ネットショップ担当者フォーラム

イオンの新ネットスーパー「Green Beans(グリーンビーンズ)」とは

3 years 5ヶ月 ago

イオンの子会社イオンネクストは、ネットスーパーの新ブランド「Green Beans(グリーンビーンズ)」を立ち上げ、2023年夏にサービスを開始する。

「Green Beans」は、先進テクノロジーで運営する専用の物流拠点からの宅配・配送サービスを展開。最先端のオペレーションとロジスティクスに加え、パーソナライズされた快適なユーザーインターフェース、徹底されたコールドチェーンによる高い鮮度管理などで高いカスタマーエクスペリエンスを実現するとしている。

人工知能(AI)を積極活用するのが1つの特徴。過去の購入履歴に基づき、AIがお薦め商品をクリック1つでカートインするスマートカート機能に加え、低い欠品率を実現するためにAIによる売り上げ予測と在庫管理機能を搭載する。

「Green Beans」のスタートは夏を予定(画像は「Green Beans」から編集部がキャプチャ)

配送希望日の14日前から商品を選ぶことができ、配送直前に顧客に配送予測時間をメールで通知。午前6時30から23時30分まで、カスタマーサービスセンターが顧客をサポートする。

午前7~23時まで1時間単位の配送枠を用意。自社の専任スタッフ(デリバリークルー)が配送を担う。

こうしたフルフィルメント業務は、最先端AI(人工知能)、ロボティクス機能を導入した千葉市緑区誉田町の顧客フルフィルメントセンターで行う。

生鮮農産物は「自分の目で選べない、鮮度が心配、日持ちしない」といった悩みを解消するため、配送から1週間以内は鮮度(形状・色が優れた状態)を保つことを約束する「1週間鮮度保証(鮮度+)」を提供する。

サービス提供エリアは、東京都の新宿区・渋谷区・世田谷区・目黒区・中央区・千代田区・品川 区・港区・大田区・江東区・江戸川区、千葉県の千葉市(稲毛区・中央区・花見川区・緑区・美浜区・若葉区)・習志野市・船橋市・市川市・浦安市・八千代市・四街道市、神奈川県の川崎市(麻生区・川崎区・幸区・高津区・多摩区・中原区・宮前区)から段階的に開始。1年をめどに都内23区全域へ拡大する。

配送時間は午前7時~23時まで1時間単位。

石居 岳

ジャパネットが定年後再雇用制度を刷新/元花王の生井氏が中高附属校の校長に【ネッ担アクセスランキング】 | 週間人気記事ランキング

3 years 5ヶ月 ago
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    2023/4/4
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  7. 自転車のあさひ、EC売上高は83億円でEC化率は11%。将来的に15%までめざす計画

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    オリコンが顧客満足度総合1位に選出した企業の功績を称える「顧客満足度アワード」。受賞企業に受賞要因を聞いた

    2023/4/5
  9. 次のECトレンドは「AI」「動画」「中古品市場」。米国市場に学ぶ成長期待と活用事例

    世界の小売事業者が一堂に会するイベント「Shoptalk」が2023年も開催されました。話題の中心になった小売市場における「AI」「動画活用」「中古品市場」について解説します

    2023/4/6
  10. 迫る物流の「2024年問題」――じわりと広がる「ホワイト物流」【ネッ担まとめ】

    ネットショップ担当者が読んでおくべき2023年3月27日~4月2日のニュース

    2023/4/4

    ※期間内のPV数によるランキングです。一部のまとめ記事や殿堂入り記事はランキング集計から除外されています。

    藤田遥

    住宅リモート手当5万円、交通費上限15万円、ハイブリッド型勤務――などZOZOが手当や働き方をアップデートした内容とは

    3 years 5ヶ月 ago

    ファッションEC「ZOZOTOWN」を運営するZOZOは、人事制度、手当、働き方をアップデートした「ZOZO WORKSTYLE」を始動した。

    キャリア選択の柔軟性を高め、社員の個性や能力を引き出す制度

    「ZOZOらしさ」を体現する人材育成を目的に人事制度を全社的にアップデート。管理職への昇格のほか、特定分野におけるスペシャリストとしてのキャリアアップを可能にするなど、社員1人ひとりの多様で柔軟なキャリア形成の支援と成長機会の提供をめざす。

    ビジネス部門の社員を対象に「日々進歩」を後押しする手当として毎月支給していた自学手当の支給範囲を全社員へ拡大。在籍期間が半年経過するごとに2500円ずつ、最大10万円まで増額する。

    多様なライフスタイルを持つ社員1人ひとりの活躍をサポート

    これまで部門や居住地域などで支給対象者や金額が異なっていた住宅手当を、「住宅リモート手当」として全社員へ拡大。支給額を一律月額5円支給へ変更する。

    通勤にかかる交通費の上限額5万円を、月額15万円まで引き上げる。通勤手段として飛行機や新幹線、特急なども利用できるようにする。

    これまで一部部門で定めていたコアタイムを廃止し、ホスピタリティ本部、フルフィルメント本部を除く全社にフルフレックス制度を導入する。

    職種ごとに成果の出やすい出社スタイルを導入

    ビジネス部門では、週2日出社・週3日リモートのハイブリッド型勤務を開始する。

    リモートでの業務環境に適応した一方、対面での偶発的なコミュニケーションから生まれる「ソウゾウ」のタネが新規ビジネスの創出や事業の推進には重要であると考えたため。

    開発部門では、全国在宅勤務制度を継続する。柔軟性の高い働き方の導入等により、エンジニアの採用競争力のさらなる向上をめざす。

    アップデートの理由

    ZOZOは、これまでの持続的な成長を支えてきたのは「ZOZOらしさ」と説明。この「ZOZOらしさ」をさらに進化させていくために、社員1人ひとりが持つ多様なキャリア観やライフスタイルに合わせた柔軟なワークスタイルを実現できる環境整備が必要であると考えたという。

    社員1人ひとりがさらに可能性を発揮できる環境の整備を通じて「ZOZOらしさ」を進化させることにより、ZOZOの持続的な成長をめざす。(ZOZO)

    瀧川 正実

    不正アクセスによるEC停止の影響は、売上20億円、粗利10億円の逸失

    3 years 5ヶ月 ago

    アダストリアは、第三者からのサーバへの不正アクセスで物流システムとECサイト「ドットエスティ(.st)」を2023年1月18日~26日まで停止した影響で、売上高約20億円、粗利約10億円を逸失したと公表した。

    社内業務システムのサーバに対して外部の第三者からの不正アクセスを検知し、被害拡大を防ぐためにネットワークから遮断。社内業務システムを停止した。これにより、物流システム、自社EC「ドットエスティ」も一時休止した。

    休止期間は8日間。物流システム停止による店舗在庫不足、自社ECサイトの停止で売上高約20億円、粗利約10億円を逸失したとしている。

    アダストリアは、2023年1月に第三者からのサーバへの不正アクセスで物流システムとECサイト「ドットエスティ(.st)」を1月18~26日まで停止したことにより、売上高で約20億円、粗利約10億円を逸失したと公表
    システム停止の経緯と影響について(画像はIR資料からキャプチャ)

    ECサイトの運営再開後、お詫びとしてユーザーへクーポンを配布。問い合わせや個別通知などの対応コスト、余剰在庫の評価減などにより営業利益面では約14億円の逸失につながったと推計している。

    アダストリアによると、不正アクセスの判明時から3月末まで、顧客情報の流出は確認されていないという。流出した可能性のある情報にクレジットカード情報などの決済情報、マイナンバー情報は含まれていない。

    瀧川 正実

    「eBay」のアワード受賞企業に学ぶ越境ECを伸ばすためのコツ

    3 years 5ヶ月 ago

    越境ECのマーケットプレイス「eBay(イーベイ)」を運営するイーベイ・ジャパンは、2022年度に優秀な成績をあげた日本の販売者を表彰するアワード「eBay Japan Awards 2022」を開催。受賞企業のコメントから、越境ECで成功するためのコツをまとめた。

    「eBay Japan Awards」とは?

    「eBay Japan Awards」は、6つの部門で構成。日本の「eBay」販売事業者を対象に、2022年の販売実績や、バイヤー(購入者)評価、年間での成長率、商品カテゴリーごとの成績などを選考基準に優秀なセラーを選定し表彰する。今年はのべ19社(者)の販売事業者を選出した。「eBay Japan Awards 2022」 の受賞企業(者)は次の通り。

    • 「eBay Japan」 名誉セラー:JP.Company
    • セラー・オブ・ザ・イヤー:シュッピン
    • ニューセラー・オブ・ザ・イヤー:リバリューレイ
    • カテゴリーグロースアワード:デファクトスタンダード/リフォート/川上竣 氏/シュッピン/野中秀一 氏(個人)/NINJA/太田陽介 氏(個人)/ウィジェクト/ユウキシシド 氏/MondoLif/シュッピン/渡辺浩一 氏(個人)/若林誉弘 氏(個人)
    • 公認コンサルタントアワード:PlusBonBuono 代表取締役 荒井智代氏
    • ツールアワード:オークタウン

    eBay Japan 名誉セラー

    JP.Company (中古ブランドバッグ、アクセサリー、時計)
    Monoshare

    「eBay Japan 名誉セラー」は「セラー・オブ・ザ・イヤー」を3年連続で受賞した殿堂入りセラーに贈る特別賞。「JP.Company」を選出した。

    「Monoshare」トップページ(画像はサイトから編集部がキャプチャ)
    「Monoshare」トップページ(画像はサイトから編集部がキャプチャ)

    人の真似をするだけではなく、「いろいろなもの」「いろいろなこと」「やり方」に興味を持ち、チャレンジを続けていけば、何かを得ることができると思います。

    たくさん失敗もするでしょう。でも失敗をしないと何も始まらない。失敗を怖がっていたら成功はない。積極的に失敗をしましょう。(JP.Company 代表取締役 荒木淳平氏)

    アワードに登壇したJP.Companyの月崎晴美氏(着物姿の女性)
    「JP.Company」の月崎晴美氏(写真右)

    Seller of the Year/セラー・オブ・ザ・イヤー

    シュッピン(時計、カメラ)
    【時計】GMT
    【カメラ】Map Camera

    2022年の「eBay」における販売実績、バイヤーからのフィードバック等の総合的評価トップの販売者に贈る最優秀賞。シュッピンを選出した。

    「GMT」トップページ(画像はサイトから編集部がキャプチャ)
    「GMT」トップページ(画像はサイトから編集部がキャプチャ)
    「Map Camera」トップページ(画像はサイトから編集部がキャプチャ)
    「Map Camera」トップページ(画像はサイトから編集部がキャプチャ)

    商品の情報をできるだけ精確に、わかりやすく掲載するようにしています。また、お客さまの希望をしっかり聞き、できるだけニーズに応えられるように努めています。

    シュッピン グローバル戦略部 副部長 小野新平氏
    シュッピン グローバル戦略部 副部長 小野新平氏

    New Seller of the Year/ニューセラー・オブ・ザ・イヤー

    リバリュー(宝飾品)
    Japan's accessory shop

    2022年から「eBay」で販売をスタートし、最も売り上げを伸ばした法人販売事業者と個人販売者にそれぞれ贈る新人賞。法人販売事業者では宝飾品の販売を手がけるリバリューが受賞した。

    お客さまとのやり取りを楽しみながら、(越境EC)ビジネスを楽しんでください。そのなかで数字を分析し、お客さまに喜んでもらえることを積み重ねる。それが結果に結びついてくると思います。 (リバリュー 代表取締役 荒木佑大氏)

    Category Growth Award/カテゴリー グロース アワード

    7つのカテゴリーで高い成長率を記録し、2022年の売上向上に貢献した法人・個人の販売者に贈る賞。法人では、デファクトスタンダード、リフォート、シュッピン、NINJA、ウィジェクトがそれぞれのカテゴリーで受賞した。

    【アパレル・バック・ブランド小物】デファクトスタンダード
    Brandear

    「Brandear」トップページ(画像はサイトから編集部がキャプチャ)
    「Brandear」トップページ(画像はサイトから編集部がキャプチャ)

    各種APIを活用した自動化対応、海外CSの拡充など、「eBay」は拡大の可能性を秘めた販売先です。目標販売額はまだまだ上にありますので、競合企業とも切磋琢磨しながら成長したい。(デファクトスタンダード 取締役 植松勇人氏)

    【スニーカー】リフォート
    RioxRina Japan Sneakers

    「RioxRina Japan Sneakers」トップページ(画像はサイトから編集部がキャプチャ)
    「RioxRina Japan Sneakers」トップページ(画像はサイトから編集部がキャプチャ)

    スニーカーの販売は簡単ではありません。バリエーション出品である為、在庫管理システムにも相当の投資をしました。メーカーごとにサイズ表記やサイズ感も異なることで「サイズが合わない」という理由での返品も多いです。

    簡単ではないからこそ常に問題点の解決を図り、改善を重ね、継続することでライバルと差をつけるストアを作り上げることができると思います。(リフォート 代表取締役 下元敬介氏)

    【コレクティブル・カードゲーム】NINJA
    japan-shop-ninja

    「japan-shop-ninja」トップページ(画像はサイトから編集部がキャプチャ)
    「japan-shop-ninja」トップページ(画像はサイトから編集部がキャプチャ)

    毎日地道に継続し、お客さまに喜んでもらえるように常に意識することが大切です。(NINJA 代表取締役 小川北人氏)

    【アニメ関連商材】ウィジェクト
    Egg prince

    「Egg prince」トップページ(画像はサイトから編集部がキャプチャ)
    「Egg prince」トップページ(画像はサイトから編集部がキャプチャ)

    1つのジャンルに特化していくことでSEOにも有利に働く。そのため、早めに得意ジャンルを作っていくと良いでしょう。また、一番重要なのは梱包のスピード化と出荷地域の拡大だと考えています。(ウィジェクト 代表 金沢太崇氏)

    【ビデオゲーム&コンソール】​MondoLife
    Samurai_Game.Shop

    「Samurai_Game.Shop」トップページ(画像はサイトから編集部がキャプチャ)
    「Samurai_Game.Shop」トップページ(画像はサイトから編集部がキャプチャ)

    海外のお客さんとやり取りをするために、深夜まで仕事をする方が多いでしょう。私の周りでも睡眠不足などで体調が悪くなる方もいるので健康管理はとても大切です。

    適度な睡眠と良質な食事、ハードな筋トレで健康に「eBay」(他のマーケットプレイスを含む越境EC事業)をすることがアワードの受賞(や越境EC事業の成功)にもつながるでしょう。(MondoLife 代表取締役 北島大地氏)

    ◇◇◇
    このほか、「eBay」販売者のサポートに貢献したコンサルタント1名に贈る「Consultant Award/公認コンサルタント アワード」は、PlusBonBuonoの代表取締役、荒井智代氏が受賞。

    「eBay」での販売活動をサポートする優れた外部ツールに贈る「Tool Award/ツール アワード」は、「eBay」出品管理ツールを提供するオークタウンが受賞した。

