ネットショップ担当者フォーラム

Instagram利用企業に聞いた「活用目的」「課題」「効果」「運用体制」「予算」など

3 years 11ヶ月 ago

テテマーチの研究チーム「サキダチラボ」は、「企業のInstagramの活用実態に関する調査」についてのアンケートを実施、その結果を発表した。

企業にInstagramを活用する目的を聞いたところ、最も多かったのは「新規顧客との接点づくり」が78.8%。「ブランディング」が71.5%、「ファンとのコミュニケーション」が55.5%、「売上の増加」50.7%と続いた。Instagramを通して消費者との関係構築を目的とする企業が多い。

テテマーチの研究チーム「サキダチラボ」は、「企業のInstagramの活用実態に関する調査」についてのアンケートを実施
Instagramを活用する目的

Instagramが自社のビジネスに貢献している実感については、次のような意見があがった。

  • フォロワーへアンケートを実施し、「Instagramを見て購入したことがある」が7〜8割
  • 立ち上げ初年度のECサイトの流入元でInstagramが最も大きい割合を占める
  • 製品に対しての顧客の感想‧意見を吸い上げられるようになった
  • Instagram経由で流入するユーザーはオーガニック検索経由よりもCVRが高い
  • 新しい消費者層との接点がアンバサダー企画によって生まれた
  • 月間2000万円ほどの売上のほぼすべてがInstagramきっかけで生まれている
  • リピート顧客が増え、ECサイトの売り上げが1.5倍になった

Instagramを運営する上での課題については、「ノウハウや知識が不足している」が64.2%で最多。で「データの分析や考察ができていない」「兼業状態でInstagramだけに集中できない」が54.4%で続いた。

また「人手が足りない」は43.1%、「時間がない」が33.6%となり約3社に1社が時間・人的リソースが不足していることがわかった。

テテマーチの研究チーム「サキダチラボ」は、「企業のInstagramの活用実態に関する調査」についてのアンケートを実施
Instagramを運営する上での課題

Instagramにかけられる月次の予算については、「5万円以上」は2020年3月の22.2%に対して2021年12月は43.5%に増加。「10万円以上」だと2020年3月は14.3%に対して2021年12月の調査では28.1%と増え、Instagramにかける予算は増加している。

テテマーチの研究チーム「サキダチラボ」は、「企業のInstagramの活用実態に関する調査」についてのアンケートを実施
Instagramにかけられる月次の予算

社内で「Instagramマーケティング」に関わる人数について聞いたところ、「5人以上」は、2020年3月の8.2%に対して2021年12月は17.7%。「3人以下」は2020年3月の82.9%に対して2021年12月は74.2%となった。

テテマーチの研究チーム「サキダチラボ」は、「企業のInstagramの活用実態に関する調査」についてのアンケートを実施
「Instagramマーケティング」に関わる人数

Instagramの運用にかけている1週間の時間について、事業会社では「2時間〜4時間」が25.1%、支援会社では「30分〜2時間」で30.5%が最も多かった。全体では「30分〜2時間」が24.8%で最多。また、全体の11.3%は「15時間以上」の時間をInstagramの運用に費やしていることがわかった。

テテマーチの研究チーム「サキダチラボ」は、「企業のInstagramの活用実態に関する調査」についてのアンケートを実施
Instagramの運用にかけている1週間の時間

調査概要

  • 調査対象:Instagram分析ツール「SINIS(サイニス)」を利用中の企業
  • 調査方法:インターネット調査
  • 調査期間:2021年12月21日〜2022年1月27日
  • 調査人数:274人
  • 調査エリア:全国
石居 岳
石居 岳

「ノウハウ」「リソース」「予算」なしでも、手軽にECサイトの買い物体験改善に着手できるプレイドの新サービス「Entry Series for EC」とは

3 years 11ヶ月 ago
「KARTE」のナレッジをパッケージ化した「Entry Series for EC」は、利用シーン別にサービスを切り分けて提供する。利用料金を大幅に抑え、導入や運用の手間を減らし、幅広いEC事業者のサイト体験改善をサポートする
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CXプラットフォーム「KARTE(カルテ)」のプレイドが提供を始めた、消費者とのタッチポイント(以下、シーン)ごとの改善施策をパッケージにした「Entry Series for EC」。ECサイト改善の「ノウハウ」「リソース」「予算」がない企業でも、手軽に改善施策に着手できるのが特徴だ。

プレイドが「KARTE」で蓄積してきた鉄板シナリオや必要な機能を切り出してパッケージ化し、リソースやノウハウの不足からECサイトにおける買い物体験の改善に着手できていないEC事業者向けに提供している。

初期設定や運用がセットでなんと月額1万円。第1弾としてカゴ落ち対策のシナリオを投入、販促施策やサイト内検索をアシストするパッケージも用意した。「Entry Series for EC」は多くのECサイトの買い物体験を手軽に改善できる救世主となるのか――。 写真◎吉田浩章

ECサイトにおける買い物体験の改善を阻む3つの課題を「Entry Series for EC」が解決

プレイドの「Entry Series for EC」は、多くのECサイトでの成功シナリオをシーン単位でインストールできるパッケージサービスで、ECサイト内の買い物体験改善をサポートする。

「Entry Series for EC」を開発した背景について、プレイドの清水博之氏(Customer Experience Designer)は、「ECサイトを運営する上で、集客については多くのソリューションがあります。一方、サイト内における買い物体験改善に関しては、リソース不足、ノウハウ不足、予算不足などさまざまな要因から着手することが難しいケースが多い」と指摘する。

プレイド Customer Experience Designer 清水博之氏
プレイド Customer Experience Designer 清水博之氏

プレイドによると、サイト改善を阻む3大要因は「ノウハウ」「リソース」「コスト」だという。

  • ノウハウ……未知の領域であり、リテラシーやノウハウを蓄積するのに時間がかかる
  • リソース……日々の業務で多忙なため、なかなか着手できない
  • コスト……いきなり大きな投資をするのが難しい

サイト内の実態を分析するのにリソースがかかったり、ノウハウが不足していたり、外部のベンダーにアウトソーシングすると多大なコストが発生したりするため、ECのサイト改善はなかなか着手しにくいという傾向があります。(清水氏)

こうした課題に対して、プレイドは「Entry Series for EC」で、次のように解決に導く。

  • ノウハウ……プレイドに任せるだけで多くの成功事例をベースにした業界標準のナレッジを適応できる
  • リソース……設定や運用、レポートなどの業務をプレイドが代行するため、リソース不要で導入・運用ができる
  • コスト……大きな予算を使う必要がなく、圧倒的な低コストで着手できる
ECサイトにおける3つの課題
「Entry Series for EC」でECサイトにおける3つの課題を解決する

「Entry Series for EC」はプレイドが提供する顧客体験プラットフォーム「KARTE」で実現できるシナリオをパッケージングしたのが最大の特徴。カゴ落ち、販促施策、サイト内検索といったシーンごとに、「KARTE」で蓄積してきた鉄板シナリオや必要な機能を提供するのだ。

「KARTE」のプラットフォーム上で「Entry Series for EC」は稼働する。そのため、「Entry Series for EC」で蓄積したユーザーデータは共通のプラットフォーム上に貯まるため、サービス内容を拡張して「KARTE」へスムーズに移行できる

つまり、シーン単位で課題解決を図りECサイトを徐々に改善させて、そのまま「KARTE」へシームレスに拡張できるのが「Entry Series for EC」の強みとなる。

さらに、圧倒的な低価格を実現しているのも「Entry Series for EC」の特徴だ。月額費用が1万円で、これに手数料として成果に応じて3%を徴収する。さらに複数のパッケージを使用しても月額費用は1万円のままという。このようにコスト面で導入のハードルを大きく下げている。

EC事業者の優先度に応じて自由に選択可能

ECサイトにおける課題やニーズ、シーンに合わせて「KARTE」の鉄板施策を活用できるのが「Entry Series for EC」の利点だ。

「Entry Series for EC」の特徴
「Entry Series for EC」の特徴

どのパッケージから使うかはEC事業者の優先度に応じて自由に選ぶことができる。まずはカゴ落ち対策をして、それが完了したら「商品を探す体験」を改善させるといった具合に、使うパッケージを増やしていくことも有効だろう。

これまで何から手を付ければ良いかわからなかった事業者でも「Entry Series for EC」で、1つずつパッケージを増やしていくことで、ECサイト全体の買い物体験が改善できます。(高山氏)

プレイドCustomer Success & Customer Experience Designer 高山晋氏
プレイドCustomer Success & Customer Experience Designer 高山 晋氏

「Entry Series for EC」を導入する際はタグを設置し、管理画面のセットアップを行う。その後A/Bテストや施策の改善などの運用となる。初期設定、運用ともにプレイドが代行する

なお、タグの設置にあたっては「Shopify」など「KARTE」に対応しているプラットフォームであれば専用のタグを開発しているため、初期設定から利用開始まで素早く実施できる

初期設定・運用はプレイドが行う。リソースは不要
初期設定・運用はプレイドが行う

「ノウハウ」「リソース」「コスト」といった3つの課題を解消する「Entry Series for EC」は、顧客体験改善に向けた第一歩を踏み出すには最適なサービスと言えるだろう。実際に各パッケージを導入し、サイト改善が順調に進むようであれば、「KARTE」に切り替えるという選択も有効になる。

プレイドでは今後、「Entry Series for EC」で展開するパッケージサービスの種類を増やしていく。まずは「低コストで」「リソースをかけずに」ECサイト内の買い物体験の改善を試してみたい企業は、「Entry Series for EC」をぜひ利用してみてはいかがだろうか。

カゴ落ちに対して最適な解決策を提示する「Cart Package」

「Entry Series for EC」はシーン別に複数のパッケージサービスを提供している。パッケージの第1弾としてローンチしたのが「Cart Package」だ。「KARTE」でこれまで培ってきたカゴ落ち対策のナレッジをすべて詰め込み、カート体験の向上に特化したサービスとなる。

「Cart Package」
「KARTE」のナレッジを詰め込んだ「Cart Package」を提供

通常のカゴ落ち対策は、カゴ落ちした人に一定時間が経過してからリマインドメールを送るというものが一般的です。これに加えて、カゴ落ちする理由に合わせてWeb接客を組み合わせることで顧客体験は向上します。

カゴ落ちの理由は本当にさまざまで、その理由をちゃんと把握して、最適な解決策を提示することが顧客体験を向上させるには大切だと思います。「Cart Package」はそうした解決に導きます。(高山氏)

プレイドの調査では平均のカゴ落ち率は70%にのぼる
プレイドの調査では平均のカゴ落ち率は70%にのぼる

「Cart Package」はカゴ落ちの理由を解析し、その理由に合わせてポップアップや、FAQ、サイト書き換え、カゴ落ちメールなど20種類を超えるあらゆる施策を使い分けている。

こうしたWeb接客を行うことで、あらゆる理由によるカゴ落ちを防ぐことが可能になる。そして、そのほとんどの施策においてパフォーマンスが向上する結果が出ているという。

ユーザーに合わせて最適な解決策を打てる「Cart Package」
「Cart Package」ではそのユーザーに合わせて最適な解決策を打つ

「PAL CLOSET」ではカゴ落ち率が10ポイント改善

アパレルを手がけるパルのECサイト「PAL CLOSET(パルクローゼット)」では、「Cart Package」を導入する前のカゴ落ち率が約80%だったのに対して、導入後のカゴ落ち率は約70%となった。「Cart Package」によってカゴ落ち率が10ポイントと大幅に改善した。

アパレル、化粧品、食品など別のECサイトの事例でも「Cart Package」で施策を実施したところ、施策の数に比例してサイトのコンバージョン率も上昇傾向が見られたという。

パッケージを入れて終わりではなく、適切に効果を出し続けるためにユーザーセグメントを見直したり、クリエイティブを改善したりといったことを行います。そうした運用改善によってコンバージョン率などの数値が上がっていきます。(高山氏)

このようにカゴ落ちを防ぎ売り上げを改善する「Cart Package」だが、サイトを運用するスタッフの負荷が削減できる点も評価されているという。

「Cart Package」を運用する上で、実際にEC事業者側に求められる作業はほとんどない。「こちらでセットアップしたクリエイティブをチェックしてもらうくらいです。管理画面の使い方を覚えたり、特別なスキルも必要ないです。それでECのベストプラクティスをサイトに実装できます」(高山氏)という。導入後の推移はレポートで確認できるため、事業者側の工数はかなり少ないようだ。

販促施策や検索改善ができるパッケージも

「Entry Series for EC」で展開するパッケージサービスとして「Cart Package」以外に、2つのパッケージを紹介する。それが「キャンペーンブースト」と「サーチアシスト」だ。

効果的に販促施策を実施する「キャンペーンブースト」

「キャンペーンブースト」は「KARTE」で利用されてきたキャンペーン、クーポン、タイムセールなどの販促企画に特化した鉄板施策のナレッジをまとめたもの。「販促を行っているけども売り上げが伸びない」「ターゲット層に認知されていない」「工数はかけたけど売り上げにつながらない」といったEC事業者の悩みを解決する。

「キャンペーンブースト」は、販促施策を企業のECサイトにインストールすることが可能。すぐにサイト上に実装され、販促施策を打つことができるという。EC事業者側は施策の設計は不要で、運用面でリソースを割く必要もない

プレイドによると、トップページに来訪したユーザー全員にポップアップで実施中のキャンペーンを訴求する場合、そのキャンペーンに興味がないユーザーにも表示されることで直帰率が高まることも起こり得るという。

サイト来訪後の直帰率や離脱率が高くなりがちで、機会損失が起こって非常にもったいないです」と高山氏。「キャンペーンブースト」では「KARTE」のナレッジを利用することで、ユーザーごとに適切な販促施策を打ち出し、ECサイトでのキャンペーンの効果を最大化できる。

検索体験を向上させる「サーチアシスト」

「サーチアシスト」は、ユーザーの検索体験を改善していくためのパッケージサービス。ECサイトで商品が探しにくかったり、求めているイメージの商品に出会えなかったりすると、サイトを離脱してしまい機会損失になる。検索体験の向上は、求めている商品を見つけてほしい企業側と、自分がほしい商品を探しているユーザー側、双方が求めているものだ。

そうした課題に対して、「サーチアシスト」では、検索する前と検索結果において「KARTE」の鉄板施策を活用して検索体験を最適化する。たとえば、検索の前にトレンドのキーワードを表示し、選択したキーワードに沿った商品結果一覧を並べる。

検索結果でも、ヒットが0件だと、ユーザーの離脱リスクが高まるため、関連商品のレコメンドを表示したり、ヒットしやすい検索ワードを紹介したりといったWeb接客によって離脱を防ぐ

「Entry Series for EC」のパッケージ機能の一覧はこちら
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米国のD2Cスタートアップ企業に学ぶロイヤリティ向上戦略 | 海外のEC事情・戦略・マーケティング情報ウォッチ

