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「買う気」の法則」 からご覧ください。
こまぎれの通勤時間を使ってようやく読み終わりました。
●山本直人著『
「買う気」の法則』アスキー新書
amazonの書評ではいろいろ言われてますが、個人的には山本さんらしい主張が多く詰まった良著だと思います。
まず冒頭で「額縁広告」から「戦う広告へ」と新しい広告の役割や問題解決について提起した後に、現在のマーケットが抱える課題や概況について歴史的な背景からも考察。
途中、「マスメディアの自爆と自縛」ということで、なんでテレビがメディアとしてこんなことになっちゃっているのかを山本さんの視点から解説していてここもおもしろい。
んで、本書で一番の餡子の部分、「
買う気を高める新法則」では、
購買時の慎重度×長期関与者の存在の2軸で4つの象限を形成するクロスメディアのABCDモデルを提言。それぞれの象限別に戦略の基本方針を解説しています。
関与度(Involvement)×購買(Purchase)のポジショニングマップはよく使いますが、山本さんの場合は1軸に「長期関与者の存在」を設定しているところが新しい。
全部が全部ハラオチはしてませんが、この視点で考えるとまたいろんなことが見えてくるのも事実。みなさんもぜひお試しあれ。
いずれにせよ、山本さんの消費者インサイトの考察はすごいと思う。別にそのことだけを書いている本ではないんですが、文章の1行1行からとか行間から山本さんの本質的な理解や深さがビシビシと伝わってくる。
マスメディアの現状や最後は人材論など、多少話が「買う気の法則」から脱線する箇所はありますが、良著です。正月本にオススメ。