と回答した割合( 出典:『Digital Commerce 360』とBizrate Insightsが実施した調査)

ただ、商品購入注文の決め手となる条件は、依然として「送料無料」がナンバーワンです。女性や年齢層が高い消費者に多く支持されています。

「Webサイトやアプリのコンバージョンにつながる可能性が最も高い条件では何か」に「送料無料」と回答した消費者人の割合( 出典:『Digital Commerce 360』とBizrate Insightsが実施した調査)
「Webサイトやアプリのコンバージョンにつながる可能性が最も高い条件では何か」に「送料無料」と回答した消費者人の割合( 出典:『Digital Commerce 360』とBizrate Insightsが実施した調査)

カゴ落ちの原因は「価格に起因する要素」

カゴ落ちの原因としては、価格に起因する要素が消費者の購入計画を変更させる可能性があることがわかりました。調査では、「価格を比較するためにカートに入れた」(19%)、「クーポンコードを受け付けない」(18%)なども、カゴ落ちの理由としてあげられました。

また、「配送料が予想以上に高くなった場合」(35%)、「送料無料にならなかった場合」(29%)、「予想外の追加費用(税金、取り扱い手数料、配送料)が発生した場合」(18%)には、カゴ落ちする傾向が見られました。

「カゴ落ちにつながる可能性の高い」条件( 出典:『Digital Commerce 360』とBizrate Insightsが実施した調査)
「カゴ落ちにつながる可能性の高い」条件( 出典:『Digital Commerce 360』とBizrate Insightsが実施した調査)

オムニチャネルで商品購入を促す要素は「店舗の在庫状況」

また、オムニチャネルに関しては、小売事業者が消費者に割引でインセンティブを与え、チャネルを越えて割引購入をできるようにした場合、消費者の42%が商品を購入すると回答しています。

「店舗での受け取り」(26%)と「車中受け取り」(17%)が、コンバージョンが高くなりやすい要因となっています。また、商品の在庫を買い求めやすいことと利便性がオムニチャネルで購入する理由になっているようです。

コンバージョンの観点からは、在庫の有無に加え、店舗への近さ(43%)や受け取り場所の種類(20%)など、ロケーションが最も重要であることがわかります。

41%は、注文の受け取りが可能になるまでの時間がコンバージョンの原動力になると回答し、小売事業者の迅速な注文処理能力が重要であるとしています。おそらく戦略的に最も重要なのは、30%の消費者が指摘するように、受け取りにおけるポジティブなカスタマーエクスペリエンスでしょう。

店舗受け取り(店頭・車中)の注文をする際に商品購入の可能性を左右する要素( 出典:『Digital Commerce 360』とBizrate Insightsが実施した調査)
店舗受け取り(店頭・車中)の注文をする際に商品購入の可能性を左右する要素( 出典:『Digital Commerce 360』とBizrate Insightsが実施した調査)

カスタマーサービスとの接点、Eメールでのコミュニケーションの質もCVに影響

ちなみに、調査回答者の81%は小売事業者とコミュニケーションを取っていることがわかりました。言い換えれば、消費者の5人に1人は小売事業者のカスタマーサービスとのやり取りを全くしていません。

2022年に「カスタマーサービスとのやり取りはゼロ」と回答した消費者の割合( 出典:『Digital Commerce 360』とBizrate Insightsが実施した調査)
2022年に「カスタマーサービスとのやり取りはゼロ」と回答した消費者の割合( 出典:『Digital Commerce 360』とBizrate Insightsが実施した調査)

オンライン通販利用者に、自身のコンバージョンを促進させる要因を聞いたところ、21%が「サイト上でカスタマーサービスに簡単にアクセスできること」をあげています。

また、19%は「テキストやSNSを含む複数の手段でカスタマーサービスに連絡できること」と回答しています。このほか、カスタマーサービスの質はコンバージョンに影響し(24%)、カスタマーサービスの担当者とのやり取り(16%)も重要な要素でした。

Eメールや電話といった従来の選択肢は依然として消費者の役に立っています。コンバージョンを促進する可能性が高いやり方は、「Eメール」(40%)、「人間とのチャット」(37%)、「電話」(26%)が上位にあげられています。「テキスト」(21%)や「SNS」(12%)をあげる人は限定的でした。

コンバージョンにつながる可能性が最も高いカスタマーサービスとのやり取り( 出典:『Digital Commerce 360』とBizrate Insightsが実施した調査)
コンバージョンにつながる可能性が最も高いカスタマーサービスとのやり取り( 出典:『Digital Commerce 360』とBizrate Insightsが実施した調査)

小売事業者が消費者に送るEメールは依然として注目を集めやすく、コンバージョンを促進しています。特に、割引の案内を含むEメールは大変効果が高いようです。

オンライン購入をする可能性が最も高いコミュニケーション手段( 出典:『Digital Commerce 360』とBizrate Insightsが実施した調査)
オンライン購入をする可能性が最も高いコミュニケーション手段( 出典:『Digital Commerce 360』とBizrate Insightsが実施した調査)

ただ、消費者の22%がコンバージョンのきっかけとして割引を含むEメールをあげているのに対し、割引を伴わない新商品やトレンドの紹介メールは8%の回答にとどまっています。

わかりやすく簡単な“返品規定”が上位にランクイン

返品もコンバージョンに影響を与えます。消費者が求めるのは「返品送料無料」(55%)、「購入した実店舗への返品を含む、わかりやすいく簡単な返品ポリシー」(42%)、「提携する小売店への返品」(36%)です。

コンバージョンにつながる可能性が最も高い返品条件( 出典:『Digital Commerce 360』とBizrate Insightsが実施した調査)※表中の「Walgreens」=ウォルグリーンズは米国の大手薬局チェーン「Kohl’s」=コールズは米国の老舗デパート
コンバージョンにつながる可能性が最も高い返品条件( 出典:『Digital Commerce 360』とBizrate Insightsが実施した調査)※表中の「Walgreens」=ウォルグリーンズは米国の大手薬局チェーン「Kohl’s」=コールズは米国の老舗デパート

ECサイトの“スピード”もコンバージョンを左右する

コンバージョンを促進する可能性が高い要素は、送料無料、価格、商品の品ぞろえ、入手のしやすさ、信頼などですが、スピードに関して言えば「チェックアウトの速さ」(32%)と「サイトの読み込みの速さ」(21%)が大切です。その他、スピードに関連する便利な機能として、21%が「簡単な再注文機能」をあげています。

「スピードの遅さが要因でカゴ落ちした」という趣旨の意見は多くありませんでしたが、以下に触れておきます。少数ではあるものの、サイトの表示がコンバージョンに悪影響を及ぼしたことがあったようです。

  • チェックアウトページでエラーが発生した:12%
  • チェックアウトに時間がかかりすぎる:10%
  • 読み込みが遅すぎる:9%

スマートフォンのユーザーは、デバイスのUXニーズを考慮した、効率的なショッピング体験を求めています。モバイルデバイスでは特に、消費者にとって効率の良さが重要です。

最初のハードルは、28%の消費者に、デスクトップでの買い物しやすさが定着していることです。その他、効率を阻害する要因としては、「比較の難しさ」(26%)、「スクロールの多さ」(25%)、「読み込みの遅さ」(24%)、「手順の多さ」(17%)などがあげられました。

消費者がスマートフォンで注文しない理由( 出典:『Digital Commerce 360』とBizrate Insightsが実施した調査)
消費者がスマートフォンで注文しない理由( 出典:『Digital Commerce 360』とBizrate Insightsが実施した調査)
スマホでの商品購入のハードルになる問題( 出典:『Digital Commerce 360』とBizrate Insightsが実施した調査)
スマホでの商品購入のハードルになる問題( 出典:『Digital Commerce 360』とBizrate Insightsが実施した調査)

配送スピードに関するニーズが高い結果に

「迅速な配送」もコンバージョンを促進する要素です。オンライン通販利用者の61%が「迅速な配送」が重要だと答えました。

また、「配送日時の保証」も39%がコンバージョン促進の要因としてあげています。カゴ落ちの原因となったのは、「消費者のニーズに合わない配送日」(18%)、「配送日の保証がない」(12%)でした。

コンバージョンにつながる可能性が最も高い配送条件( 出典:『Digital Commerce 360』とBizrate Insightsが実施した調査)
コンバージョンにつながる可能性が最も高い配送条件( 出典:『Digital Commerce 360』とBizrate Insightsが実施した調査)

サイト内の情報量やツールの活用が満足度につながる

満足度の高いユーザーエクスペリエンスを提供している小売事業者は、ショッピング体験を強化する情報やツールを備えています。

消費者の41% が「コンバージョンに至るには全体的にポジティブな体験が必要」と回答。これに次いで、39%が「商品レビューの質/量」をあげました。

また、「豊富な商品情報と画像」(28%)、「関連性の高い結果を返すサイト検索」(24%)、「商品デモを含むビデオ」(13%)、「インタラクティブ・ツール」(9%)などが上位にランクインしています。

コンバージョンにつながる可能性が最も高い条件に「豊富な商品情報・画像」などを回答した割合( 出典:『Digital Commerce 360』とBizrate Insightsが実施した調査)
コンバージョンにつながる可能性が最も高い条件に「豊富な商品情報・画像」などを回答した割合( 出典:『Digital Commerce 360』とBizrate Insightsが実施した調査)

22%が「在庫切れの場合はカゴ落ち」

コンバージョン促進要因の上位は「在庫のある商品」(45%)でした。一方、カゴ落ちは、調査回答者の22%が「商品が在庫切れの場合に起こる」と回答しています。

特にオンライン通販利用者は、商品の納期が期待に沿わない場合に、その納期を待ちたくないと思うことがわかっています。また、店舗での受け取りを希望する場合も、商品の在庫状況が重要な要素となります。47%がこの点を最も重要視していました。

コンバージョンにつながる可能性が最も高い条件「商品の在庫」と回答した割合( 出典:『Digital Commerce 360』とBizrate Insightsが実施した調査)
コンバージョンにつながる可能性が最も高い条件「商品の在庫」と回答した割合( 出典:『Digital Commerce 360』とBizrate Insightsが実施した調査)
カゴ落ちの理由として「商品の在庫がなかったから」と回答した割合( 出典:『Digital Commerce 360』とBizrate Insightsが実施した調査)
カゴ落ちの理由として「商品の在庫がなかったから」と回答した割合( 出典:『Digital Commerce 360』とBizrate Insightsが実施した調査)
2022年に最も購入をためらわせた原因に「在庫切れ商品の数」をあげた割合( 出典:『Digital Commerce 360』とBizrate Insightsが実施した調査)
2022年に最も購入をためらわせた原因に「在庫切れ商品の数」をあげた割合( 出典:『Digital Commerce 360』とBizrate Insightsが実施した調査)
店舗受け取り(店頭・車中受け取り)の注文時にコンバージョンを促進する要素」として商品在庫を理由にあげた消費者の割合( 出典:『Digital Commerce 360』とBizrate Insightsが実施した調査)
「店舗受け取り(店頭・車中受け取り)の注文時にコンバージョンを促進する要素」として商品在庫を理由にあげた消費者の割合( 出典:『Digital Commerce 360』とBizrate Insightsが実施した調査)

まずは消費者からの信頼感を高めることから

コンバージョンを促進する要因の多くは、"信頼"に起因しています。消費者の46%があげるように、購入はまず、ブランドへの信頼を持つことから始まります。

また、消費者の28%がブランドのロイヤルティプログラムに参加。回答者の12%がブランドの慈善活動を支援しているのは、興味深い副次的な要素かもしれません。

小売事業者との過去の経験(編注:これまでに購入経験があること)も重要になります。信頼に関しては、45%がコンバージョンの促進要因としてあげています。

コンバージョンにつながる可能性が最も高い条件に「ロイヤルティプログラムの会員だから」「ブランドへの信頼」「ブランドが慈善活動を支援しているから」と回答した割合( 出典:『Digital Commerce 360』とBizrate Insightsが実施した調査)
コンバージョンにつながる可能性が最も高い条件に「ロイヤルティプログラムの会員だから」「ブランドへの信頼」「ブランドが慈善活動を支援しているから」と回答した割合( 出典:『Digital Commerce 360』とBizrate Insightsが実施した調査)

オンライン通販利用者は、さまざまな経験をしています。彼らは、最良の価格を見つけるスキルを磨き、在庫のある商品を探して、自宅などへの配送や店舗での受け取りを行います。

調査結果によって、充実したカスタマーサービスは、消費者に優しい返品規定と同じくらい、コンバージョン促進には重要であることが証明されています。また、サイトのユーザーエクスペリエンスから注文の受領に至るまで、スピード感の良さはオンライン通販利用者にとって譲れない条件です。

最終的に、利用者の満足と信頼を生むのは、全体的に優れたカスタマーエクスペリエンスを提供することだと言えるでしょう。 

この記事は今西由加さんが翻訳。世界最大級のEC専門メディア『Digital Commerce 360』(旧『Internet RETAILER』)の記事をネットショップ担当者フォーラムが、天井秀和さん、白川久美さん、中島郁さんの協力を得て、日本向けに編集したものです。

Digital Commerce 360

SNSのコンテンツを毎日継続して作るには? 上司が納得して、改善もできるレポート作成術も教えて! | Web担当者Forum 特選記事

3 years 7ヶ月 ago
SNS運用は、「成果を可視化するのが難しい」「効果測定の仕方がよくわからない」などの悩みをよく聞きます。株式会社コムニコの後藤真理恵さんに解決法を聞きました。
四谷

SNS運用は、「継続が難しい」「成果を可視化するのが難しい」「効果測定の仕方がよくわからない」など、いろんな悩みをよく聞きます。

今日は、3/8(水)にWeb担が主催する有料講座「成果を上げる効果測定・コンテンツ作成術を座学+ワークショップで学ぶ! 『第6回 SNS運用実践講座』 」の講師をしてもらう、株式会社コムニコの後藤真理恵さんにSNS運用の悩みの解決方法を聞いていきます。

なぜ、いまだにSNSは上司から理解が得られないのか

四谷

なぜSNS運用は、上司から理解が得られないのでしょうか?

後藤

SNSを事業活動として認めてもらうには、「どんな成果が出ているのか」を可視化する必要があります。SNSでは、フォロワー数やリーチ数、エンゲージメント、インプレッションなどさまざまな指標がありますが、それらを報告しても、「で、どう貢献したの? 売上は上がったの?」と言われてしまいがちです。

解決するには、「貢献度を可視化することが大事」です。たとえば、SNSの効果を広告費や広報費に換算して報告したり、購入やサービス利用のきっかけにSNSがどれくらい寄与しているかを報告したりする方法があります。

この講座では、報告の仕方や換算方法、SNS運用の改善ポイントなども解説します。

四谷

改めて確認ですが、SNS活用はメリットがありますよね?

