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ZOZOが個人のファッションブランドを立ち上げ支援、ECモールから商品を“生み出す”D2C事業をスタート

5 years 6ヶ月 ago

ファッション通販サイト「ZOZOTOWN」を運営するZOZOは、才能ある「個人」とファッションブランドを立ち上げるD2C事業を始めた。

プロジェクト名称は「YOUR BRAND PROJECT Powered by ZOZO」。ブランドの立ち上げに必要な資金提供、商品企画、生産、販売、物流、カスタマーサポートはZOZOが担う。「ZOZOTOWN」で培ったノウハウとネットワークで全面サポートする。

ブランドを立ち上げた個人には売り上げの15%を成果報酬として支払う。個人の投資はゼロ円でブランドの立ち上げから販売までを支援する。

D2C事業は、2020年度の成長戦略「MORE FASHION×FASHION TECH」で掲げた「商材拡張」の一環。インフルエンサー企画商品をZOZOが生産、「ZOZOTOWN」と自社ECで販売する戦略を掲げている。ECモールとして“売る”だけではなく、商品を“生み出す”取り組みを始める。

ファッション通販サイト「ZOZOTOWN」を運営するZOZOは、才能ある「個人」とファッションブランドを立ち上げるD2C事業を始めた
2020年3月期決算説明会資料でD2C事業のスタートを説明していた(画像は決算説明会資料からキャプチャ)

募集人員は10~20人程度。WEAR、YouTube、TikTok、Twitter、Instagramのいずれかで情報発信していることが必須条件となる。6月15日から25日まで、特設ページで一次選考応募受付を実施。2020年10月のブランド立ち上げをめざす。

瀧川 正実
瀧川 正実

マガシークがラジオでファッション情報を発信、「新しい生活様式」のテレワーク時代の女性リスナーにアプローチ

5 years 6ヶ月 ago

ファッション通販サイトを運営するマガシークは6月1日から、アナウンサーの住吉美紀さんがパーソナリティーを務めるTOKYO FMのラジオ番組「Blue Ocean(ブルーオーシャン)」の協賛スポンサーとしてラジオCMを開始した。

「Blue Ocean」は女性のための情報を数多く発信、多くの女性リスナーを集めている番組として知られている。マガシークはユーザーとの親和性の高さ、また、「天気」により左右される「ファッション」との関連性から、番組内の天気予報コーナーの協賛を決めた。

ファッション通販サイトを運営するマガシークは、アナウンサーの住吉美紀さんがパーソナリティーを務めるTOKYO FMのラジオ番組「Blue Ocean(ブルーオーシャン)」の協賛スポンサーとしてラジオCMを開始
「Blue Ocean」のHP(画像は編集部が「Blue Ocean」からキャプチャ)

新型コロナウイルスの感染拡大で「新しい生活様式」の1つ「テレワーク」が普及。この傾向は一過性ではなく、新型コロナ終息後の定着が見込まれている。このような状況下、既存ラジオ番組を聴取できスマホンアプリ「radiko」の3月のユニークユーザー数は約880万人を記録、前月比17%増と伸長している。

テレワークでは長時間1人で作業することが増え、直接対面して話す機会が少ないこと、作業中のBGMとして音楽ばかり聞いて飽きてしまったというような状況が発生。ラジオの需要増に影響していることが想定される。

さまざまな市場で需要やニーズの変化が起きている中、手ぶらでコンテンツを聴取できるラジオをはじめとする音声メディアに注目が集まっている。

マガシークはテレワークなど「新しい生活様式」を模索するリスナーに対し、「ファッション」の観点から「明日が楽しくなる」情報を提供していくとしている。

ラジオを活用した販促では、自転車ECサイト「cyma-サイマ-」を運営するエイチームが、市場シェアの獲得に向けてラジオやテレビCMを活用して新規顧客の獲得を推進。通販業界ではメディアミックスで事業を行うジャパネットたかた、はぴねすくらぶ(旧メディア・プライス)、日本直販などの通販企業がラジオを活用している。