3 years 11ヶ月 ago
携帯用ミキサーを数百万台販売したスタートアップ 「BlendJet」

携帯用ミキサーのブランド「BlendJet」は、消費者を自社で手がけるD2CのECサイトに誘導し、他の小売事業者が運営するWebサイトでの露出を制限しています。Amazonでの販売も行っていません。そのため、チェックアウトに関する顧客調査において、ダイレクトで貴重な情報を豊富に提供しています。

起業のきっかけはケガ

BlendJetのライアン・パンピリオン共同設立者兼CEOによると、最初は7000台からスタートした携帯用ブレンダーは、いまや3秒に1台が売れる大ヒット商品に。販売台数は数百万台に膨れあがっています。パンプリン氏はこう言います。

携帯用ブレンダーという商品の特性上、我々のターゲット層はかなり広く、口がある人なら誰でも顧客になってもらえます

BlendJetは、顧客との長期的な関係を重視し、2021年売上高は前年比50%以上で成長しました。オンライン売上の3分の1はリピート顧客によるものです。消費者は追加のBlendJet、ジェットパック、アクセサリー、および他の小売業の製品を扱うBlendJet内のマーケットプレイスからアイテムを購入しています。

「2022年も同じレベルの成長が続くと予想しています」とパンプリン氏は言いますが、オンライン売上高の具体的な数字については言及しませんでした。

BlendJetは携帯用ミキサーを販売するブランドで、食事や運動後の飲み物に、果物や野菜を使った健康的なスムージーを加えたいと考えているミレニアル世代やZ世代にアピールしています。また、いつでもすぐに使えるJetPackブレンダーパックを使うと、外出先でも健康的な食事ができます。

パンプリン氏によると、BlendJetの魅力は、さまざまな支払い方法に対応したスムーズなショッピング体験にあると言います。ワンクリックのエクスプレスチェックアウト「Amazon Pay」と「PayPal」の2つのオプションを提供。また、クレジットカードや、後払い決済サービス「AfterPay(アフターペイ)」でも支払いできます。

Cryptocurrency(暗号通貨)ユーザーは、Coinbase(暗号通貨交換プラットフォームを運営する米国企業)を使って支払うことも可能。PayPalのスキームと同様、チェックアウト時にオプションを選択すると、Coinbase digital walletにログインし、支払いオプションとして選択するようリダイレクトされます。その後、消費者はBlendJet.comに戻り、購入を完了することができます。

また、顧客との長期的な関係を維持するために、他の小売業の製品を扱うBlendJet内の「マーケットプレイスセクション」で、断熱ブレンダースリーブなどのアクセサリー、スムージーの材料、レシピなども提供しています。

BlendJetを開発したきっかけは、パンプリン氏が事故で脳に損傷を負ったことでした。それ以来、健康と回復が彼の人生の焦点になり、スムージーによって健康的な食材をブレンドし、手軽で便利な食事ができることに気づきました。

ケガから回復したパンプリン氏は、友人で共同創業者であり、ワークアウト後に飲むシェイクの愛好家であるジョン・ゼン氏とともに、2018年にBlendJetを立ち上げました。

当時のガールフレンドで、現在は配偶者であるキャサリン・オマリー氏は、後にソーシャルメディアの商品ビデオのモデルとして、夫であるパンプリン氏のブランド立ち上げに協力しています。

BlendJetブランドの構築

最初に製造した7000台は3週間で完売、現在はBlendJet.comで年間100万台以上のブレンダーを販売しています。

また、Target、Walmart、Macy's、Kohls、Bed Bath and Beyond、CVS Pharmacyなど米国内の小売事業者や50以上のチェーン小売店で販売していますが、小売店を通じて販売する大半は店舗経由だとパンプリン氏は述べています。

現在は、米国、カナダ、メキシコ、オーストラリア、ヨーロッパ、中東、南アフリカを含む世界中の1万以上の店舗で同社のブレンダーを販売しているそうです。

アクセサリーの取り扱いを拡大したことで2018年以降、平均注文額(AOV)は年間10ドル近く増加しました。BlendJetのブレンダーは1つ約50ドルです。パンプリン氏はこう言います。

富裕層の顧客に加えて、BlendJetを買うために、Starbucksのコーヒーを数回我慢するかもしれない人達も我々のお客様です。

BlendJetは2019年、顧客がブレンダーを使用する際、食材と一緒に混ぜて使用できる「バラエティパック」を販売し、製品のカラーバリエーションを拡大しました。

2020年には、初代の5Wモデルに比べ、よりパワフルな150Wモデルで33%大型化した「BlendJet 2」の提供を開始。また、オンライン小売事業者がより長い保証を提供できるようにする技術プロバイダーであるExtendを通じて、延長保証の提供を開始しました。また、断熱スリーブとトートアクセサリー「JetSetter」と、次世代向けのブレンディングレシピブックも発売しています。

2021年には、6-JetPackプロテインスムージーを発売し、モデルカラーを追加。2022年は、新しい飲み口の蓋や瓶、プレミアムモデルのBlendJet 2を発売する予定です。

また、ソフトウェアを使って、すでにブランドを宣伝しているインフルエンサー、プレス、メディアを発見するインフルエンサーマーケティングプラットフォーム「Carro」を使い、Shopify上で、他の数十の小売事業者の製品を提供するBlendJetのマーケットプレイスを立ち上げました

マーケットプレイスは、Carroを通じて顧客に関連性の高いパッケージ商品を提供し、顧客にクロスセルを行っています。この方法で、物理的に在庫を持つことなく、BlendJetのブレンダーで使用できる製品を販売できます。Carroによると、BlendJetのマーケットプレイスと提携しているブランドは、Shopifyを通じてBlendJetの注文が自社サイトで購入されたかのように注文通知を受け取ることができるそうです。

BlendJetのマーケットプレイスには、Tenzo、Soylent、Orgainプロテインパウダー、LadyBoss Lean シェイクミックスなどのブランドが登録しています。

BlendJet.comに顧客を誘導する

パンプリン氏は、小売事業者がBlendJetを小売店舗とECサイトで販売したいと打診してきた場合、オンラインのトラフィックを他の小売事業者に奪われることついて慎重であると言います。

大手小売店での露出は貴重ですが、だからといってオンライン販売での支配力を手放すわけにはいかないとパンプリン氏は指摘。BlendJetはTargetやWalmartといった小売事業者の店頭で販売していますが、「これらのパートナーを通じたオンライン販売は、彼らの店頭での販売や当社のオンライン販売に比べれば小さい」そうです。

またBlendJetは検索広告において、別の小売事業者が商標であるBlendJetの名称を入札することを認めていません。商標入札は、ブランド入札とも呼ばれ、ブランドキーワードに検索広告をターゲティングする行為。これには、BlendJetのようなブランド名を含む検索が含まれます。パンプリン氏によると、BlendJetは“多額のソーシャル広告費”を投じて自社ブランドを構築してきたとのことです。

小売事業者はオムニチャネルを標榜していますが、我々のビジネスの大部分はオンラインD2Cです。小売事業者が私たちのところに来て、店舗もしくはオンラインでの販売を求める場合、私たちは店舗を選びます。全ての流通を我々が担当できないなら、オンラインは選びません。なぜなら、オンライン販売というパイの一部を奪われることになり、それをタダで渡すわけにはいかないからです。

もし、BlendJetがWalmartやTargetで販売されているなら、すべての店舗に置かれていることを確認する必要があります。というのも、近くの店舗で購入可能であることを我々が宣伝するのであれば、実際に在庫がある必要があるからです。ECサイトから他の店舗に消費者を誘導し、そこに商品がなく購入できない事態を避けたいのです。

Target.comやWalmart.comでは、BlendJetの在庫がある場所をリアルタイムで表示しています。また、BlendJet.comにアクセスし、別の小売事業者からBlendJetを購入できる場所を確認できるようにする予定です。

BlendJet.comを離れて馴染みのある有名小売店で購入する消費者もいると予想しての対策ですが、パンプリン氏は、人気の小売店経由でBlendJetブレンダーを販売することは、ブランドの貴重な信用につながると説明。この方向転換が、BlendJetのD2Cオンライン販売に悪影響を及ぼすとは考えていませんが、自社D2CのECサイト上でBlendJetロケーターが、消費者の購入先にどのような影響を与えるかには、関心を持っています。

マーケティング・コンサルティング会社 Belardi Wong 社の社長ポリー・ウォン 氏は、「他の小売事業者がBlendJetを販売できるようにすることは、多くのD2C小売事業者が限られた露出を競うなかで、目立つための1つの方法です」と言います。

D2Cブランドはすべての流通チャネルを活性化する必要がありますが、これは卸売パートナーシップを活用して、サードパーティブランドを扱う実店舗とオンライン小売店の両方で販売することも含まれます。

GoogleやFacebookでのデジタルマーケティングのコストが急騰し続ける中、ターゲットとなる消費者がどこで買い物をしていても、より多くのブランドを目にすることになると予想されます。

顧客アンケートで貴重な知見を得る

EnquireLabsが提供する購入後調査のソフトウェア導入で、BlendJetはチェックアウト後に顧客に「Thank You」アンケートを実施し、フィードバックを得ることができるようになりました。顧客がどのようにしてBlendJetを知ったか、どのような支払い方法を希望するかなどを質問し、顧客の35%がアンケートに答えています。パンプリン氏は言います。

私はこの調査データを何よりも信頼しています。我々にとって最も信頼できる情報源です。なぜなら、サイトでチェックアウトした実際の人々の回答だからです。

購入後の顧客アンケートでは、従来のブレンダーが月に3回以下の使用であったのに対し、BlendJetのブレンダーは1日に2回使用していることも明らかになっています。

これは非常に大きな違いであり、私たちにとって大きな喜びです。

調査結果によると、BlendJetの顧客は通常、携帯用ミキサーを使って1日1食を置き換えたり、補ったりしていると、パンプリン氏は言います。「最もよく置き換えられる食事は、マクドナルドのドライブスルーでの食事です」。

また、購入後調査キャンペーンによると、2021年第4四半期中にブレンドジェットを入手した回答者の70%がギフトとしてプレゼントされたそうです。パンプリン氏の考えでは、BlendJetでの買い物は1回限りで終わりません。顧客と長期的な関係を築きたいと思っています。

商品を一度だけ顧客に売って、それで関係が終わる、というような取引的な関係は望んでいないのです。

それが、BlendJetがAmazonで販売しない理由の1つだと言います。もしAmazonにBlendJetのストアがあれば、自社のD2CのECサイトよりも上位になる可能性が高いとパンプリン氏は指摘。もう1つの理由は、Amazonで販売されている模倣品に対抗する形で自社商品を販売したくないからです。

Amazonのようなマーケットプレイスで、我々の知的財産を侵害しようとする売り手と戦いたくないのです。私は、顧客との関係を大切にし、その生涯価値をどんどん高めていきたいのです。我々の顧客は何度も何度も足を運んでくれるので、生涯価値の上限はわかりません

後払いのテストと実装

2019年、BlendJetは数週間にわたって調査をし、顧客がどのような支払い方法を望んでいるかを調べました。チェックアウト時にどのようなBNPL(buy-now-pay-later/後払い決済)方式を希望するかを答えてもらったところ、AfterPayが上位を占めました

数週間の間に、396人の顧客が購入後アンケートに回答し、AfterPayを選択した人は13人名でした。PayPalは34票、Affirmは27票、Sezzleは12票、Zipは10票、Shopifyの分割払いオプションであるShop Payは3票と、他のBNPLオプションが続きました。

パンプリン氏は、AfterPayが小売業にとって魅力的だったのは、その名前が分かりやすかったこともあると言います。

AfterPayという名前を見れば、それが何を意味するのかがわかります。AffirmやSezzleの意味はわかりません。AfterPayは、直感的に何をするものかを伝えることで、高い導入率につながっているのです。

平均して、顧客は38%の確率でクレジットカードでの支払いを選択しています。PayPalが23%、次いで国際決済が17%を占めています。AfterPayは、決済の15%を占めています。

2019年にAfterPayを本格導入する前に、BlendJetは一部の顧客にAfterPayをオプションとして展開し、別のグループには提供しないスプリットテストを実施しました。BlendJetは、テストを行った顧客の人数を公表していません。同社はこのようなスプリットテストを定期的に実施しており、直近では2022年1月に完了しました。

その結果、平均して15%の顧客がチェックアウト時にAfterPayを利用したことが分かりました。また、AfterPayを利用してチェックアウトした顧客のコンバージョンは、利用していない顧客に比べて15%増加しました。BlendJet全体のコンバージョン率は4%で、AfterPay利用者のコンバージョンは4.6%でした。

AfterPay利用者が15%というのは、予想を超えた例外的な数字だと思います。コンバージョン率への影響は、AfterPayを利用する顧客の割合に比例しています。つまり、15%の人は、その支払いオプションがなければ、おそらくBlendJetを購入しなかったということです。

クレジットカード決済の平均注文額が66.21ドル、PayPalが65.49ドルであるのに対し、AfterPayの平均注文額は71.70ドルと高く、BlendJetは2022年1月から3月第1週までのデータをもとに、以下のようなデータを公表しています。

グラフ;BlendJetの顧客がチェックアウト時に希望する支払い方法
BlendJetの顧客がチェックアウト時に希望する支払い方法(期間:2019年~2022年、出典:BlendJet)

パンプリン氏は、BlendJetがAfterPayの取引で支払う手数料について明らかにすることを避けましたが、同社が手数料を交渉していることに言及しました。AfterPayは通常、小売事業者に0.30ドルの一律手数料と購入価格の4%〜6%を請求しています。AfterPayは、顧客が無利子で支払いを行う場合は無料ですが、分割払いの期限を過ぎた場合の遅延損害金は顧客の負担になります。

人々はより健康的な食事に関心を持っています。便利な食べ物は健康的でなく、健康的な食べ物は便利ではありません。我々はその課題を解決しようとしているのです。

この記事は今西由加さんが翻訳。世界最大級のEC専門メディア『Digital Commerce 360』(旧『Internet RETAILER』)の記事をネットショップ担当者フォーラムが、天井秀和さん白川久美さん中島郁さんの協力を得て、日本向けに編集したものです。

Digital Commerce 360
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「サッカーを愛するお客さまに寄り添う」――サッカーショップKAMOが導入した「Amazon Pay CV2」、UI変更、会員登録必須の効果とは? 【ecbeing対談】

3 years 11ヶ月 ago
「Amazon Pay」の新バージョン「CV2」の導入とUI変更の効果とは? 老舗サッカー用品店の加茂商事と、EC プラットフォームとして国内で初めて「Amazon Pay CV2」の標準オプション化を実施したecbeingがディスカッションした
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サッカー用品の専門店「サッカーショップKAMO」を手がける加茂商事は1968年の創業以来、「日本のサッカー文化の発展に貢献する」を社是としサッカーひと筋で事業を展開してきた。ファンの間では広く知られているが、あの日本代表元監督・加茂周氏の弟が創業したトータルフットボールカンパニーである。“生涯スポーツ”であるサッカーに関わる加茂商事の顧客1人ひとりに寄り添ったサービスを提供するための土台作りを担っているものの1つが、Amazonが提供するID決済「Amazon Pay」だという。2019年にECと実店舗の顧客データベースを統合すると同時に導入。2021年に新バージョン「Amazon Pay Checkout v2(CV2)」への切り替えと同時に会員登録を必須とするUIの変更を実施した。

サッカー界を盛り上げようと奮起する加茂商事が取り組む「お客さまが買いやすいECサイト」作り、CV2やUI改善の効果などをテーマに、加茂商事の松村弘幸氏(デジタルソリューション部 部長)と、ecbeingの斉藤淳氏(執行役員)が対談した。

「Amazon Pay」導入後、CVRは約2倍に

ecbeing 斉藤淳氏(以下、斉藤氏):「Amazon Pay」導入時期と経緯を教えていただけますか?