    高野 真維

    「Yahoo!ショッピング」が最短15分の即時配送サービス、「Yahoo!マート」と連携し食料品・日用品を宅配

    3 years 5ヶ月 ago

    ヤフーは、「Yahoo!ショッピング」の検索画面に、最短15分で食料品や日用品などを宅配する「Yahoo!マート」の商品を掲出し、即時配送する取り組みを始めた。

    「Yahoo!マート」の配送対象エリア(2023年4月時点で東京都や千葉県の一部エリア)に該当するユーザーに対し、「Yahoo!ショッピング」の検索結果画面で「Yahoo!マート」の商品を掲出する。

    「Yahoo!マート」の配送対象エリアに住むユーザーは「Yahoo!ショッピング」で販売している通常商品に加え、「Yahoo!マート」で販売している商品も比較、検討できる。

    ヤフーは、「Yahoo!ショッピング」の検索画面に、最短15分で食料品や日用品などを宅配する「Yahoo!マート」の商品を掲出し、即時配送する取り組みを始めた
    検索結果での掲載イメージ

    これまで「Yahoo!マート」の商品は、出前館のサービス上、「Yahoo!マート」専用アプリで注文できる仕組みだった。「Yahoo!ショッピング」にも「Yahoo!マート」の商品を掲出することで、利用者の拡大を図る。

    「Yahoo!マート」は、Zホールディングスグループのヤフー、アスクル、出前館が展開する食料品や日用品の即配サービス。約3000種類の商品を取り扱い、ユーザーは注文・決済すると、最短15分で商品を受け取ることができる。

    瀧川 正実

    次のECトレンドは「AI」「動画」「中古品市場」。米国市場に学ぶ成長期待と活用事例 | 海外のEC事情・戦略・マーケティング情報ウォッチ

    3 years 5ヶ月 ago
    世界の小売事業者が一堂に会するイベント「Shoptalk」が2023年も開催されました。話題の中心になった小売市場における「AI」「動画活用」「中古品市場」について解説します

    最新テクノロジーやビジネスモデルなどさまざまなテーマで議論するイベント「Shoptalk(ショップトーク) 2023」に集まった小売事業者のリーダーらは、人工知能(AI)、ライブ動画、中古品市場など、今後潜在的な成長が期待できるテーマについて議論しました。それぞれのテーマについて、議論された内容、市場の現状、活用事例を解説します。

    記事のポイント
    • 3月下旬に米国・ラスベガスで開催されたイベント「Shoptalk 2023」に、小売事業者やマーケットプレイス運営者が集結。
    • イベントでは人工知能が話題となり、参加した小売事業者たちは、この技術を今までにどのように活用し、次に何を計画しているかについて共有した。
    • このほか、ライブ動画の成長や中古品の販売に市場拡大の可能性を感じているブランドも見られた。

    小売業界の識者は「AI」「動画活用」「中古品市場」に着目

    「Shoptalk」の2023年大会(2022年3月27日~30日の4日間)では、小売事業者らが数百社、1万人以上が参加。参加した経営者やコンサルタントはEコマースに注目していました。

    「Shoptalk 2023」の開催概要ページ(画像は編集部がサイトからキャプチャ)
    「Shoptalk 2023」の開催概要ページ(画像は編集部がサイトからキャプチャ)

    『Digital Commerce 360』が提供する北米最大のEコマース小売企業データベース「北米EC事業 トップ1000社データベース 2022年版」にランクインしている企業から登壇したスピーカーたちが、AI、利便性、持続可能性、オムニチャネルショッピングなどの将来について講演しました。

    2023年の「Shoptalk」で話題に上った注目のトレンドをご紹介します。

    AIはもはや“必須”

    人工知能は、プレゼンターやパネリストの間で最も人気のあるトピックでした。企業のトップや登壇者たちは、AIが小売業をどのように変革するかについて、イベントの参加者から何十もの質問を受けました。

    Lowe's(米国の住宅リフォーム・生活家電チェーン)のシーマンチニ・ゴドボール氏(エグゼクティブ・バイスプレジデント兼チーフ・デジタル&インフォメーション・オフィサー)は、AIの応用可能性を示す例として、アプリの活用例を解説。

    アプリを使うと、部屋の面積を測ったり、家電の収まり具合を確認したりすることができます。

    これらの機能は「あったらいいな」ではなく、もはや「必須」だ。(ゴドボール氏)

    他の小売事業者は「人工知能を利用して、消費者により良い提案をしたい」と話していました。たとえば、次のようなことです。

    ThredUp(米国の中古品衣料プラットフォーム大手)のノエル・サドラー氏(CMO)は、中古品の再販会社がAIを活用して顧客に類似商品を提案する方法について説明しました。

    ThredUp CMO ノエル・サドラー氏
    ThredUp CMO ノエル・サドラー氏
    ThredUpが運営する中古品衣料プラットフォームのトップページ(画像はサイトから編集部がキャプチャ)
    ThredUpが運営する中古品衣料プラットフォームのトップページ(画像はサイトから編集部がキャプチャ)

    また、Shein(中国発祥のファストファッションブランド)のピーター・パーノット・デイ氏(グローバル戦略・企業責任者)は『Digital Commerce 360』に対して、「SheinもAIを活用して消費者にレコメンドしている」と明かしました。

    Sheinは、顧客の好みに関する情報を利用して、わずか数日で顧客に合わせた商品の提案をすることができるそうです。

    動画活用はさらなる拡大が期待

    ライブストリーム動画によるショッピングは、米国市場ではまだ大きなうねりにはなっていませんが、「Shoptalk」では複数の小売事業者やマーケットプレイスが可能性について説明しました。

    ファッション専門のEコマースマーケットプレイス「Verishop(ベリショップ)」を運営するVerishop社は、顧客が動画を活用したプロモーションに強く反応することに気付きました。

    「Verishop」では、クリエイターのライブストリームを自動化して、商品ページに掲載できるエバーグリーンコンテンツ(長期的に有益な価値を提供するコンテンツ)に変換しています。

    Verishopのイムラン・カーン氏(共同設立者兼CEO)は「動画レビューがある商品は、そうでない商品と比較してコンバージョン率が40%以上向上した」と述べています。

    「Verishop」はYouTubeでもチャンネルを持ち、動画を配信している(画像はYouTubeチャンネルトップページを編集部がキャプチャ)
    「Verishop」はYouTubeでもチャンネルを持ち、動画を配信している(画像はYouTubeチャンネルトップページを編集部がキャプチャ)

    フレグランス会社のNestは、異なるアプローチを採用、アンドレア・ムーア氏(最高デジタル責任者)は次のように話しています。

    ライブ動画はもはや、フレグランスなど消費者が「実際に見てみたい」と思っている商品を販売するための手段だ。(ムーア氏)

    Nestは動画を活用して、フレグランスの世界での信頼性を確立し、消費者の質問に答え、商品のお披露目会を開催し、限定キャンペーン企画の開催を消費者に告知しているそうです。

    中古市場は小売全体の“16倍”の速さで成長中⁉

    中古販売については、多くの小売事業者が議論を交わしていました。ThredUpのアンソニー・マリオ社長は、中古品再販企業のパネルディスカッションで「中古衣料は“手垢のついた不人気なもの”から、“ステータス”になった」と指摘しました。

    ThredUpは「Shoptalk 2023」でプレゼンテーションやパネルディスカッションを行った
    ThredUpは「Shoptalk 2023」でプレゼンテーションやパネルディスカッションを行った

    ThredUpは現在、米国の衣料品チェーンJ.Crew、Gap、Abercrombie and Fitchなど20社と連携し、再販ビジネスを展開しています。

    ThredUpのデータによると、衣料品の再販市場は、小売市場全体と比べると16倍の速さで成長しています。消費者の半数以上が過去1年間に中古の衣類を購入しているそうです。

    中古家具のマーケットプレイス「AptDeco(アプトデコ)」のリーハム・ファギリ氏(共同設立者兼CEO)は、中古家具について同様の話をしました。

    中古家具の再販市場は、家具全体の約3倍のスピードで成長している。(ファギリ氏)

    ThredUpとAptDecoの両社は、中古市場の成長の理由を、利便性と持続可能性に対する顧客の期待の高まりだと考えています。

    両社は「元の価格帯では購入しないような新しい顧客を呼び込むことができる」と強調しました。

    キッチン用品販売のAptDecoはWilliams-Sonomaと提携し、返品された家具や少し傷んだ家具を出品し、中古品の価格設定に関するデータを同社に提供しています。

    この記事は今西由加さんが翻訳。世界最大級のEC専門メディア『Digital Commerce 360』(旧『Internet RETAILER』)の記事をネットショップ担当者フォーラムが、天井秀和さん、白川久美さん、中島郁さんの協力を得て、日本向けに編集したものです。

    Digital Commerce 360

    サブスク型ファッションECのエアークローゼット社長が語るファッションECの事業環境+今後の成長戦略 | 通販新聞ダイジェスト

    3 years 5ヶ月 ago
    サブスク型のファッションECを手掛けるエアークローゼット。2022年7月に東証グロース市場に新規上場し、ますます存在感を増している。回復基調という事業環境の現状と、今後の展望を天野社長に聞いた

    エアークローゼットは、月額定額でプロのスタイリストがユーザー1人ひとりに合った洋服を選んでくれるサブスク型ファッションレンタルサービス「エアークローゼット」が好評で、ファッションレンタルのパイオニアとして市場をけん引している。

    2022年7月29日には東証グロース市場に新規上場。成長スピードを加速していく。同社の天沼聰社長兼CEOに事業環境や展望などを聞いた。

    エアークローゼット 天沼聰社長兼CEO
    エアークローゼット 天沼聰社長兼CEO

    上場は創業当時から視野。「資金調達と信頼獲得のため」

    ――2022年7月、東証グロース市場に上場した。

    「エアークローゼット」のような消費者向けサービスを拡大するには、しっかり資金調達を行うことと、消費者や業界の信頼・信用を獲得することが不可欠だ。創業時から、コストコントロールが設定した水準に達したら上場しようと考えていた。

    「エアークローゼット」トップページ(画像はサイトから編集部がキャプチャ)
    「エアークローゼット」トップページ(画像はサイトから編集部がキャプチャ)

    コロナの影響が長引いたり、世界情勢も不安定だったりして株式市場は低調で、当社事業の状況にかかわらず、外的要因で企業価値が下がってしまうことは悩んだ。

    ただ、上場の目的である信頼・信用の獲得という面を大事にしているし、資金調達についても当社のサービスはものすごく多額な資金がないと回らない状況ではなかったので、当初から定めていた上場ラインをクリアしたタイミングを逃さずに、歩を進めることになった。

    ファッション・アパレル業界は回復傾向

    ――ファッション・アパレル業界やサブスク市場の現状をどう見ているか。

    ファッション・アパレル業界はようやく実店舗も含めて全体が回復基調にある。一方、原価上昇の影響でファッション商材の値上げが始まっている。コロナも完全になくなったわけではなく、観光業界などが戻ることでファッション市場の回復が強まることを期待したい。

    ファッションサブスク市場については、ファッション・アパレル業界の動きと大きな違いはなく、春や秋といった季節、シーズンの変わり目に新規ユーザーの登録が増える傾向にある。

    エアクロの人気は“自分に合う服探しをアウトソーシングできる”から

    ――消費者から「エアクロ」が支持されている理由は。

    レンタルの経済合理性もあると思うが、一番はパーソナルスタイリングの部分だと思う。お客さまの声を聞くと、「洋服を探す時間がなかったけれど、最近はファッションを楽しめるようになった」「自分の生活リズムを変えることなく、マンネリ化したファッションから解放された」といった声が多く、服探しをアウトソーシングしている感覚だと思う。

    エアークローゼットは今後さらなるパーソナライズ需要の高まりを指摘している(画像はエアークローゼットのIR資料から編集部がキャプチャ)
    エアークローゼットは今後さらなるパーソナライズ需要の高まりを指摘している(画像はエアークローゼットのIR資料から編集部がキャプチャ)

    ――百貨店もファッションサブスクに参入したが、引き続き「エアクロ」が市場をけん引している。

    ファッションサブスク、ファッションレンタルを市場として認めて頂き、「エアークローゼット」が話題に上る機会も増えた。コロナ禍もあって、多くのブランドさんが新しいユーザーとの出会い方や試着してもらう方法を、自社ECを含めて模索していて、ファッションレンタルに関心を持つブランドさんが増えている。

    当社のファッションサブスクの仕組みを外部提供するプラットフォーム事業に対する問い合わせも増えている。

    ファッションレンタル市場の高まりを受け、エアークローゼットは創業以来堅調に売り上げを伸ばしている(画像はエアークローゼットのIR資料から編集部がキャプチャ)
    ファッションレンタル市場の高まりを受け、エアークローゼットは創業以来堅調に売り上げを伸ばしている(画像はエアークローゼットのIR資料から編集部がキャプチャ)

    ――以前と比べてアパレル企業の宣伝方法も変わった。

    従来であればファッション誌などに広告を掲載することで認知を高めるというのが一般的な業界だったが、スマホの普及やSNS時代にあっては、消費者一人ひとりが細分化された情報に触れることが多くなったり、生き方としての多様性が尊重されたりする流れなども、マーケティング手法に影響が出ていると感じる。

    “出会い”を作ることができればファンになってもらえる可能性のあるブランドさんが多い中で、「エアークローゼット」は試着以上の体験を提供できている。

    ――スタイリストが単一ブランドの洋服でコーディネートを組むサービスも始めた。

    2022年1月から、コーディネート提案するブランドを利用者が指名できる「ブランドセレクト」というオプションを始めていて、足もとでは14ブランドが参加している。このオプションを使うお客さまは参加ブランドのファンだと思っていたが、実際には9割の方がそのブランドを定期的に購入している人ではなかった。

    「ブランドセクション」は新たな顧客接点としてブランドから喜ばれている(画像は「エアークローゼット」から編集部がキャプチャ)
    「ブランドセクション」は新たな顧客接点としてブランドから喜ばれている(画像は「エアークローゼット」から編集部がキャプチャ)

    数年前に一度買ったことがあるとか、店舗で見たことはあるが買ったことはないなど、ブランドは知っていても試したことがない、頻繁に購入していない人が多く、参加ブランドさんには喜んでもらっている。

    ブランドセレクトオプションは、ブランドさんからもオプション料金を頂いている。それは、ブランドごとにスタイリングを組むために品ぞろえのバリエーションを増やす必要があり、仕入れの幅を広げることになるからだ。

    事業の底上げでサービス力アップ

    倉庫管理システムを内製化

    ――「エアクロ」のビジネスは服の仕入れや、倉庫まわり、クリーニング・メンテナンス工程、スタイリストの確保・教育などが重要になるが、課題感や優先的に強化が必要な部分は。

    創業以来、それらのバランスをとりながらサービス力を高めてきた。お客さまの総定数に対してそれぞれのキャパシティに不足がないようにしてきた。洋服の仕入れについては各ブランドさんとしっかり話をしているので、数量やバリエーションの確保に問題はない。

    倉庫やメンテナンスの能力も長い目で見ると拡充する必要はあるが、当面は問題なく稼働できる。創業時から物流の企画チームを立ち上げて業務フローのノウハウを蓄積してきた。

    倉庫管理システムを内製化したことは大きく、仮に倉庫移転があってもデータの管理方法などにも問題はない。

    コロナ禍で辞職に追い込まれた販売員の受け皿にも

    ――スタイリストについては。

    スタイリストの人数も少しずつ増やしていて、応募状況や教育のスピードも常にチェックしている。

    コロナの影響でアパレル店舗が閉じ、販売員を辞めざるを得なくなった人に当社の教育を受けてもらい、パーソナルスタイリストとして再度、ファッションの世界で活躍できる受け皿としても機能したい。

    学生の求人も減っていると思うが、ファッション業界を志す人の未来をサポートできる存在になっていきたい。

    エアクロを「知っている」から「使う」に変わる過程を重視

    ――事業としては基盤づくりのフェーズからユーザー数を増やすフェーズにある。

    その通りだ。従来から取り組んでいるレディース向けのファッションレンタルはポテンシャルが高く、引き続きその領域を伸ばしていく。

    認知度調査を行っても、昨年夏にテレビCMを放映する前の「エアークローゼット」の認知率は4%くらいで、大半の人が当社のサービスを知らない。

    まずは知ってもらい、使ってもらわないとわかりにくいサービスなので、使ってもらうまでのプロセスを重視していく。

    ――会員獲得に向けては。

    無料会員は有料会員への入り口としてもちろん重視している。無料会員については、当社のレンタルの基準は外れたけれど、まだまだ着用できる洋服を安価で販売する「エコセール」を利用できるメリットもある。

    クーポン施策などで会員獲得に向けた取り組みを継続的に実施している(画像は「エアークローゼット」から編集部がキャプチャ)
    クーポン施策などで会員獲得に向けた取り組みを継続的に実施している(画像は「エアークローゼット」から編集部がキャプチャ)

    一方で、毎月の新規有料会員登録数の10%前後が一度退会されたお客さまというデータもあるので、そうしたお客さまにも洋服の新着情報などを案内している。

    事業成長のための新たなステップは?