石居 岳
石居 岳

プロの有人チャット接客とAIシナリオをセットにした「WhatYa Lite Pack」、空色が月額5万円で提供

5 years 6ヶ月 ago

オンライン接客サービスを提供する空色は6月15日、商品購入促進のメソッドを活用したチャットボットと、プロの有人接客を組み合わせたオンライン接客サービス「WhatYa Lite Pack」(ワチャライトパック)の提供を開始した。初期費用は無料、月額5万円

空色は2013年の創業から、これまで累計4,000万件以上のチャット対応実績があり、「ECサイト上の売上向上」など大手企業の目的に合わせたオンライン接客のノウハウと実績を積み上げてきた。

「WhatYa Lite Pack」は、空色が豊富な実績を持つアパレル・インテリア業界に特化し、サービスを提供する。その他の業界については順次対応する予定。

大手企業で実績があるAIチャットボットシナリオを活用

大手企業での成功実績があるシナリオをAIチャットボットに活用することで、導入企業は簡単にチャットコマースを開始できる。

オンライン接客でさまざまな商品を提案してきた経験を持つスタッフが導入企業の代わりに接客を行う「有人チャットセンター」をセットで提供。チャット接客対応できるスタッフが不足している中小企業でも、負担なく開始できるという。

国内で提供されているチャットツールの多くは「問い合わせ対応の効率化」を目的としているが、空色では「商品購入」の促進に注力している。大手企業の運用実績から導き出されたメソッドをチャットボットに活用。プロのチャット有人接客をセットにし、導入企業の売上向上を支援する。

「WhatYa LITE Pack」の強み
「WhatYa Lite Pack」3つの強み(画像は空色のサイトから編集部がキャプチャ)

デジタル化のリソース不足に課題を持つ中小企業が対象

空色は「WhatYa Lite Pack」の開発背景について、次のようにプレスリリースでコメントしている。

新型コロナウイルスの感染拡大により、消費活動が思わぬ形で急速にデジタル化へ進みました。(中略)こうした状況下で、リアル(店舗など)に集中させていた売上割合を、デジタルを組み合わせた形へと急速に進めようとする企業が増えています。

しかしデジタル化を進めるにあたり、社内リソースに課題を持たれている企業も多く存在しています。

そこで、店舗運営とデジタル化を並行して進めるためのリソースが不足している中小企業を対象に「WhatYa Lite Pack」を提供していく。

公文 紫都
公文 紫都

初日の注文数は2,000件!「益子Web陶器市」成功の裏側に落ちないShopify 【ネッ担まとめ】 | ネットショップ担当者が 知っておくべきニュースのまとめ

5 years 6ヶ月 ago
ネッ担まとめ

イベントやキャンペーンでアクセスが急増すると売上アップのチャンスですがサーバーが落ちる危険性もあります。Shopifyは費用も安くて落ちないのが強みです。

瞬間的なアクセス急増をさばくならShopify

【「益子Web陶器市」成功の立役者に聞く】準備期間3週間で想定の4倍の売上獲得 | 日本ネット経済新聞
https://netkeizai.com/articles/detail/1032

まとめると、

  • 栃木県益子町で毎年春と秋に開催されている陶器市が今年はWeb上で開催された。6,000件弱の注文を獲得し、想定の4倍となる4,700万円以上の売上、約55万件のアクセスがあった
  • 初日に2,000件以上の注文が入ったが、地元の販売店に協力してもらい、破損のクレームは5件以下に抑えらた
  • 出品者もWebでの販売に手応えを感じており、自分たちでもネットショップを作ろうという機運が高まっている

期間中の売り上げは4700万円以上となり、アクセス数は55万件、注文件数は6000件弱となりました。初日に2000件以上の注文が入りましたので、思っていた以上にアクセスや注文が集中しました。
─益子町 産業建設部観光商工課 水野大人氏