加茂商事 松村弘幸氏(以下、松村氏):加茂商事は以前、ECの顧客データベースはECサイト構築パッケージ「ecbeing」で管理し、実店舗は別のデータベースで管理していました。それらを統合するため2019年10月、「ecbeing」のバージョンアップデートを実施し、そのタイミングで「Amazon Pay」を導入しています。

「Amazon Pay」導入で、コンバージョン率が改善し、売り上げにも良い影響が出ているという事例を多方面から聞いていました。ecbeingの営業担当者さまからも提案をいただいたので、2021年のデータベースの統合と合わせて導入しました。

斉藤氏:「Amazon Pay」を「サッカーショップKAMO オンラインストア」に導入してからは、どのような効果が出ていますか?

松村氏:導入前の2019年3月~9月と導入後の2020年3月~9月を比べると、コンバージョン率が2倍近く向上しました。2020年はコロナ禍の影響を受けており、実店舗のお客さまがECサイトで購入する動きも増加していました。加えて、ECサイト売上の拡大に向けてさまざまなアクションを積極的に行っていたので、「Amazon Pay」以外の要因もあったでしょう。

ただ、ECサイトで新規購入したお客さまの半数以上が「Amazon Pay」を利用しているので、お客さまの利便性が向上していることは実感しています。実店舗で購入していたお客さまがECサイトに来店した際にも、コンバージョン率を落とさずに販売できたことはとても大きな効果だったと思います。

加茂商事 サッカーショップKAMO オンラインストア ecbeing Amazon Pay
「サッカーショップKAMO オンラインストア」

斉藤氏:新規顧客の半数以上が利用しているとは驚きです。「Amazon Pay」の利用率は想定以上でしたか?

松村氏:想定を大幅に上回る利用率です。これまでも、カゴ落ち対策のために後払い決済やキャリア決済などさまざまな決済方法を導入してきました。感覚として「(利用率は)これくらいだろう」という数値は思い描いていましたが、新規購入で半数以上、新規以外のお客さまでも30%以上という高い利用率は想像もしていませんでした。

加茂商事 デジタルソリューション部 部長 松村弘幸氏
加茂商事 デジタルソリューション部 部長 松村弘幸氏

斉藤氏:「Amazon Pay」は単なる決済手段というより、Amazonアカウントでログインできる利便性も持ち合わせているため、ECサイトでの売上への貢献度が高いですよね。

松村氏:おっしゃる通りです。住所などの個人情報を入力する手間も省けますし、新規購入するECサイトでクレジットカード情報を登録しなければならない心理的なハードルも下げてくれますから。私個人としても「Amazon Pay」の利便性は日頃のネットショッピングで実感しています。

斉藤氏:一度使って利便性を体験すると、初めて利用するECサイトに「Amazon Pay」があれば「『Amazon Pay』で決済しよう」となりますよね。

ECサイト「サッカーショップKAMO オンラインストア」のコンバージョン率向上に「Amazon Pay」が寄与したようですが、リピート率にも変化はありましたか?

ecbeing 執行役員 斉藤淳氏
ecbeing 執行役員 斉藤淳氏

松村氏:「Amazon Pay」を導入した2019年10月の段階では従来のEC サイトのUIがまだそれほど良いものではなかったため、「Amazon Pay」で新規購入した人の95%ほどが会員登録につながっていませんでした。そこで、CV1からCV2に切り替えを行い、急務の課題としてECサイトUIの変更にも取りかかりました。

加茂商事は、少子高齢化などの環境の変化といった課題を抱えており、一度購入いただいたお客さまと生涯を通じたお付き合いにするためリピート購入していただく施策を打たなければならないと、以前から試行錯誤を繰り返していました。

リピート施策のためには、「加茂商事からアクションできる会員を増やし、顧客接点を持ち続けられるようにしなければならない」という考えにたどり着き、現在は会員登録を必須にしています。

「Amazon Pay」で会員登録の手間を省略、利便性の向上で顧客により寄り添うことを実現

斉藤氏:2021年5月に「Amazon Pay」のCV2へと切り替え、7月にUIの変更も行っています。

UI変更で大きな点としてあげたいのが、ゲスト購入を撤廃し、会員登録を必須とした変更。その後の効果についてお聞かせいただけますか?

松村氏:現在の会員登録率は99%です。当社は限定商品を取り扱ったり、新商品を他社に先駆けていち早く販売したり、季節に応じたキャンペーンも多く開催していたりと、毎日のようにサイトが目まぐるしく動いていますが、多くの人にキャンペーンの告知ができる機会を格段に増やすことができました。

また、継続購入していただくお客さまの割合が2019年から2020年にかけて約1.5倍に増加し、2021年はそこからさらに増えるなど、リピート率も大幅に伸長しています。会員登録を必須にしても、新規の注文数も拡大したので、結果的に良いタイミングで良い選択をしたと考えています。

斉藤氏:ゲスト購入の撤廃と合わせて、「Amazon Pay」もCV1からCV2に切り替えましたが、どのような変化がありましたか?

松村氏:「将来的にCV1が使えなくなる」と聞いていたので、いつかはCV2に対応しなければならないと考えていました。UIの変更が必要となった当社の課題とタイミングが合致して、CV2への切り替えとUIの変更を一気に実施したという経緯があります。

CV2への切り替えが何らかの数値に直接出ているかはまだ見えていませんが、UIはお客さまにとって使いやすい優れた形になったと実感しています。

斉藤氏:会員になればさまざまなサービスが受けられる一方で、「ECサイトに個人情報を残したくない」といった理由で会員登録をためらうお客さまも一定数いると思います。

そういったお客さまにとって、ゲスト購入の撤廃はある種のサービス低下につながらないか懸念されます。どういった判断でゲスト購入を完全に撤廃したのでしょうか?

松村氏:確かに、個人情報の登録に対して敏感なお客さまもいらっしゃるので、ゲスト購入を撤廃するリスクは少なからずあるでしょう。ただ、加茂商事は過去にもゲスト購入をやめていた時期があり、ゲスト購入撤廃によるカゴ落ちと、会員登録を必須にした時の効果を天秤にかけた結果、再度ゲスト購入をやめようという判断に至りました。

加茂商事 サッカーショップKAMO オンラインストア カート画面のAmazon Pay ボタンを押下した後、会員登録完了までの画面遷移
加茂商事 サッカーショップKAMO オンラインストア カート画面のAmazon Pay ボタンを押下した後、会員登録完了までの画面遷移
カート画面の「Amazon Pay」ボタンを押下した後、会員登録完了までの画面遷移

斉藤氏:2014年にゲスト購入を復活させたときは、会員登録をしないお客さまにも裾野を広げていこうという方針だったのでしょうか? それとも何か別の理由がありましたか?

松村氏:当時、個人情報の取り扱いに世間が敏感になっていたことも要因ではありますが、2014年はちょうどブラジルで開催されたワールドカップが盛り上がっていたことが背景として大きくあります。

その時期はワールドカップがきっかけで、「サッカーショップKAMO」を初めて知ったというお客さまが多くいらっしゃいました。普段はそこまでサッカーに触れていない人たちもユニフォームを着て街に出るような時期だったので、そういったお客さまにも一度購入していただきたいと思い、ゲスト購入を復活させていました。

斉藤氏:そして2021年に再度、会員登録を必須にしました。リピート施策の他に、どのような方針のもとで会員登録を必須にしたのでしょうか?

松村氏:国内を見ると、たとえば少年のサッカー参加率は向上しているものの、参加人数自体は微減するなど、少子高齢化の影響は日本のサッカー人口にも影響を与え始めています。

一方で、シニア層は参加率・参加人数ともに拡大している状況にあります。そのほか、子どもの頃にサッカーに関わった人の多くは一生を通じて何らかの形でサッカーに関わっていく傾向が高く、加茂商事にも2世代、3世代にわたってご来店いただくお客さまがたくさんいらっしゃいます。

“生涯スポーツ”であるサッカーは、CRMとの親和性がとても高いと考えています。お客さまがずっとサッカーに関わり続けられる環境をトータルでサポートすることが当社の使命だと考え、会員登録という形で1人ひとりのお客さまと長く付き合わせていただく方針を固めました

斉藤氏サッカーに関わる人に寄り添う姿勢を重視した方針ということですね。

松村氏:まさに「寄り添う」は重要なワードです。やはり、商品を販売するだけではサッカー用品専門店の価値は創出できないと思います。

たとえば、小学生、中学生、社会人など、それぞれのステージや個人に合った最適な商品をお勧めしたり、プレーを引退したお客さまには観戦を楽しめる商品をご提案したりと、お客さまそれぞれに寄り添った形でサポートしたい。会員登録や店舗とECサイトのデータベース統合などの取り組みは、そのための土台作りになっているということです。

加茂商事は個人のお客さま向けの販売だけでなく、サッカークラブや学校などにチームユニフォームを販売する外商部があるほか、グループ会社では遠征の支援や大会運営を行うなど、サッカーに関わる皆さまに寄り添った独自性の高い事業を展開しています。

会員となったお客さまには今後もさまざまな有益な情報を発信し、サッカーライフを全面的にサポートする体制を整えていきたいと考えています。

経営理念「日本のサッカー文化の発展に貢献する。」の実現に向け、他社とのコラボも積極化

斉藤氏:今後、「Amazon Pay」を活用してチャレンジしたいことや、Amazonに期待することなどがありましたら教えて下さい。

松村氏:設立から50年、ずっとサッカーひと筋で事業を展開してきた加茂商事は、サッカー用品を買いたいと思っている人が常に第一想起するような企業でありたいと思っています。「『サッカー×物販』であればサッカーショップKAMO」という認知を大きく拡げられるような取り組みができればと構想しているところです。

たとえば、「サッカーショップKAMO オンラインストア」で「Amazon Pay」を利用するとAmazonギフト券が当たるなど、Amazonの持つさまざまなサービスと連携してサッカーを盛り上げていきたいと考えています。

斉藤氏:Amazonと連携できればより多くの層にリーチできそうですし、「サッカー×物販」という形からの盛り上がりが実現できれば、結果としてサッカー業界自体の盛り上げにもつながりそうですね。

最後に、Amazonとの連携以外でも、今後の展望や目標についてお聞かせいただけますか?

松村氏:加茂商事は「日本のサッカー文化の発展に貢献する。」を経営理念に掲げています。サッカーは無条件に熱くなれるものであり、これを日本中に広げていければ日本の皆さまの人生がより豊かになると信じているからです。

コロナ禍でたくさんの人や業界が苦境に立たされましたが、サッカー界も例外ではなく大きな影響を受けました。学生の大会が中止になって多くの部活生が涙を飲みましたし、観客が入ってこそ成り立つプロサッカーの試合も、無観客や人数制限での開催が強いられました。

そんな厳しい状況が続きましたが、2022年11月にはいよいよサッカーワールドカップが開幕します。東京オリンピック、北京オリンピックは無観客開催となってしまったので、ワールドカップはコロナ禍以降のビッグイベントとして、皆で盛り上がれるようになってほしいと願うばかりです。

今回は初の中東開催、初の冬季開催ですし、32チーム体制による最後の開催になると言われています。開催国のカタールも力を入れていて、どのスタジアムもとても豪華に建造されているなど、面白いポイントがたくさんあります。そういったところを加茂商事としてもどんどん押し出しながら、ワールドカップを盛り上げていきたいと考えています。

斉藤氏:弊社にもサッカーワールドカップを楽しみにしている社員はたくさんいますし、私たちが支援しているEC事業者の皆さまを思い返してみても、やはりどこの企業にもサッカーが好きな人は必ずと言っていいほどいるスポーツだと改めて実感しています。

松村氏:大きな理念を成し遂げるためには、加茂商事がもっと成長していかなければならないと考えています。しっかりと売り上げを作りながら成長することで、サッカーと関連の深い個人・企業とのコラボレーションが実現し、加茂商事を知っていただく取り組みがさらに推進できる――という良い循環が生まれると思うからです。

私たちから見たAmazonやecbeingの強みは、提供するサービスだけでなく、さまざまな企業とのつながりを持っている点も非常に大きいです。加茂商事のように、他社との連携で相乗効果を創出したいと考える企業はたくさんいらっしゃると思いますので、ぜひ企業間がつながる機会を今後ますます活発化してくださることを期待しています。

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朝比美帆
朝比美帆

イオンがアウトドア用品のネット通販・店舗販売を強化

3 years 11ヶ月 ago

イオンはアウトドア用品の販売に本腰を入れる。

4月5日から、「イオン」「イオンスタイル」など約310店舗、公式ECサイト「イオンスタイルオンライン」においてホームファッションブランド「ホームコーディ」から最大約300品目のアウトドア関連商品を本格展開する。

アウトドア用品の需要は高っており、イオンでは2021年のアウトドア用品売上は前年比約20%増と伸長した。「ホームコーディ」ではチェア、テーブルを中心に企画・開発し、アウトドア売場を本格展開。宿泊・料理関連商品をさらに強化し、品目数を前年比1.5倍に拡大する。

チェアやテーブル、ミニコンロ、宿泊テントなど室内でも便利に使える商品など幅広い品ぞろえを実現し、アウトドア初心者のニーズにも対応する。

イオンは2021年4月、「ホームコーディではじめるアウトドア」をテーマに、ベランダでアウトドア気分を味わえるアウトドア関連商品約200品目の販売をスタートした。

瀧川 正実
瀧川 正実

Instagramの「ハッシュタグ」とは? 使う理由や付け方、選び方など有効的な活用方法を解説 | 今日から試せるネットショップ運営ノウハウ powered by カラーミーショップ

3 years 11ヶ月 ago
Instagram運用で重要な「ハッシュタグ」。効果的な使い方や選び方を解説します!