後藤

はい。メリットは、大きく2つあると思います。

1つ目は、ユーザーはSNSで情報収集して、購入の意思決定をする時代です。企業がSNSで情報発信していなければ、ユーザーに見つけてもらえないことになってしまいます。

2つ目は、SNS運用の有無にかかわらず、どの企業も炎上からは逃れられない時代です。SNSをやっている企業のほうが炎上を防げたり、早期発見につながったりしますし、トラブルの初期消火ができたりします。SNSを使わないことがリスクにすら、なりうる可能性があります。

SNSのコンテンツ投稿のコツ

四谷

運用面で「どんなコンテンツを投稿すべきかわからない」という声が多いですが、アドバイスはありますか?

後藤

まず、何のためにSNSを運用しているのか、「SNSマーケティングの目的(ゴール)」を決め、誰に対してコンテンツを発信していくのか、「ペルソナ」を決めることがとても大事です。

目的設定

認知を獲得するためなのか、ファンを育成するためなのか、ファンとの関係性を強化するためなのか――そういった目的に応じて、投稿内容も変わってきます。

フォロワーのユーザー像「ペルソナ」もあると、どんな投稿だと反応するのか、どのタイミングに投稿すべきか、といったことがより具体的に決められるようになります。

また、投稿のネタがない時のために、コンテンツカレンダーの作り方やネタ探しのポイントなど講座で詳しく解説する予定です。

コンテンツカレンダー
四谷

講座では「コンテンツ制作のワークショップ」を実施しますが、どんなふうに進めるのでしょうか?

後藤

架空企業・ウェブタン製薬のSNS担当者になってもらって、新商品のSNS投稿案をグループで考えてもらいます。

具体的には、新商品のプレスリリースをお渡ししますので、その内容をもとに、投稿内容、タイミング、テーマ、どのSNSで投稿するのか、などを話し合ってもらいます。

ワークショップ終了後に、各チームごとに発表してもらう予定です。チームの話し合いは、Zoomのブレイクアウトルーム機能を使って、4-5人で進めていきます。

四谷

業務にすぐ活かせる「リアリティさ」を、ワークショップを通じて体験してもらいたいですね。

SNSの効果測定はどうすべき?

四谷

SNSの効果測定に関する悩みも多いようです。

後藤

SNS運用の目的とペルソナを決めたら、それに応じたKGI、KPI設定を行い、最低でも月1回は効果測定をすることを推奨しています。

たとえば、KGIがブランド認知の向上ならば、KPIとしてはフォロワー数、リーチ/インプレッション数、エンゲージメント率などが見るべき指標となります。

KPI設定

講座では、目的に応じたKPI設定の仕方を学びつつ、各SNSで見られるアナリティクスデータからどんなことが読み取れるのかも考えていきます。また、KGIの効果測定方法にも言及します。

四谷

講座では、効果測定でもワークショップがありますよね。どんなことをやるのでしょうか?

後藤

過去6か月分のくらいのデータを月次レポーティングすることを推奨していまして、とある企業の月次レポートを皆さんに配布します。

月次レポートのサンプル

そのデータから「どんなことが読み取れるのか」「どこに注目すべきか」といった考察を通じて、仮説を立ててもらい翌月以降の施策に活きるようなデータの読み解きをしてもらいます。

これは、個人ワークなのでご自身で体験してもらいます。

継続が大変…体制はどう作るべき?

四谷

SNSは、安定した継続運用が難しいという声をよく聞きます。こういった場合、どうしたら良いのでしょうか?

後藤

SNSは「担当者一人で頑張る」運用が多いのですが、なるべくチームでの運用を推奨しています。SNS運用のチームは、平均して2.5人程度であることが多く、メイン担当が1人、サブ担当が2人くらいのチーム編成で、担当者の役割や承認フローなどを決めておけると安定した運用が実現できると思います。

社内体制
四谷

SNSは「炎上が怖い」という声も多いのですが、未然に防ぐ方法はありますか?

後藤

SNSのリスクには、炎上以外にも、「アカウントの乗っ取り」や「なりすまし」などがあります。炎上に関しては、次のような投稿を避けることで炎上リスクを軽減できます。

さ:災害・差別
し:思想・宗教
す:スパム・スポーツ・スキャンダル
せ:政治・セクシャル(含LGBTQ・ジェンダー)
そ:操作ミス(誤投稿)

上記の内容を投稿する必要がある場合は、十分に注意を払ってください。このようにトラブルを未然に防ぐ方法はもちろん、トラブルが起こってしまった際の対応フロー、ガイドライン作成も講座では紹介する予定です。

最後に

四谷

この記事をここまで読んでくださったということは、SNS運用に対する課題を何かしら持っているはず。あなたのそのSNS運用の悩みを講座で解決しませんか。

講座では、自社運用の悩みを後藤さんに質問できる時間も設けています。気になった方はぜひ、リンクから講座概要をチェックしてみてください。講座は3/8(水)13:00~18:00です。

※なお、本記事のスライドは第5回講座で使用したものですので、第6回では内容が更新される可能性があります。

四谷

講座設計のこぼれ話……

第6回となる本講座。後藤さんが毎回、講座内容をブラッシュアップしてくださるので、5時間ですべてを解説しきれないほどのボリュームになってしまいました。

そこで、今回から「SNSマーケティングの基礎」「マーケティング手法」に関しては、事前学習として個人で90分間オンデマンド学習をしてもらうスタイルにしました。

オンデマンド化で浮いた時間を、講座に回すことでより深い学びを提供したいという意図です。値上げラッシュの時代ですが、お値段は据え置き価格でのトライアルです。

オンデマンド化は、はじめての取り組みなので、受講者の皆さんからのご意見をもらいながら、講座運営をしていきたいと思います。

オリジナル記事はこちら:SNSのコンテンツを毎日継続して作るには? 上司が納得して、改善もできるレポート作成術も教えて!(2023/02/15)

◎この記事は、姉妹サイト「Web担当者Forum」で公開された記事を転載したものです。

四谷 志穂

味の素、ロート製薬、花王が語る“メーカーECの壁とその乗り越え方”【全13講演のECイベント見どころ】

3 years 7ヶ月 ago
味の素、ロート製薬、花王が、メーカーECの壁と乗り越え方を解説! EC成功の事例を学べる「ネットショップ担当者フォーラム 2023 冬」を2月21日(火)に開催。全13講演すべて視聴は無料

2月21日(火)に開催する「ネットショップ担当者フォーラム 2023 冬~ECサクセスストーリー大集合~」では、花王、味の素、ロート製薬、ベガコーポレーション、アダストリア、ファンケルなど、通販・EC業界で大きな存在感をもつ有名企業が登壇。

「味の素、ロート製薬、花王が語るメーカーECの壁と乗り越え方」「“ファンケル流”リテンションマーケ最新事例」などのテーマについて、企業の責任者などが講演します。13講演すべて「無料」で視聴できます。

まだお申し込みをしていない方のために、13講演のなかから編集部おすすめの講演の見どころをご紹介します。

ネットショップ担当者フォーラム 2023冬

見どころ⑤ 味の素、ロート製薬、花王が語るメーカーECの壁と乗り越え方
17:00~17:45 KA-7 クロージング講演

このセッションでは、ロート製薬 D2C事業部の湯浅氏と、味の素 ダイレクトマーケテイング部の瀬上氏がパネリストとして登壇。さらに、花王 DX戦略部門の生井氏がモデレーターを務め、豪華なメンバーで「メーカーECの壁と乗り越え方」を解説します。メーカーECならではの課題や、各社による“壁の乗り越え方”を紹介。メーカーECに関心がおありの方は必見です。

ロート製薬株式会社 D2C事業部 広告デジタル推進グループ マネージャー 湯浅 晶子 氏
ロート製薬株式会社 D2C事業部 広告デジタル推進グループ マネージャー 湯浅 晶子 氏
2013年ロート製薬に入社し、D2C事業部の前身であるダイレクトマーケティング部でロート製薬の旧会員システムの顧客対応を担当。その後、スキンケアの広告・CRMを担当した後、Eコマースのシステム導入に関わる。2022年より広告・デジタル推進チームのマネージャーに着任、広告面とD2Cデジタルに関わる領域に携わる。
ロート製薬の自社ECサイト「ロート製薬オンライン」トップページ(画像は「ロート製薬オンライン」から編集部がキャプチャ)
ロート製薬の自社ECサイト「ロート製薬オンライン」トップページ(画像は「ロート製薬オンライン」から編集部がキャプチャ)
味の素株式会社 ダイレクトマーケティング部 販売マーケティンググループ 兼 生活者解析事業創造部 マネージャー 瀬上 義人 氏
味の素株式会社 ダイレクトマーケティング部 販売マーケティンググループ 兼 生活者解析事業創造部 マネージャー 瀬上 義人 氏
新卒入社後、2011年より国内コンシューマー向け食品事業にてオウンドメディア「AJINOMOTO PARK」の立ち上げへの参画したのち、既存ブランド・新製品開発に関するマーケティング調査およびデータ解析を担当。2016年よりダイレクトマーケティング部にて、自社通販のCRM業務に従事し、現在はECサイトのマネジメントを担当。加えて2020年より全社マーケティング領域のDX推進として、共通ID構築や全社CDP構築、AI活用促進などに従事している。
味の素の公式通販サイト「味の素ダイレクト」(画像は「味の素ダイレクト」から編集部がキャプチャ)
味の素の公式通販サイト「味の素ダイレクト」(画像は「味の素ダイレクト」から編集部がキャプチャ)
花王株式会社 DX戦略部門 全社DXデザイン部 生井 秀一 氏
花王株式会社 DX戦略部門 全社DXデザイン部 生井 秀一 氏
【※要画像差し替え※】花王の販売会社に入社し、営業部門で大手流通チェーンを担当。2012年ヘアケアブランドのマーケティングを担当した後、2015年Eコマースの営業マネジャーとしてECに関わる。2018年に全社DX推進をする、プロジェクト型組織の先端技術戦略室に在籍。 2021年DX戦略推進センター設立、現在ではDX戦略部門で、全社DX戦略を担当している。
花王が運営する通販サイト「My Kao Mall」(画像は「My Kao Mall」から編集部がキャプチャ)
花王が運営する通販サイト「My Kao Mall」(画像は「My Kao Mall」から編集部がキャプチャ)
ネットショップ担当者フォーラム 2023冬

「ネッ担 Meetup vol.3」(オンライン懇親会)を開催!

2月21日(火)18:30~20:30に、先着100人限定で、登壇者や参加者と情報交換ができるオンライン懇親会を実施。参加賞や豪華賞品(家電製品、化粧品セット、食品など)が当たるプレゼント抽選会も開催します!

ネットショップ担当者フォーラム2023冬 ネッ担Meetup オンライン懇親会

明日はまた別のオススメ講演をお伝えします!

ネットショップ担当者フォーラム編集部

楽天グループの流通総額は12%増の5.6兆円、ファッション事業は1兆円を突破【2022年国内ECの業績まとめ】 | 大手ECモールの業績&取り組み&戦略まとめ

3 years 7ヶ月 ago
2022年度(2022年1~12月期)国内EC流通総額は前期比12.3%増の5兆6301億円、ファッション事業の流通総額は1兆円突破の1兆520億円で同10%増

楽天グループの2022年度(2022年1~12月期)国内EC流通総額は前期比12.3%増の5兆6301億円だった。

国内EC流通総額は「楽天市場」の流通総額に加え、ブックス、ブックスネットワーク、Kobo(国内)、ゴルフ、ファッション、ドリームビジネス、ビューティ、デリバリー、Rakuten24などの日用品直販、オートビジネス、ラクマ、Rebates、楽天西友ネットスーパー、クロスボーダートレーディングなどの流通額を合算した数値。

2021年10~12月期に、ブックスネットワーク、クロスボーダートレーディング、Kobo(国内)、楽天マガジンをその他セグメントから、国内ECセグメントへ移管。国内EC流通総額に追加したため、数値の遡及修正を実施している。

楽天グループ 国内ECの流通総額推移
国内ECの流通総額推移(画像はIR資料から編集部がキャプチャ)

2022年度の国内EC流通総額の四半期ベースの推移

  • 2022年10~12月期(第4四半期)……前年同期比13.6増の1兆7068億円
  • 2022年7~9月期(第3四半期)……前年同期比13.0%増の1兆3499億円
  • 2022年4~6月期(第2四半期)……前年同期比12.3%増の1兆3149億円
  • 2022年1~3月期(第1四半期)……前年同期比10.0%増の1兆2585億円

売上高にあたる国内EC売上収益は7969億8800万円で前年同期比12.6%増。国内ECのNon-GAAP営業利益(FRSに基づく営業利益から、楽天グループが定める非経常的な項目やその他の調整項目を控除したもの)は、同36.6%増の956億3500万円。

なお、2022年12月期連結業績は純損益が3728億円の赤字。携帯電話の基地局整備に向けた投資が響いた。売上高は前期比14.6%増の1兆9278億円で過去最大。「楽天市場」など国内ECの拡大などが貢献した。

ファッション事業の流通総額を公表

2022年12月期の連結決算では、ファッション事業の流通総額を公表した。流通総額は1兆円突破の1兆520億円で、同10%増の成長率を実現したという。

ファッション事業の通総額は、「楽天市場」で取り扱うファッション関連ジャンル(ファッション、服飾雑貨小物、スポーツ、美容ビューティーなど)、楽天ファッションを合計した数値。

楽天グループ ファッション事業の流通総額
ファッション事業の流通総額(画像はIR資料から編集部がキャプチャ)

国内ECをコアビジネスと成長投資ビジネスに区分け

また、国内ECをコアビジネスと成長投資ビジネスに区分けを実施した。

コアビジネスは、「楽天市場」の流通総額に加え、ブックス、ブックスネットワーク、Kobo(国内)、ゴルフ、ドリーム、Open Commerce 、Hunglead、BIC、Home life Direct、Carなど。

成長投資ビジネスは、Fashion 1st Party、C2C 、楽天西友ネットスーパー、物流事業、ビューティー、ダイニング、クロスボーダートレーディングなど。

楽天グループ 楽天国内ECのビジネスポートフォリオマネジメント
楽天国内ECのビジネスポートフォリオマネジメント(画像はIR資料から編集部がキャプチャ)