販売を開始して1、2時間でとんでもない注文が来て、こんなに売れるんだと思ったのが正直な感想です。
─ECサイトの構築支援を担当した StoreHero CEO 黒瀬淳一氏

コロナの影響で中止になったイベントが多い中、陶器市をWebで開催した益子町の事例です。サーバーが重くなったり落ちたりしなかったのがポイントです。サーバーが落ちてしまうと売れるチャンスを逃してしまいますので、ネットショップには強いサーバーが必要ですが、固定費がかるので増強はなかなか難しいです。Shopifyの良さは絶対と言っていいほど落ちないところなので、カート選びが正解だったということですね。

ただし、関連記事にあるようにShopifyは癖があることに注意です。

関連記事

越境ECは長期戦で考える

コロナ禍のインバウンド激減で越境ECが再注目!売れる自社サイトを作るコツはモールとの併用にあり | ECzine
https://eczine.jp/article/detail/7913

まとめると、

  • 越境ECサイトの構築を手がけるジェイグラブにはこの3月〜4月、1日に何本も「越境ECサイトを作りたい」という問い合わせがあった。ほとんどの事業者が越境EC未経験
  • 越境ECは長期戦で考えることが重要。数か月で売上をあげようというような考えでは成功しない
  • 海外のユーザーはeBay、AmazonなどグローバルECモールの評価をすごく気にするため、モールに出店しないことにはユーザーからの信頼が得られない。刀剣などを扱うショップでは自社サイトのみの販売に切り替えるのに5年かかった

eBayでの5年間に蓄積した高評価のレビューを残しておくことが重要ですから。購入者はeBayの過去の評価レビュー、ID名などを頼りに自社サイトを検索し、自社サイトにたどり着きます。問い合わせが入ったらすばやく返信したり、顧客宛てにリピート購入を促すメールを配信したり、あえて紙のカタログを日本から送ったりと、コツコツと積み上げてこられました。やはり、越境ECでそれなりの売上を達成するには時間がかかるんです。
─ジェイグラブ 代表取締役 山田彰彦氏

日本で海外の商品を買う時も不安があるように、海外の人も日本の商品を買うのは不安です。信頼を得るには自社サイトよりもモールが有効とのことなので、いきなりネットショップを立ち上げるのは考えたほうが良さそうです。日本の感覚では売れないということを強く認識しておきましょう。

Amazonが認知度・利用率ともにトップ

2020年5月総合EC・ネットスーパー利用動向調査 | MMD研究所
https://mmdlabo.jp/investigation/detail_1867.html

まとめると、

  • MMD研究所の調査によると、総合ECの利用経験で最も多いのは「Amazon(n=2,067)」で81.6%、次に「楽天市場(n=2,026)」が74.8%、「Yahoo!ショッピング(n=1,969)」が56.3%だった
  • 総合ECを現在利用している1,830人にメインで利用しているモールを聞いたところ、「Amazon」が52.0%と最も多く、次に「楽天市場」が28.7%、「Yahoo!ショッピング」が11.3%だった
  • スマートフォンを所有する18歳~69歳の男女2,128人に、利用しているポイントについて複数回答で聞いたところ、「Tポイント」が71.7%と最も多く、「楽天ポイント」が58.3%、「Pontaポイント」が47.8%だった
利用しているポイント
https://mmdlabo.jp/investigation/detail_1867.htmlより編集部でキャプチャ

モールとしての認知度と利用率ははAmazonが1位のようです。スマホユーザーを対象とした調査なので、スマホを使っているとAmazonが便利だということなんでしょうね。ポイントに関してはTポイントと楽天ポイントが強いので自社独自のポイントを発行するのであればクーポンにしてしまうのが良いかもしれません。他で使えないポイントは貯めないですよね。

EC全般

【コロナ禍の消費行動調査】ECモールの利用者は堅調に増加、ECを使った高齢者は継続意向が高い | ネットショップ担当者フォーラム
https://netshop.impress.co.jp/node/7704