    メンズ分野にサービス拡大

    ――事業成長に向けた次の一手は。

    成長スピードを速めるために、メンズなどほかのセグメントにレンタルサービスを広げていく。また、プラットフォーム事業についても外部にレンタルサービスの仕組みを提供することで、ファッションレンタルの市場そのものが広がると考えている。

    エアークローゼットが掲げる中長期成長戦略。事業領域拡大による成長を見込む(画像はエアークローゼットのIR資料から編集部がキャプチャ)
    エアークローゼットが掲げる中長期成長戦略。事業領域拡大による成長を見込む(画像はエアークローゼットのIR資料から編集部がキャプチャ)

    ――新規セグメントの優先順位は。

    メンズやシニア、キッズ、マタニティなどさまざまな候補があるが、現状ではメンズを考えている。品目数が多くて探すのが難しく、パーソナルスタイリングが効いてくる領域としてメンズのカジュアル、オフィスカジュアルはこれまで培ってきたノウハウを発揮しやすい。並行して、プラットフォーム事業にも力を注ぐ。

    アジア、市場をターゲットにした海外展開も視野にあるが、それはもう少し先になる。

    ブランドにとって、顧客との新しい出会いを作る

    ――アパレル・ファッション業界への貢献については。

    お客さま1人ひとりにフィットするブランドに出会ってもらい、そのファンを増やすことが、業界にとっても新しいお客さまとの出会い方として価値があると思う。

    もう1つはパーソナルスタイリングだ。ファッションが好きな人にとっても新しい発見が多いサービスなので、お客さまの興味・関心が広がることは、リアルの場でも試着の幅が広がることになる。

    これまで時間とコストをかけてきた物流を含めた当社のプラットフォームを外部提供することで、ブランドさんの新規事業や会社の成長にも貢献したい。

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    顧客満足度が高い理由は何ですか? 楽天、生活クラブ連合会、ディズニー、オートバックスに聞いてみた

    3 years 5ヶ月 ago

    オリコンはこのほど、「2023年 オリコン顧客満足度アワード授賞式」を都内で開催し、各業界・カテゴリーから選出した顧客満足度ランキング1位の企業を表彰。楽天グループ、生活クラブ事業連合生活協同組合連合会などに受賞要因などを取材した。

    楽天、生活クラブ事業連合生活協同組合連合会、ウォルト・ディズニー、オートバックスセブンに聞く受賞理由

    【楽天グループ】ふるさと納税ランキング1位/生活カテゴリー

    楽天グループが運営するふるさと納税ポータルサイト「楽天ふるさと納税」が、「ふるさと納税」ランキングの1位を受賞した。

    楽天グループ(登壇者は右。ふるさと納税事業部 北原咲希氏)が、ふるさと納税ランキングで1位を受賞
    楽天グループ(登壇者は右。ふるさと納税事業部 北原咲希氏)が、はふるさと納税ランキングで1位を受賞

    楽天グループの地域創生事業 ふるさと納税事業部の谷本真理氏は次のように話した。

    「楽天ふるさと納税」は、ふるさと納税という制度の正しい理解の促進と、全国の自治体の活性化に貢献するべく、日々サービスやポータルサイトの改善を重ねてきた。さらに多くの方々がこの制度をご活用いただけるよう、より使いやすいサイトをめざしていく。(谷本氏)

    「楽天ふるさと納税」トップページ(画像は編集部がサイトからキャプチャ)
    「楽天ふるさと納税」トップページ(画像は編集部がサイトからキャプチャ)

    受賞理由として谷本氏は「『楽天ふるさと納税』で寄付ができる自治体様の数や返礼品の豊富さも、寄付者の満足いただいている1つの要因だと思う」(谷本氏)と説明。

    また、楽天グループの「楽天市場」で培ったEコマースのノウハウを生かした、ページの使いやすさも受賞要因にあげた。

    各返礼品ページでは、返礼品の魅力や自治体の禿頭、自治体の寄付の活用方法などの情報を豊富にわかりやすく掲載。その時、必要な人に必要な情報が出るようにサイトのカスタマイズもしている。(谷本氏)

    このほか、ふるさと納税の初心者も気軽に寄付できるよう、制度のわかりやすい説明や、寄付額のシミュレータ、確定申告・ワンストップ申請などの手続きの簡単な仕組みを提供・紹介している。

    楽天ふるさと納税クラウドファンディング」では、寄付者が寄付金の利用目的から寄付先を選べるサービスも整備。「普段は意識されにくい寄付の使い道や、ふるさと納税を活用した地域の取り組みをわかりやすく訴求するために、動画にまとめたドキュメンタリーも公開している。

    今後はオンライン、オフラインの両軸から「ふるさと納税」を通じた、地域と寄付者とのさまざまな接点の創出を検討していく。今後も、ふるさと納税を通じた持続可能な社会の実現に向けて、地域経済の活性化に寄与し、ふるさと納税に対する正しい理解の拡大・浸透・普及に努めていきたい。(谷本氏)

    【生活クラブ事業連合生活協同組合連合会】食材宅配サービス(首都圏)ランキング1位/生活カテゴリー

    食材宅配サービスを手掛ける生活クラブ事業連合生活協同組合連合会は、首都圏の食材宅配サービスランキングで1位を獲得した。

    アワードに登壇した生活クラブ事業連合生活協同組合連合会・千葉の理事長(右)
    アワードに登壇した生活クラブ事業連合生活協同組合連合会・千葉の理事長(右)

    受賞について、生活クラブ事業連合生活協同組合連合会 常勤理事の山本江理氏は次のようにコメントした。

    特に評価いただいたのは、「コストパフォーマンス」「食材の品質」「商品情報のわかりやすさ」「商品の充実さ」だった。

    生活クラブ生協は約50年前から、生活クラブ事業連合生活協同組合を利用する組合員自身が、生活に必要な食品や生活用品などを生産者と協力して開発し、自ら利用するということを実践してきた組織。

    安心な食、環境に配慮し、よりよい暮らしを送りたいという組合員の多岐に渡る願いや実行力で、1人ひとりの生活者に寄り添った生活必需品を作り出してこれたこと、その点が評価されたと思っている。(山本氏)

    さらなる顧客満足度向上に向けて、今後も継続して食材の品質を維持、情報公開(認知拡大)を進めていく方針。ITの活用で注文の利便性の向上、組合員の生協への新しい参加の在り方を構築すべく検討する。

    生活クラブ事業連合生活協同組合連合会が手掛けるサービスの一例(画像は同連合会が運営するECサイトから編集部がキャプチャ)
    生活クラブ事業連合生活協同組合連合会が手掛けるサービスの一例(画像は同連合会が運営するECサイトから編集部がキャプチャ)

    また、持続可能な社会への貢献も意識しているという。

    食材宅配事業から次の展開へ進めている。これまでも、生産者と力を合わせて再生可能エネルギーの発電所を作ったり、生産者・消費者双方の地域社会存続に向け、自治体と協力して移住事業を展開してきた。今後は原点に立ち返りつつ、暮らしに必要な品物の共同購入を通してサステイナブルな社会づくりをめざしていく。(山本氏)

    【ウォルト・ディズニー・ジャパン】定額制動画配信ランキング1位/生活カテゴリー

    ウォルト・ディズニー・ジャパンは定額制公式動画配信サービスの「Disney+(ディズニープラス)」が定額制動画配信ランキングで1位を受賞した。「ディズニープラス」はこれまでのオリコン顧客満足度アワードでも受賞している。

    ウォルト・ディズニー・ジャパンのダイレクト・トゥー・コンシューマ(DTC)ビジネス バイスプレジデント&ゼネラルマネージャーを務めるデイヴ・パウエル氏は、次のようにコメントした。

    「ディズニープラス」は2年連続で高い評価をいただた。ディズニーの全ての活動の基盤は、卓越したクリエイティブと質の高いストーリーテリングを追求すること。「ディズニー」「ピクサー」「マーベル」「スター・ウォーズ」などのグローバルコンテンツに加え、「スター」(「ディズニープラス」で日本では2021年10月に追加したブランド)の下、視聴者の共感を得られる国内作品を充実していく。

    アワードに登壇したデイヴ氏(右)
    アワードに登壇したデイヴ氏(右)

    【オートバックスセブン】中古車専門販売店ランキング1位/生活カテゴリー

    車の売買を担うサイト「オートバックスカーズ」などを運営するオートバックスセブンは、車買取会社と中古車販売専門店の2つのランキングで1位を受賞。

    「オートバックスカーズ」トップページ(画像はサイトから編集部がキャプチャ)
    「オートバックスカーズ」トップページ(画像はサイトから編集部がキャプチャ)

    カートレーディング事業統括 兼 ファイナンス事業統括 倉林真也氏は次のようにコメントしている。

    車買取については、「見積書の発行」と「査定価格の5日間保証」で、愛車の売却についてじっくり検討していただける点を評価いただいたのでないか。お客さまの大事な愛車を買い取らせていただく上で、十分に納得してから売却を決めていただきたいと思っている。

    中古車販売については、お客さま1人ひとりに合わせた最適なカー用品の提案や、定期的なメンテナンス・車検のご相談など、お客さまのカーライフに寄り添った取り組みを実施してきたことが受賞につながったのではないかと考えている。

    車の売却も購入も、人生のうちに何度かしかない大きなイベントだと説明。「安心してオートバックスに任せていただき、お客さまからの支持・信頼を得られるようにサービスを提供していく」(倉林氏)と話した。

    アワードに登壇したオートバックスセブンの担当者(右)
    アワードに登壇したオートバックスセブンの担当者(右)

    「オリコン顧客満足度アワード(R)授賞式」とは?

    サービス・商品に対する顧客満足度の認知拡大と価値向上のためにオリコンが創設したアワード。各ランキングで顧客満足度総合1位に選出された企業の功績を称えている。最新の「オリコン顧客満足度」の調査人数は332万人(2023年3月時点)。

    2023年の受賞企業数は197社(総合1位企業を含む)。カテゴリー数は15カテゴリー(※)で、発表ランキング数は192。

    ※カテゴリーの内訳:保険/金融/塾/スクール/通信/美容/スポーツ&ヘルス/ウエディング/小売/生活/住宅/ビジネス/人材/トラベル/レジャー

    高野 真維

    自転車のあさひ、EC売上高は83億円でEC化率は11%。将来的に15%までめざす計画

    3 years 5ヶ月 ago

    自転車専門店を展開する、あさひの2023月2期におけるEC売上高は83億円だった。

    ECと店舗の合計売上高(小売売上高)は前期比5.6%増の726億5200万円。小売全体に占めるECの割合は11.4%。全体の売上高は同4.6%増の747億1200万円で、EC化率は11.1%だった。

    小売りの増収は、価格改定による単価アップ、既存店売上高の同2.6%増、客単価の同5.6%増が寄与した。

    自転車専門店を展開する、あさひの2023月2期におけるEC売上高は83億円
    あさひの部門別売上高(画像はIR資料から編集部がキャプチャ)

    2024年2月期の売上高は、同7.1%増の800億円を計画している。このうち小売売上高は同6.4%増の773億円。内訳は店舗が同6.6%増の686億円、ECは同4.8%増となる87億円を見込んでいる。

    【中期経営計画】自転車利用者の減少見込むもOMO強化などで変化対応

    あさひは2026年2月期を最終年度とした3か年の中期経営計画「VISION2025」を策定。マクロ環境については2026年、少子高齢化に伴い、労働力人口の減少と人件費圧力が上昇すると予想。自転車利用者の減少も見込んでいる。

    自転車市場の環境については、新車の台数が漸減するほか、買い替えサイクルの長期化で、修理・メンテナンス需要が増加。子供用自転車は減少し、一般車から電動アシストにシフトすると予測している。

    あさひは2026年2月期を最終年度とした3か年の中期経営計画「VISION2025」を策定
    外部環境の変化について(画像はIR資料から編集部がキャプチャ)

    こうした逆風を予想しつつ、変化対応で2026年2月期は全社売上高を850億円まで拡大する。

    その成長基盤としては、「デジタル・IT基盤の強化」「物流機能の強化&最適化」「ブランディング強化」を挙げている。さらに4つの重点戦略として「お客様との関係性強化(CRM強化)」「既存店の活性化(店舗・EC)」「新しい店舗スタイルの開発」「事業領域の拡大」を掲げた。

    都市圏への出店、既存店の活性化、全国の受け取り拠点、物流の効率化、品ぞろえ・品質の向上を図りながら、ECと店舗間で垣根なくモノや情報が流れるOMO戦略を強化。中期経営計画最終年度には、小売りにおけるEC化率は15%の達成をめざす。

    あさひは2026年2月期を最終年度とした3か年の中期経営計画「VISION2025」を策定
    OMOの強化について(画像はIR資料から編集部がキャプチャ)

    石居 岳

    EC事業の成長にはデジタルを活用したマーケティング力が必要。EC人材力向上の7つのポイントとは? | 強いEC会社を支えるネットショップ担当者を作る人財育成講座

    3 years 5ヶ月 ago
    EC人材力向上に必要な「データ分析」「データ活用」について7つのポイントを解説

    ECを成長させるためのテクノロジーとソリューションは大きな進化を遂げています。しかし「EC事業を成長させるための知識」不足が原因で、「自社独自のECマーケティングノウハウ」の確立に至るまで「運営サイクル」を回し続けられない事業者も少なくありません。前回のコラムでは「EC組織力」の大項目である「組織」「定例会議」の2つの中項目と6つの小項目について解説しました。今回は「EC人材力」について解説していきます。

    組織や人材の「運営力」
    1. EC事業成長のカギは組織の「運営力」。「EC組織力」向上させるポイントとは?
    2. EC事業の成長にはデジタルを活用したマーケティング力が必要。EC人材力向上の7つのポイントとは?