2022年の流通総額はコアビジネスが同13.1%増の5兆2817億円、成長投資ビジネスが3484億円で同1.9%増。

瀧川 正実

越境ECで海外顧客の満足度向上に向け知っておくべき国際物流サービスの基礎

3 years 7ヶ月 ago
越境ECで海外ユーザーの顧客満足度を向上するために知っておきたい物流・配送面で知っておきたい基礎の基礎を解説

2019年の世界の越境EC市場規模は7800億USドル、2026年には4兆8,200億USドルにまで拡大し、2019年から2026年までの年平均成長率は約30%――。経済産業省の「電子商取引に関する市場調査」では世界の越境EC市場の拡大をこう予測。越境ECビジネスの成功の秘訣(ひけつ)のなかで、重要なポイントの1つにあげられるのが、信頼できる物流サービスの活用です。

拡大する越境EC市場、成功をつかむために重要なこと

拡大傾向にある越境ECで、成功するための要素を考える上で留意したいポイントの1つに、ECの購入者は、注文してから商品が届くまでの一連の流れ、つまり購買体験全体でEC事業者やブランドを評価することがあげられます。

フェデックスエクスプレスが発表した中国でのデジタル・EC関連のトレンド分析資料から、オンラインでの購買活動が多くの要素によって成り立っていることがわかりました。

中国の2016~2020年のEC小売分野の売上高の年平均成長率は25.9%以上と高い実績を示しています。2020年に少なくとも週1回以上、モバイルデバイスで商品やサービスを購入した中国の購入者は57.9%で、2020年半ばまでの中国における電子決済ユーザー数は8億500万人でした。

フェデックスエクスプレスが発表した中国でのデジタル・EC関連のトレンド分析資料では、オンラインでの購買活動がより多くの要素によって成り立っている
中国でのデジタル・EC関連のトレンド分析

モバイルデバイスで情報に即座にアクセスできるようになったため、オンラインとオフラインの境界線もさらにあいまいになっています。その結果、特に中国や北米・ヨーロッパではテクノロジーを活用した購入体験の向上が求められるようになりました。

そこで、クラウドシェルフや、オフラインストアでの拡張現実(AR)、バーチャルリアリティーのホテルツアー、また購入体験のライブ配信など多様な手法が登場し、世界のオンライン購入者の購買体験向上の可能性を広げています。

物流も購入体験に深く関わります。注文した商品が予定された配送日数で確実に届くことで、購入体験の向上に貢献することができるためです。特に越境ECの国際輸送では、国内配送に加えて留意するポイントがあることも忘れてはなりません。

複雑な国際物流を管理するために知っておくべきポイント

ここでは、留意すべきポイントを3つ紹介します。

① 送りたい国・地域への配送状況と、かかる日数の確認

国際物流全体は現在も、新型コロナウイルス感染症や地政学的な問題などの影響を受けています。輸送サービスに一時的な変更がある、あるいはより長い輸送時間が必要なケースもあります。状況が流動的であることから、出荷依頼の前に必ず輸送業者などが提供している最新の情報をチェックし、仕向け地に対する貨物受託の有無と、到着までの日数を確認するようにしましょう。

② 複数の物流会社のサービス利用の検討

輸送の料金、スピード、品質の観点から、最適な物流サービスを選ぶことは、消費者の満足度を高めることはもちろん、EC事業者の業務効率も向上させます。物流会社によって輸送方法や仕向け地に得意・不得意がある場合があることを考慮し、送る商品と地域に合わせた最適な物流会社を選択しましょう。また、複数の物流会社と取引をすることは、現在のような先の見通しが難しい状況でのリスク回避にもつながります。

③ 購入者のメリットを考えた物流会社の選択

商品の発送から到着までの状況の可視化と、よりパーソナライズされた国際輸送サービスの利用が有効です。フェデックスによるEC事業者と購入者に対する調査結果でも、このような傾向が見られました。

アジア太平洋、中東およびアフリカ(AMEA)地域の中小企業と生活者のECの最新動向に関する調査「What's Next in E-Commerce」では、AMEA地域で生活しECを活用する消費者の65%がパーソナライゼーションを歓迎しており、70%がパーソナライゼーションによってECでの購買活動での満足度が上がったと答えています。

商品の発送から到着までの状況の可視化と、よりパーソナライズされた国際輸送サービスの利用が有効
パーソナライゼーションについて

国際輸送でも、輸送時のモニタリングサービスに加え、送り先の国や地域によっては商品の受け取り方もさまざまなオプションが提供されています。オンラインツールで自分に都合よい日時に受け取りができるよう変更したり、最寄のコンビニで受取ったりすることもできます。顧客の多様なニーズを満たすには、多くの荷物受け取りのオプションを提供する物流会社が役立ちます。

発送準備はオンラインで効率化

フェデックスの調査から、世界の購入者はEC事業者カスタマーケアに不満があることが判明。AMEA地域のオンライン購入者の42%が返品プロセスに不満あると答えました。EC事業者は限られた時間のなかで、購入者へのきめ細かな対応やマーケティング活動も行わなければなりせん。その時間を確保するために、商品発送の業務効率を最適化せることが重要です。

効率を重視した発送業務のオンライン化は大きな流れの1つです。たとえば、送り状の準備や商品の輸出に必要な書類の作成と提出、請求書の処理はもとより、EC事業者が利用する出荷管理サービスシステムに対する、物流会社によるシームレスなシステム連携によって、出荷準備のプロセスを一元化しているケースもあります。

EC事業者をサポートする物流会社のサービスは日々進歩し、特にオンラインやシステム面での動きは活発です。最新情報をチェックして、自身の事業に最適な方法を見つけ出したいものです。

越境EC市場はこれからも注目される市場であり続けるでしょう。それは同時に競争の激化も意味することになります。物流サービスの選択がビジネスの差別化を測る上で重要なポイントになることを押さえておきましょう。

久保田 圭

物価高で賃上げ・手当支給を実施した上場企業は68社。一時金の最高は15万円

3 years 7ヶ月 ago

東京商工リサーチの調査によると、急激な物価高を理由に2023年2月までに賃金のベースアップ(給与水準の引き上げ)、一時金の支給を公表した上場企業は68社だった。

上場68社のうち、「手当(一時金)」の支給は41社で、そのうち支給金額が判明した25社の平均額は6万7120円(中央値5万円)。10万円以上を支給する企業は8社あり、最高はサイボウズの15万円だった。

業種別では小売りは5社

68社を業種別でみると、最多は製造業の17社(構成比25.0%)で4分の1を占めた。2022年夏以降、急激に加速した円安が業績に寄与した電気機器や化学、機械メーカーなどが中心。情報通信業が15社(同22.0%)、サービス業11社(同16.1%)、卸売業7社(同10.2%)が続いており、円安の恩恵とコロナ禍の影響が比較的軽い業種が上位を占めている。

ただ、コロナ禍が直撃した外食(6社、構成比8.8%)、小売り(5社、同7.3%)も同業他社に先駆けて実施する動きがあった。人手不足が深刻さを増しているが、苦境に直面する業種でも春闘を契機に賃上げで人材確保を強める可能性があるようだ。

東京商工リサーチの調査 物価高に伴う上場企業「賃上げ・手当支給」調査 業種別
業種別

至急形態別では手当が41社で6割

支給形態別で見ると、生活支援を目的に期間を定めて支給する「手当て」(一時金・臨時賞与などを含む)が41社で6割(構成比60.2%)を占めた。恒久的なベースアップ(ベア)を実施した企業も25社(同36.7%)だった。さらに、手当てとベアの両方を実施した企業は2社だった。

東京商工リサーチの調査 物価高に伴う上場企業「賃上げ・手当支給」調査 支給形態別
支給形態別

大手中心にスタッフの生活支援を目的に手当て普及の流れ

CPI(消費者物価指数)が前年同月比3.0%増となった2022年8月以降、大手企業を中心に従業員への生活支援を目的とした手当て給付の流れが進んでいる。

物価高を背景にした「手当て(一時金、臨時賞与含む)」の支給額が判明した25社では、支給額の最多は3万1円~5万円で11社(構成比44.0%)となった。次いで、7万1円~10万円円が7社で、最高額はサイボウズの15万円。手当て額が判明した上場25社の平均支給額は6万7120円

東京商工リサーチの調査 物価高に伴う上場企業「賃上げ・手当支給」調査 手当支給額
手当支給額

給与と一括で支給する企業が多いなか、スマートフォン向けアプリやソーシャルゲーム開発のコロプラは、月額1万円を契約社員を含む社員を対象に2023年1月から2023年12月まで毎月支給するなど、企業によって支給額だけでなく支給方法にも違いがある。

一時金などの支給や賃金引上げを公表した上場企業は、CPIが前年同月比3.0%増となった翌月の2022年9月は4社だったが、10月は10社、11月が14社、12月は18社と物価上昇に伴い増加している。

公表企業の月別の推移 東京商工リサーチの調査 物価高に伴う上場企業「賃上げ・手当支給」調査
公表企業の月別の推移

石居 岳

食品EC成功の秘訣とは? 元・楽天コンサルのボトルシップ佐山社長が語る効果的なマーケテイング手法 | 「ECタイムズ」ダイジェスト

3 years 7ヶ月 ago
ボトルシップ代表取締役社長の佐山陽介氏と、WUUZY代表取締役CEOの竹中星矢氏が、食品EC事業主が考えるべきテーマを議論する

コンサルティングや運営代行など、ECの支援サービスを幅広く提供するボトルシップ代表取締役社長の佐山陽介氏と、WUUZY代表取締役CEOの竹中星矢が「年商5億をめざす食品EC事業主」が考えるべきテーマをディスカッションします。食品ECの運営がほかのEC商材と異なる点や、顧客をひきつけ、支持を得るためのマーケティング手法について解説します。

楽天でコンサルティング業務を行った経験ももつ、ボトルシップの佐山社長と、WUUZYの竹中社長が対談する
楽天でコンサルティング業務を行った経験もあるボトルシップの佐山社長と、WUUZYの竹中社長が対談

食品ECのマーケティングは、ほかのEC商材と何が違うのか?

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――早速本題に入っていこうと思います。まず1つ目のテーマです。ECで売るにあたって、食品と他の商材で売り方やマーケティングが変わるのでしょうか?

竹中:「ECのプロ」(編注:WUUZYが提供するEC専門の人材マッチングサービス)では、あるマーケティングの手法と、EC事業者をマッチングする際に一番重要になってくるのは、商材特性に対する経験の深さなんですよ。一見スキルだと思う人って多いんですけどね。

たとえば「SHIBUYA109」とかでアパレルブランドを展開しているようなアパレルショップさんがECを運営しているケースと比較して、店舗で販売している食品ブランドさんがECをやるケースは、売り方も、カルチャー文化圏も、全然違うんです。

適切なノウハウがないと食品ECの成功は難しい⁉

竹中:食品ECにおいては特に、適正な人が適正なノウハウを持って支援しないと、まるで効果が出ないということがございました。

違うのは、ECで一番大切になってくる「新規の顧客の集客方法」の条件設定にもなってくる「CRMの設計」です。つまり、既存のお客さまをいかにリピートさせていくのか、あるいはどうエンゲージメントを築いていくのか、です。

そのCRMを考える際に⸺経営的に言い換えるとPL(編注:Profit & Loss Statement。損益計算書のこと)とCF(編注:キャッシュフロー)を考える際に、商材ごとに利益率が違うんですよね。

利益率がまるで違ってくると、そこに対して使うべき販管費とそのバランス、あるいはフェーズに対するバランスの取り方っていうのが結構異なってきます。

リピート率やCRA向上のポイントは“商材に合わせた最適化”

竹中:ですから、リピート率であったり、CRA(編注:顧客獲得単価)も考えたら商品商材に対してしっかり最適化していくというのは何よりも大事なのかなというふうに思います。

私はここまで、1回しか購入したことない人と、2回以上購入してる人の二元論で話してしまいましたけど、そこの間にちょっとミドルユーザーという概念を置いて考えたら考え方はどういうふうに変わるのかについては佐山さんには聞いちゃっていいですか。

“どの顧客層をねらうか”を考えたアプローチを

佐山:そうですね。マーケティングのところについて、事例をもとに話させていただきます。コーヒーやワインなど飲料系のマーケットでよくある特徴的な部分のお話です。

簡単にご説明すると、一番人数が少ないのがヘビーユーザーですね。ちょっと高めのものとか、産地にこだわっているものとか、あのブドウの品種がこうとかっていうこだわりを持った人たちは一定数います。

自社商品はどのユーザー層にはまるのかを考える必要がある
自社商品はどのユーザー層にはまるのかを考える必要がある

佐山:人数だけで言えば一番多いのがミドルユーザーです。味がおいしければいいやとか、漫画に出てきたちょっと有名なものを購入している層ですね。

次に人数が多いのがライトユーザーです。「楽天市場」とか「Yahoo! ショッピング」とかでよく見られますが、たとえばワインだと金賞ボトル6本セットとか、名前はあんまりよく知られてないけど、賞を取ってますみたいな商品があります。ライトユーザーは、こういう「本当においしそうだ」という客観的な評価で購入する人たちです。

人数ベースだとミドルユーザーが一番多いわけですが、購入する金額でいうとヘビーユーザーが一番多くなっています。そのため、「どの層を狙うべきなのか」は、結構、プレーヤーやフェーズによって変わることが多いです。

自社商品は、市場のどのカテゴリーに入るのか?

佐山:次の図は、コーヒーを例に「楽天市場」で言うところのプレーヤーの違い・特徴みたいなところを細分化してカテゴライズしたものです。

どのカテゴリーで勝負していくのかによってマーケテイングの手法は変わっていく
どのカテゴリーで勝負していくのかによってマーケテイングの手法は変わっていく

佐山:こういうカテゴライズの仕方をすると、コーヒー1つにしても、競合がどこなのかとか、プレーヤーはどこが戦ってるのかがわかります。

たとえば、一番ボリュームがあるのがこの低単価コーヒーショップ。「澤井珈琲」とか「加藤珈琲」とかがランキングなどでたくさん出ていて、2キロで2000円とか、3キロ購入すると2500円から3000円とかめちゃめちゃ安いやつが結構増えているんですけど、はたまた、あまり利益は取れません。

右側に記載がある、いわゆるスペシャリティコーヒーとかちょっとハイエンドのものとかを販売してる会社さんでしたら、全然、そうとは限りません。

このように、商品がどこのカテゴリーに入るのかによって全く事情が異なるので、どのカテゴリーの商品を売っていくのかは大事になります。

こういった商材ごとの市場特性は、その商材に詳しい人が一番よく知っています。

最初の問いに答えると、こういった事情を把握した上でマーケティングに取り組むためにも、やはり食品なら食品の事情を前提にするので、マーケティングの内容は変わるというのが答えになりますね。

食品のうち「中食・お菓子・ギフト・定期通販」で販売方法はどれくらい違う?

スイーツは「商品の見せ方」。ギフトは年間スケジュールを踏まえて

⸺ありがとうございます。食品と他の商材で全く同じことをするべきではない、というのは分かりました。では、その食品の中でも細分化されることはあるのでしょうか?

