「好き」を仕事にすることは、いいのか、悪いのか | ikedanoriyuki.jp | Tribal Media House, Inc.

ikedanoriyuki.jp | Tribal Media House, Inc. - 2015年2月6日(金) 00:51
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いま、うちの会社では(いつもですけど)中途採用に力を入れており、人事の採用担当は週に10~20人程度の応募者の面接をしている。そこで結構な割合で「好きなことを仕事にする」「好きなことで生きていく」という言葉を聞くそうだ。また、新卒の面接ではほぼ全員から聞くそうです。

で、採用担当が読んで意見を聞かせてほしい、と言ってきたブログを読んでみた。

「好きなことで生きていく」ことの現実 – 狐の王国
http://d.hatena.ne.jp/KoshianX/20150118/1421547928

久々に人のブログを読んでブログを書きたくなったので、とても当たり前というか、自分が思っていることを書いてみる。

ブログの著者は、好きなことで生きていくことのメリットとデメリットを等身大で語っている。とても好感が持てるし、言っていることはすごく理解できる。

また、「好き」を仕事にしたときに現れる壁として、「スキルアップの壁」「好きであることに慣れてしまう」「老化で情熱が枯れる」リスクを指摘しており、最後はこう締めくくっている。

それでも「好き」なことで生きていきたいと思うなら、まずは健康に気をつけて、規則正しい生活と体に良い食事を心がけて欲しい。そんなものを気にしなくても「好き」に一直線でいられる人は、そもそもが超人なのである。「好きなことで生きていく」というのは、そんな超人たちと同じ舞台に立つということに等しい。それには、それ相応の覚悟と準備がいるものなのである。

それでも僕は思うのだ。

「好き」を仕事にしようぜ、と。

「好き」を仕事にするか、しないか議論は定番のテーマだ。賛成派と反対派が真っ二つに分かれ、答えのない議論が続く。唯一の答えは「人の自由」なんだけど、それを言っちゃーおしまいよ、ということで、少しだけ持論を書く。

一番多いのは、どんなに好きなことでも、仕事にすると義務が発生し、責任がともなうため、純朴に楽しめていた対象が徐々にツマラナイモノになってしまうからやめておけ。仕事は仕事。趣味は趣味として分けておいた方が懸命だ、というもの。

そりゃね、仕事ってのは相手から対価をもらって義務と責任を果たすことだから、楽しいことばかりじゃないわけです。大切なのは、義務が発生して、責任がともなっても、それでも好きかどうかってことなんじゃないかな。

サーフィンが趣味なら、波に乗れても乗れなくてもそれなりに楽しめるし、乗れなくたって誰に責められるわけでもない。天気とか悪くて気が乗らなければ、予定をキャンセルしてもいい。でも、プロサーファーになれば、大会で勝てなければスポンサーに怒られるし、賞金や契約金が減って生活が大変になる。二日酔いで気が乗らなくても、撮影があれば海に出かけなきゃならない。

それでも好きなのか。俺は、私は、これで食っていくんだ、これで生きていくんだって気概と覚悟はあるのか。

そして、言葉だけでなく、突き抜けるまで努力し続ける情熱はあるのか。

すべての世界で、勝敗は相対的な実力差によって決まる。だから、自分がどんなに努力をしようが、情熱をもとうが、相手がもっと情熱をもって努力をしていれば勝つことはできない。希望の会社や部署に入れないかもしれないし、プロとして一人前になれないかもしれない。それでも歯を食いしばって努力し続ける情熱と覚悟があるか。

ないのなら、そもそもそんなに好きじゃなかったものだろうから、趣味程度にとどめておいた方が懸命だ。本当に好きなことなら、努力は努力に感じないし、壁に当たろうが、誰かに怒られようが、挫折しようが、すべて己の成長であり、前進している証なのだ。

イチローは、仕事の前日、「明日も仕事だ」と考えているだろうか。心から野球が好きで、最高の舞台で、最高のプレーをする。そのために、毎日毎日愚直に努力をする。以上、なのだ。これほどシンプルで幸せなことはない。

人生は一回っきり。好きでもおもしろくもない仕事に毎日8時間も10時間も浪費し、週末がくることだけを心の支えに生きるなんてまっぴらごめんだ。「好き」を仕事にしよう。「好き」だから続けられる。続くからできるようになる。できるようになるからもっと「好き」になる。あとは、あなたの選択次第である。

最後に。

冒頭にも書いたけど、この議論は終わりがない。賛成派と反対派がいるので、議論が噛み合うことはないだろう。もしあなたが、「好き」を仕事にするか悩んでいるのなら、1つだけアドバイスがある。「好き」を仕事にしている人だけに相談をすることだ。その人は、メリットもデメリットも、可能性も限界も、自身の経験をもとに、建設的な話をしてくれるだろう。

決して、「好き」を仕事にしていない人に相談してはならない。かなり高い確率で反対されるのがオチだからだ。なぜなら、その人は「好き」を仕事にしていないため、これから「好き」を仕事にしようとしているあなたが眩しいのだ。羨ましいのだ。悔しいのだ。できることなら、「もうやってられないよなー。今晩飲みに行こうぜ」と誘える仲間でいて欲しいと思っている。だから、そっち側には行くな、危ないぞ、大変だぞ、苦労するぞ、と説く。

「好き」を仕事にするか。自分は幸せになれるのか。答えは、あなたの心の中だけにある。

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