Instagramを使っているユーザーなら、一度はハッシュタグについて考えたことがあるのではないでしょうか。「より多くの方に自分の投稿をみてもらいたい!」「企業のSNSを担当しているけどイマイチ効果が出ない」など、Instagram運用でお悩みを抱えている方にとってハッシュタグの知識は重要です。

今回はInstagramのハッシュタグの選び方から効果的な使い方まで、Instagram運用には欠かせないハッシュタグのポイントをご紹介いたします。

よむよむカラーミー ツクルくん ツクルくん

「ハッシュタグ」ってよく聞くけどなんか難しいイメージ……

よむよむカラーミー カラミちゃん カラミちゃん

確かに「ハッシュタグ」って難しそうだよね。でも「ハッシュタグ」に高度な知識は必要ありません。誰でも簡単に使える機能です!

ハッシュタグとは?

よむよむカラーミー Instagramのハッシュタグとは

ハッシュタグとは、投稿のテキスト内にある「#◯◯」のことです。これを入力することによって、ハッシュタグページに自分の投稿が表示されるようになります。

たとえば、カフェで撮った写真の投稿に「#カフェ」というハッシュタグを付けます。そうすると、ハッシュタグページで「カフェ」と検索した際にその投稿が表示されます。これがハッシュタグの基本的な仕組みです。

ハッシュタグを使う3つの理由

よむよむカラーミー Instagramのハッシュタグを使う3つの理由

ハッシュタグを使った際のメリットを3つご紹介します。

いいね・新規フォロワーの獲得が見込める

先ほどもご紹介したように、ハッシュタグとは検索ツールのようなものです。このハッシュタグをうまく利用することで、より多くのユーザーに自分の投稿を発見してもらいやすくなります

InstagramにはTwitterのリツイートのような拡散機能がありませんので、いかにハッシュタグをうまく使いこなすかが鍵となるのです。

また、ハッシュタグ検索を頻繁に行うユーザーは、ハッシュタグ検索から商品購入するなど何かしらのアクションを起こす可能性が高いことがわかっています。

トレンドに乗れる

いま話題になっているものや場所など、トレンドとなっているハッシュタグを付けることで多くのユーザーに自分の投稿をリーチできます

また、それぞれのハッシュタグごとに「トップ」というタブがあり、毎週人気の投稿が表示されます。ここに表示されると、さらに多くのユーザーへのリーチが実現できるのです。

ハッシュタグをフォローできる

Instagramにはハッシュタグをフォローする機能があります。ハッシュタグをフォローすると、そのハッシュタグが付いている投稿をタイムライン上で見ることができます。

最新のトレンドをキャッチアップしたいという方や、企業のSNS担当で自社製品に関連のあるものをチェックしたいなど、頻繁にハッシュタグ検索を利用している場合はハッシュタグをフォローしておくと便利です。

ハッシュタグの付け方

よむよむカラーミー Instagramのハッシュタグの付け方

先ほども記載したように、ハッシュタグとは投稿のテキスト内にある「#◯◯」のことで、これを投稿のテキストに入力することで完了します。

また、ハッシュタグは完全一致のみ表示される仕組みになっているので、例えば「#メガネ」と「#眼鏡」はそれぞれ異なるハッシュタグとしてカウントされます。

ハッシュタグの数はどれくらいが効果的? 最大個数は?

よむよむカラーミー Instagramのハッシュタグの数はどれくらいが効果的か 最大個数はいくつか

ハッシュタグは1つの投稿に最大30個まで付けることができます。「具体的に何個のハッシュタグを付ければ良いか」に対しての明確な数字はありませんが、目安としては10個以上のハッシュタグを付けることをおすすめします。

ハッシュタグの選び方

よむよむカラーミー Instagramのハッシュタグの選び方

実際にハッシュタグを付ける場合、どのように語句を選べば良いのかをご紹介します。

商材・写真とマッチしているものを使う

投稿内容に沿ったハッシュタグを付けて、適切なユーザーにリーチされることが大切です。闇雲にハッシュタグを付けるのではなく、どういうユーザーに自分の投稿が届いて欲しいか考えてからハッシュタグを選定しましょう。

人気のハッシュタグばかり使わない

ハッシュタグには「ビッグワード」「ミドルワード」「スモールワード」の概念が存在し、それぞれのハッシュタグの付いている投稿の数で評価します。投稿の数が多いハッシュタグは「ビッグワード」、投稿の数が少ないハッシュタグは「スモールワード」、その中間が「ミドルワード」と定義されています。

ビッグワードを検索する人は多いですが、そのぶん投稿する人も多いので、自分の投稿はすぐに下の方に流れてしまいます。また「トップ」というハッシュタグ内で人気の投稿にも、競合が多いためなかなか掲載されません。

ご自身のフォロワーの数にもよりますが、まずは「ミドルワード」「スモールワード」を中心にハッシュタグを選定して、確実に適切なユーザーにリーチさせられるよう意識しましょう。

たとえば、大人向け女性アパレルを取り扱うブランドであれば、「#女性アパレル」「#レディース」などのビッグワードばかり狙うのではなく、「#大人女子コーディネート」「#大人女子の休日」などのミドルワード・スモールワードを選定して、興味関心の高いユーザーを狙ったハッシュタグを付けてみましょう。

競合や発信内容が似ているユーザーを参考にする

Instagram運用を上手に行っている競合の調査をすることで、適切なハッシュタグを判断する際の参考になります。「興味関心が高いユーザーはどのようなハッシュタグを検索しているか」など、参考になるので目を通しておくと良いでしょう。

自分の投稿がおすすめに乗りやすいハッシュタグを見つける

選んだ語句によっては、自分の投稿がハッシュタグの人気投稿に掲載されやすい場合があります。そのハッシュタグと自分の投稿との関連性が高かったり、有益なコンテンツとして認識されたりすればおすすめに乗りやすくなります。

繰り返しABテストを実施して適切なハッシュタグを見つけることで、そのハッシュタグで毎回上位に掲載され、関連性の高いユーザーに確実にリーチできるようになります。

差がつく! ハッシュタグの有効活用方法

よむよむカラーミー Instagramのハッシュタグの有効活用方法

次に、ハッシュタグを更に有効活用する方法についてご紹介します。

ブランドオリジナルのハッシュタグを作成する

ブランドオリジナルのハッシュタグを作成することによって、UGCが生じやすくなります。UGCとは、「購入者がする投稿」のことです。

自社商品を買ってくれたユーザーが、商品写真をブランドハッシュタグ付きで投稿することによって、作り込まれていないリアルな写真や感想が他のユーザーに届きます。このような投稿がたくさんあると、購入を検討しているユーザーにとって安心感を与え、購入を後押しする効果が生まれます。

ハッシュタグキャンペーンを実施する

先ほども述べたように、UGCは購入を後押しする効果があるため非常に重要です。このUGCを多く生み出す方法として、ハッシュタグキャンペーンなどを実施しましょう。

ユーザーにとっては、あらかじめ選定されているハッシュタグを付けるだけでキャンペーンに参加できるのでお手軽な上、企業側にとってもキャンペーンを実施していることがユーザーの投稿によってさらに拡散されるため、お互いに有益な施策になります。

さまざまなハッシュタグを組み合わせる

ハッシュタグを付けて投稿をしていくと、次第に「同じハッシュタグばかり使っている」という状況になってしまいがちです。より多くのユーザーに自分の投稿がリーチするように、常に新しいハッシュタグを使い、適切なキーワードを選定していく必要があります。

なるべくおすすめに乗りやすいハッシュタグを使い、インプレッション数を落とすことなく、新しいハッシュタグを見つけていきましょう。

まとめ

いかがでしたでしょうか? 今回はInstagramのハッシュタグの選び方から効果的な使い方まで、Instagramを運用には欠かせないハッシュタグのポイントをご紹介いたしました。

よくある質問

ハッシュタグを複数付ける場合は、どうすればいいですか?

ハッシュタグとハッシュタグの間に半角スペースを入れるか、改行することで複数のハッシュタグを付けることができます。

ハッシュタグを付ける際の注意事項を教えてください。

使ってはいけないハッシュタグが存在します。差別的だったり、下品な内容のハッシュタグを付けてしまうと投稿が表示されなくなったり、シャドーバンされる可能性があります。

この記事はカラーミーショップの公式Webメディア『よむよむカラーミー by GMOペパボ』の記事を、ネットショップ担当者フォーラム用に再編集したものです。

よむよむカラーミー
よむよむカラーミー

コメリがプロ向け電動工具やのレンタルサービスをECサイトで事前受け付け

3 years 11ヶ月 ago

ホームセンターの「コメリパワー」や「コメリハード&グリーン」を展開するコメリは4月5日、「電動工具・機械のレンタルサービス」の事前予約サービスを始めた。

レンタルサービスの予約は従来、店舗もしくは電話で受け付けを行っていた。顧客から「パソコンやスマホからも予約ができるようにしてほしい」という声が寄せられていたため、「コメリパワー」「コメリPRO」(全92店舗)において、ネットでの事前予約サービスを開始した。

レンタルできる商品はインパクトドライバーや丸ノコなどの電動工具、プレートやミキサー、発電機などの建設工具・機械、草刈り機や耕運機などの農作業・園芸用機械ツールまで幅広く用意。1日から最大7日間貸し出す。レンタル品は店舗によって取り扱いメーカーや機種が異なる。

レンタルサービスはコメリのECサイト「コメリドットコム」から予約を受け付け、店舗で支払い・レンタル品を貸し出し、使用後に返却してもらう仕組み。

コメリは大型店を中心にDIYからプロユースまで、さまざまな場面で利用できる電動工具のレンタルサービスをコメリカード会員限定で提供してきた。仕事先で急遽必要になった場合や、DIYで1日だけ使いたい場合など、多くの顧客に利用されている。

コメリの2021年3月期におけるEC売上高は前期比23.8%増の156億円。連結売上高は同10.7%増の3857億万円でEC化率は同0.6ポイント増の4.2%。将来的にはEC化率10%の達成をめざす。

コメリはホームセンターなどを全国1208か所で展開(2021年3月末現在)。その大半が約1000平方メートル以内の小規模店で、各店舗には専用端末を通じて店頭でネット注文できる環境を整備。店頭には在庫がない商品を、端末を通じて購入できるようにするといった取り寄せ販売をメインに事業を伸ばしてきた。店舗網を活用してECと店頭の相互誘導を図っており、ネット通販の店頭受け取りサービス、店頭の売り場からネットへの誘導を強化している。

石居 岳
石居 岳

自動出荷率90%超え!「Shopify」利用企業から厚い信頼を得るEC自動出荷システム。「Shopify」との連携実績は約4年。「Shopify」利用者の物流生産性を向上する「LOGILESS」とは

3 years 11ヶ月 ago
「Shopify」との連携で自動出荷を実現する「LOGILESS」について、ロジレスの足立直之氏が解説
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EC自動出荷システム「LOGILESS(ロジレス)」を提供しているロジレスは2021年8月、「LOGILESS」と「Shopify」のAPI自動連携を実現するShopify公式アプリをリリースした。

「LOGILESS」と「Shopify」連携の歴史は古く、すでに2017年9月からAPI連携を実現。「Shopify」で構築した EC サイトのバックオフィス業務(受注~出荷業務など)を効率化し、生産性を向上した実績は多数に上る。

OMSとWMSの一体型システムで、EC物流の生産性を向上

ロジレスが提供している「LOGILESS」は、EC事業者が利用しているOMS(受注管理システム)の仕組みと、倉庫事業者が利用しているWMS(倉庫管理システム)の仕組みを一体型にしたものだ。OMSとWMSという利用目的が異なる2つのシステムの機能を有したうえで双方をシームレスにつなぎ込み、EC物流のプロセス全体の生産性向上を実現している。

「LOGILESS」の概要
EC自動出荷システム「LOGILESS」の概要

「LOGILESS」は複雑な出荷指示を自動化する独自のRPA(Robotic Process Automation)機能を実装しており、EC事業者に入った受注情報を元に、倉庫事業者向けの出荷指示を自動で付与することができる。例えば購入金額が1万円以上だったらおまけをつけるなど、複雑なオペレーションも自動化が可能だ。

倉庫事業者にとっては、API連携された受注データ情報がほぼリアルタイムに確認できるようになっており、EC事業者からの連絡を待つことなく出荷作業を開始することができる。

そのため、受注担当者が早朝から出勤して作業をしなくても出荷作業が行えるようになる。また、EC事業者の受注担当者が出社して業務をしなくても出荷指示が流れてくるため、土日営業や24時間営業を行う倉庫事業者もいつでも自分たちのタイミングで出荷作業が行える。2021年12月時点で約580社のEC事業者が「LOGILESS」を導入している。

OMSとWMSを一体型にしており、また独自のRPA機能を有しているため、モールやカートから入ってきた受注データを自動で処理して倉庫側にほぼリアルタイムで出荷指示を出せる。

この仕組みによって自動出荷の割合を高められるようになっており、「LOGILESS」導入企業の平均自動出荷率は90%を超えている確認が必要な受注データを除き、100件の受注が入ると90件は自動出荷できるような状況となっている。これが「LOGILESS」の優位性だ。(ロジレス 足立直之代表取締役)

複数拠点の出荷に対応。業務効率改善、配送コストを削減

「LOGILESS」は1つのOMSに対して複数のWMSを並列で持てるようなデータ構造を実現している。複数拠点から出荷する場合、各拠点のシステムを一体化することは難しかったが「LOGILESS」はそれを実現した。

昨今、複数拠点から出荷するお客さまが非常に増えているが、「LOGILESS」を使えばこうした課題にも簡単に対応できるようになる。

例えば西日本・東日本と出荷倉庫を分け、受注の住所情報を元に配送先に近い倉庫から出荷指示を出すことができる。また温度帯によって倉庫が分かれているケースなど、常温と冷凍の商品が同時に注文された場合には注文を自動分割して対象の倉庫に出荷指示を出すこともできる。(足立代表)

「LOGILESS」を導入したEC事業者の活用事例を見ると、国内の複数拠点に倉庫を配置したことで、配送先住所を起点とした近距離配送の自動化を実現、配送コストを年間1000万円以上削減し、リードタイムを短縮できたケースもある。

「LOGILESS」を導入することでEC事業者と倉庫事業者双方にとってのメリットがある。EC事業者側では、受注業務がほぼ完全に自動化されることで生産性が上がり、本来やるべき業務に注力したり、労働時間の短縮や効率化が図れたりしたといった声が寄せられている。

倉庫事業者側ではEC事業者と受注データをやり取りする必要がなくなり、自分たちのタイミングで出荷作業をスタートできる。朝一番から効率のよい出荷作業ができるため、人員を増やさずとも追加案件を受けられる基盤が整い、売上が4倍にアップしたという事例も。(足立代表)

「Shopify」と連携実績の豊富さ

Shopify公式アプリをリリースしたロジレスだが、「Shopify」とのAPI連携は2017年9月から開始しており、2021年末時点ですでに約500ショップとのAPI連携による実績がある

近年、EC事業者から「より簡単に『Shopify』と『LOGILESS』のAPI連携ができるようにしてほしい」という要望が増えてきたことから、Shopify公式アプリを開発した。