‍佐山:中食・スイーツなどは、販売方法としては全く同じになってきますが、重要なのは写真の「おいしそうに見えるか」つまり「商品の見せ方」です。

ギフトに関しましては、大きく違ってくるので、こちらの方をご紹介しますね。食品においてのギフトで言うと、王道の年間スケジュールがございます。冬の時期でしたらおせちとお歳暮とクリスマスが佳境に入ってきてるような感じだと思うんですけど。年明けからは、バレンタイン・ホワイトデー・母の日などがございます。

ギフトは王道の年間スケジュールに合わせたイベントやキャンペーンが実施されていく
ギフトは王道の年間スケジュールに合わせたイベントやキャンペーンが実施されていく

佐山:ギフトは包装紙とかのしとか水引きとか、あとラッピングも結構重要になります。単価も結構変わってきますし、各イベントで必ず相場というのがございます。実はもうご存知かもしれませんが、母の日が一番単価が高く、4500円から5000円ぐらいに上がります。平均の客単価は父の日が一番安いんですね。ちょっと悲しいですが(笑)。

それぞれの購入ユーザー層ですが、2980円ぐらいで買うお客さんの層、4000円ぐらいで買う層、3980円くらいでで買う層、あと4500円くらいで買う層と大きく分かれます。

大切なのは客層に合う商品づくりやギフトの提案

佐山:重要なポイントの1つが、それぞれの客層に合わせて商品を組みギフトを考えるということですね。

あとは、季節調整の大まかな施策として、スケジューリングが大事になってきます。必ず、当日から2か月前ぐらいにはスタートするのが王道です。母の日・父の日も大体2か月前から用意をしていきます。「超早割」のような形で先にお客さんを取り込んでいくんです。

駆け込み需要になるとやっぱりどうしても大変になってしまうので、できれば早め早めに注文いただくために、早割をスタートした後もまた3段階ぐらい、「早割」「超早割」「超超早割」みたいにやってる会社さんもいらっしゃいます。

「超早割」「早割」で段階的にポイントをつける割合をちょっと減らしていって、「早めに注文しといた方が得ですよ」っていうような作り方をしていくイメージとなります。

PVを稼ぎやすい特集ページで“いかに勝負するか”

佐山:あと、よく「楽天市場」「Yahoo! ショッピング」である形なんですけど、母の日でしたら必ず「母の日ギフト特集」という特集ページが組まれます。そしてそのキャンペーンページに対して広告を掲載するような形ができます。

ギフトの特集ページのイメージ(画像は「母の日」にひもづくページ)
ギフトの特集ページのイメージ(画像は「母の日」にひもづくページ)

佐山:どうしてもやっぱりそこに一番PVが集まりますので、そこでどう勝負していくかが、ギフトの販売方法では重要です。

‍

――なるほど、同じ食品でも「ギフト」というだけでこんなに重要ばポイントが出てくるんですね。「同じ食品だから」というくくりにするのは危険と言うことが分かりました。細分化した目線でポイントを押さえてマーケティングを行うことが大切ですね。

ECタイムズ

生鮮食品EC「クックパッドマート」メイン利用者は、子どもらと同居する30-50代

3 years 7ヶ月 ago

クックパッドが2023年1月にユーザーを対象に行った調査によると、生鮮食品EC「クックパッドマート」ユーザーの多くは30〜50代で、配偶者・パートナー、子どもと同居しているという。

調査結果からは、「クックパッドマート」は主に核家族の共働き子育て世帯(DEWKs世帯)が、送料無料で市場や産地直送の新鮮な食材を買うために利用。ユーザーはアプリで注文した商品を週1回以上の頻度で、近くにある「マートステーション」で受け取っていることがわかったという。

「クックパッドマート」利用者の年代は30~50代が中心で、共働き子育て世代が多いことがわかる
「クックパッドマート」利用者の年代は30~50代が中心で、共働き子育て世代が多いことがわかる

就業状況を尋ねた質問では、80%以上が有職者であると回答。「クックパッドマート」は、核家族の共働き子育て世帯(DEWKs世帯)を中心に活用されている。

「クックパッドマート」の主な利用理由には「1品から注文できる」「市場や産地直送の新鮮な食材が買える」「送料が無料」「アプリで事前に注文できる」があげられたという。送料を気にせずアプリを活用して手軽に注文できる点や、食材の鮮度などが評価されていることがわかった。

生鮮品受け取りの宅配ボックス「マートステーション」は8割以上のユーザーが利用経験があり、うち97.1%が週1回以上の頻度で利用している。

利用理由は「送料無料だから」が最も多く(64.8%)、次いで「自宅や勤務先が近いから」(61.9%)、「好きなタイミングで受け取れるから」(50.0%)という結果となった。

「クックパッドマート」利用者の大多数が「マートステーション」を利用している。利用頻度も高い
クックパッドはユーザーの大多数が「マートステーション」を利用している。利用頻度も高い
「マートステーション」の利用理由は送料無料がトップにあげられている
「マートステーション」の利用理由は送料無料がトップにあげられている

調査概要

  • 調査内容:クックパッドマートユーザーへのアンケート調査
  • 調査期間:2023年1月19日
  • 対象:直近1か月以内に商品を購入している「クックパッドマート」ユーザー
  • 有効回答数:1021人
高野 真維

クックパッド、生鮮宅配ボックスの設置数が1000か所突破。都市型スーパー同等の規模に成長

3 years 7ヶ月 ago

クックパッドは、生鮮食品EC「クックパッドマート」の生鮮品受け取りの宅配ボックス「マートステーション」の設置数が1000か所を突破したと公表した。今後はさらなる設置数の拡大とともに、「隠れ買い物困難者」ゼロをめざした実証実験に取り組む。

「マートステーション」の設置数は都市型スーパーと同等規模

「クックパッドマート」は2018年9月にサービスを開始。生産者、市場の仲卸、専門店などが出店し、1万2000種類以上の食品を出品している。出品商品を宅配ボックスで受け取れる「マートステーション」の設置数は1000か所超。この数は、最大手の都市型小型スーパーマーケットの店舗数相当(2022年2月時点)の規模という。

ユーザーは商品をアプリで注文し、マンションやコンビニに設置された「マートステーション」で食品を受け取ることができる仕組み。都市部に暮らす核家族の共働き子育て世帯など、食品の買い物に課題を抱えていた「隠れ買い物困難者」による利用が多いという。

クックパッドは今後も「マートステーション」を拡充。「隠れ買い物困難者」ゼロをめざした実証実験を行う。第1弾として東京都目黒区・品川区の半径6km圏内に100か所の「マートステーション」の設置をめざし、事業者と連携を進める。「徒歩5分圏内で手軽にさまざまな食品が入手できる状態」を作るという。

コアターゲットを学芸大学駅・都立大学駅周辺エリアに定め、ユーザーへのヒアリングやエリア限定商品の販売、マルシェ、保育園と連携した子育て割引などを実施する。

実証実験第1弾は東京都目黒区・品川区の半径6km圏内に100か所の「マートステーション」の設置をめざす
実証実験第1弾は東京都目黒区・品川区の半径6km圏内に100か所の「マートステーション」の設置をめざす

マートステーションの設置状況

「マートステーション」は、2019年にマンション共用部への設置を開始。2020年からは東京メトロと連携して駅への設置を開始した。このほか、ドラッグストアやコンビニエンスストア、コインランドリー、保育園などユーザーの生活動線上に設置を進めている。

「マートステーション」は東京都、神奈川県、千葉県、埼玉県で展開。設置数は2022年12月末時点で前年比約160%。主な設置場所は、マンション(30%)、コンビニエンスストア(25%)、コインランドリー(18%)が上位を占める。

「マートステーション」の設置数は右側が上がりに増えている
「マートステーション」の設置数は右側が上がりに増えている
設置場所はマンション、コンビニ、コインランドリーの順に多い
設置場所はマンション、コンビニ、コインランドリーの順に多い

設置エリアは東京都が全体の60%超を占めており、市区町村別では大型マンションが多い東京都江東区が最多だという。マンションはアプリで設置リクエストを送ることができるため、ユーザーからのリクエストにより設置につながるケースと、マンションオーナー側の意向で物件の価値向上のために設置されるケースがある。

エリア別の内訳では東京都が「マートステーション」設置数の60%超を占めている
エリア別の内訳では東京都が「マートステーション」設置数の60%超を占めている
高野 真維

D2C家具ブランド「LOWYA」が変化対応で成長した軌跡をベガコーポの浮城社長が解説【全13講演のECイベント見どころ】

3 years 7ヶ月 ago
ベガコーポレーションの社長が「LOWYA」の成長と変化を解説! EC成功の知見を学べる「ネットショップ担当者フォーラム 2023 冬」を2月21日(火)に開催。全13講演すべて視聴は無料

2月21日(火)に開催する「ネットショップ担当者フォーラム 2023 冬~ECサクセスストーリー大集合~」では、ベガコーポレーション、アダストリア、ファンケル、花王、味の素、ロート製薬など、通販・EC業界で大きな存在感をもつ有名企業が登壇。

「D2C家具ブランド『LOWYA』の成長と変化」「味の素、ロート製薬、花王が語るメーカーECの壁と乗り越え方」などのテーマについて、企業の責任者などが講演します。13講演すべて「無料」で視聴できます。

まだお申し込みをしていない方のために、13講演のなかから編集部おすすめの講演の見どころをご紹介します。

ネットショップ担当者フォーラム 2023冬

見どころ④ D2C家具ブランド「LOWYA」の成長と変化
14:00~14:45 KB-4 ゼネラルセッション

家具・インテリアのD2Cブランド「LOWYA(ロウヤ)」を展開するベガコーポレーション。講演では、代表取締役社長の浮城智和氏が自ら登壇し、業界で大きな存在感をもつ「LOWYA」の成長の軌跡と変化を詳しく解説します。

株式会社ベガコーポレーション 代表取締役社長 浮城智和 氏
株式会社ベガコーポレーション 代表取締役社長 浮城智和 氏
家具輸入商社で営業経験を積み27歳でベガコーポレーションを設立。2006年に家具・インテリアを扱うECサイト「LOWYA(ロウヤ)」を立ち上げる。2016年には世界を見据えた越境ECプラットフォーム「DOKODEMO(ドコデモ)」をオープン。同年、東京証券取引所マザーズへ上場。クリエイティブとテクノロジーを強みに、国内外にEC事業を展開している。
ベガコーポレーションが運営するD2C家具ブランド「LOWYA」のECサイトトップページ(画像は「LOWYA」の公式通販サイトから編集部がキャプチャ)
ベガコーポレーションが運営するD2C家具ブランド「LOWYA」のECサイトトップページ(画像は「LOWYA」の公式通販サイトから編集部がキャプチャ)
ネットショップ担当者フォーラム 2023冬

「ネッ担 Meetup vol.3」(オンライン懇親会)を開催!

2月21日(火)18:30~20:30に、先着100人限定で、登壇者や参加者と情報交換ができるオンライン懇親会を実施。参加賞や豪華賞品(家電製品、化粧品セット、食品など)が当たるプレゼント抽選会も開催します!

ネットショップ担当者フォーラム2023冬 ネッ担Meetup オンライン懇親会

明日はまた別のオススメ講演をお伝えします!

ネットショップ担当者フォーラム編集部

【リプレースのトラブル】千趣会は約110億円の最終赤字で通販事業は130億円の減収。システム刷新の影響と今後の対策

3 years 7ヶ月 ago

千趣会の2022年12月期連結決算は、売上高が589億2700万円(前期は731億4900万円)、当期損失は109億5200万円(同3億800万円の黒字)だった。この期から「収益認識に関する会計基準」を採用しているため対前期増減率は記載していない。

売上額は前期比154億7000万円の減収。連結営業損失は81億700万円、同経常損失は78億5300万円。

千趣会の2022年12月期連結決算は、売上高が589億2700万円(前期は731億4900万円)、当期損失は109億5200万円(同3億800万円の黒字)
連結決算損益(画像は千趣会のIR資料から編集部がキャプチャ)

多額の損失を計上したため、「継続企業の前提(ゴーイングコンサーン)に重要な疑義を生じさせるような状況」が存在しているとして、決算短信に「継続企業の前提に関する重要事象等」の注記を記載した。

大幅減収、赤字の主因は基幹システムのリプレイスに関連したトラブルにより販促を大幅に縮小したため。通販事業の売上高は前期比129億7400万円減の526億4500万円だった。

2022年1月に基幹システムのリプレイス実施した後、新システム稼働後に「ベルメゾンネット」で通常の営業活動に支障をきたす状態が発生、販促を大幅に縮小した。売上高が大きく減少し、第2四半期(2022年4-6月期)から、システムが安定稼働し販促を再開させたことで業績は徐々に回復した。

千趣会の2022年12月期連結決算は、売上高が589億2700万円(前期は731億4900万円)、当期損失は109億5200万円(同3億800万円の黒字)
通期業績の概要(画像は千趣会のIR資料から編集部がキャプチャ)

以前の基幹システムは、通販事業の成長に合わせて巨大化・複雑化し、さまざまな変化への対応が困難な状況になっていた。一方、千趣会の通販事業はビジネスモデルの転換期にあり、事業の変革を進める上でシステムの柔軟性が不可欠な要素となっていた。また、ベーシックでシンプルな基幹システムへと刷新するために、業務プロセスの改革も念頭に準備を進めた。

新システム稼働後、ECサイト「ベルメゾンネット」で注文を正しく受け付けできない、予定通りに商品を届けられないなどの事象が発生。これらに起因しコールセンターへの問い合わせが集中するなど、広範囲にわたって通常の営業活動に支障をきたした。

事態収束に向けて、販売促進活動などの一部業務を停止し、緊急的に人員配置を見直して早期の復旧に向けて対応。その結果、2022年第1四半期は、販売促進策を見合わせた影響で一時的に業績が悪化した

今後は早期に会員規模を回復し、通販事業を中核とした「独自の共創モデル」に変革することで成長をめざす。そのために、顧客の価値観や思いをくみ取り、生活の調和を整え、暮らしに潤いを生み出す提案をしていくとしている。

石居 岳

ゲオが公式通販サイト「ゲオオンラインストア」にEC商品検索・サイト内検索エンジン「ZETA SEARCH」とレコメンドエンジン「ZETA RECOMMEND」を導入

3 years 7ヶ月 ago

ゲオは、公式通販サイト「ゲオオンラインストア」にEC商品検索・サイト内検索エンジン「ZETA SEARCH」と、レコメンドエンジン「ZETA RECOMMEND」を導入した。

検索速度の高速化、サイト内検索機能を充実

導入により、検索結果ページで商品を絞り込む際に「カテゴリ」「販売形態」「状態」「価格」など複数の検索条件を選択できるようにした。さらに、条件を満たさない項目はあらかじめグレーアウトする仕様にしたことで、目的の商品まで効率よくたどり着けるようサポートしている。

