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完全な状態のオリジナル記事は 「
「婚活時代」 と 「結婚の条件」」 からご覧ください。
そういえば読んでなかったな、ということで、いまさらながら現在の婚活ブームの引き金になった本、「婚活時代」を読んでみました。
実は家族社会学者で有名な山田昌弘さんと、結婚・恋愛・少子化ジャーナリストで今をときめく白河桃子さんの共著だったのね。
●山田昌弘&白河桃子著「婚活時代」ディスカヴァー・トゥエンティワン
なぜいまこういう状況になっているのかを山田先生が理論的に解説してくれ、その男心・女心の現場感を白河桃子さんが解説するという良いコンビです。
紹介文も刺激的。
結婚は生活必需品ではなく、嗜好品!?
男女交際の規制緩和とともに生じた「出会い格差」
出会っても相思相愛になれない「魅力格差」
相思相愛になってもなかなか結婚に踏み切れない「経済格差」と「価値観対立」
さて、どうする?
女性たちよ、狩りに出でよ。男性たちよ、自分を磨け。
改めて確認すると、いやはや、(晩婚化や非婚化に関連する)刺激的なデータや実態がたくさんあります。こういった数値感は、当該女性に関係する商材のプランニングする際に絶対に頭の中に入れておかなければならないと思う。
●15~24歳の男性の約46%、25~34歳の男性の14%近くが非正規雇用者
●25~29歳までの男性の71.4%、女性の59%が未婚。30~34歳男性の47.1%、女性の32%が一度も結婚を経験していない
●50歳の時点で結婚していない人は、1975年までは2~3%だったのが2005年現在、男性15.4%。今後その数は増え続け、今の若者の25%が一生結婚しないだろうと予測される
●丸の内OL「年収2倍の法則」(結婚して自分が退職しても同等レベルの生活を担保するため夫には自分の分の年収も求めるというもの)
この後も、かつての日本は共産主義社会のように、なんとなく95%の人がなんとなく結婚できていたオシドリ型社会から、いまはバツイチの人が2度3度結婚
(再婚)するのに、できない人はずっとできない(時間差一夫多妻制)オットセイ型社会として様々な視点から「なぜいま婚活が必要か」について解説をしてい
ます。
このテーマはまたいずれ書きたいと思ってますが、現在の晩婚化・非婚化は、山田昌弘さんの指摘する、「経済環境の変化」、「自己実現意識の高まり」、「交際機会の拡大」以外などのように本人たち(本人たちを取り巻く環境)だけでなく、親世代(金銭的・空間的・時間的依存と価値観移転)が大きく影響を与えている
と思います。これは長くなりそうなのでまた次の機会に。
婚活が語られる前からこの婚活時代の到来を予測していたのは作家の小倉千加子さん。(↓)の著書、「結婚の条件」の中で、「この国の少子化対策はことごとツボをはずしている」、「すべての鍵は、『結婚』が握っている」と看破しています。せっかくなので(?)2年ぶりくらいに読み返してみました。
●小倉千加子著「結婚の条件」朝日新聞社
小倉さんはフェミニストらしいんですが、結婚や晩婚・非婚というものをここまでわかりやすく解説してくれている本は他に見当たらないと思います。2003年初刊ですが、いまだにナルホドナットク、説得力あります。
●「幸福な結婚でなければ結婚も子育てもしないほうがましなのだ」
●「結婚の早さは、所得の低さや教育歴の短さと相関している」
●「結婚の条件は、女性の学歴に応じて『生存(高卒):生きるための結婚』→『依存(短大卒&中堅以下4大卒):夫が稼ぎ自分は専業主婦になりたい結婚』→『保存(大卒・院卒):夫に経済力は求めないから自分の仕事への理解をして欲しい(いまの生活を変えたくない)』と変化する
●「結婚とは(男性の)『カネ』と(女性の)『カオ』の交換である」
●「働いて家計費を稼がなければならない二等主婦の上に、働かなくても青山でお洋服を買って消費できる一等主婦がいる。さらにその上に、働くことでお金を消費することを許される特等専業主婦がいるのである」
●「就職難と結婚難が、双子になってやってくる」
酒井順子さんとは違うこの切れ味が好きだなあ・・・。
ということで、婚活なり草食・肉食男子・女子などの言葉が流行る背景には、ちゃんとした因果があります。流行言葉をこういった社会学としての背景なり因果を把握することが、プランニングの安定感や平均値を上げることにつながると思うので、女性ターゲットの商材を考えることが多い皆様は、ぜひ読んでみてください。
いまの社会を、またひとつちがう視点から見ることができると思いますよ。
<ご参考>
2年前のクリスマスイブに「結婚の社会学」というエントリーを書いていた・・・。しかしなぜイブにこのテーマを???