マーケティング分析に基づいて顧客体験を向上 | Google Analytics 日本版 公式ブログ

Google Analytics 日本版 公式ブログ - 2016年12月13日(火) 12:52
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現在、ほとんどの組織では、あらゆる接点で顧客に最適な商品やサービスを提供するため、顧客体験をマーケティング戦略の中心に据えています。競争の激しいマルチチャネル市場に身を置く企業は、顧客が求めるものを求めているタイミングで安定的に提供する優れた顧客体験が差別化要因になりうると考えています。

しかし、ハーバード ビジネス レビューのデータ分析サービス(HBR-AS)の調査によると、多くの企業はこうした差別化を実現できずにいます。調査対象となったビジネス リーダーの半数は、顧客体験を最も重要な 2 つの差別化要因の 1 つに挙げているにもかかわらず、顧客体験が高い成果を上げていると回答したのはそのさらに半数にとどまりました。

調査対象となったビジネス リーダーの半数は、顧客体験を最も重要な 2 つの差別化要因の 1 つに挙げているにもかかわらず、顧客体験が高い成果を上げていると回答したのはそのさらに半数にとどまりました*1。
情報を集めることが難しいのではありません。大半の企業は、顧客に関する膨大な情報を収集しています。調査によると、優れた顧客体験を提供する上で実際に障壁となっていたのは、組織内でデータを共有して分析し、共同作業する方法だったのです。

顧客体験を向上させることが最終的な目標ですが、そこにたどりつくにはデータを集めるだけでは足りません。つまり、複数のチャネルから適切なデータを収集し、それらを統合して顧客がたどった購入経路の全容を明らかにすることが必要になるのです。この段階で、多くの企業が試行錯誤を重ねています。複数のチャネルにまたがっている顧客データを統合し、1 人の顧客の行動プロセスを把握している企業は、4 社のうち 1 社に満たないことが HBR-AS の調査でわかっています。

データを統合して顧客価値を高めるには、縦割りの組織体制を崩す必要があります。このことは、HBR-AS の調査で、全体的な顧客体験の向上に取り組んでいる企業の最優先課題として指摘されています。縦割りの組織では、重要な瞬間に発生する顧客のニーズを把握しにくくなります。また、慣習にこだわっていると、協力して問題の解決にあたることも難しくなります。こうした企業では、適切なインサイトを構築して適切な担当者に情報を提供することや、価値を高められるような取り組みができていないとの調査結果が得られています。

データ主導のインサイト
一方、「業界トップレベルの企業」、つまり高収益を上げ、競争力の高い顧客体験を備えている企業は、他の企業と比べて縦割りを解消している場合が多いことも、この調査で明らかになりました。さらに、こうした企業では高度なデータ分析に基づいて顧客体験に関するインサイトを構築し、組織全体で共有しています。

たとえば、Progressive Insurance のマーケティング担当者は、モバイルアプリ ユーザーの行動に関するデータを収集しました。すると、ユーザーが保険の見積もりだけでなく、保険の加入までアプリで行いたいと考えていることがわかったのです。そうしたニーズを満たすため、保険に加入できるオプションを追加したところ、顧客体験が大幅に向上し、収益も増加しました。このように、顧客価値を創出すると、おのずと利益につながります。 



マーケティングが担う役割
それでは、縦割りの組織体制を崩し、個々の顧客体験をつなぎ合わせて、向上させるべきなのは誰でしょうか。

「ブランド リーダーシップ - 「見えない企業資産」の構築」の共著者である Erich Joachimsthaler 氏によると、顧客体験を向上させるには、縦割りを解消して協力体制を強化し、商品中心の手法から顧客中心の手法へと移行する必要があることを、マーケティング責任者は企業に対して明確に説明しなくてはならない、と指摘しています。たとえば、ヨーロッパのある飲料メーカーは、ブランドやチャネルではなく、消費のタイミング(夜間外出中など)に基づいてマーケティング チームを構成しています。これは、各チームのマーケティング担当者が特定の顧客体験を詳しく分析し、顧客の購入経路における個々の接点に注目できるようにすることを目的としています。

「ブランドのメッセージを発信するだけでなく、真の価値を提供するためには、マーケティングによって企業(提携会社を含む)が顧客と関わる瞬間に発生するすべての接点をつなぎ合わせる必要がある」と Joachimsthaler 氏は述べています。

詳細なデータ分析とインサイトによって、マーケティング担当者は商品の選好や購入にいたる経路など、顧客のブランドとの関わり方を把握できるようになりました。さらに、目標到達プロセスの始点におけるマーケティング活動(オンライン ディスプレイ広告やテレビ コマーシャルなど)が実店舗での売り上げやオンライン サイトでのコンバージョンにどのように関連付けられるかも明らかになりました。成果測定とデータ分析を行うことで、ブランド マーケティングとパフォーマンス マーケティングの相乗効果が生まれ、顧客にメリットをもたらすことができるのです。

こうした体制の見直しに多大なメリットがあることは明らかで、マーケティングの責任者と担当者には新しい発想が求められています。より多くのデータが必要なのではなく、そのデータから有益なインサイトを構築して、組織に提供する方法を見つけることが必要なのです。

企業でデータに基づくマーケティング分析を活用して顧客体験を向上させる方法については、ハーバード ビジネス レビュー インサイト センターの記事をまとめた「マーケティングの成果測定に関するインサイト」をダウンロードしてご覧ください。

この記事の初版は、HBR.org のスポンサー コンテンツとして 2016 年 8 月に公開されました。


*1出典: ハーバード ビジネス レビューのデータ分析サービス、「運転席からのマーケティング - データ分析に基づく顧客価値の創出」、2015 年



投稿者: Karen Budell - Google アナリティクス 360 スイート担当コンテンツ マーケティング マネージャー
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