マーケティングの未来はパブリッシングから始まる パート2 | SEO Japan

SEO Japan - 2010年7月29日(木) 17:02
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ソーシャルメディアの旗手ブライアン・ソリスから長編シリーズ記事、パート1に続いてパート2を。ソーシャルメディア最適化の手法からチーフ・エディトリアル・オフィサーの導入など幅広い話題。 — SEO Japan


ソーシャルメディアが、導入され、実践に利用されるようになるにつれ、一対多数の販売およびマーケティングメッセージから、意義深く、タイムリーなコンテンツを作成し、配信する真のメディア企業に進化することが出来るかどうかでマーケティングの未来が変わって来る。パート 1では、すべての企業はメディア企業 : EC = MCと言うアイデア、ソーシャルウェブに行き渡るメディアの様々なタイプ、エディトリアル・カレンダーの必要性、そして、ソーシャルオブジェクトの作成および配信を通して企業が知名度および存在感を得る仕組みを取り上げた。
パート 2では、機能的なメディアチームおよびチャンネルを確立するために必要なインフラ、そして、ソーシャルオブジェクトを最適化して、大幅に見つけてもらう確率および共有してもらう確率を引き上げる方法を探っていきたいと思う。
新しいCEO(チーフ・エディトリアル・オフィサー)を導入
エディトリアル・カレンダー、そして、このカレンダーが活躍する機会は限られているが、現在、そして、将来、競争を勝ち抜くためにはエディトリアル・カレンダーは欠かせないアイテムである。起業家から、地域の事業主、大企業の経営陣に至るまで、あらゆる事業の意思決定者が、ソーシャルメディアのポテンシャル、そして、ソーシャルメディアが、より分かりやすく、よりインタラクティブで、より消費者に焦点を絞った未来を実現する見込みを理解しつつある。しかし、ニューメディアのプログラムの確立を支えるために必要な変革を実施する意思決定者はごくわずかであり、また、とても残念なことに、会社および会社の文化の人間化を承認、もしくは率先する姿はほとんど見られない。繰り返すが、行動は言葉よりも雄弁である。だからこそ、会話よりも行動が求められているのだ。
当たり前のことだが、新しい役目を作り、新しいプログラムを支援する取り組みは、リソースに好きなだけアクセスすることが出来ればとても楽に行える。それが現実的であるか否かは別として、社内もしくは接触可能な範囲の人材にアクセスする必要がある。マーケティング、コミュニケーション、そして、PRは、現在既にコンテンツを作成し、配信している。 そして、彼らのコンテンツはトップダウンで作成される傾向があるが、豊かなコンテツを1対多数の大砲を使ってマーケットに放ったところで、期待したパフォーマンスにはほど遠く、見返りもほとんど期待できない。
上述の取り組みを行う部門もしくは個人の多くは、ブランドと言う名のオーケストラを構成する楽器のパフォーマンスに対する責任がある指揮者の監督下にある。会長であろうが、創設者であろうが、チーフマーケティングオフィサー(CMO)もしくは、営業部長であろうが、コンテンツ作成および配信に関する彼らの知識は、ソーシャルネットワークを活気づける法則や長所の足をひっぱてしまう。
そのため、私は新しい役職を作るか、もしくは少なくとも既存の役職に、今日の従来型のメディアの階層に存在する編集長のような役割を持つ新たな見識と責任を導入することを提案する。新しいCEOとは、あらゆる意図および目的において、チーフ・エディトリアル・オフィサーであり、タイミングよく関連するコンテンツを作成および配信し、魅力的で興味をそそるソーシャルオブジェクトとして、提供する役目を持つ。企業は、ソーシャルオブジェクトを解き放つと、今度はこのようなオブジェクトが、会話やリアクションを促進する代表的な人々に支持してもらい、ソーシャル・メディア・オプティマイゼーション(SMO)の手法を実装して、消費者が関連する情報を検索する際の“ファインダビリティ”を保証すると言う難題に取り組むことになる。
適切な人物がスタッフにいない場合、もしくは既存のベンダーのネットワークに存在しない場合のことを考え、アイク・ピゴット氏が一考の価値がある魅力的な選択肢を用意している。ジャーナリズムの進化、および、その進化を支える財源とシステムの影響を受けるすべてのメディアに容赦なく斧が振り下ろされにつれ、大胆な合理化が行われ、新しい機会の準備が整いはじめている。本物のエディターやパブリッシャーをチーフ・エディトリアル・オフィサーまたは編集長の役職に任命すると、その役割が分かりやすくなるのではないだろうか。