    全5回の記事では、筆者のECマーケティング人財育成(ECMJ)が手がけるコンサルティング、相談、講演・セミナーでの質問などから、EC事業の「運営サイクル」を強化するために必要な項目を洗い出した「EC事業の運営サイクル強化のためのチェックシート」をベースに、EC事業を伸ばす「組織力」「人材力」「運用力」を解説していきます(チェックシートの詳細はこちら)。このチェックシートは、「EC組織力」「EC人材力」「EC運用力」の大項目、14の中項目、そして41の小項目から成ります(2023年2月時点)。

    「EC人材力」とは、EC事業推進に必要なデジタルを活用したマーケ力

    チェックシートの2つ目のカテゴリは「EC人材力」です

    EC組織力は「データ分析」「データ活用」「市場調査・競合調査」「その他の情報収集」の4つの中項目から成ります。

    筆者たちECMJは、EC人材力を「EC事業を推進するためのデジタルを活用したマーケティング力」と定義しました。日々、EC運営業務を推進し、成長させるために土台として構築しておかなければならない力、いわゆる「リテラシー」です。

    従来までのアナログビジネスとデジタルビジネスのもっとも大きな違いは「情報(データ)」です。息を吸うように情報(データ)を理解し、選択と判断を繰り返す力がEC人材に求められます。

    EC人材力のチェックポイント
    • データ分析
      • EC事業のデータ管理を日次で行い、日々データと要因の整理ができているか
      • EC事業のデータ管理を月次で行い、毎月データと要因の整理ができているか
      • 商品ページ別の販売実績データを作成し、商品ページにおけるセッションとCVRの変化を分析できているか
    • データ活用
      • EC事業の同一期間・同一条件のデータを比較し、データの変化を見ることができるか
      • 定期的に取得するEC事業のデータのなかから異常値を見つけ出し、指摘することができるか
      • データが動く原因を調査・把握し、データの変化や異常値の理由を説明することができるか
      • ECサイトの売り上げが下がった際、具体的に「いつからどのデータが落ちているか」を説明できるか

    データ分析 ①:EC事業のデータ管理を日次で行い、日々データと要因の整理ができているか

    データ分析というと、大量のデータを集計しインサイトを見出す「データサイエンティスト」の仕事をイメージするかと思いますが、そうではありません。リテラシーとしてのデータ分析は、「データと要因の整理」を行うことです。

    この「データと要因の整理」の最小単位は「日次」です。売り上げ、セッション数、CVR、客単価など、主要なデータ項目を「毎日」管理することを習慣化しましょう。

    データ分析 ②:EC事業のデータ管理を月次で行い、毎月データと要因の整理ができているか

    日次の「データと要因の整理」はユーザーに対する日々の細かい施策や、突発的な外的要因をキャッチするためのもので、「原因と結果」を感覚的に察知するデジタルならではのリテラシーです。

    日次と並行して月次の「データと要因の整理」を行います。日次というミクロな単位から、月次という一段階マクロな単位に視野を広げて、EC事業の成長を俯瞰することが目的です。

    データ分析 ③:商品ページ別の販売実績データを作成し、商品ページにおけるセッションとCVRの変化を分析できているか

    EC事業の成長ためには、商品ページ単位での販売実績データを分析することが大切です。販売実績データをチェックするポイントは「セッション」と「CVR」のバランスです。

    セッションが多いのにCVRが低い商品ページ、セッションが少ないのにCVRが高い商品ページなど、商品ページ単位での現状を把握し、商品力もしくは提案力にテコ入れできる改善施策を検討する。これを毎月繰り返すことで、「売れ筋兼導線商品」を作っていきましょう。

    EC運営 組織 運営力 EC人材力 データ分析 ECMJ 人材育成

    データ活用 ①:EC事業の同一期間・同一条件のデータを比較し、データの変化を見ることができるか

    データ活用の第一歩は、「データは変化を見るもの」だと理解することです。データ分析にあげた「日次のデータ管理」「月次のデータ管理」は、ある1日・あるひと月のデータだけでは意味を成しません。

    毎日、毎月という同一期間・同一条件のデータの羅列から、いかに変化を見出せるかがポイントになります。まずは「データの1点」ではなく「流れ」を見る習慣を作りましょう。

    データ活用 ②:定期的に取得するEC事業のデータのなかから異常値を見つけ出し、指摘することができるか

    データ活用の第二歩は、データの変化のなかから「異常値」を見つけ出すことです。日々データを見続けていると、たとえば「なぜこの日はセッションが高いのだろう?」という変化に気付けるようになってきます。

    まずは「データに違和感を持つこと」を習慣化しましょう。データの変化を見続け、「どこか気になるデータはないか?」と問いかけ続ければ必ず習慣になるはずです。

    データ活用 ③:データが動く原因を調査・把握し、データの変化や異常値の理由を説明することができるか

    「なぜこの日はセッションが高いのだろう?」と異常値に気付けるようになると、次に「セッションが高くなった原因は何だろうか?」という疑問が浮かびます。この「結果(=データ)に対する原因」への疑問が大切です。

    違和感を持ったらその理由を探すこと。データが変化した原因を調査・把握し、その理由を説明できる力がつけば、データ活用のリテラシーは相当なものです。なぜなら、データが変化した原因こそ、データを変化させるためのヒントなのですから。

    データ活用 ④:ECサイトの売り上げが下がった際、具体的に「いつからどのデータが落ちているか」を説明できるか

    EC人材のデータ活用のリテラシーが上がると、データの変化に敏感になります。たとえば「売上減の傾向」。習慣的にデータ管理を行っていない状態と、日次でデータ管理を行っている状態では、そのキャッチアップの速さが異なります。

    「売上減の傾向」に早く気付き、セッション数やCVR、商品ページ別の実績など、どのデータが落ちているのかがわかれば、最速で「売上減の傾向」への対策を行うことができます。そして、売上減による被害も最小限に抑えられるはずです。

    EC運営 組織 運営力 EC人材力 データ活用 ECMJ 人材育成
    ◇◇◇

    今回は「EC事業の運営サイクル強化のためのチェックシート」における「EC人材力」について7つのチェックポイントをご紹介しました。次回は「EC人材力」の残り2つの大項目、「市場調査・競合調査」「その他の情報収集」をご紹介します。

    EC事業の運営サイクル強化のためのチェックシート

    EC事業の「運営サイクル」を強化するために必要な項目を洗い出した「EC事業の運営サイクル強化のためのチェックシート」を提供しています。

    EC事業の運営サイクル強化のためのチェックシート
    石田 麻琴

    楽天のライブコマース「楽天市場ショッピングチャンネル」の基礎知識+ECでモノを売るコツを解説【事例あり】 | 「ECタイムズ」ダイジェスト

    3 years 5ヶ月 ago
    「楽天市場」が提供するライブコマースの仕組み「楽天市場 ショッピングチャンネル」の基礎知識と事例を解説する。ライブコマース初心者向けにわかりやすく説明する

    みなさんは「ライブコマース」という言葉を知っていますか?

    最近よく耳にする機会があるのではと思います。もしかしたら、かわいい女の子がおしゃべりをするライブ配信を想像するかも知れませんね。17LIVEさんが提供する「17Live」やSHOWROOMさんが提供する「Showroom(ショールーム)」などのライブ配信アプリなら聞いたことがあるよ、と言う方も多いのではないでしょうか?

    今回は、EC事業の運用を新たに担当する方でもわかりやすいように「ライブコマース」を解説。その中でも、「楽天市場」が導入しているライブコマース「楽天市場ショッピングチャンネル」を詳しく解説します。記事の後半では事例も紹介するので、ぜひ最後まで目を通してください。

    ECタイムズ 楽天市場ショッピングチャンネルの基礎知識

    「ライブコマース」の市場規模は顕著に拡大傾向

    ライブ配信、近年では「商品販売」の分野でも活用されていることを知っていましたか? 昔よく、テレビの生放送で商品を宣伝してその場で購入してもらう番組がありましたよね。

    声の高いMCが名物となったジャパネットたかたさんなどの人気番組もありました。つまり、あれをネットの世界で再現した販売方法が、次のトレンドと言われているのです。

    ライブ配信者がネットの配信で商品を紹介し、実際にその場で視聴者が購入をする。こちらは、中国でのそんな「ライブコマース」の販売実績のデータです。

    中国におけるライブコマース市場の推移(出典:iiMedia Research)
    中国におけるライブコマース市場の推移(出典:iiMedia Research)

    年々市場規模が拡大しているのがわかりますか?

    日本もこのように、今後ライブコマースの市場が拡大すると言われています!

    今回は、そんな「ライブコマース」のうち、特に「楽天市場」で行われている「楽天市場 ショッピングチャンネル」について解説したいと思います!

    「楽天市場」が提供するライブコマースの仕組みとは?

    「楽天市場 ショッピングチャンネル」は、「楽天市場」が公式に運営しているライブコマースチャンネルです。

    「楽天市場 ショッピングチャンネル」トップページ(出典:Rakuten Live コマース)
    「楽天市場 ショッピングチャンネル」トップページ(出典:Rakuten Live コマース)

    ‍配信の日付は決まっており、常にサイトで確認できるようになっています。この特定の日付に出品できる企業がライブ配信で商品を販売できる仕組みです。

    ユーザーは、パソコンやスマートフォンから配信動画を視聴し、リアルタイムでコメントや商品に関する質問を投稿することが可能です。出店店舗や動画出演者とコミュニケーションを取りながら、商品を検討し、購入まで行うことができます。

    ちなみに、過去のライブ配信は、サイトからアーカイブを確認できるようになっています。

    「新しい顧客層を開拓したい」店舗に出店メリット

    「楽天市場 ショッピングチャンネル」は、リアルタイムでユーザーとやりとりをしつつ商品を販売できる点に大きなメリットがあります。

    購入をやや悩んでいるユーザーでも、その場で商品について質問でき、即時的に返ってきたら購入の意思が上がるでしょう。

    正直「少し興味がある」程度のユーザーであったとしても、臨場感のあるライブを見ているとぐんと購入に向かって前向きになるかも知れません。

    また、ライブコマースの特徴にもう1つ、「他のユーザーの反応ややりとりも見ることができる」と言うものがあります。

    たとえば友人とお買い物をしている時、そこまで興味がなかったものでも、隣で友人が買っている様子を見ると欲しくなってしまったと言う経験はありませんか? ライブコマースでもこの現象が起こります。

    その場で商品がバンバン売れている様子や、他のユーザーが質問を経て悩んだ末に購入している様子を見ることで、購入を迷っていたユーザーも後に続くと言う現象が起こり得るのです。

    新しい顧客層を開拓したい、と言う店舗には大きなメリットがあると言えるでしょう。

    【事例】「楽天市場 ライブコマース」実際の販売例

    では実際に「楽天市場 ライブコマース」ではどのような商品が売れているのでしょうか? 実際の販売例をご紹介します。

    「Myu」楽天市場店

    レディースアパレルを扱う「Myu(ミュー)」は、楽天 ライブコマースにて冬のアウターを販売しました。

    この店舗では、「ライブ配信限定の50%OFF」と言うキャンペーンを同時に行うことによって、購入を促しました。

    「Myu」 ライブ配信の様子
    「Myu」 ライブ配信の様子

    すでに販売前からSNSで話題にはなっていたものの、その上限をライブコマースとクーポンという施策で突破しようと試みた例といえそうです。

    「北海道産直グルメ ぼーの」

    「ぼーの」 ライブ配信の様子
    「ぼーの」 ライブ配信の様子

    北海道の素材を使用した食品を扱うこちらでは、生パスタセットを販売しました。

    実際は調理前の状態で届く食品を、ライブ配信の中で調理済みの状態を見せて販売することで、ライブコマースと言う販売方法の特徴である「臨場感」を生かすことができた例です。

    「SK-Ⅱ」 楽天市場店

    こちらはテレビCMなども行っている有名なスキンケアブランド「SK-Ⅱ」の楽天市場店です。

    「SK-II」 ライブ配信の様子
    「SK-II」 ライブ配信の様子

    こちらは、商品の紹介をするだけでなく、詳しいスキンケアの方法もライブ配信内で紹介しています。

    これだと、商品そのものへの興味がまだ強くなりきっていないユーザーでも配信を見る動機ができますね。

    ライブコマースと言う販売方法は、こういったユーザーにとってメリットがある動画コンテンツとしての完成度が重要と考えられる例です。

    ◇◇◇

    いかがでしたか? ライブコマースの特徴やどのように活用されているのかについて解説してきました。

    まだまだ新しい販売方法だからこそ、新しいユーザー層を開拓したい、競合と販売方法で差をつけたいという場合にはぜひ検討してみてください。

    ECタイムズ

    インフレで変わる購買行動。ライブコマースの経験率で日本は2.8%、バンコクは63%【世界8都市のEC利用動向調査2023】

    3 years 5ヶ月 ago

    トランスコスモスは、ソウル(韓国)、ニューヨーク(米国)、ロンドン(英国)など世界8都市のショッピング利用者を対象に「世界8都市オンラインショッピング利用調査2023」を実施、「昨今のインフレ」「ライブコマース」「越境EC」の状況をまとめた。

    1年前と比べてオンラインショッピングの15商品の価格上昇を、「非常に思う」「ある程度思う」「あまり思わない」「まったく思わない」の4段階で聞いたとことろ、ロンドン、ニューヨーク、ムンバイ、ソウルでは商品を問わず「非常に思う」との回答が多かった。

    特にソウルでは、「日用品・トイレタリー」(50.3%)、「食品・飲料・酒類」(75.9%)、「携帯電話(ガジェット)」(60.0%)で「非常に上がっている」と回答した割合が高い。ムンバイでは「ファッション」(56.6%)、「携帯電話(ガジェット」(53.8%)で「非常に上がっている」の回答割合が高かった。

    この傾向は各国のインフレ率統計とも一致しているという。インフレ率が高かったロンドン(9.1%)、ニューヨーク(8.1%)、ムンバイ(6.9%)では多くの商品で価格が上昇している。

    トランスコスモスは、ソウル(韓国)、ニューヨーク(米国)、ロンドン(英国)など世界8都市のショッピング利用者を対象に「世界8都市オンラインショッピング利用調査2023」を実施

    商品の価格上昇に伴うオンラインでの買い物行動の変化について聞いたところ、いずれの国で「割引クーポンの有無で買い物をするようになった」という比率が高まった。

    特に「食品・飲料・酒類」では、ソウル(62.5%)、バンコク(54.4%)、ムンバイ(62.8%)、ニューヨーク(64.4%)と5割以上が「割引クーポンの有無で買い物をするようになった」と応えた。

    「同じ商品をまとめ買いするようになった」というユーザーも増えている。また、インフレ率の違いや為替の変動によって越境ECの利用もインフレ対応の1つに。バンコク、ジャカルタ、ムンバイでは、「国内より安く購入できる海外ECサイトを利用するようになった」という回答比率が高くなっている。