2020年4月と2月を比べたユーザーの伸び率は、「Amazon.co.jp」が6.0%増、「楽天市場」は10.5%増、「Yahoo! ショッピング」が14.1%増。

ロコンド、爆売れ「通販スニーカー」を生んだ裏側 | 東洋経済オンライン
https://toyokeizai.net/articles/-/354931

「2019年後半からテレビCMを減らし、オリジナル商品の企画・開発を本格化させる方向に転換」した結果です。

ワークフローの問題がeコマースのカスタマーエクスペリエンスに影響を及ぼす | U-Site
https://u-site.jp/alertbox/food-shopping-covid19

自社都合で考えているとユーザーの不満になることが多いです。長い記事ですが当てはまることがあれば改善を。

1画面1質問形式のエントリーフォームでカゴ落ち削減、「futureshop」にエントリーフォーム最適化ツールを導入 | ネットショップ担当者フォーラム
https://netshop.impress.co.jp/node/7708

フューチャーさんは追加機能が豊富ですがその都度費用がかかってしまうのが悩ましい。

ECサイト作成・モール進出前に必要なのは土台固め サイト設計や訴求内容の決めかた教えます | ECzine
https://eczine.jp/article/detail/7897

ECは売れてなんぼ。作ることは目的ではないです。

ECで「値上げ」の、やり方・考え方。利益率を上げて健全化するには? | コマースデザイン
https://www.commerce-design.net/blog-staff/200609-priceincrease/

何も考えずに値上げをしてはダメです。値上げ候補を選んでから。

今週の名言

過去の自分に対して、サッカー以外で何を変えたらよかったかと問われたら、間違いなく「睡眠」と答えます。
─FC東京 林彰洋選手

眠りがパフォーマンスを変えた FC東京の林選手が語る「睡眠力」 | Forbes JAPAN
https://forbesjapan.com/articles/detail/34792

コロナの影響でスマホの利用時間が増えている人も多いと思いますが、スマホレスで良い睡眠をとらないと良い仕事もできません。私も寝る前の1時間は紙の本を読んで頭を落ち着けてます。

森野 誠之
森野 誠之

2020/4広告業売上、全体では前年同月比21.3%減、マス4媒体は同20.4%減、ネット広告は同7.0%減

5 years 6ヶ月 ago
2020/6/15の経済産業省の特定サービス産業動態統計調査から。
http://www.meti.go.jp/statistics/tyo/tokusabido/result/result_1.html

全体では前年同月比で21.3%減。統計の確認できる1989年1月以降で最悪の記録だ。

テレビは18.1%減、新聞は32.9%、雑誌は26.0%減。インターネット広告は7.0%減。屋外広告は26.1%減。交通広告は21.5%減。折込・ダイレクトメールは54.2%減。

インターネット広告は再びマイナスに。マス4媒体は7カ月連続ですべてマイナスと、2019年10月の消費増税以降の不調が続いている。雑誌のマイナスは60カ月連続、折込み・ダイレクトメールは41カ月連続マイナスといった状況。

また、すべての分類でマイナスで、これは2009年9月以来の出来事だ。今回は新型コロナウイルスの影響が甚大だったようだ。


noreply@blogger.com (hiromi ibukuro g)

<小川卓の「海外ウェブマーケティングニュース解説」> 第9号の配信

5 years 6ヶ月 ago

f:id:ryuka01:20200511093427p:plain

6月16日に配信されるメールマガジンの内容です。

 

www.mag2.com

 

foomiiでも配信を始めました(値段は同じ)。

foomii.com

 

というわけで中身をちょいだし!