「LOGILESS」が選ばれる理由について足立氏は「プロダクトの優位性があることは間違いないが、パートナー企業からの信頼が土台にある」と話す。

ロジレスは2017年という早い段階から「Shopify」との連携をスタート。当初からShopifyサイト構築に強みのあるECコンサルティング会社や制作会社などのパートナー企業との連携を深め、約500ショップの実績を積み上げてきた。

こうした信頼から「Shopify物流なら『LOGILESS』が良い」という評判が広がり、「LOGILESS」を導入する企業が増えているという。

2017年当時、一部のEC界隈で「Shopify」について「カナダ発のサービスでまだ日本にローカライズされているわけではないが、アプリ追加による柔軟性、拡張性が高く、多くのEC事業者に支持される可能性がある、『Shopify』の波が来る」という話をしていた。その話に対してとても合理性を感じたので積極的に連携しようと決めた。(足立代表)

メインの利用者は月間出荷件数が1000件〜数万件

「Shopify」とのAPI自動連携のメイン利用者は、月間の出荷件数が1000件~数万件で、今後しっかりとEC事業を伸ばしていこうと計画しているEC事業者だ。

最近は時価総額が数千億円規模の上場企業や100年以上続く老舗企業からも「LOGILESS」利用に関する問い合わせが寄せられている。これまでの連携実績から、「『Shopify』×『LOGILESS』でECサイトを構築したい」といった案件が増えている

以前は「楽天やAmazonなどのモールで売れたら自社カート」という流れだったが、まず自社カートから始めてブランドを立ち上げるお客さまが増えている。自社カート構築のファーストチョイスは「Shopify」が主流になっていると日々の問い合わせから実感している。

しかし、ある一定の出荷件数になるまでは物流をあまり意識せずに運営してきたお客さまも多く、「物流オペレーションのプロがいなくて、属人的な業務をやっていた」という相談が比較的多い。「LOGILESS」を使うことで、生産性の高いオペレーションを実現できるのではという問い合わせが増えている。(足立代表)

アプリの追加機能をアップデート

「LOGILESS」と「Shopify」のAPI自動連携を簡単に行えるShopify公式アプリを導入すると、「Shopify」から「LOGILESS」に受注情報が自動で取り込まれるほか、「LOGILESS」から「Shopify」へ出荷情報が自動送信される。「LOGILESS」と「Shopify」の在庫数をほぼリアルタイムで連携させることができる。Shopifyアプリは今後、継続的に機能追加のアップデートを行い、EC事業者の生産性向上を支援していく。

Shopifyアプリは、これから顧客ニーズを反映して定期的にアップデートを行っていく。現在「LOGILESS」を使っているお客さまからは、アプリができることによって、「Shopify」での受注〜出荷でよりきめ細やかな対応が行えることや、生産性が更に高まることに対して、期待の声をいただくケースが多い。(足立代表)

また、足立氏は「『Shopify』ユーザーにとって『LOGILESS』が最適解になれるよう積極的なアップデートを続けていきたい」と話す。

「LOGILESS」を通じてバックヤード業務の不安なく、ECビジネスを継続的に伸ばしていける環境を企業さまに提供したい。

受注〜出荷業務において最も生産性が高い状態を、「LOGILESS」を使うだけで難なく実現できるプロダクトを作っていきたいと考えている。(足立代表)

ロジレス 代表取締役 足立直之氏
ロジレス 代表取締役 足立直之氏
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石居 岳
石居 岳

まずはこれだけ押さえておこう! Shopifyのテーマ開発者がおススメするアプリ12選【ネッ担まとめ】 | ネットショップ担当者が 知っておくべきニュースのまとめ

3 years 11ヶ月 ago
ネットショップ担当者が読んでおくべき2022年3月28日〜4月3日のニュース

何でもアプリで解決できてしまうShopifyですが、種類が多過ぎてどれを選んだら良いのかわからないことも多いですよね。定番アプリを紹介している記事があったので参考にしてみてください。

Shopifyは定番アプリを使いこなすことから

随時更新:ノンスタおすすめの Shopifyアプリ一覧 | non-standard world
https://www.non-standardworld.co.jp/25252/

https://www.non-standardworld.co.jp/25252/ より編集部でキャプチャ

アプリ周辺はアップデートや新規リリースによる変化が激しいため、書籍では一部の紹介に留め、本ブログ記事上でリスト全体を公開することとしました。

Hello Shopify Themes Shopifyテーマ開発ガイド』という書籍で紹介しきれなかったおススメのShopifyアプリが紹介されています。私がよく聞くアプリもありますのでまさに定番といった内容。

個人的におススメなのは「Klaviyo」です。ECは細かいセグメントでのメールマーケティングが重要で、それをやろうとするとこれ一択になります。特定の商品を買ったユーザー、1年前の同じ時期に買ったユーザーなどさまざまなセグメントが考えられますので、このアプリを入れてメールを送ってみましょう。

今週の要チェック記事

Shopify構築日記 #093 2022年に注目すべきShopifyのトレンド5選 | 北山 浩 | note
https://note.com/ec_zoe/n/n5055a5c88f38

Shopifyのアプリだけでもなく動きも追っておきましょう。これに乗っかればうまく売れていくはず。

在庫管理・生産管理・広告運用・カート投資 初心者が失敗しがちなEC・D2C運営のあるある9選 | ECzine
https://eczine.jp/article/detail/11138

わかっていても起こってしまうのがこれ。一度経験すると二度とやらないようになるはず。

原材料高騰の影響は? 商品刷新、価格転嫁、梱包資材の変更――通販・EC企業の現状と対応策まとめ | ネットショップ担当者フォーラム
https://netshop.impress.co.jp/node/9636

アパレル・生活雑貨の中小メーカー7割が卸価格を値上げする方針、理由は「原材料の価格高騰」「海外からの輸送費の上昇」など | ネットショップ担当者フォーラム
https://netshop.impress.co.jp/node/9655

いろんなものが値上げされていきますよね。我慢せずに適切な値上げを。

面倒くさいけど誠実な、ECにかかわる人たちを、メディアを通じて応援する。ECzine 倭田須美恵 | REWIRED
https://rewired.cloud/interview-wada-eczine/

ECを続けるには誠実さが必要。不誠実さが見えてしまうと買ってもらえないですよね。

どんな記事が読まれるの?ネットショップのコンテンツの作り方のコツをまこりーぬさんに聞いてみた。 | よむよむCOLOR ME
https://shop-pro.jp/yomyom-colorme/84359

「リアルをさらけ出す」。ここに気づいている人は少ないのでは? 透明性を高めるのにも役立ちます。

ECで現金感覚の支払いを!「口座直結決済」を2022年9月下旬より提供開始 | コマースピック
https://www.commercepick.com/archives/15932

「消費者がEC決済時に口座情報の入力と認証を行うだけで、購入代金を消費者の口座から直接かつ即時に引き落とす決済サービス」

楽天グループが郵便局を通じたカタログ通販に参入、日本郵便と物販分野でも協業 | ネットショップ担当者フォーラム
https://netshop.impress.co.jp/node/9652

これはかなり強力。オムニチャネルの拡大版といった感じです。

今週の名言

イノベーション/DXは「軸」が大事 5つの法則で健康診断すべき | データで越境者に寄り添うメディア データのじかん
https://data.wingarc.com/a-vital-point-of-innovation_dx_by_takebayashi-hajime-40618

コミュニケーションないところにモチベーションなく、モチベーションないところにイノベーションは生まれない
─京都大学経営管理大学院 客員教授/オムロン株式会社 イノベーション推進本部インキュベーションセンタ長 竹林 一氏

今回はまさに名言! といった名言です。1人きりでモチベーションを保つのは難しいですし、複数人なら相乗効果もありますよね。その会話の中からイノベーションが生まれるのは、いわゆる「雑談」から何かが生まれるのと同じ。効率だけを重視しても何も生まれないので、一見すると無駄なことをやってみると良いかもしれませんね。

筆者出版情報

「未経験・低予算・独学」でホームページリニューアルから始める小さい会社のウェブマーケティング必勝法

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小さい会社のウェブマーケティング必勝法

森野誠之 著
翔泳社 刊
発売日 2021年10月15日
価格 2,200円+税

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森野 誠之
森野 誠之

【IT導入補助金2022】インボイス制度、企業間取引のデジタル化、ECサイト開設&強化などを支援する制度の最新情報まとめ | ビジネスに役立つ補助金・助成金制度

3 years 11ヶ月 ago
IT導入補助金2022では、インボイス制度(適格請求書保存方式)への対応、企業間取引のデジタル化、ECビジネスなどを強力に推進する内容を用意している

中小企業・小規模事業者のITツール導入に関する経費の一部を補助するIT導入補助金。事務局の一般社団法人サービスデザイン推進協議会が公表した最新情報(交付規程、公募要領、IT導入支援事業者登録要領、ITツール登録要領)から、IT導入補助金2022の特徴などを解説する。

IT導入補助金2022について

IT導入補助金は、中小企業・小規模事業者らが生産性向上を目的に導入するITツール(ソフトウェア、サービスなど)の経費の一部を補助する事業。新型コロナウイルス感染症の影響を受けつつ、生産性向上に取り組む中小企業・小規模事業者などを支援する。

2023年10月から企業の対応が求められるインボイス制度(適格請求書保存方式)への対応、企業間取引のデジタル化、ECビジネスなどを強力に推進するため、「通常枠」よりも補助率を引き上げて優先的に支援する「デジタル化基盤導入類型」を用意。会計ソフト・受発注ソフト・決済ソフト・ECソフトの導入費用に加え、PC・タブレット、レジ・券売機などの導入費用を支援する

サプライチェーンや特定の商圏で事業を営む商業集積地で、複数の中小企業・小規模事業者などが連携してITツールを導入することで、面的なデジタル化、DX化の実現、生産性の向上を図る取り組みに対して補助率を引き上げた「複数社連携IT導入類型」を創設した。

引き続き、通常枠(A・B類型)も用意している。

補助対象事業者

通常枠、デジタル化基盤導入類型

飲食、宿泊、小売・卸、運輸、医療、介護、保育などのサービス業、製造業や建築業などを営む中小企業・小規模事業者など

複数社連携IT導入類型

商工団体など(例:商店街振興組合、商工会議所、商工会、事業協同組合など)

補助対象経費

通常枠

ソフトウェア費、クラウド利用料(最大1年分補助)、導入関連費など

デジタル化基盤導入類型

ソフトウェア費、クラウド利用料(最大2年分補助)、導入関連費など、ハードウェア購入費

複数社連携IT導入類型

ソフトウェア費、クラウド利用料(最大2年分補助)、導入関連費など、ハードウェア購入費、消費動向など分析経費、参画事業者のとりまとめに係る事務費・専門家に係る経費

補助額・補助率

通常枠(A類型・B類型)

補助額

  • A類型:30万円~150万円未満
  • B類型:150万円~450万円

補助率

  • A類型:1/2
  • B類型:1/2

デジタル化基盤導入類型

補助額

  • ソフトウェア購入費・導入関連費など:5万円~350万円
  • PC・タブレットなど:下限なし~10万円
  • レジ・券売機など:下限なし~20万円

補助率

  • 2/3~3/4(PC・タブレットなどは1/2)

※補助率・補助額の考え方
・補助額5万円~50万円以下の場合は補助率3/4以内にて算出
・補助額50万円超~350万円の場合は補助率2/3以内にて算出

複数社連携IT導入類型

補助額

  • ソフトウェア購入費・導入関連費など:デジタル化基盤導入類型と同様
  • 消費動向等分析経費など:補助上限額は50万円×参加事業者数(1事業あたりの補助上限額は3000万円および事務費・専門家費)

補助率

  • ソフトウェア購入費・導入関連費など:デジタル化基盤導入類型と同様
  • 消費動向など分析経費など:2/3

スケジュール(1次締切分)

通常枠(A・B類型)

  • 5月16日(月)17:00まで(予定)

デジタル化基盤導入類型

  • 4月20日(水)17:00(予定)

複数社連携IT導入類型

  • 後日案内予定
瀧川 正実
瀧川 正実

しまむらの2年目のEC売上は28億円、店舗受け取りは9割を維持

3 years 11ヶ月 ago

しまむらが発表した2022年2月期のEC売上高は前期比64.7%増の28億円だった。

2000店舗を超えるグループ内店舗(ディバロ除く)での店舗受け取りを実施。注文商品のうち店舗受け取りは9割という高い水準を維持しており、そのうち5割の消費者が店舗で合わせ買いをしているという。

しまむらが発表した2022年2月期のEC売上高は前期比64.7%増の28億円
ECビジネスについて(画像はIR資料から編集部がキャプチャ)​​​​​​

2021年2月期では、「しまむらオンラインストア」の商品受取方法は店舗受け取りが約9割、自宅配送が約1割。「当初の想定よりも高く、オンラインストアと実店舗との相互送客に大きな効果を発揮している」(しまむら)とコメントしていた。

高い店舗受け取りの水準を維持しているのは、商品の配送料金設定とビジネスモデルがその1つにあげられる。

ECサイトでの注文商品について、実店舗の物流・配送網を使って商品を送る店舗受け取りは「送料無料」。一方、個人宅配送は「ゆうパック」の場合は全国一律送料550円(税込)、大物の場合は税込1100円、「ゆうパケット」は対象商品1点注文の場合のみ全国一律税込220円が必要になる。

欲しい商品を低価格で提供するという、しまむら事業の2021年2月期における客単価は2672円、1点単価は864円。店舗受け取りを後押しするため、ショッピングカート内では商品合計価格で「店舗受け取りなら送料0円!」と表示し、「お得さ」を強調。ECビジネスでは送料を事業者が負担する送料無料バーは設定してないため、多くの利用者が店舗受け取りを選択していると見られる。

しまむらのECサイト
カート内での表記(画像は編集部がしまむらのECサイトからキャプチャ)

2020年10月に自社ECサイト「しまむらオンラインストア」をオープン。2021年9月にベビー・子供用品ブランド「バースデイ」のECサイトを開設している。

期初計画では2022年2月期EC売上50億円を目標に掲げていた。アベイル、シャンブルといった事業でもECビジネスを拡大する方針だったが、2ブランドのECサイト開設は2023年2月期にずれ込む。

瀧川 正実
瀧川 正実

前キューサイ社長の神戸聡氏がCOOに就任、「酵水素328選」のジェイフロンティア

3 years 11ヶ月 ago

サプリメントや医薬品の通販・ECを手がけるジェイフロンティアは、キューサイの前社長である神戸聡氏が4月1日付けで執行役員COO(Chief Operating Officer)に就任したと発表した。

神戸氏はドクターシーラボで商品企画から開発・プロモーションまでのマーケティング戦略の立案、基幹商品以外のブランド、プロダクトラインの育成を担当。その後、キューサイ代表取締役社長として、ビジネスモデルへの刷新、CI刷新、自立自走を支援する人材開発、組織開発を推進、国内全販路におけるサービスレベル向上を実現した。