    トランスコスモスは、ソウル(韓国)、ニューヨーク(米国)、ロンドン(英国)など世界8都市のショッピング利用者を対象に「世界8都市オンラインショッピング利用調査2023」を実施

    ライブコマースの経験や認知について聞いたところ、バンコクが最も高く、購入経験率は63.4%、認知率は30.3%だった。上海で購入経験率は54.7%、認知率は37.5%、ジャカルタで購入経験率46.9%、認知率は48.4%だった。

    ニューヨークとロンドンは、アジアの都市ほどではないが、6割前後がライブコマースを認知しており、購入経験率もほぼ2022年調査結果並みで定着。東京と他都市との差は今回も顕著で、利用者は2.8%と低い水準にとどまった。

    トランスコスモスは、ソウル(韓国)、ニューヨーク(米国)、ロンドン(英国)など世界8都市のショッピング利用者を対象に「世界8都市オンラインショッピング利用調査2023」を実施

    調査概要

    • 調査手法:グローバルパネルを利用したオンライン調査、現地語によるアンケート
    • 調査地域:東京(日本)、上海(中国)、ソウル(韓国)、ムンバイ(インド)、バンコク(タイ)、ジャカルタ(インドネシア)、ニューヨーク(米国)、ロンドン(英国)
    • 調査対象者:10~49歳の男女、直近半年以内のオンラインショッピング利用(購入)経験者
    • 回収サンプル:320サンプル×8都市、計2560サンプル
    • 調査実施期間:2023年2月2~12日
    • 調査委託機関:クロス・マーケティング
    石居 岳

    ユナイテッドアローズ、検索結果ページや商品詳細ページに自動生成したハッシュタグを表示

    3 years 5ヶ月 ago

    ユナイテッドアローズは、公式通販サイト「UNITED ARROWS ONLINE」の検索結果ページや商品詳細ページに自動生成したハッシュタグを表示するようにした。

    自動生成されたハッシュタグを検索結果ページ、商品詳細ページに表示

    「UNITED ARROWS ONLINE」では、複数のブランド、多数の商品を扱っている。その時々で注目度の高いキーワードで生成されたハッシュタグを軸に、ユーザー自身が言葉にできない検索キーワードを検索結果ページや商品詳細ページに表示。新たな商品との出会いや発見の機会創出をめざしている。

    ECサイト内の回遊率向上や離脱率・直帰率低減を促すほか、オーガニックなコンテンツであるUGCの活用でキーワードに対するSEO改善が見込まれるとしている。

    ユナイテッドアローズ ZETA HASHTAG ハッシュタグ 関連ページや商品ページに表示
    自動生成されたハッシュタグを検索結果、商品詳細ページに表示する

    この仕組みは、ZETAが提供するハッシュタグ活用エンジン「ZETA HASHTAG」を導入して実現した。

    ユナイテッドアローズは、既にEC商品検索・サイト内検索エンジン「ZETA SEARCH」、レビュー・口コミ・Q&Aエンジン「ZETA VOICE」を導入している。「ZETA HASHTAG」との連携で、今後さらに効果が高まることが期待されるという。

    「ZETA HASHTAG」とは

    主にECサイトなどWebサイトのなかの説明文やカスタマーレビューのようなテキスト情報をAIで解析し、関連するキーワードを抽出してLP(ランディングページ)を自動生成するソリューション。ECサイトでは、商品の見た目の形状、使い方などに関連するテキストタグを活用して商品検索ができる。

    ZETA HASHTAG 特許取得
    「ZETA HASHATAG」について(画像は「ZETA CX」サイトからキャプチャ)
    藤田遥

    迫る物流の「2024年問題」――じわりと広がる「ホワイト物流」【ネッ担まとめ】 | ネットショップ担当者が 知っておくべきニュースのまとめ

    3 years 5ヶ月 ago
    ネットショップ担当者が読んでおくべき2023年3月27日~4月2日のニュース

    危機だけが伝えられる物流業界。その一方で問題を解決している物流事業者も出てきています。問題だと騒いでいても何も解決しないので、解決している事例を積極的に参考にしたいですね。

    配送品質は通販事業の売り上げに影響を与えます

    今回はこのツイートからスタートです。課題山積、かつ矛盾だらけの物流業界の現状を端的に表しています。この問題が物流の2024年問題につながっていきます。わかっている未来に悲観していても仕方ないので、前向きに取り組んでいる事例を紹介します。

    「配送ビジネスを立ち上げませんか?」--アマゾンが日本で起業支援、年2470万円の利益も | CNET Japan
    https://japan.cnet.com/article/35201951/

    Amazonは3月30日、配送ビジネス起業を支援する新たな「デリバリーサービスパートナープログラム」(DSP)を開始したと発表した。同社が25年以上培った物流ノウハウや、商品を安全かつ確実に届けるためのサポートを創業者に提供する。

    物流事業での起業を支援するというAmazonのプログラム。物流問題が起きるのなら自社で物流事業者を増やしていこうというのはいい動きですよね。

    配送ビジネスの立ち上げや運営、雇用者の管理や支払いに関するノウハウを提供する。また、Amazonの提携業者から市場より安く給油できる。Amazonが提携する安いレートの自動車保険にも加入できるという。加えて、ビジネス運営に必要なツールも有償で利用できる。なお、あくまで独立した事業者であり、ドライバーの確保や経営管理、運営、人材確保などは、創業者が自ら行う必要がある。

    支援内容はノウハウ提供に加えて、経費削減に関するものもあるようです。ある程度の事業経験があれば、始めるハードルは低そうです。問われるのは経営センスと人を大切にできるかどうかですね。

    同プログラムでCruzを創業した同社代表取締役の井原雄士氏は「システムが優秀であると感じる。既存の運送では、ドライバーが自分で荷物の仕分けをし、車に運び入れる。倉庫に車をつけてから出発までに90~120分かかっていた。それがAmazonのシステムでは15分で済む」と語った。また、起業によって「1人で朝から晩まで荷物を運ぶ場合に比べて、子供と触れ合う時間も確保できるようになった」とした。

    2024年問題の1つであるドライバーの過酷な労働が挙げられていますが、ここではかなりホワイトな現場なようです。Amazonのシステムを使うことで効率的な配送業務ができて、プライベートの時間も確保できる。こうじゃないと継続できません。もちろん、運ぶ物、運ぶ距離なども考慮しないといけないので、すべてが楽になるとは限らないかもしれないです。

    ストレスフリーな社内環境から生まれる「高品質」なEC向け物流代行サービスとは | ECのミカタ
    https://ecnomikata.com/original_news/38492/

    当社は、年間休日125日、有給取得率100%、残業ゼロで定時の17時に退社をします。物流業界や倉庫業界では長時間労働や休日出勤のように激務な労働をイメージされがちですが、当社ではありえません。スタッフの稼働率を上げすぎないように徹底的にスケジュールの管理をし、無理なく業務に集中できるようにしています。

    こちらもホワイトな物流企業の記事です。このレベルは大企業並みと言っていいのではないのでしょうか。世の中にはこんな企業もありますから、やってできないことはないということでしょう。

    EC代行サービスをする中でFBA、RSL(楽天スーパーロジスティクス)なども利用されているお客様が多く、そういったお客様の気持ちになることをきっかけに、自社で商品開発を始めて、Amazon、Yahooでの販売をしておりました。このときに経験した事業者としての悩みを、今も物流代行サービスに活かしております。

    物流事業を磨き上げる努力も怠っていません。送る側の気持ちにならないと良い配送ができないということですね。2024年問題は物流業界の問題というよりも、「それを変えようとすることができるか」ということにかかっていそうです。業界の問題だからと言って放置していたら何も変わりません。

    知育おもちゃのサブスク「トイサブ!」に聞く運営の裏側。配送会社を変えたら解約率が1.5倍になったワケ、ユーザーの満足度を高めるための「焼き鳥理論」 | アプリマーケティング研究所
    https://markelabo.com/n/na307caeabf5b

    適正価格を維持するためにコストを下げようと、配送会社をA社からB社に変えたときに、お客様からクレームが殺到してしまったことがあります。

    これは何年も前の話ですが、ものすごい量のクレームが来てしまって、その影響で一時期は解約率も1.5倍以上になってしまいました。

    最後にこんな記事を。配送品質は通販の事業に影響を与えます。コストと思っていたらうまくいかないのは明白です。

    通販の事業者、物流の事業者、それぞれが品質に関しての意識を高めれば2024問題も乗り越えられるはず。

    関連記事
    Amazonが新たな「デリバリーサービスパートナープログラム」をスタート、ラストワンマイルの提携パートナーの範囲を拡大 | ネットショップ担当者フォーラム
    https://netshop.impress.co.jp/node/10801

    今週の要チェック記事

    北の達人の木下社長が語る「利益を生みだす一流のマーケッター」になる方法。Webマーケの成果を最大化するノウハウを解説 | 「D2Cの会」が解説、D2Cビジネス成功の秘訣 | ネットショップ担当者フォーラム
    https://netshop.impress.co.jp/node/10721

    先週に引き続き木下社長のお話。後編はクリエイティブの話。

    ワーキングマザーが目指す「幸せな商売」のかたち。PONZ SHOP 宮本さん×川村対談 | コマースデザイン
    https://www.commerce-design.net/blog-staff/230323-ponzshop/

    「仕事も家庭もこどもとの時間も…大切なもの全てに、心血を注いでこられた宮本さんのストーリー」。共感できるポイントの多い事例です。

    <メルカリ物価・数量指数からわかる2月トレンド通信>電気代高騰による節約意識向上の影響か。室内防寒に使える「レッグウェア」の物価指数が上昇傾向 | コマースピック
    https://www.commercepick.com/archives/32571

    電気代が値上げされた冬の傾向が出ていますね。では、夏はどうなるのか? 今のうちから準備を。

    リコマースが長期的なトレンドに。世界最大の小売イベントレポート | Forbes JAPAN
    https://forbesjapan.com/articles/detail/61709?s=ns&utm_source=pocket_saves

    「古着市場は従来の小売の11倍の速さで成長している」。この世界の流れが日本にも押し寄せるかも。

    JR東日本のECモール「JRE MALL」、2025年に取扱高1300億円をめざすEC戦略とは | ネットショップ担当者フォーラム
    https://netshop.impress.co.jp/node/10750

    ユーザー層を見た打ち手がうまくいっているようです。「JREポイント経済圏」の確立が次の課題。

    政府 、ステマ広告規制を閣議決定 商品レビューの投稿依頼・競合への低評価レビューはステマに該当 | 日本ネット経済新聞
    https://netkeizai.com/articles/detail/8376

    「新たな告示の運用基準に照らせば、ウェブ上の記事広告や記事型のランディングページのほとんどが、ステマ広告に該当することになるだろう。法律の実効性について注視したい」。今後の動きは気にしておかないといけないですね。

    今週の名言

    デジタルとリアルで「お客様に寄り添う」をちゃんとやる。ユナイテッドアローズ藤原義昭 #サプライジングパーソン | TRUE MARKETING byGMO
    https://www.koukoku.jp/truemarketing/premium/20230330/

    僕はあまり奇をてらった施策には踏み込まないようにしています。ベーシックな施策で、できていないことにしっかり取り組むことを大切にしています。「徹底的にやったか」「中途半端になっていないか」を、常に自問自答することが大切です。メンバーにも同じ話をしますし、施策後の振り返りをとても大切にしています。

    奇をてらった施策が当たってしまうと、悪い意味での成功体験になってしまってそれに引っ張られてしまいます。ベーシックな施策を着実にこなして積み重ねるのが近道。

    筆者出版情報

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    森野誠之 著
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    発売日 2021年10月15日
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    森野 誠之

    看板商品「クルミッ子」は入荷するとすぐに完売!鎌倉紅谷のECサイトが取り組む買い物体験向上&ストレス軽減のアプローチとは

    3 years 5ヶ月 ago
    焼き菓子の「クルミッ子」などを展開する鎌倉紅谷がECサイトに「Amazon Pay」を導入したことで購買時の利便性が向上。人気のあまり即完売する「クルミッ子」も「Amazon Pay」によって初めて買えたという消費者が続々と現れている
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    ECサイトでは入荷するとすぐに完売、実店舗でも売り切れ続出の鎌倉銘菓「クルミッ子」。製造・販売しているのは神奈川県鎌倉市に本社を置く鎌倉紅谷だ。「クルミッ子」を求めてECサイトに訪問する消費者の買えないというストレス  を少しでも軽減するため、買い物体験の改善に奮闘する。できる限り買いやすいECサイト作りを――。こんな思いでECサイト運営に取り組むダイレクト・マーケティング部 マネージャーの長野功一氏、ダイレクト・マーケティング部 スーパーバイザーの吉田裕子氏にインタビューした。

    売り切れ続出の鎌倉銘菓「クルミッ子」(販売元は鎌倉紅谷)のAmazon Pay導入事例 ダイレクト・マーケティング部 マネージャーの長野功一氏、ダイレクト・マーケティング部 スーパーバイザーの吉田裕子氏

    売り切れ続出の看板商品「クルミッ子」などを実店舗とECで展開

    鎌倉紅谷は1954年に鎌倉市雪ノ下に創業。初代は和菓子職人で、2代目は洋菓子職人。その系譜を受け継ぎ、現在は和洋にこだわらず“おいしいお菓子”を取り扱う。

    売り切れ続出の鎌倉銘菓「クルミッ子」(販売元は鎌倉紅谷)のAmazon Pay導入事例 鶴岡八幡宮前にある八幡宮前本店
    鶴岡八幡宮前にある八幡宮前本店(写真は鎌倉紅谷提供)

    鎌倉という土地柄もあり、以前は生菓子も多く扱っていたものの、今では焼き菓子を中心に製造販売している。

    鎌倉紅谷は現在、神奈川・東京・大阪に直営店10店舗のほか、ECサイトを展開する。顧客層は40~50代の女性が大半を占めており、自分用に加え、ギフト需要も多い。また、鎌倉の八幡宮前本店では修学旅行生からも購入されているようだ。

    売り切れ続出の鎌倉銘菓「クルミッ子」(販売元は鎌倉紅谷)のAmazon Pay導入事例 八幡宮前本店の店内
    八幡宮前本店の店内(写真は鎌倉紅谷提供)

    「クルミッ子」は、歯ごたえの良いクルミをふんだんに使い、甘みと苦みが合わさった自家製キャラメルをクルミと一緒にバター生地ではさんだ焼き菓子。鎌倉紅谷の菓子職人の手によってこだわって作られた「クルミッ子」は、クルミ・キャラメル・生地が絶妙な味や食感を生み出している。

    売り切れ続出の鎌倉銘菓「クルミッ子」(販売元は鎌倉紅谷)のAmazon Pay導入事例 商品のパッケージには鎌倉紅谷のシンボルキャラクターであるリスのマーク「リスくん」があしらわれており、このキャラクターもファンから人気を集めている
    商品のパッケージには鎌倉紅谷のシンボルキャラクターであるリスのマーク「リスくん」があしらわれており、このキャラクターもファンから人気を集めている(写真は鎌倉紅谷提供)