 

 

■目次
1:【PickUPニュース】「良い」コンバージョン率とは?「Black Lives Matter」とブランド
2:【ヘッドラインニュース】気になった海外のウェブマーケテイング関連を一言コメントと共に紹介します!
3:【Q&Aコーナー】皆さんから頂いたご質問にお答えします!
4:セミナー等のお知らせ

 

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■【PickUPニュース】:「良い」コンバージョン率とは?
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筆者がセミナーで受ける質問の中で頻度が特に高いには「平均値」です。

 

例えば「直帰率の平均値」「うちの業種だとだいたい何ページくらい見ている」「メディアサイトでの滞在時間は?」「この商品ジャンルのコンバージョン率は?」といった具合です。
内心は「わからん!」と思っておりますが(笑)そういった参考数値は皆さんが興味あるテーマであることは日々実感しております。

 


こういった数値に関しては様々な調査がありますが、ランディングページ作成サービスを提供している「unbounce.com」が2020年5月に公開した「Conversion Benchmark Report」。1.9億訪問・1900万コンバージョン・34,000ランディングページと大量のデータに基づいており、面白いなと思ったので紹介をいたします。

 

unbounce.com

※なおデータはコロナ禍前の2019年のデータに基づいています


このレポートのよい所は「平均値」はおまけで、「中央値」を中心に内容を紹介しているところです。平均値だとはずれ値等によって大きく引っ張られるため、今回のような調査の場合はより適切ですね。

 

実際の数値は以下の通りでした

「業種別コンバージョン率(中央値)」※平均値を見たい方は記事をご覧ください

 

(以下略)

=====

 

本メルマガは月2回配信しており、海外のウェブマーケティングに関するニュースを取り上げています。上記内容以外にも、ニュースヘッドライン(数行解説)やQAコーナーなども用意されています。

 

月額550円/月(税込み)で、初月は無料です。今月登録いただくと、今月の過去配信メルマガ(上記内容含む)も読むことができます!

 

www.mag2.com 

情報収集のお供によろしければぜひぜひ。

 

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雇用過剰と人手不足の企業間で雇用をシェアするマッチングを無料で実施[産業雇用センターの新型コロナ対策]

5 years 6ヶ月 ago

公益財団法人産業雇用センターは、新型コロナウイルス感染症の影響によって雇用過剰となった企業、人手不足など課題を抱える企業の間で雇用をシェアするためのマッチングを無料で行う取り組みをスタートした。

名称は「雇用を守る出向支援プログラム2020」。一時的に雇用過剰となった企業が従業員の雇用を守るために、人手不足などの企業との間で雇用シェア(在籍型出向)を活用しようとする場合、双方の企業に対して出向のマッチングを無料で行う取り組み。

公益財団法人産業雇用センターがスタートした「雇用を守る出向支援プログラム2020」
「雇用を守る出向支援プログラム2020」のスキーム

雇用シェア(在籍型出向)は、出向元事業主および出向先事業主双方との間に雇用契約関係がある雇用形態。

公益財団法人産業雇用センターは業界団体を通じて出向支援に関する情報を個々の企業に提供してもらい、雇用過剰の企業(送出企業)と人手不足の企業(受入企業)の異業種における人材ニーズに関する情報を収集。送出企業と受入企業間の在籍型出向のマッチングを行う。

事業の縮小を余儀なくされた事業主が労働者に対して一時的に休業、出向などを行って労働者の雇用維持を図った場合に休業手当、賃金の一部を助成する「雇用調整助成金」がある。出向元が出向者に給与を支給している場合、新型コロナウイルスの影響に対応する「雇用調整助成金」(特例措置)では、「1か月以上1年以内」の出向に関して1日1人あたり1万5000円(上限額)を支給する助成金制度の対象となる。

産業雇用センターは全国47都道府県の県庁所在地の事務所にて、無料で企業からの相談に対応するとしている。

瀧川 正実
瀧川 正実

雇用調整助成金(特例措置)をさらに拡大。助成額1.5万円、解雇なしの中小企業の助成率10/10、適用期間9/30まで延長など

5 years 6ヶ月 ago

新型コロナウイルスの感染拡大の影響で売り上げが減少した事業者が、休業手当を支給して従業員を休ませた場合、政府がその費用の一部を助成する「雇用調整助成金」(特例措置)の1日1人あたり8330円の助成額上限を1万5000円とする案などを盛り込んだ「新型コロナウイルス感染症等の影響に対応するための雇用保険法の臨時特例等に関する法律」が6月12日に成立。厚生労働省は「雇用調整助成金」(特例措置)を拡充した。