神戸氏は、調剤薬局店舗の運営や医療プラットフォームサービスのメディカルケアセールス事業、健康食品を中心としたヘルスケア分野における「酵水素328選」シリーズなど自社ブランドの商品の通信販売を展開するヘルスケアセールス事業、健康食品や化粧品をはじめとするヘルスケア商品に関する広告代理業・卸売業のヘルスケアマーケティング事業を統括する。

キューサイの前社長である神戸聡氏が4月1日付けでサプリメントや医薬品の通販・ECを手がけるジェイフロンティアの執行役員COO(Chief Operating Officer)に就任  中村 篤弘と
中村篤弘社長(写真右)と神戸聡執行役員COO

ジェイフロンティアは、神戸氏のマーケティングや経営ボードメンバーとしての知見を生かし、事業強化と組織の成長を加速させる。オンライン診療・服薬指導サービス「SOKUYAKU(ソクヤク)」の利便性向上・顧客基盤強化に取り組み、「SOKUYAKU」を活用した自社健康食品の販路開発、D2Cビジネスを展開する他企業に向けたサービス展開を進める予定。

ジェイフロンティアは、ダイエットサプリ「酵水素」シリーズ、化粧品の通販・ECを展開。2021年に東証マザーズへ株式を上場した。

瀧川 正実
瀧川 正実

SNS、リスティング広告、プレスリリース――自社ECに適した宣伝方法を 「卒塔婆屋さん」の事例で解説【宣伝戦略フェーズ】 | 「卒塔婆屋さん」の「鬼塾」

3 years 11ヶ月 ago
卒塔婆のECサイト「卒塔婆屋さん」の谷治大典店長が自社の実例を踏まえてECサイト運営について解説。5回目は宣伝手法や自社に合う方法の見つけ方について【「卒塔婆屋さん」の「鬼塾」:連載5回目】

卒塔婆のECサイト「卒塔婆屋さん」で実践してきたリスティング広告、SNS、プレスリリース、マスメディア(テレビ・ラジオ)などの宣伝手法をご紹介しながら、宣伝戦略についてお伝えします。

1.リサーチより、まずは少額でも始める

宣伝手法はさまざまなものがあり、ターゲットや商材によって向き不向きがあります。「卒塔婆屋さん」で効果が出たからといって、その手法が他のお店にそのまま横展できるかと言えば、実践してみなければわかりません。

「どんな宣伝手法を採用すればコンバージョンにつながるのか」とまずは考えましょう。私は、リサーチに時間をかけるよりも、まずは少額の予算でさまざまな手法を試してPDCAを回し、最終的に効果が上がった方法に広告宣伝費をかける方が効率的だと考えています。

これはただやみくもに宣伝をするという意味ではなく、きちんと仮説を立てた上でさまざまな手法を試していくことが重要です。

「広告宣伝費にお金をかけない」という方法ももちろんあります。しかし、ECサイトを立ち上げた直後はSEO的に上位表示することは厳しく、サイトへの流入は見込めません。

初速をつけるためにも、最初は広告宣伝費に予算をつけて、サイト流入が増えてきたら宣伝費を削っていくというやり方が良いでしょう。最終的には宣伝をしなくてもブランドが確立し、SEOも強くなればサイト流入は増え続けていきます。

2.宣伝する目的を明確にする

宣伝をする目的は何でしょうか? 「ECサイトの認知を獲得する」「流入を増やす」「売り上げを伸ばす」などが真っ先にあがるでしょう。しかし、これらは目標であり、目的はその先にある利益を伸ばすことです。認知・流入・売り上げは利益を伸ばすための通過点に過ぎません。

投資に対する利益(ROI:Return On Investment)を計測できるような仕組みを整えておく必要があります。

たとえば、売り上げが100万円、原価が30万円、投資額が20万円だった場合、利益は100万円-30万円-20万円=50万円で、ROIは50万円÷20万円×100=250%となります。ROIが高ければ高いほどより、少ない投資で大きな利益を計上したことになります。

この場合は投資全体ですが、宣伝費を投資額ととらえれば同じように計算できます。

ただし、ROIという指標は短期的な効果に目が向いてしまいがちです。長期的なブランドの確立、見込み客の獲得など数字に表れない部分の効果測定には向いていないことに注意してください

ブランドの確立や見込み客の獲得といったことは宣伝ではなく、コンテンツの充実など別の方法を検討するのが良いでしょう。

大手企業は商品の広告ではなくイメージ広告をよく打ちますが、中小零細企業ましてや立ち上げたばかりのECサイトでは、まずは「いかに売り上げと利益を増やしていくか」に集中することが得策です。ブランドやイメージはコンテンツを作りこんで確立していきましょう。

3.宣伝の手法と「卒塔婆屋さん」の実例

それでは、「卒塔婆屋さん」で実際に行ってきた宣伝手法をどんな仮説をもとに行ってきたのか、結果とあわせて紹介します。ここでのメリット・デメリットは実際に運用してみた感想です。

リスティング広告の運用

リスティング広告とは

リスティング広告とはユーザーが検索したキーワードに連動して掲載される広告で、次のようなものがあります。

  • 検索結果一覧に、テキストで表示される検索広告
  • ニュースサイトなどにバナーで表示されるディスプレイ広告
  • 検索結果一覧に、商品が表示されるショッピング広告
  • YouTubeに表示される動画広告

これらの広告は表示されただけでは課金されず、クリックされた時に課金されます。費用はキーワードによって変動し、ビックワードと呼ばれる検索ボリュームの大きいものは単価が高くなります。

また、表示される場所も入札形式で、予算が高い方が画面トップなど人の目に留まりやすい場所に表示されます。

メリット

  • 少額から始められ、すぐに停止できる
  • 確実に表示される
  • PDCAが回しやすい
  • クリックして初めて課金されるので、費用対効果が優れている

デメリット

  • 運用には知識と手間がかかる

「卒塔婆屋さん」のリスティング広告

ECサイトを開設したばかりの頃は、砂漠にポツンとお店をオープンしたような状態です。そのためまったく流入がなく、検索しても下位表示しかされない状況でした。

リスティング広告を知り、リスティング広告の入門書を購入、悪銭苦闘しながら運用をスタートしました。

検索すると1ページ目に表示されるようになり、広告経由の流入も増えてきましたが、キーワードの設定などが稚拙だったため、たとえば「卒塔婆立て」で検索したユーザーも流入してしまい、広告費ばかりかさんで利益どころか売り上げすら伸びない状況でした。

動的広告検索を活用し、作業削減&コンバージョンアップ

Googleの場合、広告を出稿すると専任のコンサルタントがついて年に何回かアドバイスをしてくれます。そのアドバイスをもとに、キーワードを整理したり広告文を見直したり、トライアンドエラーを繰り返して、徐々に広告経由の売り上げと利益が確保できるようになりました。

しばらくは、手動でキーワードや広告文を試しながら、より効果的な広告を模索していました。しかし、手動では限界があったので、途中から検索広告は動的広告検索というものを使うようになりました。

これは、検索キーワードから最適なページの広告文章を自動で生成、表示するというもので、ほとんど何もせずにAIによってより精度の高い広告を出すことができるというものです。ただし、除外キーワードは小まめに設定する必要があります。それでも手動に比べて手間は大幅に削減、コンバージョンも10%以上向上しました。

費用対効果が良かった「ショッピング広告」

同時に、ショッピング広告も運用するようになりました。これは、検索すると商品が画像付きで表示される広告で、文字だけと比べてより目立ち、まだ利用しているところも少ないので検索広告よりもクリック単価も非常に安く、チャンスだと考えました。

Googleショッピング広告の利用者が少ない最大の要因は、商品を登録するのが難しく、つまずく人が多そうなところだと考えられます。

検索広告であればGoogle広告の管理画面上で完結できますが、ショッピング広告は「Google Merchant Center(グーグルマーチャントセンター)」に商品情報をアップロードしてGoogle広告と紐づけする必要があり、慣れないとかなり難解です。

一度理解してしまえばそこまで難しくはないのですが、はじめの一歩のハードルが高いので、時間があるときにじっくり取り組むことをオススメします。

卒塔婆屋さん リスティング広告 ショッピング広告の事例
「卒塔婆屋さん」のショッピング広告事例

費用対効果は抜群なので、ショッピング広告は大変ですが必ず出稿した方が良いでしょう。

最近、ASPによっては簡単に商品情報を「Google Merchant Center」に連携できるシステムも提供されていますので、ぜひチャレンジしてみてください。

リスティング広告は、購買意欲の高い人にピンポイントで広告を出せるので、特にECサイトを立ち上げた直後のショップにとっては必ず実施すべき宣伝手法だと考えています。

SNSの運用

ここでのSNSはメディアとして考えます。Facebook、Instagram、Twitter、LINEオフィシャル、Pinterest、YouTubeなどを指します。

メリット

  • 基本無料ですぐに始められる
  • スマートフォンからも簡単に投稿できる

デメリット

  • SNSの使い分けが難しい
  • フォロワーを増やすのが大変
  • 商売っ気を出しにくい

「卒塔婆屋さん」のSNSでの宣伝

Facebook

オフィシャルな要素が一番強いと考えています。新商品、新機能についての情報やレビューアプリと連携し、お客さまからレビューがあるとタイムラインにも投稿されるようにしています。また、Instagramとも連携しています。

卒塔婆屋さん Facebookの事例
「卒塔婆屋さん」のFacebookページ(画像は「卒塔婆屋さん」Facebookからキャプチャ)

SNSのなかでは一番流入経路として多く、購入率が高くなっています。リンクを貼れたりショッピング機能があったりと、ECと最も相性が良いSNSだと感じています。

Instagram

写真に特化しているので、フィード投稿では特注品や新商品の写真を投稿、商品をタグ付けしてサイトの商品ページに誘導しています。

また、製造工程の短い動画は一番目立つストーリーズに投稿しています。投稿一覧の写真に統一感が出るよう、写真を撮影するときから意識しています

卒塔婆屋さん Instagram 活用事例
「卒塔婆屋さん」のInstagramページ(画像は「卒塔婆屋さん」Instagramからキャプチャ)

Twitter

Instagramと連携しているだけで、個別に投稿はしていません。「卒塔婆屋さん」のターゲット層では使っている人が少ないので、効果はありません。商材によっては「一番効果がある」というECサイト運営者もいます。

LINEオフィシャル

あまりタイムライン投稿はせず、お客さまと個別のやり取りに使っています。

Pinterest

アイディアを得るための素材集的なものなので、卒塔婆の写真を投稿していますが、効果はほとんどありません。

YouTube

主に製造工程の動画を投稿しています。宣伝ではなく、どちらかというと購入を検討中のお客さまに対して、動画で情報を提供することで購入の後押しとして使っています。

「卒塔婆屋さん」のYouTubeチャンネル

SNSはショップの世界観を伝える、ブランドイメージ向上に活用する

SNSはあまり商売っ気を出してしまうと、フォロワーが増えていきません。ショップの世界観を伝え、店主やスタッフの人柄が伝わるような投稿をして、ブランドイメージを向上させる方向で使った方が良いと考えています。

リアル店舗でも「この店員さんがいるからこの店で買物をする」ということは決して少なくないと思います。ECも同様で、どんな人が売っているのかは、お客さまにとって購入を左右する有益な情報となります。恥ずかしがらずに顔出しでSNSに投稿してみましょう。

プレスリリース

プレスリリース配信を代行するサービスに登録し、広くメディアに新商品や新サービスを拡散することができる手法です。

メリット

  • さまざまなニュースサイトやオウンドメディアに転載、拡散される
  • 検索一覧に自社サイトの他、自社サイトについての記事が掲載される
  • 取材依頼が来やすくなる

デメリット

  • コストがそれなりにかかる
  • 古い情報も検索結果に出てしまう
  • 書き方に慣れが必要

「卒塔婆屋さん」のプレスリリース

新商品や新サービスを始めた際は、必ずプレスリリースを出すようにしています。プレスリリースから購入につながることより、プレスリリースを通じて新聞記事、ラジオ、TVでの紹介につながることが多く、認知度向上に役立ちました。

テレビ・ラジオ

視聴者数は多く、インパクトは健在です。

メリット

  • インパクトの瞬間最大値は絶大

デメリット

  • 放送中や放送直後しかサイト流入は増えない
  • ネットとは違い、後から拡散することがほとんどなく、放送中に視聴していた人にしか宣伝効果がない

「卒塔婆屋さん」のTV・ラジオ出演

BSの経済番組やラジオ番組で紹介されました。放送中のサイト流入は他の時間帯と比べ、10倍以上に跳ね上がりました。しかし、ターゲット層ではなく不特定多数への放送なので、購入につながることはありませんでした。

卒塔婆のように極めてニッチな商材ではなく、コモディティ商材のように一般大衆向けの商材であれば、購入につながる可能性が高いかもしれません。

「卒塔婆屋さん」の宣伝手法について、感じたメリットとデメリット、実際の効果についてご紹介しました。卒塔婆という商材の特性上、爆発的に売れるということはありませんが、根気よくコツコツとさまざまな手法で宣伝することで、確実に成長を遂げてきました。

4.まとめ

商材によってはバズって一気に世間の注目を集め、爆発的に売り上げが上がることもあります。ただ、こういった商品やお店はその場限りで終わってしまうことも多く、私が知っている成功しているECサイトは、コツコツとブランド価値を高めて「気がついたら高みに来ていた」というところが多い印象です。

広告宣伝にはお金がかかります。私も最初の頃は、無駄な広告も数多く打ち、多いときで月50万円程度使っていたこともありました。今では、多い月でも10万円にも達しません。

特にリスティング広告は初めに予算を決めてしまうと、いくら自由に変えられるとしても、そのままの予算を放置してしまうといったことがあります。宣伝費もメリハリを付けて、結果を検証し、より効率よくROIを高めていくことを意識することが大切です。

谷治 大典
谷治 大典

アズワンの「販売店網+新規顧客開拓」を生かしたBtoB-ECサイト「AXELショップ」成長の秘訣

3 years 11ヶ月 ago
専門商社アズワンが運営するBtoB-ECサイト「AXEL(アクセル)ショップ」が、その成長の裏側とバックヤードの効率化について解説
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製品カタログを中心とした法人向け通販から、BtoB-ECに舵を切った科学機器、産業機器、病院・介護用品の専門商社アズワン。ECに注力するのは、掲載点数に上限がある紙カタログではできない取扱点数拡大を通じて、顧客の利便性向上、売上拡大などを実現するためだ。

EC売上は161億円(2021年3月期)と順調に見えるが、自社ECサイトのスタート前後は課題も抱えていた。その1つが決済だ。販売店経由のビジネスモデルがベースにあったが、自社ECサイトを作るからには、既存販売店でアプローチできていない顧客層にもリーチをしたいと考えていた。しかし、不特定の新規顧客からの債権回収のノウハウがない。法人相手のBtoBビジネスでは掛け払い(請求書払い)のニーズが高い。請求書の作成、入金チェック、さらには債権回収まで、社内だけではとても回すことはできない――。アズワンがとった解決策とは?