    「Amazon Pay」の導入で買い物体験を向上

    鎌倉紅谷がEC事業に着手したのは2001年。ECサイト運営はもともと、直営の実店舗を補うためのものという位置づけだった。

    ただ、新型コロナウイルス感染症の影響を受けて、無店舗で販売ができるECサイトの重要性を改めて実感。2020年10月にECサイトをリニューアルして、ECサービスの強化や機能の充実などに着手した。

    売り切れ続出の鎌倉銘菓「クルミッ子」(販売元は鎌倉紅谷)のAmazon Pay導入事例
    鎌倉紅谷が運営するECサイト

    以前の注文方法は、電話での受注がメイン。コロナ禍でネット経由の受注が大幅に増加したため2022年11月末で電話受注を終了し、ネット経由での受注に絞った。もっとも、内製のコールセンター機能は維持しており、受注ではなく「お客さま対応」含め問い合わせ対応の役割を担う。受注はECに集約する一方、手厚いサポートができる対応は継続している。

    鎌倉紅谷ではEC強化の取り組みの一環で、2022年8月にECサイトの決済機能を拡充し、「Amazon Pay」を導入。同じタイミングで、「Amazon Pay」だけでなく、他社が提供するID決済も実装した。浸透するID決済を充実することで、買い物体験を向上させるアプローチだ。

    ECサイトの決済機能は、以前からあった代引きはなくし、その代わりに「Amazon Pay」などID決済を複数増やしました。その結果、ECサイト全体の使い勝手はお客さまに好評です。(吉田氏)

    売り切れ続出の鎌倉銘菓「クルミッ子」(販売元は鎌倉紅谷)のAmazon Pay導入事例 ダイレクト・マーケティング部スーパーバイザーの吉田裕子氏
    ダイレクト・マーケティング部 スーパーバイザーの吉田裕子氏

    入荷するとすぐに完売する「クルミッ子」、続く売り切れ状態が課題に

    鎌倉紅谷の実店舗・ECサイト共通の課題がある。それは、「クルミッ子」がすぐに売り切れてしまうということだ。

    「クルミッ子」は年間で3000万個以上を生産している。職人が1つずつ手作りする工程が多く、量産が難しい。メディアで取り上げられる機会も増えて商品の需要が拡大、そこにコロナが重なりECでの注文が大幅に増加した。

    その結果、消費者はそれまで以上に入手しにくい状況が発生。職人が手仕事で作る「クルミッ子」は限られた量しか製造・販売できないため、どうしても増える需要に対して供給量が追い付かない状況が続く。

    売り切れ続出の鎌倉銘菓「クルミッ子」(販売元は鎌倉紅谷)のAmazon Pay導入事例 「クルミッ子」は1つずつ職人が手仕事で作る
    「クルミッ子」は1つずつ職人が手仕事で作る(写真は鎌倉紅谷提供)

    オンラインの商品に関しては毎日、在庫を補充しますが、「クルミッ子」は基本的に入荷するとすぐに完売してしまいます。機械の導入も進めていますが、“美味しさ”に直接関わる工程はクラフトマンの手仕事によって作り上げられているので、量を増やすのは難しいです。(長野氏)

    「Amazon Pay」導入で買い物体験が改善

    消費者が「クルミッ子」をなかなか購入できないという状況に対して、鎌倉紅谷のECサイトは決済面を改善の1つに選び、取り組んだ。

    これまでECサイトでの購入には会員登録が必須だったが、2022年8月に「Amazon Pay」を導入するタイミングでゲスト購入に対応、会員登録をしなくても購入できるようにした。ECサイトの利便性を高め、特定の人だけでなくさまざまな消費者が買える仕組みを整えた。

    非会員が購入する場合、「Amazon Pay」を使うことで住所登録など面倒な個人情報などの入力作業を省略、簡単な3ステップで購入が完了する。これによる成果はすぐに現れた。実際に「Amazon Pay」を使って購入した消費者から喜びの声が届くようになったのだ。

    売り切れ続出の鎌倉銘菓「クルミッ子」(販売元は鎌倉紅谷)のAmazon Pay導入事例 鎌倉紅谷のカート内。「レジへ進む」ボタンの下に「Amazon Pay」のボタンを設置し決済方法の視認性を高めている
    鎌倉紅谷のカート内。「レジへ進む」ボタンの下に「Amazon Pay」のボタンを設置し決済方法の視認性を高めている

    「『Amazon Pay』を使うことで初めて買えた」という反応が

    鎌倉紅谷によると、ECサイトでの決済時に「Amazon Pay」を使った消費者の反応として、コールセンターに「すぐに完売してしまうため買えなかった商品が買えた」という声が届くようになったという。

    それまでは「カートに入れて、フォームに入力している間に完売してしまって買えなかった」という声がほとんどだったが、「『Amazon Pay』を使うことで初めて買えた」という声も届くようになったのだ。住所やクレジットカードの情報を登録している間に売り切れていた状況が、「Amazon Pay」を使うことでその工程がなくなり、簡単に素早く購入が完了できるようになったことが大きく影響しているようだ。

    特に新規のお客さまにとって会員登録や住所の入力など手間を省けるのは、「Amazon Pay」の大きなメリットです。すぐに完売してしまうためこれまで購入できなかったお客さまから喜びの声をいただけるとすごく嬉しいです。(長野氏)

    売り切れ続出の鎌倉銘菓「クルミッ子」(販売元は鎌倉紅谷)のAmazon Pay導入事例 ダイレクトマーケティングマネージャーの長野功一氏
    ダイレクト・マーケティング部 マネージャーの長野功一氏

    ECサイトでは以前から、シークレットセールのような試みは行っていたものの、あくまでメルマガ会員限定だった。

    また、即完売してしまうような人気商品を購入するには、事前の会員登録の準備など、購入までの時間がかかってしまうことから商品購入が難しかった。テレビなどのメディアで商品を初めて知り、アクセスした新規の消費者は、購入できないといった経験をすることが多かった。

    しかし、今では「『Amazon Pay』で簡単に購入できます」(吉田氏)という状況が生まれている。

    鎌倉紅谷のECサイトの消費者からは上記のような好意的な反応が多く、「Amazon Pay」導入初日から混乱は特になかった。消費者からは概ね、肯定的に受け入れられているようだ。

    「Amazon Pay」の導入に際し、何らかの混乱や問い合わせが増えるなど心配していたのですが、いざ始めてみると、迷うことなく皆さまがスムーズに利用されていたので、さすがだなと感じました。世の中の認知度が高く、使い慣れている方が多いという印象です。(吉田氏)

    「Amazon Pay」経由で簡単に会員登録が可能に

    ECサイトへの注文状況をリアルタイムで分析すると、注文完了まではすでにクレジットカード情報を登録している会員がクレジットカード決済するケースが最も早い。その次が「Amazon Pay」だという。「『Amazon Pay』は他のID決済に比べてシンプルで、注文完了までスムーズに進むことができるのだと思います」と吉田氏は分析する。

    現状、ECサイトの決済手段の内訳は、クレジットカードが45%、「Amazon Pay」が25%、他の2つのID決済で15%、後払い決済が15%だと言う。

    売り切れ続出の鎌倉銘菓「クルミッ子」(販売元は鎌倉紅谷)のAmazon Pay導入事例 決済手段の内訳
    決済手段の内訳

    2022年8月に「Amazon Pay」を導入した段階では、「Amazon Pay」を使った消費者のうち、ECサイトに会員登録をする割合は15%だったが、「Amazon Pay」が浸透していった年末にはそれが20%にまで広がった。

    背景には、会員でない消費者が「Amazon Pay」で決済をする際、以下の画像のようにECサイトでの会員登録が簡単にできるようになった点があげられる。

    売り切れ続出の鎌倉銘菓「クルミッ子」(販売元は鎌倉紅谷)のAmazon Pay導入事例 支払い方法で「Amazon Pay」ボタンを押した後の個人情報確認画面で、新規の会員登録がデフォルトオンで設定されている
    支払い方法で「Amazon Pay」ボタンを押した後の個人情報確認画面で、新規の会員登録がデフォルトオンで設定されている

    このように、ゲスト購入に対応して会員登録なしで利用できるようにした後も、会員登録数の減少は見られないという。その意味では、「Amazon Pay」が会員登録にも貢献していると推測される。

    鎌倉紅谷によると、新規顧客が簡単で楽に決済できるという点から「Amazon Pay」を使って購入しているだけでなく、既存会員のなかにも一定の割合で「Amazon Pay」を使って購入しているケースも見られるようだ。

    「Amazon Pay」によってスムーズな買い物体験&機会ロスの低減を実現

    鎌倉紅谷が「Amazon Pay」を導入したことで実感した魅力は、なんといっても購入時に住所情報などの入力の手間が省け、スピーディーに買い物ができることだという。

    吉田氏はこう言う。「人気商品など数分で売り切れてしまう商品の場合、入力が省略されるのはお客さまのストレス軽減につながり、すごく便利です。多くの方がすでにAmazonアカウントを持っていますし、『Amazon Pay』を使い慣れている方は鎌倉紅谷が初めてでも迷わず簡単にお買い物いただけていると思います」

    決済の選択肢に「Amazon Pay」を用意しておくことで、Amazonで購入経験のある消費者が鎌倉紅谷のECサイトを訪れた際に、ストレスなくスムーズな購買体験ができる。これによって、購買時の離脱を防ぎ機会ロスの低減が期待できる。

    Amazonのお客さまが「Amazon Pay」を通じて私たちのECサイトに親和性を感じてくれるのは、とても有り難い。ITリテラシーが高い人や通販に詳しいお客さまが、スムーズにECサイトに来て購入してもらうという流れはすごく魅力です。(長野氏)

    鎌倉紅谷の商品はギフトとして贈られることが多く、イベントに対応した限定品の販売にも力を入れている。そのため、予約機能や自動払い機能など「Amazon Pay」が提供している他の機能と商品との相性の良さも感じている。

    売り切れ続出の鎌倉銘菓「クルミッ子」(販売元は鎌倉紅谷)のAmazon Pay導入事例 鎌倉紅谷の本店は、鎌倉幕府の第2代執権だった北条義時の長男である北条泰時の小町邸跡地に建っている
    鎌倉紅谷の本店は、鎌倉幕府の第2代執権だった北条義時の長男である北条泰時の小町邸跡地に建っている

    多くの方にご愛顧いただいている「クルミッ子」ですが、2022年は2021年比で約10%増産しており、現在も引き続き供給量を増やす努力をしています。また、2025年には新工場の建設も予定しており、さらなる増産に向けて動いているところです。(吉田氏)

    消費者の利便性向上のためにECサイトに導入した「Amazon Pay」が、鎌倉紅谷のような老舗企業のDX推進につながり、ビジネスにいっそう刺激を与えていくだろう。

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    吉田 浩章

    しまむら、3期目のEC売上高は46%増の41億円。営業損益は黒字転換を達成

    3 years 5ヶ月 ago

    しまむらの2023年2月期EC売上高は、前期比46.4%増の41億円だった。損益面では単年度の営業黒字化を達成したという。

    4事業(しまむら、アイベル、バースデイ、ジャンブル)のEC展開で品ぞろえを拡大した。EC限定によるインフルエンサー企画のほか、キャラクター商品の提供や地域専用商品が好調に推移。特に限定商品と予約販売が好調だった。

    「ファッションセンターしまむら」「カジュアル&シューズ アベイル」「Baby&Kids バースデイ」「雑貨&ファッション シャンブル」のアプリ、自社ECサイト共通の会員サービスを2022年11月にスタートした。

    来店時や商品購入時に会員証を提示すると会員特典に応募できる「チケット」交換といった特典を用意し、こうしたデジタル上の会員数は309万人まで拡大。EC利用にもつながったとしている。

    社内スタジオを利用してインスタライブを配信し、デジタル販促を強化。2022年8月からは、受注能力を拡大するためにECセンター(EC専用の物流倉庫)を経由せず、サプライヤーが直接店舗へ納品する「ECサプライヤー納品」を始めた。

    しまむらの2023年2月期EC売上高は前期比46.4%増の41億円 EC事業の取り組み
    2023年2月期のEC事業について

    しまむらは、実店舗の物流・配送網を使いコストを抑制、「ローコストEC」を事業構造の根幹としている。サプライヤーが埼玉県の東松山商品センターに商品を納品後、隣接するECセンターで検収し、在庫として保管する。店舗受け取りはしまむらの物流網で配送し、個人宅配送の場合は宅配業者に配送を委託している。

    2024年2月期のEC売上高は、同22.0%増の50億円を計画している。顧客管理システムを利用して実店舗との相互送客を高度化する。また、顧客管理基盤を活用した「パーソナライズ・レコメンド」始めるなどダイレクトマーケティング事業を強化していく。

    各事業で品ぞろえを改善、顧客層拡大に向けて地域限定商品なども展開する。ECセンター業務の効率化、ささげ(撮影・採寸・原稿)能力の向上も図る。

    しまむらの2023年2月期EC売上高は、前期比46.4%増の41億円 顧客管理面の計画
    顧客管理のこれまでの取り組みと今期の計画

    石居 岳

    ジャパネットが定年後再雇用制度を刷新。65歳までは週休3日で給与は正社員の9割、70歳までは週休4日の給与7割

    3 years 5ヶ月 ago

    ジャパネットホールディングスは、定年後再雇用制度を「セカンドライフサポート制度」へと刷新した。 

    仕事以外の時間を充実するために週休数を段階的に増加、急な収入源に陥らない給与設計にしたとしている。

    ジャパネットグループの定年は60歳。定年後は嘱託社員として再雇用する。65歳までは公休数は週休3日で、定年前と比較して勤務日数は8割程度に減るが、給与・手当は平均支給額の9割を担保する設計にした。65歳以降は週休4日で、給与・手当は正社員平均の7割になる。

    ジャパネットホールディングスは、定年後再雇用制度を「セカンドライフサポート制度」へと刷新した
    「セカンドライフサポート制度」について

    副業も可能。正社員には認めていないが、キャリア形成・成長を目的として副業も可能としている。

    ジャパネットグループでは「人生の大部分を占める会社という場所で社員一人ひとりにいきいきと働いてほしいという思い」(ジャパネットグループ)から、健康経営や福利厚生制度の充実に取り組んでいる。「定年退職」をポジティブに捉え、仕事以外の時間を充実しながら、緩やかに次のステップに進むための制度へと刷新したという。

    瀧川 正実

    エニキャリの配達代行システムが国内でヒットしている理由とは? 日本マクドナルドとエニキャリ小嵜代表が対談

    3 years 5ヶ月 ago
    拡大し続けるデリバリー市場をシステム面から支えるエニキャリ。ラストワンマイル配達管理システム「ADMS」を導入した日本マクドナルドとエニキャリが、デリバリー市場の概況、「ADMS」の利便性、配送サービスのビジネスモデルなどについて対談した
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    コロナ禍以降さらに勢いを増しているデリバリー市場。その市場拡大を支えているのが、膨大な配達依頼に対応するデリバリー管理システムだ。なかでも、エニキャリが提供する配達管理システム「ADMS(アダムス:エニキャリデリバリーマネジメントシステム)」は、日本マクドナルドもクルーによる自社配達で「ADMS」を導入。デリバリーに関わる従業員の満足度向上など、さまざまな効果が表れているという。

