B2Bサイトの評価指標は売上よりもPV数、営業連携はするが業務システムとの連携はまだ/Web広告研究会 BtoBサイト運営調査
社団法人日本アドバタイザーズ協会Web 広告研究会は、West Web マーケティング委員会 BtoB マーケティングワーキンググループが行った「BtoBサイトの運営実態に関する調査」の結果を発表した。
- 調査対象:日本アドバタイザーズ協会加盟企業、Web広告研究会加盟企業および非加盟企業 合計617件
- 調査方法:郵送調査
- 調査期間:2010年11月8日~11月30日
- 回収数:130
調査によって、BtoBサイトを運営する担当部署の人数が1人と回答したのは3%に過ぎず、ほとんどの企業においてウェブサイトは複数の人員で運営され、相当規模の予算措置が取られるなど、BtoB事業においてウェブサイトの運営体制が整備されつつある状況が明らかとなった。一方、半数近くの企業で担当サイトと業務系データベースとの連携が行われておらず、利用する指標がページビューなど一部のものにとどまり、多くの課題が残されていることもわかった。
所属部署の人数は10人以上が55%
サイトの年間予算は500万未満の企業が最も多く全体の30%を占めるが、1億円以上(1億円以上5億円未満、5億円以上10億円未満、10億円以上)の企業も少なくなく、全体の15%を占める。
76%がPVを評価指標に
担当サイトの評価指標は「ページビュー(PV)数」が76%と最も多く、「ユニークユーザー(UU)数」の54%、「カタログ等の資料請求数」の40%が続く。PV、UU、延べアクセス人数など、アクセス解析に関連した指標が上位を占める一方、売上など経営に関連する指標を挙げる企業は多くない結果となった。分野別でみると、「食品・水産」の「メルマガや会員制度の登録者数」も50.0%と多い。
営業との連携は自動が40%、手動が27%
サイトと営業部門との連携では、資料請求/問合せ情報を「営業部門に自動配信」が40%、「営業部門に手動で配信」が27%と、ほとんどの分野が自動または手動による連携を行っていた。アクセス解析データは「営業部門に定期的にレポート」とする企業が30.8%、「営業部門が常に閲覧可能」とする企業も25%あった。
業務システムとの連携は45.%が「していない」
業務系データベースとの連携については、SCM(サプライチェーンマネジメント)系では商品データベースと連携している企業が16.9%、CRM(カスタマーリレーションマネジメント、顧客管理システム)系では顧客データベースと連携している企業が24.6%、問い合わせ履歴管理と連携している企業が19.2%あった。その一方で、業務系データベースとの連携をしていない企業が半数近くにのぼった。
今回の調査は、BtoBサイト(法人や団体、取引先、専門家などのBtoBユーザーを主な対象としたウェブサイト)を持つ企業に対してその運営実態を調査し、BtoBサイト運営各社が自社の位置付けを把握することを目的としている。Web広告研究会では、調査結果解説・報告会を兼ねたセミナー「B2Bサイトの運営実態から見る企業マーケティング」を3月8日に東京で開催する。
- 日時:2011年3月8日(火)13:30~15:30
- 会場:コートヤード・マリオット銀座東武ホテル 3F 龍田の間
- 定員:150名
- 参加費:一般2,100円、Web広告研究会会員社は1社(1口)2名まで無料、3名以上1人2,100円
- 詳細:https://www.wab.ne.jp/wab_sites/contents/1246
ソーシャルもやってます!