ゲオ オンラインストア ZETA SEARCH ZETA RECOMMEND ファセット検索
ファセット検索により、複数条件での絞り込みが可能に

他のユーザーの閲覧・購買傾向、商品のカテゴリ・属性などのデータを用いて、情報収集中・購入検討中といった各ユーザーの購買行動プロセスにあわせて商品をピックアップしオススメとして表示することで、クロスセルの機会創出に貢献する。

ゲオ オンラインストア ZETA SEARCH ZETA RECOMMEND 親和性の高いオススメを表示
各ユーザーの購買行動プロセスに合わせて、親和性の高いオススメを表示

「ZETA SEARCH」とは

ECサイト内の検索における「絞り込み」「並び替え」の設定の自由度・柔軟性を追求したEC商品検索・サイト内検索エンジン。

キーワード入力時のサジェスト機能や、もしかして検索、ドリルダウン式の絞り込み、事前に検索結果の該当数を表示するファセットカウントなど、多数の検索機能を有している。

JRE MALL ZETA SEARCH サイト内検索 EC商品検索
「ZETA SEARCH」の基本機能(画像は「ZETA CX」サイトからキャプチャ)

「ZETA RECOMMEND」とは

パーソナライズされたレコメンドで潜在ニーズを発掘し、収益とユーザーの満足度向上を支援するマーケティングソリューション。

購買履歴、閲覧履歴、検索履歴などの行動履歴を元にした各ユーザーの特徴づけを行い、リアルタイムにレコメンドを提示する。

JRE MALL ZETA SEARCH サイト内検索 EC商品検索
「ZETA RECOMMEND」の基本機能(画像は「ZETA CX」サイトからキャプチャ)
藤田遥

佐川に続きヤマトも値上げ。第二次宅配クライシス目前の物流業界をサッと振り返る【ネッ担まとめ】 | ネットショップ担当者が 知っておくべきニュースのまとめ

3 years 7ヶ月 ago
ネットショップ担当者が読んでおくべき2023年2月6日~2月12日のニュース

佐川急便に続いてヤマト運輸も値上げを発表しました。全体的なインフレ、労働力減少などが原因です。2024年問題も抱える物流業界を2016年ごろから振り返ります。

宅配便取扱個数は2015年から急増。2030年前後まではこの傾向が続く

ニュースまとめ 宅配便取扱個数 国土交通省の調査 宅配便取扱実績
(画像は国土交通省の資料から編集部がキャプチャ)

国土交通省が発表した令和3年度の宅配便取扱実績から引用したグラフです。平成27年(2015年)から取り扱い個数が急増しているのがわかります。いったんは落ち着いたもののコロナによってまたも急増していますので、業界の流れとして取り扱い個数が増えていることを把握しておきましょう。

こちらの記事によると、2030年前後まではEC市場が伸びることが予測されていますので、そこまでは宅配便の個数も増加を続けるでしょう。

配送料の値上げ自体は2014年ごろから

配送料がまた値上げかも! の前に通販・ECに携わる皆さんは知っておきたい物流問題 | ネットショップ担当者フォーラム
https://netshop.impress.co.jp/node/3868

数年、通販・EC市場の拡大などにともなう物流関連の慢性的な労働力不足が、業界内で問題にあがっていました。2016年末に起きた佐川急便さんの配送遅延や荷物の取り扱い問題などによって、物流業界でいま起きていることが少しずつ広まってきたのではないでしょうか。

2017年の記事です。このころは配送費が安くて当たり前、業者を競争させればさらに下がるというイメージを持っていた人も多いのではないでしょうか? それが2016年末の佐川急便さんの遅延をきっかけに変わっていくことになります。

今後、物量は右肩上がりで増えると予想されます。

  • 荷物が消費者の希望した日時に届かなくなる
  • 配送業者からの取り扱い数量の制限
  • 配送料金の引き上げ

将来、こういったことが起きる可能性はゼロではありません。

瀧川編集長の予想は的中しています。母の日やクリスマスなど配送が集中する日は遅れたりパンクしたりするようになり、ヤマト運輸さんは2017年に総量規制を発表、配送料金の値上げを発表しました。

消費者は送料無料を求め続ける

ネット通販の激増で日本の宅配便は崩壊する | 東洋経済オンライン
https://toyokeizai.net/articles/-/158973

負担が重くなっているのは、宅配便会社だけではない。「アマゾン」や「楽天市場」など、最近のネット通販では”送料無料”のサービスが増えている。が、これは販売業者が送料を負担するので、利用者は負担しなくてもよい、という意味だ。結局はどこかが被らなくてはならない。利用者は送料込みの値段で、高いか安いかを判断する。1回分の送料は販売価格に含まれ、販売価格が高くなれば、競争上不利にならざるをえない。

こちらも2017年の記事から引用です。「ECは送料が無料になる」このイメージはずっと変わりません。「『送料当社負担』が良いのでは?」という意見があっても、消費者には「無料」が響くとなれば事業者側が表現を変えることは少ないでしょう。

全国の20歳~69歳の男女1000人に聞いた「送料設定や画像、ユーザーが求めるECとは」 | ネオマーケティング
https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000271.000003149.html

ニュースまとめ ユーザーが求めるEC 嬉しいと感じる送料設定 調査
(画像はネオマーケティングのプレスリリースより)

一番嬉しいのは「全品送料無料」。同じものならポイントがついたり送料が無料になったりするのが良い。それはそうですよね、私も同じですから。こちらもずっと変わらない。

楽天・三木谷社長が語った「送料無料ラインの全店舗統一」「ワンデリバリー」など2019年以降の戦略まとめ | ネットショップ担当者フォーラム
https://netshop.impress.co.jp/node/6175

(楽天市場は)送料がそれぞれの店舗で異なる。約8割の店舗が●●●●円以上で送料無料としているが、店舗ごとでバラバラのためお客さまの印象では、(送料が)高くなってしまっている。印象で他社に負けてしまう。消費者は統一した送料体系を要望している。

楽天出店者に激震が走った「送料無料ラインの全店舗統一」。今までの流れを見れば当然といえます。3980円がそのラインになり、2023年1月の新春カンファレンスでは「配送認定ラベル」の導入も発表され、品質も求められるようになってます。この動きは止まらないでしょう。

置き配、宅配ロッカーが普及し、配達員への気遣いも進んでいる

「置き配」で再配達削減へ――国交省と経産省が検討会立ち上げ | ネットショップ担当者フォーラム
https://netshop.impress.co.jp/node/6326

置き配バッグを玄関に置いたら…再配達率43%削減に成功 | ネットショップ担当者フォーラム
https://netshop.impress.co.jp/node/5753

ヤマト、オープン型宅配ロッカー「PUDO」を提供開始 ー 2022年度中に5000台の設置を目指す | ST
http://shopping-tribe.com/news/29192/

置き配に関して、当初は安全面を気にする人がいましたが、今では当たり前になっていますね。宅配ロッカーも駅やドラッグストアなどいたるところで見かけます。こちらはコロナの影響で普及が一気に進みました。

【「置き配」に関するアンケート調査】「置き配」魅力1位は、「配達員の負担が減るから」ヒトと環境に配慮した“サステナブルな物流”に意識が高まる | コマースピック
https://www.commercepick.com/archives/16908

ニュースまとめ 置き配 推奨するポイント 配達員の負担軽減 再配達不要 調査 サステナブルな物流
(画像はLOCCOのサイトから編集部がキャプチャ)

置き配をオススメする理由の1位は「配達員の負担が減る」。消費者は送料無料を求めるものの、配達員には負担をかけたくないという意識になっています。

今度は2024年問題と世界的なインフレ

物流業界の「2024年問題」で「自社も取引先も影響を受ける」は5割、卸売・小売業の課題は「サービス・商品の値上げ」 | ネットショップ担当者フォーラム
https://netshop.impress.co.jp/node/9933

「2024年問題」とは、働き方改革関連法の施行に伴う「時間外労働時間の上限規制」などが2024年4月から「自動車運転の業務」にも適用されることで、運送会社では収入減少によるドライバーの離職や売上減、荷主企業は運賃値上げの可能性などが危惧されている物流業界の諸問題を指す。

物流業界に新たに生まれた2024年問題。配達員へ配慮するのであればトラックのドライバーに配慮するのも当然です。業界の健全化が配送費に影響を及ぼしてきそうです。

ヤマト運輸「年度ごとに運賃を見直す」。「宅急便」「EAZY」「宅急便コンパクト」「国際宅急便」は10%値上げへ | ネットショップ担当者フォーラム
https://netshop.impress.co.jp/node/10616

【佐川急便とヤマト運輸】法人向け宅配料金の値上げ示唆 すでに10%上昇を通告された事業者も | 日本ネット経済新聞
https://netkeizai.com/articles/detail/8064

資源・エネルギー価格や原材料価格の上昇に伴うインフレ傾向、労働力減少による賃金や時給単価の上昇、2024年問題を控えた物流事業者を取り巻く外部環境などの変化・対応のため、値上げに踏み切る。

送料に限らずあらゆるものの価格が上昇しています。ドライバーを確保するためには労働条件を良くしたいけれど、物価が上がってしまって送料の値上げ分では追いつかない可能性もあります。自社独自の物流網を確保するなど工夫をしても限界がありそうです。

早さと安さを求めるユーザー、売り上げを伸ばしたいモールや事業者、外部環境に苦しむ配送業界。2023年は物流に頭を悩ませる年になりそうです。

今週の要チェック記事

【ステマ規制】消費者庁が公表した運用基準案とは?判断基準は第三者の「自主的な意思」の有無 | ネットショップ担当者フォーラム
https://netshop.impress.co.jp/node/10610

規制はしたいけれど具体的な事例を出すと抜け道も生まれる。どこが落としどころになるのでしょうか。

Shopifyの手数料はどれくらいかかるの? | アプロ総研スタッフコラム
https://www.apro-soken.co.jp/column/shopify/shopify-commission.html

アプリをたくさん入れたらそれぞれで従量課金…ということにならないように注意しましょう。

「これが欲しかった」とBondeeに感じる理由 Z世代VCが語る、次世代SNSの魅力とつながりに求めるもの | CreatorZine
https://creatorzine.jp/article/detail/3958

今はあまり話題になってないですが流行りそうな「Bondee」。早めに使っておくとよさそう。

「PayPayチラシ」提供開始 チラシで「誰が・どこで購入したか」が分かる時代に:8000店舗以上で導入 | ITmedia ビジネスオンライン
https://www.itmedia.co.jp/business/articles/2302/07/news157.html

「誰」といってしまうと個人情報が気になってしまいますね。こういった表現は考えもの。

アマゾン日本事業の売上高は約3.2兆円、ドルベースは243億ドル(前期比5.7%増)【Amazonの2022年実績まとめ】 | ネットショップ担当者フォーラム
https://netshop.impress.co.jp/node/10620

この伸び率でも世界で見たら低いほう。Amazonは常に大きく成長しています。

創業90年以上 BtoB向けニット工場ノグチニットが自社ブランドを立ち上げたワケ | ECzine
https://eczine.jp/article/detail/12289

身の丈にあった運営を続けている事例。今の時代はこういったショップが増えています。

楽天新春カンファレンス2023まとめ | コマースデザイン
https://www.commerce-design.net/blog-staff/230209-rakuten-conference-2023/

SKUに対応して配送にも対応しないといけないですね。あわせてシステムもアップデート。

今週の名言

本当にその会議はムダですか?目的を忘れて効率化しても意味がない | パワー・インタラクティブ
https://www.powerweb.co.jp/blog/entry/2023/02/03/100000

会議の効率化をはかるなら、どこを効率化して、どこに「自由な余白」を残しておくのか。その見極めが大事だということです。

配送を効率化するときも同じでしょうし、自社の業務の効率化をするときも同じでしょう。適度な余白がないと息苦しくなってパンクします。

筆者出版情報

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メタバース+ECビジネスの可能性とは?アダストリアが挑むメタバース事業を大公開!【全13講演のECイベント見どころ】

3 years 7ヶ月 ago
アダストリアによるメタバース事業への挑戦など、EC成功の事例や秘訣を学べるイベント! 全13講演すべて無料で視聴できる「ネットショップ担当者フォーラム 2023 冬」を2月21日(火)に開催

2月21日(火)に開催する「ネットショップ担当者フォーラム 2023 冬~ECサクセスストーリー大集合~」では、アダストリア、ベガコーポレーション、ファンケル、花王、味の素、ロート製薬など、通販・EC業界で大きな存在感をもつ有名企業が登壇。

「アダストリアが語るメタバース事業とビジネスの可能性」「D2C家具ブランド『LOWYA』の成長と変化」「味の素、ロート製薬、花王が語るメーカーECの壁と乗り越え方」などのテーマについて、企業の責任者などが講演します。13講演すべて「無料」で視聴できます。

まだお申し込みをしていない方のために、13講演のなかから編集部おすすめの講演の見どころをご紹介します。

ネットショップ担当者フォーラム 2023冬

見どころ③ アダストリアが語るメタバース事業とビジネスの可能性
~「メタバースって日本が一番イケてる」―こんな未来をつくる挑戦を大公開~
14:00~14:45 KA-4 ゼネラルセッション

アダストリアの公式WEBストア「 .st(ドットエスティ)」では、私たちの日常と同じように、メタバースでもファッションを楽しむきっかけを作り、顧客接点、収益化、価値向上を目的に事業を展開しています。

今後、ファッションコンテンツを軸に、コンテンツやクリエイティブによる可能性の拡大、メタバースでのバリューチェーンを形成するための取り組みを加速していきます。

本セッションでは事業会社として、1企業1メタバースの時代に向けたユーザーコミュニケーションの事例、ビジネスの可能性をお伝えします。

株式会社アダストリア 広告宣伝部 メタバースプロジェクトマネージャー 島田 淳史 氏
株式会社アダストリア 広告宣伝部 メタバースプロジェクトマネージャー 島田 淳史 氏
1979年生まれ。大手インターネット広告代理店、エンタメ事業会社を経て、2022年3月にアダストリアに入社。広告宣伝部マネージャー。ブランドプロモーション企画、PRに従事。メタバースプロジェクトマネージャーを担当
アダストリアが展開するメタバース事業のイメージ(画像はアダストリアが「PR TIMES」で発表したリリース資料から編集部がダウンロード)
アダストリアが展開するメタバース事業のイメージ(画像はアダストリアが「PR TIMES」で発表したリリース資料から編集部がダウンロード)
ネットショップ担当者フォーラム 2023冬

「ネッ担 Meetup vol.3」(オンライン懇親会)を開催!