ソーシャルオブジェクトの最適化
先程仄めかしていた通り、ソーシャルオブジェクトは、ブランドの使命および目的をブランドの大使がいない状態でも代表する力を本質的に持っている。ソーシャル・メディア・オプティマイゼーション(SMO)は、サーチ・エンジン・オプティマイゼーション(SEO)の規律を拡大して生まれた派生語である。このような格言を耳にしたことがあるだろうか。“検索される可能性があるなら、それは、最適化することが出来ると言うことだ”。ソーシャルオブジェクトにもまったく同じことが言える。ユーチューブ、フリッカー、ブログのエントリ等のソーシャルネットワークに掲載する場合、このオブジェクトは各検索クエリに生成される結果ページの上位を巡って競争することになる。SMOは、関連する、または希望するキーワードが関係する情報を求めるために用いられた際に、ソーシャルオブジェクトが表示されるように最適化する取り組みである。
SMOは、ソーシャルオブジェクトの配信、そして、関連する検索クエリで上位に上がる力によって決まる。SEO + SMO = 従来およびソーシャルウェブでのファインダビリティが増幅する。
しかし、SEOを張り巡らせる際に伴うテクニカルな部分は、フェイスブック、マイスペース、ユーチューブ、そして、ツイッターのようなソーシャルネットワークで知名度を上げるために必要なプロセスとは異なる。また、コミュニケーションを取ったり、関連するコンテンツや興味深いコンテンツを見つけ、知り合いと共有したりするために費やす時間が長くなりつつあるのは、このようなソーシャルネットワークの内部である。そのため、今後はSEOに加え、このような新しい環境で認知度を高めるために、コンテンツに対してSMOプログラムを実装し管理しなければならない。
SMOプログラムを成功に導くには、ソーシャルオブジェクトを中心に据える必要がある。ソーシャルオブジェクトは、イメージ、動画、ブログのエントリ、コメント、ステータスアップデート、掲示板のメッセージ、そして、オンラインの会話の口火を切るその他のソーシャルなアクティビティを含む、私たちがソーシャルメディアで作成するコンテンツを意味する。そのため、情報および指示を積極的に求めている個人を結びつける手段としてのソーシャルオブジェクトの認知度を上げることがSMOの目的である。
ソーシャルウェブはメタデータに依存し、ソーシャルネットワークやブログにアップロードされたユーザーが作ったコンテンツのボリュームを“集団”を基に分類/組織化する。ある意味、私たちは役に立つソーシャルオブジェクトに索引をつけて、他の人たちが素早く、そして、容易に発見することが出来るように助けているため、ウェブの司書とも言える。
最低でも、ソーシャルオブジェクトは、キーワード、タイトル、ディスクリプション、または、タグを用いて、状況にあてはめる必要がある。
キーワード
キーワードとは、検索で関連する情報を見つけるために用いられる用語のことを指す。ソーシャルオブジェクトに対するキーワードを選択する際は、消費者およびインフルエンサーが用いるキーワードは、予測と一致しないことがある点を思い出してもらいたい。グーグル・アドワーズを訪問し、キーワードの候補を幾つか考案することを私は勧める:
https://adwords.google.com/select/KeywordToolExternal
また、ウェブサイトもしくはブログでウェブ分析ツールを使い、ビジターがどのような言葉を検索で用いてサイトにやって来るのか調べることも重要だ。こうすることで、キーワードを調整することが出来るようになる。
タイトル
タイトルは、コンテンツのオフィシャルな称号もしくは名称と言えるだろう。その他のマーケティングの形式のように、センセーショナルなタイトルや賛否両論のタイトルをつけることに標準を絞るのではなく、ソーシャルウェブのヘッドラインは、タイトルタグおよびキーワードをを全面に押し出す必要がある。ソーシャルメディアにおいては、ヘッドラインには、人々が接触を試みる際の検索パターンに明確にマッチするキーワードが含まれていなければならない。
デスクリプション
デスクリプションは、ソーシャルオブジェクトの背景をさらに浮き彫りにし、ビジターにコンテンツを見てもらい、それぞれのソーシャルグラフで広めてもらう役目を持つ。