    記事では、前半にデリバリー市場の概況を解説。後半に「ADMS」の特徴、デリバリーと流通の展望について、エニキャリの小嵜秀信氏(代表取締役)と、日本マクドナルドの水品壮二郎氏(デリバリー推進室上席部長)にインタビューした。

    エニキャリの小嵜秀信氏(代表取締役)と、日本マクドナルドの水品壮二郎氏(デリバリー推進室上席部長)にインタビュー

    コロナ禍を契機に一大市場へ成長した 国内デリバリー市場の概況

    古くから出前文化が根付いている日本でも、コロナ禍は特に大きな契機となり、デリバリーサービスの需要は急拡大。クロス・マーケティングの「食品宅配サービス・フードデリバリーに関する調査」によると、新型コロナウイルス感染拡大後の消費者のフードデリバリー利用経験率は、約4割にのぼった。

    クロス・マーケティングの「食品宅配サービス・フードデリバリーに関する調査」資料から編集部が抜粋
    クロス・マーケティングの「食品宅配サービス・フードデリバリーに関する調査」資料から編集部が抜粋

    また、日本政策金融公庫が2020年10月に行った「飲食店のテイクアウト・デリバリーサービス等に関する消費者調査」においても、コロナ収束後も飲食店のデリバリーサービスの利用頻度が「増えると思う」と回答した消費者が2割超、「変わらないと思う」が6割超となった。消費者の間でもデリバリーサービスの利用の定着が進んでいることがわかる。

    日本政策金融公庫の「飲食店のテイクアウト・デリバリーサービス等に関する消費者調査結果」から編集部が抜粋
    日本政策金融公庫の「飲食店のテイクアウト・デリバリーサービス等に関する消費者調査結果」から編集部が抜粋

    フードデリバリーに対応する店舗の急増と、消費者の日常にデリバリーサービスが溶け込んだことから、コロナ禍の一過性にとどまらない市場の成長が今後も見込まれる。

    ICT総研が実施した「2021年フードデリバリーサービス利用動向調査」では、フードデリバリーの市場規模は2021年に5678億円、2023年には6821億円に達するとの予測が出ている。

    ICT総研の「2021年フードデリバリーサービス利用動向調査」から編集部が抜粋
    ICT総研の「2021年フードデリバリーサービス利用動向調査」から編集部が抜粋

    日本マクドナルドとエニキャリの対談に学ぶデリバリー市場拡大の裏側

    配達管理システムと配達代行を提供するエニキャリを、2019年に設立した小嵜秀信氏。日本よりも先進的にデリバリーが普及した中国の都市部で流通小売業を手掛けてきた小嵜氏は、中国で流通が変化した流れと日本を照らし合わせると、2019年から国内のデリバリー市場がより伸長すると予見していたという。

    想定外のコロナ禍による上振れはあったと考えられるが、「コロナ禍がなくともデリバリー市場は伸びていただろうし、コロナ禍が収束した後も引き続き伸びていくだろう」(小嵜氏)と話す。

    エニキャリ 代表取締役 小嵜秀信氏
    エニキャリ 代表取締役 小嵜秀信氏

    こうした小嵜氏の考えに、日本マクドナルドの水品氏も賛同する。日本マクドナルドは2010年に自社配達を開始して以降、対応店舗を順調に拡大しているほか、世界各地のマクドナルドの成功事例を日本市場にも取り入れ、2017年以降「ウーバーイーツ」「出前館」「Wolt(ウォルト)」などの配達代行サービスも導入。

    これまでも店舗での飲食やテイクアウト、ドライブスルーなど、顧客のニーズに合わせてチャネルや利用方法を揃えてきた日本マクドナルドにとって、デリバリーの開始・拡大も当然の流れだったという。

    水品氏は「当社のデリバリービジネスはかねてから伸長してきた。コロナ禍は1つの大きな契機になったものの、これからも伸びていくことは自信を持って言える」と話している。

    日本マクドナルドのデリバリー推進室上席部長 水品壮二郎氏
    日本マクドナルドのデリバリー推進室上席部長 水品壮二郎氏

    自社デリバリーをトータルで支援するエニキャリ

    デリバリー市場が拡大するなか、デリバリー事業者で導入が進んでいるのが、“IT×自転車配送”のシェアリングデリバリーサービス「anyCarry(エニキャリ)」だ。

    エニキャリは、店舗やECに注文が入った商品を、エニキャリの配達員が自転車で配送するデリバリー配達委託/当日宅配配送委託や、独自の配達管理システム「ADMS」の提供を手がけている。

    エニキャリはITと自転車配送を組み合わせた物流代行サービスを提供する
    エニキャリはITと自転車配送を組み合わせた物流代行サービスを提供する

    店舗から消費者へのクイックデリバリー(短時間配達)を必要なときだけ利用でき、利用した分だけ料金が発生するオープン型配達インフラ「DeaaS(Delivery as a Service=デリバリー・アズ・ア・サービス)モデル」が多くの企業のニーズを捉え、デリバリーを委託する企業・店舗数は年々増加。飲食店だけでなく、化粧品ECや家電量販店など、デリバリーの利用シーンの広がりに貢献している。

    こうしたエニキャリの柔軟かつ効率的なデリバリーを叶える上で、肝となっているのが「ADMS」だ。リアルタイムに入る配達依頼データに対し、配達員の位置やデリバリーの起点・終点の情報をもとに最適な振り分けを自動で行うほか、蓄積したデータから効率的な配達ができる機能などを搭載。「ADMS」は自社で配達員を抱えてデリバリー事業を手掛ける事業者も利用でき、日本マクドナルドの自社デリバリーにも採用されている。

    配達効率を大幅にアップさせるシステム「ADMS」
    配達効率を大幅にアップさせるシステム「ADMS」

    配達効率を大幅アップさせるエニキャリの配達管理システム「ADMS」

    ――エニキャリが提供する配達管理システム「ADMS」の特徴を教えてください。

    小嵜秀信氏(小嵜氏):「ADMS」は、①ランダムに次々と入る注文に対して自動配達アサインを行い、業務を効率化 ②配達員の個人のスキルに依存しない、スマホアプリによるナビゲーション ③エンドユーザーの満足度向上のための、お届け時間の自動計算――の3つの特徴を持つ配達管理システムです。

    デリバリー業界では全世界的に、ギグワーカーの配達員とオーダーをマッチングさせるサービスが多く、マッチングできなければそのオーダーをロストする形がよく見られます。ですが、当社は配達員のシフトなども考慮してエンドユーザーのお客さまに正確な配達時間をお伝えし、満足度を高めながらいかにオーダーをロストさせないかということに重点を置いています。

    また、たとえば配達先に大きなオフィスビルや商業ビル、高層マンションなどが指定された場合には、単に地図上で建物の真ん中にピンを立てるのではなく、入館時に通る防災センターの場所にピンを立てたり、入館の際の施設裏導線のナビ表示などを行い、配達効率を上げることが可能です。

    置き配をする場合には置き配の写真撮影を指示したり、画像の管理をスマホで一元管理できるようにするなど、配達員の利便性と均質な配達品質を実現する機能にも力を入れています。

    小嵜氏は「ADMS」について、配達員の利便性とエンドユーザーの満足度向上に役立つ配達管理システムだと説明する
    小嵜氏は「ADMS」について、配達員の利便性とエンドユーザーの満足度向上に役立つ配達管理システムだと説明する

    デリバリーは大きなビジネスチャンス

    ――日本マクドナルドのマックデリバリーサービスの特徴や社内での位置付けを教えてください。

    水品壮二郎氏(水品氏):日本マクドナルドのいつものおいしさとクルーのホスピタリティをお客さまにお届けすることをコンセプトに、国内では2010年に日本マクドナルドの自社配達の宅配サービス「マックデリバリーサービス」をスタートしました。

    日本マクドナルドでは、ドライブスルーやテイクアウトと同様に、デリバリーをお客さまの幅広い選択肢の一つとして位置付けておりましたので、以降「ウーバーイーツ」や「出前館」「Wolt」など、外部配達パートナーとも連携し、デリバリーサービス全体として拡大してまいりました。

    特にコロナ禍以降は、「非接触」や「なるべく家で食事をしたい」といった需要の高まりによってこれまで以上の勢いで伸長し、配達を外部委託しているケースも合わせると、2020年12月時点で46都道府県の約2200店舗に到達。自社宅配に絞っても、2022年12月時点で全国の967店舗で対応するに至っています。

    日本マクドナルドの水品氏によると、デリバリーはお客さまの新しいマクドナルドの楽しみ方として見ているという
    日本マクドナルドの水品氏によると、デリバリーはお客さまの新しいマクドナルドの楽しみ方として見ているという

    ――自社で配達を手掛ける理由やメリットはどのようなものですか。

    水品氏:1つは、街で走っている日本マクドナルドのバイクを目にしたお客さまから、日本マクドナルドがデリバリーを行っていることを認識していただけること。

    そしてもう1つは、出来たてに近い状態でお届けするための包装や袋詰めなどの細かなところまで自社で追求できることです。お客さまにより良い体験をしていただけるよう、「デリバリー推進室」という専門チームを設立し、さまざまな改善に取り組んでいます。

    実のところ、世界のマクドナルドの中では、自社配達をする国は少数派です。日本は昔からそばや寿司の出前文化が根付いており、配達というと地域の店舗地域のブランドに直接注文をすることを想起するお客さまもまだまだ多いです。そこに日本のマーケットニーズがあるからこそ、クルーによる自社配達をしていこうというのが、私たちの考えとなっています。

    考え方の共通点が両社のシナジーに

    ――自社配達で「ADMS」を導入していますが、数ある配達管理システムの中から「ADMS」を選んだポイントを教えてください。

    水品氏:昨年、日本マクドナルドのデリバリーアプリを刷新し、公式アプリへの統合を行ったのですが、その際、日本マクドナルドに合ったデリバリーシステムはないかと探し続けていたなか、エニキャリさんと出会いました。それまでも国内外の数社と話をしていたのですが、エニキャリさんは当社とビジネスやお客さまに関する考え方が一致する面が多いと感じたことが一番の理由となり、導入を決めた形です。

    ――具体的にはどういった点に考え方の一致を感じたのでしょうか。

    水品氏:当社の場合、かつてはお客さまが店頭やドライブスルーで注文され、そのタイミングで商品を作るというシンプルなビジネスだけでしたが、今ではモバイルオーダー、デリバリーの登場によって、家や道にもレジがあるような複雑な状態になっています。

    もし私たちがデリバリーのことだけを考えて、デリバリーだけを優先させるような仕組みを作ってしまえば、店頭やドライブスルーのお客さまにご迷惑をお掛けしてしまう。そのため、大前提として、最も優れたバランスを実現できる企業とパートナーシップを組みたいと考えていました。

    エニキャリさんとはいろいろな点で考え方が合致していましたが、たとえば先ほど小嵜さんが仰ったキャンセルの判断についてもそうです。オーダーを運ぶことができる配達員がすぐに見つからないという状況が発生することはどうしてもありますが、単にキャンセルしてお客さまをがっかりさせてしまうのではなく、時間を変更して出来る限りお届けするなど、最善の方法を提案するのが私たちのめざすところです。

    また、自社配達をする上で従業員の休憩時間なども細かな配慮が必要です。その辺りも単にシステムの合理性だけを考えるのではなく、従業員のニーズもくみ取った仕組み作りをしていただける点も非常に大きかったです。

    日本マクドナルドがめざす配送システムはエニキャリと多くの考え方が一致していたという
    日本マクドナルドがめざす配送システムはエニキャリと多くの考え方が一致していたという

    小嵜氏:海外の場合、オーダーと配達員のマッチングの効率化が最優先されがちですが、日本の場合は出前という自社配達の文化があるため、「お客さまを大切にし、働く人がどれだけ効率的に働けるか」を事業者が重視する傾向は強いと感じています。

    こうした日本マクドナルドさんのような考えは、自社配達に限らず配達代行においても必要ではないかと私は思います。マッチングの効率化を最優先すると、配達員によってオーダーが取れる件数に格差が生じかねません。

    エニキャリの配達代行業務においても、従業員の効率的な働き方をめざした健全な仕組み作りを心掛けているので、「ADMS」も日本の事業者に受け入れられやすいシステムになっているのだと思います。

    導入後の細やかな支援体制が安心感に

    ――「ADMS」の導入に際して、国内ベンダーならではの細かな対応や安心感など、どういったところが良かったと思いますか。

    水品氏:これまでもさまざまなシステムを導入してきた経験からすると、システムの導入においてエラーの発生は、どうしても付き物なのだろうと感じています。ただ、そのときに最も重要なのは、原因と影響の範囲を速やかに追究し、リカバリーすること。システムエラーが発生すると、場合によっては全国の約3000店舗の従業員や、お客さまへの説明が必要になることもあるからです。

    「ADMS」の導入時もやむを得ずエラーが起きたことがありましたが、エニキャリさんのリカバリープロセスは非常にスムーズでした。対応の素早さと丁寧さを見て、安心して任せられると思いました。

    従業員から喜びの声で成功を確信

    ――「ADMS」導入後の従業員からの反応や、実際に感じたメリットなどを教えてください。

    水品氏:刷新前のシステムは、店舗にとってアナログな仕様になっていました。店舗では常に店頭やドライブスルーのお客さまに対応しており、その間にデリバリーの注文もお届け時間に合わせてオーダーを入れなければなりません。

    しかし、以前のシステムはデリバリーオーダーを入れる最適なタイミングをシステムで弾き出せず、従業員が「そろそろこのデリバリーオーダーを入れるとちょうどいい」と判断しなければなりませんでした。この部分の仕組みも、「ADMS」によって新たに作ることにしたのです。

    「エニキャリなら素晴らしいシステムを考えてくれる、成功する!」という信頼のもと、デリバリーオーダーを入れるベストなタイミングのロジックを徹底的に議論しながら進めてきました。

    「ADMS」の導入後、店舗でクルーや店長といった実際にこのシステムを使う幅広い層から感想を聞いたところ、「システムに従えばいいから楽になってすごく良かった」といった声が多数寄せられました。これまでも従業員が本音で「良い」と言ったプロジェクトのほとんどが成功してきましたから、その瞬間「このプロジェクトは必ず成功する」と確信が持てたことを覚えています。

    小嵜氏:デリバリーは単なる「お店とお客さま」という関係性ではなく、注文画面や配達員が基本的な顧客接点となります。特に、お客さまとface-to-faceで接する配達員の満足度がシステムには重要で、彼らの意見をいかに反映するかがポイントだと捉えています。

    現場の声をキャッチアップしている日本マクドナルドさんの取り組みに私たちも感銘を受けましたし、「現場の皆さまから喜ばれているから成功する」という期待は、まさにその通りだと思います。

    小嵜氏は、現場の声を重視している日本マクドナルドの考え方に共感している
    小嵜氏は、現場の声を重視している日本マクドナルドの考え方に共感している

    水品氏:日本マクドナルドの運営はクルーやMGR(時間帯責任者)、店長など店舗スタッフによって支えられているので、現場の声を傾聴するよう、常に心掛けています。

    また、法令やルールを守る上でも、従業員のシフトや休憩時間を考慮しながら、デリバリーオーダーを確実にお届けする仕組み作りを徹底しなければいけません。

    私たちの考え方を1つひとつ具体的にシステムに落とし込むために、エニキャリさんにはさまざまな要望を伝えさせていただきました。やはり、両社の根本的な考え方が合致していなければ最適なカスタマイズはできなかったと思うので、本当に助かりました。

    デリバリーは流通が変わる第一歩

    ――エニキャリの配達代行では、同じエリアにある複数の企業/店舗が、エニキャリの配達員をエリア共通の配達員として活用する共助モデルを掲げています。その理由や、独自の取り組みを教えてください。

    小嵜氏:同じエリア内の人口は毎日ほぼ一定なはずで、つまり、パイが限られているということは、どこかの店舗がキャンペーンの実施などでデリバリーオーダーが増えれば、必然的にほかの店舗のオーダー件数は減少するものと考えられます。

    それならば、自社配達だけでなく、配達員を共通化して活用しようという発想のもと、外部配達パートナーなどの利用が進んだのだと思います。

    当社も同じく配達代行サービスを手掛けていますが、根本には「共助インフラ」を発展させたい思いがあります。配送は単にモノをお届けする行為ではなく、インフラそのものだと考えているからです。

    当社は大手の配達代行業者よりもまだ小規模ですが、配達員を直接雇用することで、大手にはない独自性を磨いて「共助インフラ」を確立するよう努めています。独自性の1つが「配達員クオリティの均一化」です。

    これまではレベルが飛び抜けて高いギグワーカーもいれば、まだ経験の浅い人もいるなど、配達員によってクオリティに差があったと思いますが、均一化すればエンドユーザーの安心感は高まります。また、配達員を最適なエリアと時間で配置することで、インフラとして欠かせない「安定性」も突き詰めています。

    エニキャリの配達インフラは導入企業のニーズに広く対応する
    エニキャリの配達インフラは導入企業のニーズに広く対応する

    これからはエニキャリの「共通インフラ」がスタンダードに?

