管理サイトが突然、検索結果に出なくなった理由は…!? 外部リンクを使ったネガティブSEO被害実例と対策 | ネットPR.JP

ネットPR.JP - 2014年10月27日(月) 07:55
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悪いSEO

こんにちわ。ディレクターの竹本です。
Webサイトを管理、運営するご担当者の方は、「SEO」と言う言葉は聞いたことがあるかと思います。Webサイトの運営では多くの場合、検索結果(SERPs)からの流入は非常に重要な要素です。すでに適切なキーワードでSERPsの上位にあるサイトはそれを維持継続し、未だ上位に入れていないサイトでは良質なコンテンツを提供し、より上位に表示されることがサイトの閲覧者を増加させるために求められます。

「SEO」は、基本的には自分の管理するサイトをより上位に表示する為に行われる手法を言いますが、一方で、これを悪用して競合企業のサイトを攻撃するような「ネガティブSEO」というものが存在します。今回はこの「ネガティブSEO」について、身近で実際にあった事例を元に紹介、対応策をご紹介したいと思います。

まずはSEOについておさらい

検索エンジンで上位表示する為にWebサイトを最適化することをSEO(search engine optimization)と呼びます。Yahoo!やGoogleといった検索エンジンというものがインターネット上に生まれ、検索エンジンのユーザー数が伸びるにつれて考えられた攻略法的な概念です。

初期の検索エンジンのSERPsの順位は現在から考えると非常に簡単な評価指標に基づいて一覧を出しており、SEOという視点での攻略も比較的容易であった為、一時期はどんなワードで検索しようともアダルトサイトが上位を締めているような時代もありました。

そういった状況に対してユーザーの真に求めるコンテンツを提供すべく各検索エンジンはサイト評価の精度を向上していった結果、このSERPsを短期間に意図的に操作するような攻略方は、現在、非常に困難になっています。こうした背景により現在のSEOの考え方としてはガイドラインを遵守し、ユーザーに対してオリジナルで、より良質なコンテンツを提供することに絞られつつあります。

検索エンジンによるサイト評価の1つ”被リンク”について

ここでは主要な検索エンジンであるGoogleを元にお話を進めて行きます。サイト評価のアルゴリズムの1つにWebサイトが持つコンテンツそのものの評価とは別に、外部からの要因として他のサイトからの「被リンクの量と質」があります。「被リンクの量」は簡単に言うと、「他のサイトから沢山リンクされているサイトは良いサイトであろう」という考え方に基づいていますが、量だけの評価だと初期の検索エンジンのように自ら意図的に大量に生成したサイトからリンクを張ることで対象のWebサイトの評価をコントロールすることが出来てしまいます。

こういった安易にコントロールできる外部要因の背景を打破すべく、そのリンク元のWebサイトの質も同時に評価されるように評価のアルゴリズムを変え、Googleにおいては「ペンギン・アップデート」と呼ばれるタイミングで都度更新を行っています。

今時ずいぶん減ったとは思いますが、特にリンクを買うような行為は現在ではかなりバレやすくなっており、Googleからサイトのランキングを操作することを意図したリンクプログラムとしてペナルティ(SERPs順位を下げられる、インデックスから削除など)の対象になる可能性があります。

被リンクの評価に関してざっくりとまとめると以下のようなものです。

  1. 良質なコンテンツを持つサイトからの自然な被リンクを沢山持っている ⇒ 良いサイト
  2. 悪質なコンテンツのサイトから不自然な被リンクを沢山持っている ⇒ 悪いサイト

ここまではSEOに対しての考え方として良くあるお話ですが、気になるのが後者2.のネガティブな評価。

これ、悪意を持ってライバル企業のサイトに行ったら、どうなるでしょうか・・・?
逆に考えると自社サイトもやられる可能性があるとは思いませんか??

品質の悪いサイトを作り、リンクを張るだけで、意図的にターゲットのサイトの評価を下げることが出来てしまいます。怖いですね。そこで、次項から自社がこういったネガティブSEOの被害を受けていないかチェックする方法と、もし発覚した場合の対処方法を実際の事例を元にご紹介します。

悪意のあるリンクを張られていないかを確認する方法

まずは自社のWebサイトにリンクを張っている外部のWebサイトを調べます。方法はいくつか存在しますが以下の2つが代表的かと思います。

どちらのツールも完全に被リンクを網羅しているものではなく、代表的なものをピックアップした一覧を取得できるような仕様です。ここでは参照元サイトの情報がより詳しく確認できるOpen Site Explorerを使った方法でご紹介していきます。

出てきた怪しいリンク一覧

Open Site Explorerを使用すると対象のサイトへリンクしている参照元サイトの一覧を取得することができます。CSV形式で出力してざっと目を通すと、ちょっと気になるURL群を見つけました。

Open Site Explorerで抽出したなんか怪しいURL群

Open Site Explorerで抽出したなんか怪しいURL群

上記のURLの共通の特徴として、

  • URLが「http://xn--」で始まる多数のドメインが存在
  • AnchorText(アンカーテキスト)がすべて画像である

この2点から怪しさを感じて詳しく見てみました。怪しいと判断する内容としては検索エンジンの気持ちになって「不自然」と感じるもの(肌感覚)です。

この「http://xn--」で始まるURLは日本語ドメイン特有のものです。それぞれのサイトを個別に開いて見てみると以下のようなページが表示されました。

なんか怪しいリンク集ページ(ぼかしの青い文字の部分がテキストリンクの一覧)

なんか怪しいリンク集ページ(ぼかしの青い文字の部分がテキストリンクの一覧)

もっと怪しいリンク集ページ(ぼかしの赤い文字の部分がテキストリンクの一覧)

もっと怪しいリンク集ページ(ぼかしの赤い文字の部分がテキストリンクの一覧)

いずれもテキストリンクのみを並べた一覧ページで、ドメインの日本語部分やページタイトルは、「競馬」関連、「ダイエット」関連、「出会い系」関連など、自社のWebサイトの内容とはまず関連性の無い内容のサイトです。

おそらくGoogleの人が見たら高確率でスパム判定でしょう。

また上記にある「もっと怪しいリンク集ページ」はxmlという形式で生成されていますので、これ以外の量産されたサイトへ同じリンク集ページの引き込みが行いやすいデータになっています。つまり、氷山の一角の可能性もあります。

余談ですが、こうしたネガティブSEOは、見られたくないコンテンツが外部のサイトに乗ってしまった場合に、ガイドライン違反のリンクをひたすら与えて検索結果から消し去るために使う手法としても存在した方法です。

発見した場合の対処方法

悪意のある被リンクが存在することが確定的であった場合、とにかくGoogleに意図的でないことを知らせなければいけません。Google ウェブマスター ツールから以下の方法で申請を行います。

  1. リンクの否認ツールで関連の無いリンクだということを申請する。
  2. 手動ペナルティ(ウェブマスター ツールに警告が来ている)の場合、再審査リクエストを依頼する。特に警告が来ておらず検索順位が下がっている(アルゴリズムによる自動ペナルティ)場合はひたすら祈る。

一時的にペナルティを与えられても、こちら側が悪意を持ったスパム行為を恒久的に行っているようなWebサイトで無い限り、ペナルティから復旧する可能性は高いですが、それがいつ回復するのか、完全に回復するのか、は予測が困難です。ネガティブSEO対策はガンの治療と一緒で定期的な診断と予防、早期の対応が求められます。

Webサイトの管理者は主治医ですね。

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