アズワンが運営する「AXELショップ」とは?

アズワンは創業90年の研究・医療分野の専門商社で、1963年に研究者向けのカタログ販売を開始したBtoBカタログ通販の先駆け的な企業。運営するBtoB-ECサイト「AXEL(アクセル)ショップ」は、科学や医療といった専門分野の商品販売に特化。研究用の科学機器、消耗品をはじめ、工場MRO※、看護・介護用品など600万点の商品を法人向けに販売している。

MRO……「Maintenance, Repair and Operations(メンテナンスリペアアンドオペレーションズ)」の略。工場や研究所などでのメンテナンスやリペア、オペレーションに必要な備品や消耗品(副資材)のこと。

会員数は現在11万人超。月間ページビューは500万を超えるなど、事業規模が着実に拡大している。

AXELショップ
アズワンが運営するBtoB-ECサイト「AXELショップ

カタログ中心のビジネスからBtoB-ECへ

アズワンは、販売店を通じたエンドユーザー向けのカタログ販売からスタート。全国にある4500社、1万3000拠点の販売代理店経由で、大学の研究室や病院、クリニック、介護施設にカタログから商品を選んでもらい、購入してもらうというビジネスで成長してきた。

基幹の「研究用総合機器カタログ」には研究系と医療系の商品を7万点以上掲載しており、業界最多の品ぞろえを誇る。

アズワンのカタログ販売のビジネスモデル
アズワンのカタログ販売のビジネスモデル

コロナ禍で感染対策用品のニーズが爆発的に拡大。行動変容による集中購買のEC化需要の増加に加え、安定供給やクイックデリバリー、品ぞろえの拡大などで事業全体が拡大。2021年3月期の連結売上は前期比15.9%増の816億円となった。

アズワンのカタログガイド
アズワンのカタログガイドには「研究用総合機器カタログ」「医療用品総合カタログ」「感染症対策用品パンフレット」「防災・防犯対策用品パンフレット」など、業種や用途に合わせた15のカタログを掲載している(2022年2月21日現在)

AXELショップをスタートしたのは2015年11月。「カタログのアズワン」として顧客から厚い信頼を得ていたアズワンがBtoB-ECに踏み込んだ理由は“危機感”だった。

MRO商材市場には競合が複数社存在する。すでにECに力をいれている各社がアズワンの得意領域である理化学機器や医療用品の取り扱いも強化していくなか、強みとする商品に差異はあったものの、次第に競合と均質化してきいく可能性があると感じていた。

我々自身がECを持たなかったら、アズワンが強みとするジャンルも他社に奪われてしまう。他社に商品を供給するだけの1サプライヤーになってしまうのではないか」。こんな危機感を抱えていたという。

アズワンのBtoB-EC売上高と売上計画
アズワンのBtoB-EC売上高と売上計画

まずは100万アイテムが載っているサイトをめざしてスタートし、2016年度末で達成した。徐々に商品点数を増やしていき、現在は600万点を突破。商品点数の増加に伴い、eコマース売上も2021年3月期で161億円と伸びている

幸い、理化学の分野では弊社が最初に進出したので、現在、理化学系のWebショップと言えば弊社という感じになっている。しかし、遅かったら他社に市場を取られて出る幕はなかったはず。よく6年前に決断したと思う。

アズワン eコマース推進部 eコマース規格グループ 中野裕也氏
アズワン eコマース本部 UXデザイン部 部長
中野裕也氏

「AXELショップ」独自の特色と強み

「AXELショップ」の強みは大きく2点ある。1つ目は圧倒的な商品点数だ。圧倒的な商品点数を確保することによってロングテール販売を実現。顧客の利便性を高め、専門商材を探す顧客層から支持を集めた。

2つ目は“販売店と共に作って育てていくECサイト”作りだ。一般的に、ECのメリットはダイレクトに顧客とつながることができる点にある。アズワンはこうしたメリットも取り入れながら、販売店網を活用したECビジネスを展開している。

「AXELショップ」では販売店が価格を決められる。エンドユーザーがログインする前はアズワンが設定した価格が表示され、ログインすると販売店がそのユーザーに設定した価格が表示され、商品注文が入ると、販売店経由で売上が上がる仕組みだ。エンドユーザー価格は販売店側が決めるという、卸業の商習慣をそのままWeb化しつつ、ユーザー企業に「いつでも」「どこでも」「大量の商品情報から商品購入できる」環境を用意しているのだ。

アズワンのBtoB-ECのビジネスモデル
アズワンのBtoB-ECのビジネスモデル

従来は販売店が取引先に商品を納品するといった手間が発生するケースもあったが、基本的にはアズワンの物流倉庫から取引先にダイレクトに商品が配送される。

また、ECサイトを立ち上げるまではエンドユーザーへの直接販売は行っていなかったが、「AXELショップ」では販売店に紐づいた会員登録だけでなく、販売店を通さない直接会員登録もできる仕組みにした。

「AXELショップ」のプラットフォームは販売店経由の仕組みを入れた大幅なカスタマイズを施した独自仕様にしている。これが販売店と共に作って育てていくECサイトという意味だ。(中野氏)

オープン当初は販売店経由の会員が多かったが、サイトが徐々に大きくなり、SEOや広告からの流入も増え、販売店を経由しない会員も増えていったという。業界に特化した独自の検索システム、当日出荷率95%というクイックデリバリーシステムを有し、基本的には価格訴求ではなく、品ぞろえとデリバリー力が強みだ。

「AXELショップ」が抱えていた課題とは?

BtoB-EC事業を行うには、代理店以外の顧客のマスター管理や与信管理、債権回収など、従来から行ってきた販売代理店経由のカタログ販売事業にはなかったさまざまな業務が必要になる。また、基幹システム自体も卸を前提とした設計となっており、すべてを社内で行うのは無理があった。

そもそもアズワンは販売店への卸販売だったので、販売店以外から債権を回収するノウハウを持っていなかった。ECサイトを立ち上げた際は、基本的に販売店経由のBtoB-ECモデルだったので、販売店経由ではない注文の債権回収をどのように処理するのかという課題があがった。当時、さまざまな情報を集めていくなかで、「NP掛け払い」の存在を知った。(中野氏)

ネットの利点である商圏の拡大を発揮するには、販売店が抱える顧客以外からの直接購入も受け付けなければならない。そのためには、販売店経由以外の注文をどう処理するか。「餅は餅屋」で……アズワンは販売・営業などに集中、債権管理はプロに任せる――。専門の会社に外注して連携するのが良いということになり、ネットプロテクションズのNP掛け払いを導入し、販売店以外の直販の決済方法は「NP掛け払い」のみとした。

当初、受注件数はそれほど多くなかったため手作業でデータ連携していたが、ECサイトが成長して受注が増えると、手動では受注処理がこなせなくなってしまった。そこで、2018年10月にAPI連携を実装した。

現在は受注時にAPIで与信を行い、クリアされれば基幹システムに注文情報を流し、商品を発送するという流れが自動でできるようになった。これにより、現在の「3時までの注文は即日出荷」を実現できている。

掛け払いに対するニーズが高い理由

「与信が通らない」「アズワン以外の口座に振り込みたくない」。取引先が増えるにつれてさまざまな要望が寄せられるようになった。

2018年にクレジットカード決済に対応し、現在の決済手段は、販売代理店経由、「NP掛け払い」、クレジットカードの3種類。販売代理店経由を除いた「NP掛け払い」とクレジットカードの使用比率は、6対4で「NP掛け払い」が多い

掛け払いのニーズはやはり多い。いったんクレジットカードで決済し、後で領収書を経費精算するよりも、請求書を発行してもらい、経理部門で処理してもらう方が楽だからだろう。(中野氏)

事前に顧客から了解を得ることで、後になって顧客対応に時間を取られないようにするため、カート内に「NP掛け払い」についての説明やFAQを掲載している。また、「上記内容に同意します」の項目にチェックを入れないと、決済処理を進められないようにした。

決済画面のイメージ
決済画面のイメージ。「NP掛け払い」を選ぶと、決済画面内に「NP掛け払い」の説明も表示し、サービスのメリットなどを伝えている

そもそもなぜ「NP掛け払い」を選んだのか

「AXELショップ」の顧客は法人のため、「請求書を立てて掛け払い(請求書払い)で支払いたい」という問い合わせが圧倒的に多かった

自分たちで請求書を作成して、入金をチェックして、未入金の対応をやるとしたら、かなりの工数がかかる。リソースも限られている中で、債権回収までやるとなると、現在の倍以上の人手とコストが必要となるだろう。それが「NP掛け払い」の導入によって、請求書発行から債権回収までをトータルで委託できた。(中野氏)

「NP掛け払い」は、与信から請求書発行、代金回収、督促まで、決済に関する一連の業務をアウトソーシングできる決済システム。未回収リスクを100%保証するのも大きな特徴だ。

「NP掛け払い」のサービス概要
「NP掛け払い」のサービス概要

掛け売りの代金は「NP掛け払い」がすべて立て替え、支払い遅延などの場合も100%代金を保証する。万が一貸し倒れになった場合にも、企業側の手続きは一切不要。そのため、企業は未入金リスクを気にする必要がない

「NP掛け払い」と他のサービスとの比較
「NP掛け払い」と他のサービスとの比較

「NP掛け払い」の利用料金は、下記の3つで構成されている。

  • 手数料(取引金額の1.2%〜3.6%)※
  • 月額固定費(1万2000円〜)
  • 請求書発行・郵送料金(1通あたり税抜190円)

※取り扱い商材、販売方法などによって提供内容・金額は異なる

さらに心強いのは、「NP掛け払い」では担当の営業が付いていることだ。

たとえば、与信枠の相談や不具合があった時、困ったことがあれば、営業担当者が電話ですぐに対応してくれる。これはとても有り難い。ヘルプデスクもきちんと対応してくれるのが心強い。手数料以上の手厚いサポートがあり、安心感がある。(中野氏)

「NP掛け払い」を導入して得られた変化

最近ではECサイトでの不正注文が増えているため、初回注文、高額商品といった転売の可能性がある注文はなるべく社内でもチェックしている。だが、アズワンの顧客サポートなどを担うヘルプデスクは4人体制。少ないリソースで業務を回しているため、不正利用のチェックだけに時間を割くわけにはいかない

自分たちなりに細かくチェックしているが、万が一漏れがあっても、「NP掛け払い」で与信審査が行われる。たとえ、審査が通ってしまった不正注文であっても、「NP掛け払い」の債権の未回収保証がある。そういったところで支えてくれるので、導入企業として安心して注文を受けることができる。(三戸田氏)

アズワン eコマース推進部 エキスパート 三戸田かおり氏
アズワン AXEL企画グループ エキスパート
三戸田かおり氏

「NP掛け払い」の導入によって、注文を受けて良いかどうかの判断にまつわる不安がなくなり、日々の業務に集中できているという。

自社のヘルプデスクが、日々の問い合わせに加えて回収の督促も社内でするとなると消耗してしまう。そういうところも完全にアウトソーシングできるのはとても大きなメリット。自社で専用の部署を作ったらどれくらいのランニング・イニシャルコスト、リソースがかかるのか想像もつかない。その仕組みを数%の手数料で利用できるのはありがたい。(中野氏)

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大村 マリ
大村 マリ

ニトリの2022年2月期EC売上は横ばいの710億円、EC化率は10.5%

3 years 11ヶ月 ago

ニトリホールディングスが発表したニトリの2022年2月期通販事業の売上高は前期比0.8%増の710億円だった。

ニトリ事業の売上高は同5.3%減の6792億円だったため、EC売上高の割合は10.5%。

アプリ会員数は2022年2月期末で、前期末比44.7%増の1314万人。アプリ会員数の増加に伴い、店舗とECを併用して利用する顧客が増加。アプリを活用したオンラインとオフラインの融合施策により、顧客の買い物利便性の向上を図っている。

ニトリホールディングスが発表したニトリの2022年2月期通販事業の売上高は前期比0.8%増の710億円 アプリ会員数について
アプリ会員数について(画像はニトリHDが公表したIR資料から編集部がキャプチャ)

新たな販売チャネルの拡大として、ライブコマースでの販売「インスタライブ」を展開。「インスタライブ」は2022年2月20日時点で計9回実施し、ニトリの通販サイトにアーカイブ、接客コンテンツとしても活用している。

ニトリホールディングスが発表したニトリの2022年2月期通販事業の売上高は前期比0.8%増の710億円
通販事業について(画像はニトリHDが公表したIR資料から編集部がキャプチャ)

ニトリグループは、店舗の出店加速、ライフスタイル変化に伴うEC需要拡大などの環境変化に対応するため、国内物流拠点の再配置を進めている。愛知県飛島村と埼玉県幸手市に物流センターを新設。運用は物流子会社のホームロジスティクスが担う。

2021年9月には一般貨物自動車運送事業を手がけるホームカーゴを、物流子会社のホームロジスティクスが設立。ニトリグループが掲げる「製造物流IT小売業」において、グループ全体のスケールメリットを生かした一貫物流を実現するため、関東圏内におけるドレージ輸送を始めた。

ドレージとは、海外からコンテナで輸送されてきた荷物を直接目的地まで陸送する方法。自社で車両を保有し、港から各物流拠点までの輸送の効率化、ならびにコスト削減につなげる。その一環として、国内物流拠点を再配置し、ドレージ事業を拡大する方針を掲げている。

ニトリホールディングスは、愛知県飛島村と埼玉県幸手市に物流センターを新設 ドレージ事業を拡大する
ドレージ事業を拡大する方針

海外においてもEC事業を強化している。台湾ではECサイト「mono」に、中国ではECサイト「Tmall」へ出店。米国では自社サイトのほか、「Amazon」「Walmart Marketplace」へ出店した。

東南アジアでは、マレーシアで2021年4月に自社ECサイトをオープンし、SNSの自社アカウントを作成。シンガポールでも自社ECサイトを開設、SNS自社アカウントを作成した。韓国では2022年1月、韓国最大のEC企業であるCoupang社と提携、韓国国内向けにECサイトで販売を開始した。実店舗のない韓国にオンライン販売チャネルを活用することで、市場参入を開始。中国から直接コンテナでの仕入れを実現し、粗利益率向上を図っている。

ニトリホールディングスは今後、EC事業の基盤強化を進め、2025年度までにEC事業の売上高を1500億円まで拡大させる方針。

石居 岳
石居 岳

通販・EC関連のユニークなエイプリルフール企画まとめ【2022年】 | 忙しすぎて疲れているあなた。ちょっとしたECの小ネタでブレイクタイム

3 years 11ヶ月 ago
通販・EC業界および関連の企業が創意工夫を凝らして展開するエイプリルフールネタ【2022年版】

年に1度の“うそ”の祭典「エイプリルフール」。2022年はどんな素晴らしい“うそ”が発信されたのでしょうか。4月1日までに公開された、通販・EC業界に携わる企業さんのネタ合戦をまとめました。

