大手アパレルの三陽商会は、6月末に中核ブランド「バーバリー」のライセンス契約が切れるのに伴い、継承ブランドを2015年秋冬から始動するとともに、ネット販売の強化を図る。また、3月中旬にはウェブチャネルをメーンとした新ブランドを立ち上げ、18年12月期が最終年の5カ年計画で掲げるEC売上高100億円(売上高構成比10%)の達成を目指す。
同社では「バーバリー」に代わる中核ブランドとして立ち上げる「マッキントッシュロンドン」の通販展開を9月に始める。また、日本オリジナルのレディースカジュアルライン「バーバリー・ブルーレーベル」とメンズカジュアルライン「バーバリー・ブラックレーベル」については英バーバリー社と新たなライセンス契約を締結。継承ブランドの名称をそれぞれ「ブルーレーベル・クレストブリッジ」「ブラックレーベル・クレストブリッジ」として展開することを決めた。
2つのブランドは現在のブランドコンセプトを継承しつつ、パリコレなどで活躍するファッションデザイナーの三原康裕氏をクリエイティブディレクターに起用。新たなブランド価値の発信に努める。新ブランドとしてバーバリーの名称やバーバリーチェック柄、ブランドロゴのホースマークは使用できないが、マイクロチェック(細かいチェック柄)は引き続き使用できるという。
新しい契約では従来の制約が緩くなり、ネット販売チャネルの活用に加え、雑貨などMDの広がりも期待できることから、「将来的には現行ブランドよりも2~3割は売り上げを伸ばしたい」(杉浦昌彦社長)とする。
一方、3月中旬には、三陽商会のスローガンである“タイムレスワークほんとうにいいものをつくろう”を体現した物作り視点のブランド「サンヨー・エッセンシャルズ」をウェブチャネル中心に展開する。メード・イン・ジャパンの物作りにこだわった品格あるベーシックな服を追求。ジャケットやシャツをはじめ、紳士服と婦人衣料のトータルアイテムを展開する(画像)。確かな物作りを伝える公式サイトを開設し、自社通販サイト「サンヨー・アイストア」と連携する。また、「路面店も早い段階で1店舗は開設し、オムニチャネル化を推進する」(杉浦社長)という。
“タイムレスワークほんとうにいいものをつくろう”を体現した物作り視点のブランド「サンヨー・エッセンシャルズ」
なお、三陽商会の14年12月期EC売上高は前年比11.2%増の31億7000万円。今期は新規ブランドのEC展開に加え、7月に自社通販サイトに新ECシステムを導入するほか、9月にはポイント制度導入による新客開拓と既存客の満足度向上を図ることにしており、前年比10.4%増の35億円を計画する。
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オリジナル記事:バーバリー契約切れの三陽商会、新中核ブランドの通販展開などでECを強化へ | 通販新聞ダイジェスト | ネットショップ担当者フォーラム
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