「雇用調整助成金」(特例措置)の拡大ポイント

雇用調整助成金の特例措置の拡大
雇用調整助成金の特例措置の拡大(厚労省公表のパンフレットからキャプチャ)

助成額の上限額を引き上げ

1日1人あたり助成額の上限額8330円を、企業規模問わずに1万5000円へ引き上げた。対象は2020年4月1日から9月30日までの期間、休業もしくは教育訓練。

解雇などを行わない中小企業の助成率の拡充

解雇などをせずに雇用を維持している中小企業の休業および教育訓練に対する助成率は、原則9/10(一定の要件を満たす場合は10/10など)となっていた。この助成率を一律10/10に引き上げた。大企業は従来通り3/4。

対象期間の遡及適用

助成額の上限額引き上げ、拡充について、既に申請済みの事業者も4月1日にさかのぼって適用することが可能。労働局・ハローワークで追加支給分(差額)を計算する。

既に「雇用調整助成金」が支給もしくは決定している事業者には後日、追加支給分(差額)を支給。既に支給申請しているものの、支給決定されていない事業者は追加支給分(差額)を含めて支給するとしている。

なお、過去の休業手当を見直し、従業員に追加で休業手当の増額分を支給した場合は、増額分について追加支給の手続が必要となるという。

「雇用調整助成金」の追加支給について(厚労省公表のパンフレットからキャプチャ)

緊急対応期間の延長

「雇用調整助成金」は、4月1日から6月30日までを緊急対応期間として特例措置を講じてきたが、終期を9月30日まで延長した。

被保険者期間要件の撤廃など、緊急対応期間の前から講じていた特例措置は、対象期間の初日が9月30日までの間にある休業などに適用することにした。

出向の特例措置

「雇用調整助成金」の支給対象となる出向は、出向期間が「3か月以上1年以内」とされていたが、緊急対応期間内において「1か月以上1年以内」に緩和した。

◇◇◇

実店舗を持つ企業、売上減少の影響を受けている小売・EC企業を中心に「雇用調整助成金」を活用しながら休業した従業員の給与を補償、新型コロナウイルス感染症の長期化やアフターコロナを見据えて、手元資金の流出を最小限に抑えようとする動きが出ている。

通販・EC業界では、ファンケルが直営店舗を休業しながらも、直営店舗スタッフ約1800人の給与を100%補償する方針を公表。雇用調整助成金を活用するとしている。

丸井グループでは店舗スタッフ約1900人に対し、臨時休業以降の給与は全額を補償。雇用調整助成金を申請している。

瀧川 正実
瀧川 正実

コロナ禍でもEC売上前年比450%達成の秘訣を「うちるWEB陶器市」にECエバンジェリスト川添隆氏が聞くウェビナー【6/16開催】

5 years 6ヶ月 ago

ネットショップ担当者フォーラム編集部は6月16日(火)午後2時〜、無料ウェビナーを開催します。

テーマは、「売上前年比450%の『うちるWEB陶器市』。オンラインで陶器市を始めたら、なぜ人気ECに!? コロナ禍でも強い『秘訣』を探る」。

ECエバンジェリストの川添隆さんが、「うちるWEB陶器市」を運営するユーチルの竹澤秀明代表に以下のような疑問をぶつけ、人気ECサイトを作る秘訣を探っていきます。

  • なぜコロナ禍でも注文が殺到?
  • EC売上を伸ばすための運営上の工夫
  • リアルの陶器市の世界観をどうやってオンラインで再現している?
  • アクセス数を増やすために取り組んでいること

詳細や申し込みについてはこちらから、または下記のバナーをクリックしてご確認ください。ウェビナーでは川添さん、竹澤さんに、読者の皆様が日頃ECサイトを運営する上で抱えている悩みや疑問にお答えいただくQ&Aタイムも設ける予定です。

コロナ禍でEC売上前年比450%を達成したオンライン陶器市のECサイトが人気を集める理由【6/16無料ウェビナー】参加申し込み▼

 

上のバナーをクリックすると申し込みページに遷移します
公文 紫都
公文 紫都

コロナ禍のジャパネットはコールセンターの「3密」対策をどうやって実現した?