2月21日(火)18:30~20:30に、先着100人限定で、登壇者や参加者と情報交換ができるオンライン懇親会を実施。参加賞や豪華賞品(家電製品、化粧品セット、食品など)が当たるプレゼント抽選会も開催します!

ネットショップ担当者フォーラム2023冬 ネッ担Meetup オンライン懇親会

明日はまた別のオススメ講演をお伝えします!

ネットショップ担当者フォーラム編集部

【JADMA会員】2022年売上合計は0.1%増の1兆4405億円。食料品や文具がけん引、化粧品は低調 | 通販新聞ダイジェスト

3 years 7ヶ月 ago
日本通信販売協会(JADMA)が会員企業向けに実施した売上高月次調査集計によると、2022年の総売上高は前年比0.1%増の1兆4405億9400万円だった

日本通信販売協会(JADMA)の売上高月次調査集計によると、対象約120社の2022年(1月~12月)の総売上高は前年比0.1%増の1兆4405億9400万円だった。「衣料品」や「家庭用品」「化粧品」「通信教育・サービス」などさまざまな項目が減少したが、「食料品」全体や「文具事務用品」などがプラスとなったことで対前年比では微増となった。

食品や文具がけん引し、対前年比“微増”で持ちこたえ

JADMAによる2022年(1月~12月)売上高月次調査の集計結果は次の画像の通り。

表中、右側が2022年(1月~12月)売上高月次調査の集計結果。JADMAが約120社を対象に実施
表中、右側が2022年(1月~12月)売上高月次調査の集計結果。JADMAが約120社を対象に実施

カテゴリー別に見ると「衣料品」が同2.1%減の2229億8500万円となった。2月から8か月連続でマイナスとなるなど低調だった。「家庭用品」は同2.7%減の1585億900万円。9月には15%を超えるマイナスを記録するなど不調に終わった。

「雑貨」全体は同0.3%増の7307億4800万円。年間を通じてほぼ横ばいの推移となった。この内、「文具・事務用品」は同3.0%増の3941億8500万円で、プラス成長だった。

「化粧品」は同3.5%減の1914億600万円で、1月を除いたすべての月でマイナスとなるなど低調だった。

両項目を除いた「雑貨」は同1.3%減の1451億6200万円。3月からは6か月連続でのマイナスとなり、振るわなかった。

食料品は順調な伸び

「食料品」全体は同4.1%増の2997億9100万円。8月からは5か月連続でプラスとなるなど好調に推移。12月には20%を超える伸び率となっている。

この内、「健康食品」は同0.7%減の1708億5900万円だった。また、健食以外の「食料品」については同11.2%増の1289億3400万円となっており、全項目を通じて最も伸び率が大きくなった。12月には35%を超える伸び率も記録した。

通教はもっともふるわず。2桁マイナス目立つ結果に

「通信教育・サービス」は同13.2%減の161億3700万円となり、全項目を通じて最も減少幅が大きくなった。8月を除いたすべての月でマイナスとなったほか、2桁マイナスの月も8回あるなど大きく低迷した。

「その他」は同6.1%減の126億100万円だった。12月には20%を超えるマイナスも記録している。

12月単月では6.7%増加

なお、22年12月度(単月)の主要121社の通販総売上高は、前年同月比6.7%増の1561億600万円だった。「衣料品」「家庭用品」「通信教育・サービス」などが減少したものの、「食料品」「文具・事務用品」などが増加したことから、全体ではプラスとなった。

項目別に見ると、「衣料品」が同1.3%減、「家庭用品」が同8.1%減。「雑貨」全体は同3.5%増で、この内「文具・事務用品」は同6.6%増となった。「化粧品」は同0.2%減だった。両項目を除いた「雑貨」は同0.4%増となった。

健康食品を除く「食料品」は前年比37%増の大幅伸長

「食料品」全体は同24.2%増で、この内「健康食品」は同2.8%増。健食以外の「食料品」は同36.5%増となり、全項目を通じて最も伸び率が大きくなった。

「通信教育・サービス」は同30.1%減で、すべての項目で最もマイナス幅が大きくなった。「その他」は同22.9%減だった。

なお、1社当たりの平均受注件数は7万1772件(回答99社)だった。

※記事内容は紙面掲載時の情報です。
※画像、サイトURLなどをネットショップ担当者フォーラム編集部が追加している場合もあります。
※見出しはネットショップ担当者フォーラム編集部が編集している場合もあります。

「通販新聞」について

「通販新聞」は、通信販売・ネット通販業界に関連する宅配(オフィス配)をメインとしたニュース情報紙です。物品からサービス商品全般にわたる通販実施企業の最新動向をもとに、各社のマーチャンダイジング、媒体戦略、フルフィルメント動向など、成長を続ける通販・EC業界の情報をわかりやすく伝え、ビジネスのヒントを提供しています。

このコーナーでは、通販新聞編集部の協力により、毎週発行している「通販新聞」からピックアップした通販・ECのニュースや記事などをお届けしていきます。

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通販新聞

メルカリ、越境EC事業者4社と提携。越境ECチャネルを強化へ

3 years 7ヶ月 ago

メルカリは越境EC事業を手がけるBless International、FROM JAPAN、SIG Service、ZenGroupの4社と提携した。各社との提携で、越境ECチャネルのさらなる強化をめざす。

メルカリが提携した越境EC事業者4社と連携内容は?

今回、メルカリが提携した事業者4社が手がけるサービスは次の通り。

  • Bless International:越境ECサイト「Neokyo(ネオキョウ)」
  • FROM JAPAN:日本と米国の商品を取り扱う越境ECサイト「One Map by FROM JAPAN」
  • SIG Service:主に中国向けの越境代理購入サービス「doorzo(任意門)」
  • ZenGroup:海外向け日本商品購入サービス「ZENMARKET」

「Neokyo」は海外在住の顧客の代わりに「メルカリ」の商品を購入し、海外まで届けるサービス。

FROM JAPANは「One Map by FROM JAPAN」のWebサイト内に「メルカリ」の海外向け専用ページを開設。海外発送手続きのほか、英語・中国語を含めた10言語での顧客サポートにも対応する。

「doorzo(任意門)」とのシステム連携では、「メルカリ」で出品されている商品を、中国語での検索・商品の閲覧、海外からの購入に対応する。顧客は、中国で主流の決済方法「Alipay」「WeChat Pay」を利用することもできるという。

ZenGroupは、「ZenMarket」を通してZenMarket、世界中のどこからでもさまざまな言語と通貨で「メルカリ」を閲覧・商品購入ができるようにする。「ZenMarket」のホームページ内で「メルカリ」の商品詳細やリストを表示できるため、顧客はサイト間を行き来する必要がなく、シームレスに買い物できるという。

円安が追い風に。越境EC領域は堅調に成長

メルカリの連結売上高は約1470億円(2021年7月ー2022年6月期)。「メルカリ」の月間利用者数は現在2070万人超。2022年は円安・ドル高も追い風となり、「メルカリ」における海外利用者数は約1.4倍に増加(2021年11月と2022年11月時点の比較)。越境EC領域は堅調に推移したという。

メルカリは国内市場におけるシェア拡大のほか、将来的には「新たな価値を生み出す世界的なマーケットプレイスを創る」ことを掲げている。

「メルカリ」の売上高は1470億円超となっている(画像はメルカリの報道資料から編集部が抜粋)
連結売上高は1470億円超
グローバル市場でのシェア拡大をめざす(画像はメルカリの202222年6月期通期決算説明資料から編集部がキャプチャ)
グローバル市場でのシェア拡大をめざす(画像はメルカリの2022年6月期通期決算説明資料から編集部がキャプチャ)

今期(2023年6月期)の事業方針としては、中長期的なプランとして、外部パートナーとの連携の加速をあげている。

メルカリは外部パートナーとの連携に力を入れている(画像はメルカリの2022年6月期通期決算説明資料から編集部がキャプチャ)
メルカリは外部パートナーとの連携に力を入れている(画像はメルカリの2022年6月期通期決算説明資料から編集部がキャプチャ)

メルカリが運営するフリマアプリ「メルカリ」は2019年、BEENOSの完全子会社が運営する越境ECサポートの代理購入サービス「Buyee(バイイー)」との連携で越境ECを開始している。

高野 真維

【値上げ調査】コスト上昇を企業が負担した割合は60%。4月に値上げ予定の小売業は6割

3 years 7ヶ月 ago

帝国データバンクが2022年12月に実施した価格転嫁に関する調査によると、自社の商品・サービスのコスト上昇に対して、企業の販売価格への転嫁割合を示す「価格転嫁率」は39.9%となった。企業負担は60.1%。

帝国データバンクが2022年12月に実施した価格転嫁に関する調査 「価格転嫁率」について
「価格転嫁率」について

商品・サービスを価格転嫁できた理由を聞いたところ、コスト上昇の程度や採算ラインなど「原価を示した価格交渉」が45.1%で最多(複数回答、以下同)。

「取引先への価格改定の通知」(28.7%)「業界全体における理解の進展(25.8%)「日頃から発注者へのコストに影響しそうな情報共有」(24.2%)「業界全体における価格調整」(13.9%)が続いた。

帝国データバンクが2022年12月に実施した価格転嫁に関する調査 価格転嫁ができた理由(複数回答)
価格転嫁ができた理由(複数回答)

業界別では、「製造」で「原価を示した価格交渉」が63.7%と他の業界より高い。「小売」では原価を示した価格交渉は難しく、2割程度にとどまっている。

小売業では、「取引先への価格改定の通知」が26.7%、「原価を示した科化交渉」が21.1%、「業界全体における価格調整」が21.1%などとなった。

帝国データバンクが2022年12月に実施した価格転嫁に関する調査 価格転嫁ができた理由(主な業界別)
価格転嫁ができた理由(主な業界別)

2023年における自社の商品・サービスの値上げ予定(実績含む)を聞いたところ、多くの企業の年度始めである「4月」が42.8%で最高となった。

次いで、「1月」(28.1%)「5月」(26.5%)「3月」(20.6%)「2月」(20.2%)が2割台で続いた。2023年通年でみると、1月~5月に値上げが集中している。

帝国データバンクが2022年12月に実施した価格転嫁に関する調査 2023年の値上げ予定(実績含む)
2023年の値上げ予定(実績含む)

業界別にみると、「製造」「卸売」「小売」はいずれも「4月」が最高。「小売」においては、「4月」の値上げが6割を超えている。

帝国データバンクが2022年12月に実施した価格転嫁に関する調査 2023年の値上げ予定(主な業界別)
2023年の値上げ予定(主な業界別)

ただし、調査時点での値上げ動向のため、先行き不透明感が強まるなか、今後さらに値上げが行われる可能性もある。

石居 岳

ロイヤル顧客育成の鍵は「ファンコミュニティ」。顧客と長期的な関係を築いてLTVを最大化するコツを、ロイヤル顧客プラットフォーム「coorum」のAsobicaが解説

3 years 7ヶ月 ago
LTVの向上には顧客と長期的に深く交流できるファンコミュニティが重要な役割を果たす。簡単にオンライン上でファンコミュニティサイトを立ち上げて運用できる「coorum(コーラム)」の利用が広がっている
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マーケティング支援を手がけるAsobica(アソビカ)が提供するのが、ノーコードでファンコミュニティサイトの開設・運用ができるロイヤル顧客プラットフォーム「coorum(コーラム)」。オンライン上に企業と顧客、あるいは顧客同士がつながって交流できる場を設け、ロイヤル顧客の育成や顧客データの分析などができるようになるプラットフォームだ。

Asobicaセールス部マネージャーでファンコミュニケーション研究室室長の佐藤頌太氏が、ロイヤル顧客の育成方法や「coorum」の特徴などについて解説する。

Asobica 佐藤頌太氏
Asobicaセールス部マネージャー
ファンコミュニケーション研究室室長 佐藤頌太氏

大事なのは顧客との関係性の強化

ロイヤル顧客の育成がトレンドになっている。要因としては、外部環境の変化に左右されず、安定した売り上げが見込めることが大きい。

たとえば、コロナ禍では飲食店やアパレルショップなどの来店客が激減し、新規顧客の獲得が難しくなりライト層が離反した。一方で「その店が好き」という層は一定数存在する。コントロールできない外部要因に対して、そうしたファン層、つまりロイヤル顧客に継続利用してもらうことが大事になる。

逆に、「おうち時間」を充実させるアイテムを提供している企業はコロナ禍で一時的に売り上げを伸ばしたが、そのうち顧客が減少傾向になる可能性も考えられる。その際に離反を軽減するには、顧客との関係性を強化してロイヤル顧客に育成できるかどうかが鍵になる。

ロイヤル顧客の育成がトレンドになっている背景
ロイヤル顧客の育成がトレンドになっている背景

外部環境の変化を考慮に入れなくても、2割の顧客が8割の売り上げを生んでいる、いわゆる「パレートの法則」のような企業においても、その2割の優良顧客やファンを大事にするのは当然だろう。そして残り8割の顧客に対しても優良顧客へと引き上げることができれば、売り上げの底上げにつながる。

また「1:5の法則」のように、新規顧客獲得には既存顧客の5倍のコストがかかるということを考えても、顧客との関係強化によって、安定した売り上げ基盤を構築することはおろそかにできない。

別の視点で考えると、人口減少が続く日本では中長期的に新規顧客の獲得効率が悪くなっていく。そこで既存顧客のデータを活用して顧客ごとの売上単価、つまりLTV(顧客生涯価値)を高めていく必要がある。OEMの発達もあって商品だけで競争するのは限界がある。そこにおいても顧客との関係性というのは重要になるだろう。

商品の機能だけではなく、情緒的な価値、関係性の部分で選ばれるようなサービスを作っていくことが、マーケティングの流れとして必要になっている。(佐藤氏)

LTV向上のためのアプローチとは?

そうしたなかで、顧客のロイヤリティを高め、LTVを向上させるには何をすればよいだろうか? 佐藤氏によると、3つのアプローチがあるという。

  1. クーポンなどのキャンペーンを実施する
  2. サービスの情報を確実に届ける
  3. ブランドロイヤリティを向上させる

1つ目のキャンペーンは短期的な成果が出やすい施策となる。2つ目の情報については、魅力や新商品情報を伝えることで購買につながる可能性が高まる。

佐藤氏が最も重要だと位置付けるのは3つ目のブランドロイヤリティの向上だ。サービスやブランドの情緒的価値を醸成し、ロイヤル顧客に育てるという発想だ。

LTV向上の3つのアプローチ
LTV向上の3つのアプローチ

クーポンやキャンペーンを活用した売り上げと、ファンの自発的な購入による売り上げを比べると、同じ金額であっても前者を継続するにはクーポンやキャンペーンを続ける必要があり、もちろん一定のコストが発生する。

一方、ロイヤリティが引き上がって購買したものであれば、次回も自発的に情報を収集して購入してくれる可能性が高く、安定した売り上げにつながりやすいと言えるだろう。

ブランドロイヤリティを高めると安定した売り上げにつながる
ブランドロイヤリティを高めると安定した売り上げにつながる

ロイヤル顧客を増やすには何が必要か?