    ――エニキャリが掲げる「共助インフラ」に対して、水品氏はどのような意見を持ちましたか。

    水品氏:日本のマーケットでは、日本マクドナルドの自社配達も含め、デリバリービジネスがまだ成長過程です。なので、エニキャリさんのようにクオリティの均一化や安定性強化に努める姿勢はとても大事だと思いますし、長い歴史を持つレストランサービス以上に、デリバリーサービスは成長の余地が広がる分野だという期待も多くあります。

    デリバリーを手掛ける事業者や配達員がどういう振る舞いをするのか、どういったホスピタリティをお届けするのかを考えていくことが、今後の業界のスタンダードにつながっていくかもしれません。

    小嵜さんのお話を聞いて、お客さまの体験を向上させるためには業界全体で考えることが重要だと、改めて思いました。

    ――国内のデリバリー業界の今後や、拡大するデリバリー市場が与える影響について、考えをお聞かせください。

    小嵜氏:私は上海を中心に、中国国内でリテールビジネスを手掛けてきました。電子決済が普及し、電子決済を媒介とするスーパーアプリが登場して流通が変わっていく流れを現地で体験してきたのですが、この過程におけるフードデリバリーの台頭は、流通が大きく変化する入り口に過ぎないと当時から思っていました。

    そのため、私はフードデリバリーだけに着目していたわけではなかったですし、当社を創業した2019年は日本でもフードデリバリー企業が注目され始めた時期でもあったので、日本もこれから新しい流通の時代に入るのだろうと俯瞰(ふかん)していたのです。

    中国では、スーパーやコンビニ、ドラッグストアなど、生活に身近な領域のデリバリーが当たり前になり、その後、ロングテールであらゆるデリバリーが普及しています。ただ、これは単純にデリバリーを使う人が増えたから領域も広がったという話ではなく、消費者ニーズの多様化が生んだ必然性だったと考えています。

    今までの流通は、基本的に小売店がお客さまと向き合ってきましたが、中国の新しい流通(ニューリテール)は、「お客さまと小売店」の関係ではなく、「お客さまと商品をどう結び付けるか」という概念になっている。

    つまり、お客さまと商品をつなぐために、デリバリーや配達などの様式が多岐にわたったということです。急ぎでないものは今まで通りネットショップで注文しつつ、今すぐ必要なものはデリバリーを使うといったように、日本でもデリバリーの拡大は流通が変わる第一歩になるのだろうと思っています。

    水品氏:「お客さまと商品をつなぐ様式が多岐に」とはまさにその通りで、私たち事業者としても、デリバリーでご注文していただくことが一番大切な訳ではありません。日本マクドナルドの体験をしていただくことが、何よりも大切なのです。

    たとえば、当社のアプリや外部配達パートナーのサイトなどで新商品を知ったお客さまが、そのときにデリバリーをご注文されなくても、後日デリバリーや来店など、お客さまの好みの形で日本マクドナルドを体験いただくことは多いと思います。

    コロナ禍で顕在化したニーズも含めて、消費者ニーズの多様化はますます進んでいるので、私たちはいろいろなチャネルを用意して、お客さまが日本マクドナルドを利用したい時にいつでも対応できるようにしておきたいですし、そんなブランドであり続けたいと考えています。

    ――流通の変化に伴い、既存の物流・配送や店舗の在り方にも変化が起きると考えますか。

    小嵜氏:飲食から始まったデリバリーがスーパーやコンビニなどにも広がり、徐々に既存のEC物流とクイックデリバリー物流の差はなくなってきています。現に当社にも、「ネットショップの配送を手伝ってほしい」という声が多く寄せられている状況です。

    たとえば、店舗展開している企業様であれば、今までのEC物流では難しかった「注文後●時間での配送」や「当日配送」などが可能になります。また、店舗が無い企業様も当社の拠点や提携拠点などを活用し、同様の仕組みを導入することが可能になります。

    さらにニーズとして大きいのが、自転車による配送「ゼロカーボン配送」が可能になるという点です。昨今、環境に関しての取り組み(SDGsやESGなど)が、企業価値や顧客好感度に大きな影響を与えています。

    当社の配送は1配送ごとに「CO₂排出削減効果が●g」を計算し表示することが可能です。こういった取り組みも、多くのお声がけを頂けている要因なのだと思います。

    流通が変化するなかで、店舗は今後、販売以外に次の3つの機能を兼ね備えていくと予測しています。

    1. 商品を購入する場所(既存店舗の価値)
    2. 商品と出会うエンターテイメントの場所(新たな感動)
    3. 商品をストックする場所(新たな利便性)

    また、欲しい物がどの店舗にあるのか可視化できるようになれば、自分で買いに行くのか、デリバリーを頼むのか、宅配便で届けてもらうのかを消費者が判断する動きも進むはずです。

    当然、手段によって値段は異なるため、事業者にとっては多様な消費者ニーズに対して多様な手段で応えなければならない、非常に複雑な時代に入ったと思います。

    ただ、今の過渡期の先にはECの宅配とデリバリーの融合、配送リソースの最適化がよりいっそう進んだ未来があり、それこそニューリテールの真髄が見えてくるのではないかと考えています。

    顧客の商品への“テンションが高い”ときに、いかに迅速に届けるか

    ――EC事業者からのエニキャリへの配達依頼で、「デリバリーとECの融合」や「ニューリテール」を象徴するような目新しい取り組みがあればお聞かせください。

    小嵜氏:たとえば、化粧品会社のライブコマースがその1つです。SNSマーケティングを実施すると、その瞬間は注文が急増しますが、商品の配送が数日後になると、感動が薄れた頃に届いてしまうことになります。

    それを注文の30分後や1時間後など、「この商品が欲しい」というテンションが高まっている間に届けられれば、お客さまの感動が維持できるのです。

    「迅速な配送が顧客の満足度を高める」と小嵜氏は指摘する
    「迅速な配送が顧客の満足度を高める」と小嵜氏は指摘する

    水品氏:日本マクドナルドのデリバリーのご注文が特に多い時間帯は夜なのですが、これはエニキャリさんのライブコマースの配送と観点の近い事象なのかもしれません。

    これまでは夜にCMを見て興味を持ってくださったお客さまも、お風呂に入って着替えた後であれば「今日はもう出かけられない」となっていたと思いますが、今は興味を持った瞬間にデリバリーでご注文いただけます。

    コロナ禍が収まってくるとデリバリーのニーズが下がるのではないかと考えていましたが、予想に反してニーズが安定しているのも、それだけデリバリーがお客さまの生活の中で日常化した証拠です。

    ライブコマース商品のデリバリーのように、今までになかったさまざまなシナジーが至る所で起きてくるのだろうと、事業者目線からも感じています。

    水品氏はエンドユーザーによるデリバリーサービスの利用が定着しつつあると考えている
    水品氏はエンドユーザーによるデリバリーサービスの利用が定着しつつあると考えている

    小嵜氏:今後は消費者ニーズの多様化に合わせた配送だけでなく、デリバリーが進化したからこそできるECの配送も広がっていくのではないかと思っています。

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    吉田 浩章
    朝比美帆

    2022年のモバイルアプリ市場、ダウンロード数とアプリ利用時間は好調だが消費者支出は減少。日本は消費者支出が多い一方ダウンロード数は減少傾向

    3 years 5ヶ月 ago

    米data.aiが発表している「モバイル市場年鑑」では、自社データを元にしたモバイル市場全体の傾向やアプリのダウンロード数の推移などをまとめている。ゲーム、ファイナンスなどさまざまな業界があるなかで小売・EC業界についても触れているが、世界全体と日本ではそれぞれどのような傾向があるのだろうか。

    モバイルの1日の利用時間は約5時間

    世界の上位10市場における1日あたりのモバイル利用時間は平均5時間6分で、2020年から9%増加した。

    モバイル市場年鑑2023 data.ai 調査データ アプリ ユーザーがモバイルで費やす1日の平均時間
    ユーザーがモバイルで費やす1日の平均時間(出典:data.ai)

    ダウンロード数とアプリ利用時間は好調だが、消費者支出は減少

    2022年のダウンロード数、消費者支出、利用時間をみると、消費者支出は世界全体で前年比2%マイナスだった。ダウンロード数は前年比11%増、滞在時間は前年比9%増。

    各項目について、モバイル市場トップ20か国の状況を発表しており、ダウンロード数が最も多かったのは中国、次いでインド、米国だった。

    モバイル市場年鑑2023 data.ai 調査データ アプリ 2022年のモバイル市場トップ20か国におけるダウンロード数
    2022年のモバイル市場トップ20か国におけるダウンロード数(出典:data.ai)

    消費者支出(米ドル)でもトップは中国で、2位に米国、3位に日本がランクインした。2021年と比べて中国は増加しているが、米国、日本は減少している。

    モバイル市場年鑑2023 data.ai 調査データ アプリ 2022年のモバイル市場トップ20か国における消費者支出
    2022年のモバイル市場トップ20か国における消費者支出(出典:data.ai)

    利用時間ではトップが中国、次いでインド、米国となり、いずれも2021年から増加している。

    モバイル市場年鑑2023 data.ai 調査データ アプリ 2022年のモバイル市場トップ20か国における利用時間
    2022年のモバイル市場トップ20か国における利用時間(出典:data.ai)

    この結果について、data.aiの矢野恵介氏(既存事業責任者)は、「アプリのダウンロード数が増加している一方で、消費者支出額が昨対でマイナス成長となったのは、モバイル市場調査を開始してから初めての現象だ」と話す。

    また、2022年における世界全体と日本の違いは、世界全体でアプリのダウンロード数は増加傾向にあるが、日本では消費者支出が多い一方でダウンロード数は14位である点だ。

    日本は2021年と比較してアプリダウンロード数は5%マイナスになっているが、これはコロナ禍の変化とは関係なく、元々減少傾向にあった。

    国内でスマートフォンの普及率が成熟してくると、アプリをダウンロードしにくくなる傾向がある。一方で、スマートフォンの普及が急速に進んでいる国では、普及率に比例してアプリのダウンロード数も増加傾向にある。(矢野氏)

    ゲームへの支出が減少し、非ゲームアプリの支出が増加

    2022年、消費者の可処分所得に対して大きな影響を受けたのはゲームアプリで、消費者支出が大幅に減少した。

    モバイル市場年鑑2023 data.ai 調査データ アプリ ゲームアプリと非ゲームアプリの消費者支出の増減と可処分所得の増減
    ゲームアプリの消費者支出の増減と可処分所得の増減(左)と、非ゲームアプリ の消費者支出の増減と可処分所得の増減(右)(出典:data.ai)

    2022年、世界全体で消費者がショッピングアプリに費やした時間は約1000億時間

    2022年のショッピングアプリの年間利用時間をみると、世界全体では約1000億時間で、成長率は前年比9.1%だった。コロナ禍となった2019年から2020年の年平均成長率が20%だったことと比べると、成長率はやや鈍化した。

    モバイル市場年鑑2023 data.ai 調査データ アプリ ショッピングアプリの年間利用時間 世界全体
    ショッピングアプリの年間利用時間(世界全体)(出典:data.ai)

    日本だけで見ると、ショッピングアプリの年間利用時間は約11億時間、前年比成長率は3.7%だった。2019年から2020年の年平均成長率は26.5%。

    モバイル市場年鑑2023 data.ai 調査データ アプリ ショッピングアプリの年間利用時間 日本
    ショッピングアプリの年間利用時間(日本)(出典:data.ai)

    世界全体、日本ともに2019年から2020年時と比べると成長率は鈍くなっているが、「2019年から2020年はコロナ禍で、消費者の可処分時間が増えたことで異常な上がり方になった。その後は等分に増加している」と矢野氏は分析する。

    クーポン&ポイントアプリのダウンロード数が上昇

    2020年は、消費者が対面での買い物を避けることが多かったため、小売業者を中心にモバイルショッピングが急成長し、2020年における小売業向けアプリのダウンロード数は、前年比43%増加を記録した。

    2022年には外出や実店舗でショッピングを行う消費者が増えた。一方で、商品価格の高騰などが消費者の懐を圧迫していることもあり、クーポン&ポイントアプリのダウンロードは前年同期比27%増加した。

    モバイル市場年鑑2023 data.ai 調査データ アプリ ショッピングサブジャンルの地域別前年比ダウンロード増加率とダウンロード数が上昇したアプリ 世界
    ショッピングサブジャンルの地域別前年比ダウンロード増加率と、前年比ダウンロード数が上昇したアプリ(世界全体)(出典:data.ai)
    モバイル市場年鑑2023 data.ai 調査データ アプリ ショッピングサブジャンルの地域別前年比ダウンロード増加率とダウンロード数が上昇したアプリ 日本
    ショッピングサブジャンルの地域別前年比ダウンロード増加率と、前年比ダウンロード数が上昇したアプリ(日本)(出典:data.ai)

    2022年の日本では、「SHEIN(シーイン)」の前年比アプリダウンロード数が上昇した。また、急上昇ダウンロード数を見ると、10位以内に「マツモトキヨシ」「ココカラファイン」といったドラッグストアがランクインしている特徴がある。

    「ドラッグストア=商品を安く買える」という意識が消費者のなかにあることや、実店舗で買い物をする機会が多く慣れ親しんでいることから、クーポンなどが紙からアプリに移行しても抵抗が少ないのではないだろうか。(矢野氏)

    藤田遥
    確認済み
    4 分 56 秒 ago
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