うそを燃料として走るモビリティ「キントウソ」カーを開発

車のサブスクサービスを展開するKINTOは、車ライフを充実させるサービスを提供する「モビリティマーケット(モビマ)」で、うそを燃料として走るモビリティ「キントウソ」カーを開発した。

「ウソ探知ナビ」がついたうそを測定、燃料に変える。ガソリン価格の高騰に苦しむ車ユーザーに、うそをついて燃料を増やしてほしいとしている。なお、「人に迷惑をかける悪質なウソなどに対しては燃料が減るという結果がでている」(KINTO)

モビリティ「キントウソ」カーを開発
モビリティ「キントウソ」カーを開発

希薄なコミュニケーションにメスを入れるにんにく洗口液

アース製薬は、洗口液「モンダミン めっちゃにんにく 1080mL」を4月1日に発売した。クチュクチュするだけでにんにくの香りと強烈な風味が口いっぱいに広がるという。

マスクを付け、ソーシャルディスタンスが求められる環境を踏まえ、希薄になりがちなコミュニケーションに対し香りでメスを入れる洗口液として開発したという。「すれ違った際、ふわっと漂う残り香であなたの印象を残したくはありませんか?きっとあなたもクセになるはず……」(アース製薬)

価格は、“にんくににんにく”の22万9229円(税抜)。

モビリティ「キントウソ」カーを開発
モビリティ「キントウソ」カーを開発

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カレーへの愛情が高まる「カレー布団」を企画

年間150万食以上のレトルトカレーを販売するニシキヤキッチンは、「カレー布団」を4月1日に発売した。

ニシキヤキッチンスタッフの「カレーで寝られたらいいのに……」という夢を叶えるために商品を企画。カレーのように温まるお布団に、にんじんやじゃがいもなどの具材をイメージしたクッションや枕を付けている。

ニシキヤキッチンの調査によると、カレー布団で寝れば寝るほど、カレーへの愛情が高まるという。

カレーへの愛情が高まる「カレー布団」
カレーへの愛情が高まる「カレー布団」

エレコムがアパレル業界に参入

IT周辺関連製品の開発、製造、販売を手がけるエレコムは、アパレル業界に参入した。人気のしろちゃんやトラックボールをデザインしたエレコム公式Tシャツを販売する。

家の外でもTシャツを通じてエレコムの存在をPR。また、「このTシャツを着ることでいつでもエレコムを身近に感じていただくことができる」(エレコム)と言う。

エレコム公式Tシャツ
エレコム公式Tシャツ

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“アレ”に答える音声アシスタント「アレ草」

インターリンクは、“アレ”を勝手に推測して答える音声アシスタント「アレ草」を開発した。

「アレ草は」インターリンクのスマートグラス「ZOOT草」シリーズに搭載する人工知能(AI)として開発した音声アシスタント。1つの要求に対して時には10分以上のやり取りが必要になるという。

「ああなんだっけ、アレアレ!アレだよ!アレ!」という曖昧な要求になんとか答えようとするゲス機能(guess、推測)を搭載。導き出す回答は正しくないことがあるものの、要求に粘り強く対応するという。

価格は、イイクサの1193円(税込)。

音声アシスタント「アレ草」
音声アシスタント「アレ草」

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ネットショップ担当者フォーラム編集部
ネットショップ担当者フォーラム編集部

アパレル・生活雑貨の中小メーカー7割が卸価格を値上げする方針、理由は「原材料の価格高騰」「海外からの輸送費の上昇」など

3 years 11ヶ月 ago

ラクーンコマースが運営する卸・仕入れサイト「スーパーデリバリー」は、衣類や生活雑貨、家具、生活家電、食料品などを扱う会員企業(メーカー・小売事業者)を対象に、卸価格の値上げに関する実態調査を実施した。

製造販売・中小メーカーに対し、過去数か月で卸価格の改定(値上げ)を行ったか、あるいは今後数か月の間に卸価格の改定(値上げ)を行う予定があるか聞いたところ、「すでに値上げを行った」が28%、「今後値上げする予定」が41%、「値上げは予定していない」が31%だった。

すでに値上げを行ったところを含め、全体の69%が値上げを実施する意向であることがわかった。

ラクーンコマースが運営する卸・仕入れサイト「スーパーデリバリー」は、衣類や生活雑貨、家具、生活家電、食料品などを扱う会員企業(メーカー・小売事業者)を対象に、卸価格の値上げに関する実態調査 値上げの意向について
値上げの意向について

値上げの実施時期については、「時期は明確に決めていない」が最多で27%、「2022年4月に予定」が24%、「2022年3月」が20%。2022年4月以降に値上げする企業が全体の61%を占めた。複数回値上げを実施する企業もあり、長期的に値上げの傾向が続くことが予想される。

ラクーンコマースが運営する卸・仕入れサイト「スーパーデリバリー」は、衣類や生活雑貨、家具、生活家電、食料品などを扱う会員企業(メーカー・小売事業者)を対象に、卸価格の値上げに関する実態調査 値上げの実施時期について
値上げの実施時期について

製造販売・中小メーカーに対し値上げの理由を聞いたところ(複数回答)、「原材料の価格高騰」が95%、「海外からの輸送費の上昇」が66%、「燃料費の高騰による製造コスト増加」が57%、「梱包資材の価格高騰」が41%。「その他」の回答では、「為替変動」「国内輸送費の高騰」「倉庫管理料の増加」「商品改良のため」といった理由があがった。

ラクーンコマースが運営する卸・仕入れサイト「スーパーデリバリー」は、衣類や生活雑貨、家具、生活家電、食料品などを扱う会員企業(メーカー・小売事業者)を対象に、卸価格の値上げに関する実態調査 値上げの理由について
値上げの理由について

値上げする金額幅は、「10%台」が55%、「20%台」が24%、「10%未満」が13%、「30%台」が7%など。

ラクーンコマースが運営する卸・仕入れサイト「スーパーデリバリー」は、衣類や生活雑貨、家具、生活家電、食料品などを扱う会員企業(メーカー・小売事業者)を対象に、卸価格の値上げに関する実態調査 値上げする金額幅
値上げする金額幅について

一方、仕入販売・小売事業者に対し、2021年12月移行に仕入先から卸価格の改定(値上げ)の連絡があったか質問したところと、「値上げの連絡は来ていない」が61%、「値上げの連絡があった」は39%となった。

ラクーンコマースが運営する卸・仕入れサイト「スーパーデリバリー」は、衣類や生活雑貨、家具、生活家電、食料品などを扱う会員企業(メーカー・小売事業者)を対象に、卸価格の値上げに関する実態調査 値上げの連絡の有無
値上げの連絡の有無について

さらに、卸価格の値上がり分を販売価格に反映するかを聞いたところ、「値上がりした金額はすべて販売価格に上乗せしている/する予定」が39%、「値上がりした金額の一部だけを販売価格に上乗せしている/する予定」が15%。販売価格に上乗せする移行の企業が全体の54%に達している。

このほか、「販売価格をどうするか検討中」が29%、「販売価格は据え置きで変えていない/変えない予定」は17%となった。

ラクーンコマースが運営する卸・仕入れサイト「スーパーデリバリー」は、衣類や生活雑貨、家具、生活家電、食料品などを扱う会員企業(メーカー・小売事業者)を対象に、卸価格の値上げに関する実態調査 販売価格への反映について
販売価格への反映について

仕入販売、小売事業者は値上げによる顧客離れの不安を多くの事業者が感じており、3割の事業者は販売価格をどうするか決めかねている状況で、すでに値上げを決めた事業者にも葛藤が見られた。消費者に値上げを受け入れてもらえるよう、「正直に事情を説明するしかない」とのコメントも多く寄せられたという。

調査概要

  • 調査方法:インターネット調査
  • 調査期間:2022年2月10~24日
  • 調査対象:スーパーデリバリー会員 出展企業281社/会員事業者349社
  • 会員属性:<規模>中小規模の企業・事業者<業種>アパレル・生活雑貨・家具・生活家電・食料品など
石居 岳
石居 岳

GMOペパボが月額制サービス「制作代行サブスクプラン」。「カラーミーショップ」利用ショップのバナー作成などを行う

3 years 11ヶ月 ago

GMOペパボが運営するネットショップ作成サービス「カラーミーショップ」は、バナー制作や商品登録などを代行する月額制サービス「制作代行サブスクプラン」の提供を開始した。

「制作代行サブスクプラン」とは

ネットショップ運営者が用意したテキスト、画像などの素材レイアウト案などを基に、バナー作成、商品登録などの作業を代行する月額制サービス。依頼ごとに発注書を取り交わす必要がなく、チャットで作業を依頼できる。

依頼可能な作業は次の通り。

  • キービジュアルの作成
  • バナー作成
  • 商品登録
  • SNSボタンの設置、画像のリサイズ、メニュー追加など、5営業日以内で完了する一部カスタマイズ
GMOペパボ カラーミーショップ 制作代行サブスクプラン 依頼の流れ
依頼の流れ(画像は「カラーミーショップ」サイトからキャプチャ)
GMOペパボ カラーミーショップ 制作代行サブスクプラン プランの種類と料金表
プランの種類と料金(画像は「カラーミーショップ」サイトからキャプチャ)

ユーザーの声を受け提供を開始

ネットショップ開設後は、季節やトレンドの変化に合わせた商品の入れ替え、ユーザーの利便性や売り上げ向上を目的としたアップデートなど、多くのショップがさまざまな更新を行っている。

一方、ネットショップ専任担当、デザイナーがいないショップでは、商品登録の時間が取れず商機を逃してしまう、画像編集のノウハウがなくビジュアル的な訴求が難しいなどの課題が発生している。

これまで「カラーミーショップ」には、ショップから「繁忙期の期間だけネットショップ運営を手伝ってほしい」「デザイン業務を代行してほしい」などの声があがっていたという。こうした声を受け、これまで提供していたネットショップ開設・リニューアル時の制作代行サービスに加え、「制作代行サブスクプラン」の提供をスタートした。

藤田遥
藤田遥

北海道、楽天グループ、日本郵政が包括連携協定を締結。北海道の地域課題解決、地域創生に向けた取り組みで連携・協力

3 years 11ヶ月 ago

北海道、日本郵政、楽天グループは、北海道における地域課題解決に向けたデジタル実装の推進、地域創生の取り組みなどで連携・協力するため、包括連携協定を締結した。

北海道の地域課題解決、地方創生に向けて連携

北海道は、全国を上回るスピードで進行する人口減少・高齢化、首都圏からの距離の遠さなどの地域課題を抱えている。今回の協定では、こうした課題解決に向けて三者の強みを相互に生かし、先駆的な取り組みに挑戦していく。

協定に基づき、連携して行う取り組みは次の通り。

1. 北海道デジタル実装サポートチームの設置

北海道内各地の課題解決に向けたデジタル実装を推進するため、三者が持つノウハウ、情報を持ち寄って市町村のサポート体制を構築する。サポートチームは2022年4月設置予定。

北海道、楽天グループ、日本郵政の包括連携協定の締結 デジタル実装サポートチームの取り組み
「北海道デジタル実装サポートチーム」の取り組みについて

2. 寒冷地へのドローン配送実用化、配送の効率化

寒冷地へのドローン配送の実用化、荷物配送効率化に向けた協働を行う。

北海道、楽天グループ、日本郵政の包括連携協定の締結 寒冷地域へのドローン配送実用化
寒冷地でのドローン実用化に向けた検討内容
北海道、楽天グループ、日本郵政の包括連携協定の締結 北海道発荷物の配送効率かに向けた検討内容
北海道発荷物の配送効率化に向けた検討内容

3. オンライン行政、シニア向けスマホ基礎講座の実施

地域住民の利便性向上に向け、外国人向けのオンライン行政相談、シニア向けスマホ基礎講座を北海道内の郵便局で実施予定。

北海道、楽天グループ、日本郵政の包括連携協定の締結 オンライン行政、シニア向けスマホ基礎講座について
オンライン行政、シニア向けスマホ基礎講座について

「果敢に挑戦する官民協働モデル」をめざす

北海道と楽天グループは2009年に包括提携協定を締結し、特産品の販路拡大、環境保全を目的とした官民事業を通じて地域社会の発展に取り組んできた。

また、日本郵政グループにおいては、日本郵便が2017年に北海道と包括連携協定を締結、地方創生、災害対策に関する取り組みにおいて協働している。

今回の協定を受け、鈴木直道北海道知事は次のようにコメントした。

三者による協同プロジェクトの展開が、デジタル実装など社会変革に果敢に挑戦する官民協働モデルと言われるように取り組みを進めて行きたいと考えている。(鈴木直道北海道知事)

北海道、楽天グループ、日本郵政の包括連携協定の締結 鈴木直道北海道知事
北海道知事の鈴木直道氏
藤田遥
藤田遥

楽天グループが郵便局を通じたカタログ通販に参入、日本郵便と物販分野でも協業

3 years 11ヶ月 ago

楽天グループと日本郵便は、物販分野での協業を進める。

日本郵便の持つリアルチャネルの郵便局ネットワーク、楽天グループのネット販売の知見やノウハウなどを相互活用。楽天グループはカタログ販売、日本郵便は子会社を通じて「楽天市場」での商品販売を展開する。

楽天グループは「楽天市場」商品を掲載した通販カタログを発行、郵便局を通じた通販を始める。

郵便局内に設置した通販カタログには申込用紙があり、消費者はその用紙に購入したい商品を記入、郵便局の窓口に手渡す仕組み。産地名産品、ギフト用品など、幅広い商品を郵便局の窓口で販売するカタログ販売事業のインフラを活用する。

まずは、日本郵便近畿支社管内(滋賀県、京都府、大阪府、兵庫県、奈良県、和歌山県)2府4県の郵便局で始める。販売期間は4月1日(金)~2022年6月30日(木)まで。掲載商品はファッション、日用品、インテリア、美容関連商品を中心に50商品程度。

6月以降、日本郵便北海道支社管内でも展開。アウトドアグッズ、車関連用品など、北海道でのニーズが高い商品を加えたカタログ販売も新たに展開する予定。扱う商品は楽天グループが選定し、事前に出店者へ通知する。

日本郵便の100%子会社である郵便局物販サービスが「楽天市場」へ出店。「楽天市場」ユーザーへ産直品を展開する。郵便局物販サービスは、郵便局で扱う通販カタログの編集・発行、商品販売などを手がける企業。

日本郵便の100%子会社である郵便局物販サービスが「楽天市場」へ出店
「楽天市場」へ出店した郵便局物販サービスのサイト(画像は編集部がキャプチャ)

産直品(青果、加工品など)を中心に約300商品をまずは展開。今後、出品数を800商品程度まで拡大する。

瀧川 正実
瀧川 正実
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27 分 3 秒 ago
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