ロイヤル顧客を抱えるには何が必要になるだろうか? 佐藤氏は「ファン育成をめざしたコミュニケーション」だという。現在、日本人が1日に得る情報は、江戸時代1年分の情報量と同じだと言われている。そんな情報の洪水のなかにあって、企業は顧客に対して一方的に情報を発信するのではなく、参加型や交流型のように双方向なやり取りが求められる。

また、ファンを作るには共感、信頼、愛着を醸成していくことも大事。具体的には、ユーザーがSNSに発信した際にその企業やブランドの公式アカウントからお礼のメッセージが届けば、そのユーザーは「大事にしてくれている」と感じる。あるいは、他のユーザーとともに製品やサービスについて「それわかる!」と共感し合いながら盛り上がり、愛着が生まれていくこともある。

つまり、ユーザーと企業のつながりだけでなく、ユーザーと企業(やブランド)、そして他のユーザーを合わせた3者による交流もファンを作る上では非常に有効となる。

ファンを作るコミュニケーションのポイント
ファンを作るコミュニケーションのポイント

ファンを育成するための継続的な深いコミュニケーションを行うには、そのための顧客接点が必要になる。そこですぐに浮かぶ接点はSNSだ。しかし、佐藤氏はSNSについて次のように指摘する。

SNSは拡散性が高い分、深いコミュニケーションが取りづらいという特性がある。その意味では浅いコミュニケーションの場と位置付けられる。(佐藤氏)

SNS以外でメーカーなどがファンを作るために行っている施策に、工場見学やファンミーティングといったオフラインイベントがある。これはコストがかかり頻繁に実施できるものではないが、深いコミュニケーションを取ることは可能になる。ただ、単発の取り組みで終わってしまう傾向がある。

期間と深度で顧客接点を分類したグラフ
期間と深度で顧客接点を分類したグラフ

佐藤氏は、上のグラフの右下にあるような、長期的で顧客と深く狭く接することができる顧客接点作りが必要だという。

そこでキーワードとなるのが「ファンコミュニティ」だ。顧客との関係性を強化できるような専用の場として、ファンコミュニティへの注目やニーズは高まっている。実際、Asobicaにもファンコミュニティ制作への依頼や相談が企業から寄せられるケースが増えているようだ。

そもそもファンコミュニティとは何か?

昨今注目されている顧客接点としてのファンコミュニティだが、そもそもどういったものだろう? 佐藤氏の説明によるとこうだ。

ファンコミュニティというのは基本的にクローズドな環境で、価値観の一致が起こりやすいのが特徴。(佐藤氏)

つまり、同じ価値観の人同士が閉じた環境に集まることで深いコミュニケーションが生まれていくというのが、ファンコミュニティが持つ特性というわけだ。

同じ価値観を持つ人が集うことでコミュニケーションが生まれる
同じ価値観を持つ人が集うことでコミュニケーションが生まれる

企業と顧客、あるいは顧客同士が集まって交流する場をファンコミュニティとした場合、同じ価値観のなかでサービスに対するお薦めの活用法やレビューが積極的に発信されるため、VOC(顧客の声)やUGC(ユーザーが作るコンテンツ)がどんどん溜まっていく。

そうして集まった声をプロダクトやサービスの改善、開発に生かせば、調査費を削減できる。あるいは、SNSと連携して蓄積したコンテンツを拡散することも可能だろう。プロモーションに絡めれば、VOCをもとに顧客のニーズを分析してプロモーションの設計ができる。このようにファンコミュニティを軸にしてさまざまな展開につなげることが可能となる。

先述の通りSNSは拡散性が高い分、深いコミュニケーションが取りづらい。一方のファンコミュニティは拡散性がまったくないものの、内部で価値観が一致するので深いコミュニケーションが取れる。この両者の強みをうまく活用すれば、効果的なマーケティングを仕掛けることができる。

SNSとファンコミュニティの違い
SNSとファンコミュニティの違い

たとえばファンコミュニティのなかでコンテンツを増やしていき、SNSに流していく。それを見た新たな顧客が「そんな面白い企画をやっているならファンコミュニティに入りたい」とファンコミュニティに参加する。このようにしてファンコミュニティのつながりが広がっていく。そこでの交流を通じてロイヤリティを高め、さらにコンテンツを作って拡散する。こうした循環型のマーケティングもファンコミュニティによって可能になる。

ファンコミュニティとSNSとの連動
ファンコミュニティとSNSとの連動

ファンコミュニティ施策を強化することで得られる3つの成果

ビジネスにおいてさまざまな可能性を持つファンコミュニティだが、改めてそこから得られる成果を整理してみると、次の3つの項目があげられる。

成果①「LTV」

継続的な深い交流の場があることで、顧客のロイヤリティの引き上げにつながる。ひいては顧客単価、つまりLTV向上に寄与する。

成果②「VOC」

顧客の声を収集してマーケティングに活用できる。費用が高くて調査ができない企業も、ファンコミュニティがそれを代替する。

成果③「UGC」

多くのUGCを生み出して、SNSと連動させて拡散することで、新規顧客の獲得につながっていく。

ファンコミュニティで得られる3つの成果
ファンコミュニティで得られる3つの成果

Asobicaが提供する「coorum」の4つの特徴

ファンコミュニティ施策を実行する上で、オンライン上で企業と顧客、あるいは顧客同士のコミュニケーションを作っていくことが必要になる。その際にWebサイトを立ち上げたり、企画を考えたりといった作業をワンストップで解決できるのが、Asobicaが提供する「coorum」だ。

「coorum」は江崎グリコのポッキーやカインズのDIYのファンコミュニティなどで導入されている。「coorum」には、大きく4つの特徴がある。

特徴① ノーコードで簡単にオンラインファンコミュニティが作成できる

ノーコードでファンコミュニティサイトを作れるため、立ち上げやその後の運用も含め、簡単な操作で素早くPDCAを回すことができる。簡単なUI・UXでカスタマイズできるため、担当者は月ごとの新しい企画などにも柔軟に対応できる。

ノーコードのため簡単にカスタマイズできる
ノーコードのため簡単にカスタマイズできる

特徴② ファンコミュニティに必要な機能を標準装備

「coorum」にはさまざまなフォーマットがあり、Instagramのように画像を投稿したり、Twitterのようにテキストベースで交流したり投票したりできる。貯めたポイントをクーポンに切り替えるといった機能も搭載している。

目的に合わせたさまざまなフォーマットを用意
目的に合わせたさまざまなフォーマットを用意

特徴③ ファンコミュニティやユーザーの分析機能

「coorum」は分析が強いのも特徴。誰が・いつ・どこで・何をしたかというデータが取得でき、外部のECやCRMシステムなどとも連携できる。そのため、ファンコミュニティ内のどのコミュニケーションによって売り上げが伸びたかといった分析も可能になる。

ECの顧客基盤との連携も可能
ECの顧客基盤との連携も可能

特徴④ ファンコミュニティの活性化をサポート

ファンコミュニティを立ち上げた後に、その場を活性化させて盛り上げることも大事。そのために必要な仕掛けや施策などの運営については、Asobicaのサポートチームが支援する。

サポートチームが運営を支援
サポートチームが運営を支援

江崎グリコのポッキーの導入事例

「coorum」の導入先として、江崎グリコによるポッキーのファンコミュニティコミュニティ「ポキトモ」がある。ポッキーを好きな人びとが集まって交流したり、ポッキーの担当者と会話したりできる場だ。

「ポキトモ」
ポッキー好きが集うファンコミュニティ「ポキトモ」

ポキトモでは、ポッキーの担当者がTipsや素朴な疑問、ファンに聞いてみたいことなどを発信して、顧客の声を収集。また、ファン同士のコミュニケーションを活性化させるねらいで、「どのポッキーが好き?」といった具合でブランド側からお題を出して場を盛り上げている。

また、オフラインのイベントやキャンペーンの情報もファンコミュニティ内にストックしておき、参加できなかった人も共有できるようにしている。

ファンコミュニティを通じて、欲しい商品を質問し、その解答を商品開発や改善のヒントにつなげるといった取り組みも行っている。ファンコミュニティに参加しているのは、ロイヤル顧客が大半であることから、問いかけに対する回答もたくさん寄せられる。

非常に有益な声を多く集められるというのは大きな強み。その意味では、「ポキトモ」というファンコミュニティが、マーケティング施策において大事な役割を担っていると感じている。(佐藤氏)

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イケア・ジャパンが実践する、顧客体験を向上させるオムニチャネル戦略とは?【全13講演のECイベント見どころ】

3 years 7ヶ月 ago
イケア・ジャパンのオムニチャネル戦略など、ECのサクセスストーリーを一挙公開! 全13講演すべて無料で視聴できるECイベント「ネットショップ担当者フォーラム 2023 冬」を2月21日(火)に開催

2月21日(火)開催の「ネットショップ担当者フォーラム 2023 冬~ECサクセスストーリー大集合~」では、イケア・ジャパン、ファンケル、花王、アダストリア、味の素、ロート製薬など、通販・EC業界で大きな存在感をもつ有名企業が登壇。

「イケア・ジャパンが実践する顧客体験を向上させるオムニチャネル戦略」「アダストリアが語るメタバース事業とビジネスの可能性」「味の素、ロート製薬、花王が語るメーカーECの壁と乗り越え方」などのテーマについて、企業の責任者などが講演します。13講演すべて「無料」で視聴できます。

まだお申し込みをしていない方のために、13講演のなかから編集部おすすめの講演の見どころをご紹介します。

ネットショップ担当者フォーラム 2023冬

見どころ② イケア・ジャパンが実践する顧客体験を向上させるオムニチャネル戦略
11:00~11:45 KB-1 オープニング基調講演

イケア・ジャパンは、EC強化とオムニチャネル化を加速しています。シティショップ、イケアストア、ECサイト、アプリなどタッチポイントが拡充するなか、チャネル間をシームレスにつなぐために「より良い体験を」「拡張・さらに体験を広げる」「補う・特定のチャネルでは提供できないものを提供する」というイメージを定義。2020年4月にローンチしたスマートフォン用アプリ「IKEAアプリ」を軸に、販売スタッフも巻き込んだ顧客満足度向上の取り組みを紹介します。

イケア・ジャパン株式会社 カントリーデジタルマネジャー 野崎 智子 氏
イケア・ジャパン株式会社 カントリーデジタルマネジャー 野崎 智子 氏
1999年にヒューレットパッカード社に入社。その後、複数の外資系企業にてデジタル化を進め、2007年にイケア・ジャパンに入社。2019年よりカントリーデジタルマネジャー
「IKEA公式オンラインストア」より(画像は編集部がキャプチャ)
「IKEA公式オンラインストア」より(画像は編集部がキャプチャ)
ネットショップ担当者フォーラム 2023冬

「ネッ担 Meetup vol.3」(オンライン懇親会)を開催!

2月21日(火)18:30~20:30に、先着100人限定で、登壇者や参加者と情報交換ができるオンライン懇親会を実施。参加賞や豪華賞品(家電製品、化粧品セット、食品など)が当たるプレゼント抽選会も開催します!

ネットショップ担当者フォーラム2023冬 ネッ担Meetup オンライン懇親会

明日はまた別のオススメ講演をお伝えします!

ネットショップ担当者フォーラム編集部

ヤフーは「楽天市場」「Amazon」よりも売上を伸ばしやすい⁉ 専門コンサルが伝授する「Yahoo!ショッピング」攻略法 | 竹内謙礼の一筆啓上

3 years 7ヶ月 ago
「Yahoo!ショッピング」を専門にコンサルティングサービスを提供するアルドの佐藤英介氏の著書を踏まえながら、「Yahoo!ショッピング」の攻略法を解説(連載第25回)

「楽天市場」「Amazon.co.jp」に次ぐ流通規模の「Yahoo!ショッピング」。他のモールに比べて具体的に公開されている攻略法が多くないせいか、本腰を入れて運営しているネットショップが少ないのが現状である。

そのようななか、「Yahoo!ショッピング」を専門にコンサルティングサービスを提供するアルドの佐藤英介氏が、1月に『Yahoo!ショッピング完全攻略ガイド』(技術評論社)を刊行。本書では佐藤氏の抱負なコンサルティング経験をもとに、「Yahoo!ショッピング」の攻略法をわかりやすく解説している。

今回、佐藤氏にインタビュー取材を行い、「Yahoo!ショッピング」の運営ノウハウについて語ってもらった。

佐藤氏が執筆した「Yahoo!ショッピング完全攻略ガイド」(技術評論社)
佐藤氏が執筆した『Yahoo!ショッピング完全攻略ガイド』(技術評論社)

「Yahoo!ショッピング」のほうが売り上げを伸ばしやすい⁉

――「楽天市場」やAmazonと比べて、「Yahoo!ショッピング」に力を入れているネットショップは少ないのが現状です。

佐藤氏:「Yahoo!ショッピング」の規模感に気づいていない人が多いからだと思います。正式な数字は公表されていませんが、「楽天市場」とAmazonの総流通額がそれぞれ4兆円ぐらい。対して「Yahoo!ショッピング」は1兆円ほどあります。

それを「たった4分の1」と捉えるのか、それとも「4分の1もあるんだ」と捉えるかが、「Yahoo!ショッピング」への本気度の差になってくると思います。

――他のモールと同様、「Yahoo!ショッピング」も店舗同士の競争が激しいのでしょうか。

佐藤氏:「Yahoo!ショッピング」は公称で約100万店舗ありますが、実質、稼働しているのはそのうちの約10万店舗と言われています。本気で取り組んでいるネットショップはさらに絞られてくるので、おそらく「楽天市場」やAmazonよりは競争は緩い状況だと思います。

――つまり、本気で運営している「楽天市場」の約5万5000店舗と、中途半端に運営している「Yahoo!ショッピング」の10万店舗の、どちらでネットショップを運営するかということですね。

佐藤氏:商材にもよりますが、「楽天市場」よりも「Yahoo!ショッピング」の方が、売り上げが伸ばしやすい事例は多いです。他のモールに比べて攻略するノウハウがシンプルな点も、お勧めの理由の1つだったりします。

「Yahoo!ショッピング」を専門にコンサルティングサービスを提供するアルドの佐藤英介氏
「Yahoo!ショッピング」を専門にコンサルティングサービスを提供するアルドの佐藤英介氏

輸入販売企業が「Yahoo!ショッピング」でモール運営を学ぶ例も

――「Yahoo!ショッピング」にはどのような運営スタイルの店舗が多いのでしょうか。

佐藤氏:大きく分けて2つあります。1つは「楽天市場」をメインにして、「Yahoo!ショッピング」を片手間で運営している店舗。もう1つが、中国からの輸入販売の会社で、Amazonの次の市場として、「Yahoo!ショッピング」に出店しているケースです

――輸入業者は「楽天市場」ではなく、「Yahoo!ショッピング」に移行していくんですね。

佐藤氏:「楽天市場」は思いのほかランニングコストがかかりますからね。「Yahoo!ショッピング」を挟んでモール運営の基礎を学んでから、「楽天市場」に行くケースが多いです。

“ちゃんとやれば”売り上げは伸びる! まずはキーワードの見直しを

――ネットショップの運営者からは「『Yahoo!ショッピング』の売り上げの伸ばし方がよくわからない」という声をよく聞きます。

佐藤氏:「わからない」というよりも、「手が回らない」というのが実情ではないでしょうか。「楽天市場」をメインにしている店舗は、どうしても「Yahoo!ショッピング」の運営は後回しになってしまいますし、Amazonで成功した中国輸入の人たちも、モールの運営方法の経験がないから、「Yahoo!ショッピング」の運営が雑になってしまいます。ちゃんと手を加えれば、まだまだ売り上げを伸ばすチャンスはあると思います。

――まずは、どこから改善していけばいいでしょうか。

佐藤氏:キーワードの見直しです。「Yahoo!ショッピング」の売り上げの約8割は検索経由で売れています。他のモールと違い、検索対策が露骨に売り上げに影響するところがあるんです。

「キャッチコピー」の項目にキャッチコピーを書いてはいけない⁉

――どのようにキーワードを見直していけばいいのでしょうか。

佐藤氏:1つは検索対策そのものの改善です。たとえば「Yahoo!ショッピング」の商品登録の際、「キャッチコピー」の項目には、検索に引っ掛かりやすいキーワードを挿入するのが鉄則です。

しかし、多くのネットショップが「キャッチコピー」という言葉の通りに、その項目にセールストークを書き込んでしまい、検索キーワードとは無関係な言葉を挿入してしまうのです。

――たとえば?