デスクリプションのフィールドは、閲覧者にクリックしてもらえるような、オブジェクトの骨組みを作るまたとない機会と言える。デスクリプションを作成する際は、検索結果を操作するために書いたと思われないように、コピーに少なくとも事業/ブランドおよびターゲットとなる閲覧者に関連するキーワードを少なくとも3つは含めておきたい。
タグ
タグは、ソーシャルネットワーク内でソーシャルオブジェクトを分類し、体系化するキーワードである。
タグはフォークソノミーと呼ばれる、人々が協力して特定のネットワークでコンテンツに注釈をつけ、分類化するために、タグを作成し、管理する分類システムをベースに決められる。タグを効果的に分類するため、競合者、そして、製品のブランディングおよびマーケティングに関連するキーワードをタグに含めよう。
リンク
リンクは、ウェブの通貨であり、SEOにとっては欠かせない存在である。SEOと同じように、リンクはソーシャルオブジェクトへのトラフィックを増やし(閲覧数で計測)、内部の初期の検索結果でのランキングに寄与する。リンクは、オーソリティと同一視され、大規模な内部リンクのインフラを蓄積することで、ソーシャルオブジェクトの認知度に強力な慣性が働く。その結果、内在するソーシャルネットワークの検索から、グーグルやヤフー!のような従来の検索エンジンの結果に移動させることが可能になる。
例えば、ツイッターやフェイスブックでユーチューブの動画に戻るリンクを共有すると、フォーラムで動画が伝わる範囲を広げ、人々をコンテンツに結びつける可能性がある。ソーシャルネットワークの外側にいる人が、それぞれのソーシャルグラフでこの動画を共有すると、さらにソーシャルオブジェクトの知名度およびオーソリティのレベルがアップする。
「営業トーク」から影響トークへ
ブランドはそれだけでは生き残ることは出来ない。そして、ウェブサイトが目的地として役目を果たしていると言う考えは、正直に言うと、かなり時代遅れであり、もはやその役目を果たしているとは言えない。数多くのオンラインのアクティビティは検索から始まるため、ターゲットに選んだソーシャルネットワークの内部で、戦略的な情報の標識を作り、配置することで、私達のビジネスに続く道や橋が作られていくのだ。
この“着信型”のアンマーケティングは、意義深いコンテンツの生産を通じてさらに深みを増し、私達が価値およびストーリーを解決策およびアドバイスを探している人達に届ける上で役に立つ。私達は結果の一部になるか、もしくは、残念ながら検討から漏れてしまうかのいずれかの道を歩むことになる。
未来への道は、注目は無限に存在するわけではなく、また、徐々に減りつつある点を理解することから始まる。目的と価値を、注目が集中する場所、タイミング、方法を考慮して、直接個人と結びつけるのは私達の責任である。私達は関連性、発見してもらえる潜在能力、そして、共有してもらえる潜在能力を導入することで、自分自身を援護しなければならない。最も重要な情報を見てもらう代わりに、都合の良い決断を下してもらうことが、現在、最も優先されており、これが、オンライン社会の地位だけでなく、成功を収め、競合者に勝ちたいマーケットにおける地位を決定するのだ。私達は情報集め、および、意思決定サイクルの一部にならなければならない。人々および彼らが求める情報を理解し、彼らがコミュニケーションを取るために用いるネットワーク、ツール、そして、サービスに精通していなければならない。要するに、存在しない = 関連しない、普及 = ユビキタスと言う関係が成り立つ。そして、説得力のあるメディアを作成することで、私たちは存在感、知名度、そして、最終的に自分達に値する影響力を手に入れることが出来るのだ。

この記事は、Brian Solisに掲載された「The Future of Marketing Starts with Publishing Part 2」を翻訳した内容です。
今回はより具体的な内容が多く企業、特に大企業が本格的にソーシャルメディアを導入する際の参考になる点が多かったように思います。専任の編集長(チーフ・エディトリアル・オフィサー)を用意するのは大掛かりな話ではありますが、ソーシャルメディアの影響力を考えると企業規模が大きければ十分考えて良い項目ではと思います。マーケティング担当者が兼務でも始めはいいわけですし。しかし最後の「営業トーク」から「影響トーク」というくだりはたまたま日本語で韻を踏んだのですが、今後使えそうな表現ですね!次回のプレゼンの決めの言葉で使ってみますか・・・。 — SEO Japan
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