佐藤氏:「今なら30%オフ! 送料無料!」とか。

――検索キーワードとは無関係ですね。

佐藤氏:これは確かに“キャッチコピー”ではあるのですが、検索に引っ掛かる言葉ではありません。

指針にすべきはSEO

――でも、このキャッチコピーが表示されることで、購入意欲をそそられるという一面もあるのではないでしょうか。

佐藤氏:「Yahoo!ショッピング」のアプリだと、そもそもこの「キャッチコピー」に入力した言葉は表示されないのです。さらにPCだと文字も小さいので、キャッチコピーとしての役割を果たしていません。

この項目は「検索対策のために必要なキーワードを挿入するところ」と割り切って、SEOを重視した言葉を入れる必要があります。

「キャッチコピー」の入力欄は「検索対策のために必要なキーワードを挿入するところ」と考える(画像は「Yahoo!ショッピング」から編集部がキャプチャして追加)
「キャッチコピー」の入力欄は「検索対策のために必要なキーワードを挿入するところ」と考える(画像は「Yahoo!ショッピング」から編集部がキャプチャして追加)

楽天市場やAmazonと差別化したワード選定が求められる理由とは

――他にもキーワードに関する改善策はありますか。

佐藤氏:「Yahoo!ショッピング」は調べられている言葉が独特なので、「楽天市場」やAmazonとは違うキーワードを選定する必要があります。

たとえば、「楽天市場」で「水着」と検索窓に入力すると、「水着 レディース」「水着 メンズ」と、直接、購入に結びつく候補キーワードが表示されます。

一方、「Yahoo!ショッピング」の検索窓に「水着」と入力すると、「水着 50代」「水着 40代」と、年代が候補キーワードとして表示されるようになります。

「Yahoo!ショッピング」では、たとえば「水着」と入力すると、年代が候補キーワードとして表示される(画像は「Yahoo!ショッピング」から編集部がキャプチャして追加)
「Yahoo!ショッピング」では、たとえば「水着」と入力すると、年代が候補キーワードとして表示される(画像は「Yahoo!ショッピング」から編集部がキャプチャして追加)

――物販の検索キーワードで『年代』を入れるなんて聞いたことがありません。非常に変わっていますね。

佐藤氏:他にもあります。たとえば、「楽天市場」で「肝臓」と検索すると、候補キーワードに「肝臓エキス」「肝臓サプリ」が上がってきますが、「Yahoo!ショッピング」だと「肝臓に良いお茶」「肝臓の数値が高い原因」と、文章化された候補キーワードが上がってきます。

――なぜ、そのような独特の候補キーワードになるのでしょうか。

佐藤氏:ポータルサイトの「Yahoo!」の影響を大きく受けるからです。

先ほどの事例でいえば、ユーザーが「50代で似合う水着って何だろう?」と、まずはポータルサイトのYahoo!で「水着 50代」で検索します。

その後、検索結果に「Yahoo!ショッピング」のサムネイルの写真が表示されて、「この水着かわいい!」と、そのまま「Yahoo!ショッピング」に入ってきてしまうので、結果、候補キーワードが「水着 50代」という、ちょっとクセのあるキーワードになってしまうんです。

まずは検索キーワードの掘り起こしを

――「楽天市場」やAmazonとは“別物”のキーワードと考えたほうが良さそうですね。

佐藤氏:まずはポータルサイトのYahoo!で検索してみて、どのような候補キーワードがあるのか調査してから、「Yahoo!ショッピング」の検索キーワードの掘り起こしを行ったほうがいいと思います。

もしかしたら、今まで予想もしていなかった穴場のキーワードが出てくるかもしれないですし、「楽天市場」やAmazonでは売れなかった商品が売れ始める可能性も十分にあると思います。

訴求力のあるページを作り出すための打ち手とは?

――ページの具体的な改善策はありますか。

佐藤氏:「Yahoo!ショッピング」はアプリのページが独特です。たとえば、「楽天市場」のスマホページだとスクロールしていけば画像コンテンツを見せることが可能ですが、「Yahoo!ショッピング」だと、ページで一旦、テキスト文を読ませたあとに、その下にある「すべて見る」をクリックさせなければ、画像コンテンツを見せることができません。

――画像で作られた訴求力のあるページを見せるためには、ワンクッション挟むことになるのですね。

佐藤氏:商品ページを作る際、テキストの説明文をしっかり作り込んで、「すべてを見る」をクリックしてもらうようにしなければいけません。あと、商品ページには20枚まで写真を挿入することができるので、できるだけ多くの写真や画像を入れて、商品の訴求力を上げていく必要があります。

――「楽天市場」で作った商品ページを、「Yahoo!ショッピング」で流用してもいいのでしょうか。

佐藤氏:問題ありません。ただ、先述したように流入してくる検索キーワードが「楽天市場」と違います。ページを流用した後、Yahoo!で検索キーワードを調査して、商品名やキャッチコピーなどの微調整を行う必要があります。

佐藤氏は「できるだけ多くの写真や画像を入れて、商品の訴求力を上げる必要がある」と提唱(画像は「Yahoo!ショッピング」から編集部がキャプチャして追加)
佐藤氏は「できるだけ多くの写真や画像を入れて、商品の訴求力を上げる必要がある」と提唱(画像は「Yahoo!ショッピング」から編集部がキャプチャして追加)

「Yahoo!ショッピング」で優位な広告とは?

――広告運用の改善点はありますか。

佐藤氏:広告は大きく分けてキーワード系の広告と、サムネイルなどの画像系の広告の2つがあります。「Yahoo!ショッピング」は検索経由の顧客が多いので、キーワード系の広告のほうが費用対効果はいいと思います。

――父の日やお歳暮などの画像系の広告はどうでしょうか。

佐藤氏:悪くありません。「楽天市場」と同じように売れてくれます。ただ、「楽天市場」の画像系の広告は費用対効果などのデータを測定することができるのですが、「Yahoo!ショッピング」の画像系の広告は、いまだにクリック数などの基本的な数値の測定しかできません。

しっかりした広告の効果測定ができないので、広告運用の実績が乏しい店舗は、「Yahoo!ショッピング」ではキーワード系の広告に投資したほうが戦略は組み立てやすいと思います。

ポイントは“売れる”キーワードをいかに見い出すか

――キーワード系の広告もたくさんあります。お勧めのものはありますか。

佐藤氏:「アイテムマッチ」と呼ばれる広告がお勧めです。Yahoo!の検索結果で上位表示されるものです。この広告枠が一番使い勝手が良く、高いレスポンスが取れると思います。

「アイテムマッチ広告」は高いレスポンスが期待できるという(画像は「Yahoo!ショッピング」から編集部がキャプチャして追加)
「アイテムマッチ広告」は高いレスポンスが期待できるという(画像は「Yahoo!ショッピング」から編集部がキャプチャして追加)

――運用のコツを教えて下さい。

佐藤氏:アイテムマッチの広告は、「キーワードの入札単価」×「売り上げ」×「Yahoo!ショッピング内のSEO」の指標で表示順位が決まります。つまり、できるだけ単価が安く、売れるキーワードを掘り起こして、検索の上位を確保していれば、必然的にアイテムマッチは費用対効果の高い広告として運用することが可能になります。

――すべては、売れるキーワードを見つけることにかかっているのですね。

佐藤氏:「Yahoo!ショッピング」内のSEOで上位が取れるのなら、その分、アイテムマッチの広告でも上位に表示されやすくなりますからね。

要は自分の店舗が、どのようなキーワードで売り上げを作っていくのか方向性さえ決まれば、非常にシンプルな方法でネットショップを運営することが可能になります。

広告投資は強気な費用感で!

――広告費は最初から強気に投資していったほうがいいのでしょうか。

佐藤氏:そのほうがいいと思います。少しずつ広告費を増やしていくやり方だと、費用対効果が分かりにくくなります。これは「Yahoo!ショッピング」に限った話ではなく、ネット広告は最初から大きな金額を投資したほうが、広告の質を掴みやすくなります。

日頃の検索順位のチェックは欠かさずに

――データの検証方法で改善すべき点はありますか。

佐藤氏:よほど売れている店舗でなければ、週に1回程度の検証で十分だと思います。アクセス数と売り上げを見た上で、あとはアイテムマッチの費用対効果をチェックするぐらいで問題ないと思います。

――そこまで神経質にデータを検証する必要はないんですね。

佐藤氏:ただ、「Yahoo!ショッピング」内の検索順位はマメにチェックしたほうがいいと思います。競合店舗が力を入れてきたり、商品が入れ替わったりして順位が変わると、それがアイテムマッチの費用対効果に直接影響を与えます。

検索順位の調査ツールは「Yahoo!ショッピング」には標準装備されていないので、うちの会社でわざわざ独自のツールを作りました。それだけ日頃の検索順位のチェックは必要だと思います。

売り上げが跳ねやすい日をうまく利用するために

――「Yahoo!ショッピング」は昨年の10月にPayPayモールと合併しました。それに合わせて、ポイント還元セールが「毎週日曜日」から「毎日」に変更されました。

佐藤氏:日曜日にセールを集中していた頃のほうが、月を通して売り上げが高かった印象があります。ただ、ポイントが還元される「5」のつく日と日曜日が重なった時は、大きく売り上げが跳ね上がっています。

佐藤氏は、「Yahoo!ショッピング」の売り上げを伸ばしやすいタイミングがあると指摘
佐藤氏は、「Yahoo!ショッピング」の売り上げを伸ばしやすいタイミングがあると指摘

――その特異日に売り上げを伸ばす方法はあるのですか。

佐藤氏:ポイント還元率を上げて「倍倍ストア」に申し込むのがお勧めです。PRオプションも設定しなくてはいけないので、手数料が多く取られますが、利益率が高く、リピートしてくれる商品であれば、思い切って5のつく日曜日にセールをぶつけてみるのも面白いと思います。

――「Yahoo!ショッピング」の売り上げを伸ばすためには、専属のスタッフは必要でしょうか。

佐藤氏:理想は専属スタッフがいたほうがいいと思います。最近はプロモーションパッケージに申し込むと、キーワードごとの売れ行きをはじめ、シェア率や成長率も分かるようになりました。専属のスタッフにまめに検索キーワードを調査してもらうようにすれば、さらに「Yahoo!ショッピング」の売り上げは伸びていくと思います。

――小規模なネットショップだと、なかなか専属の担当者がつけられないのが現状です。

佐藤氏:その場合は、「月に3日は『Yahoo!ショッピング』に集中する日」と決めて、限られた日数で運営に集中するやり方がいいと思います。毎日べたつきになるほどの仕事量はありませんから、担当制よりも取り組む日数で仕事量を振り分けたほうがいいと思います。

初心者は商品点数を絞った運用を

――初心者が「Yahoo!ショッピング」に取り組む際の注意点を教えて下さい。

佐藤氏:商品点数を広げないことです。広げ過ぎるとキーワードの調査も雑になって、広告やSEOの管理ができなくなります。キーワード探しが効率よくできるようになるまでは、商品点数を絞って運用したほうがいいと思います。

――他に「Yahoo!ショッピング」を運営する際の注意点はありますか。

佐藤氏:2日以内に商品が届く「優良配送」に対応しなければ、そもそも「Yahoo!ショッピング」内の検索で上位に表示させることができません。優良配送の対応は“マスト”と思って取り組んだほうがいいと思います。

検索で上位に表示させるためには「優良配送」の対応が欠かせない(画像は「Yahoo!ショッピング」から編集部がキャプチャして追加)
検索で上位に表示させるためには「優良配送」の対応が欠かせない(画像は「Yahoo!ショッピング」から編集部がキャプチャして追加)

週末だけ上位表示を勝ち取れる“裏技”とは

――出荷量が少ないネットショップだと、外部のロジスティクスのサービスが使えないので、優良配送の対応が難しくなりそうですね。

佐藤氏:優良配送の仕組みを逆手に取る方法もあります。たとえば、土日に配送を休んでいるネットショップが多いので、土日だけ優良配送に対応すれば、週末だけ「Yahoo!ショッピング」内の検索で上位表示されるようになって、売り上げを伸ばすことが可能になります。

――面白い裏技ですね。

佐藤氏:「Yahoo!ショッピング」は「楽天市場」やAmazonと比べてコロコロと売り方が変わります。いち早く情報を掴んで、いち早く変化ができるネットショップが勝ち残るロジックになっています。

私もTwitterを通じて「Yahoo!ショッピング」の運営ノウハウや最新の情報をタイムリーに発信しています。よろしければフォローしてもらえればと思います。

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竹内 謙礼
確認済み
1 時間 1 分 ago
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