5 years 6ヶ月 ago

テレビ、紙媒体(カタログなど)、ラジオ、ECなどメディアミックスで通販を展開してるジャパネットホールディングス(ジャパネットHD)。

2019年12月期の連結売上高2076億円(前期比2.1%増)の大半を担う通販事業の受注で、コールセンターは中心的な役割を果たしている。

ジャパネットの売上高推移
売上高推移(画像はジャパネットHDのホームページから編集部がキャプチャ)

ジャパネットHDは新型コロナウイルス感染拡大を防止するため、

  • 座席数は3分1程度に減らし、感覚を空け普段は開けないドアや窓も開放
  • 電話を自宅で受け付けできる仕組みを導入。選抜したコミュニケーターのみで対応
  • 外出自粛の影響で宿泊者が減少しているホテルに対し、コールセンターとしての活用を提案。1室1人の環境で電話を受け付ける「ホテル受注」を実施

などの対策を展開している。「ホテル受注」は、需要が減ったホテルを一棟まるごとジャパネットHDが借り切り、コールセンターとして活用する新しい取り組み。ホテルの個室を1人のコミュニケーター(コールセンターのオペレーター)専用の部屋として割り当て、業務を遂行。ホテルまで公共交通機関を使わずに通勤できるコミュニケーターを中心に、出勤する体制を取っている。

250人以上のオペレーターが「ホテル受注」

厳重なセキュリティー対策を講じているジャパネットHD。コロナ禍において、セキュアで迅速なテレワーク環境への業務移行、「3密」の状況を回避しながらのコールセンター業務の継続が喫緊の課題となっていたという。

「ホテル受注」など「3密」を回避しながら事業を継続するために採用したのが、ユニアデックスが提供するクラウド型ネットワークサービス「Wrap(ラップ)」。新たな機器を購入することなく、プライベートLTEを使いセキュアな環境で企業ネットワークを利用できる点などを評価した。

ジャパネットのコールセンター
「3密」対策を施しているジャパネットのコールセンター

「Wrap」は、テレワーク時に利用する端末がリモートアクセスで必要となるさまざまなコンポーネントをクラウド上で提供する仕組み。既存VPNルーターやインターネット回線を利用するだけで、リモートアクセス環境を構築できる。

「Wrap」をインストールした端末は、オンラインになるとセキュアな社内ネットワークに接続できる。最低限の操作で社内ネットワークに接続するので、オペレーターへの初期教育や問い合わせ対応などの運用負荷を大幅に軽減しながら、迅速なコールセンター業務のスタートが可能になったという。

コールセンター業務においては、CRMや通話ソフトなどさまざまなアプリケーションを利用するが、「Wrap」を使うとテレワーク環境からでもすべての既存システムを使用できるとしている。

すべての端末に対してセンター側から直接通信が可能。センターからのテレワーク端末への制御、オペレーターへの支援など従来のリモートアクセス環境では難しかった運用を実現している。こうした施策で、ジャパネットは250人以上のオペレーターの「ホテル受注」を実現しているのだ。

石居 岳
石居 岳

デジタル時代の人材&チーム作りとは――業務をうまく回すためのツール活用、モチベーションが上がる組織作りとは?【後編】

5 years 6ヶ月 ago

新型コロナウイルスの感染拡大によって、ネット通販などの“デジタルの力”を再認識させられた企業は少なくない。「ウィズコロナ」「アフターコロナ」を見据え、ビジネスのデジタル化をどのようにシフトしていけばいいのか。企業のデジタルシフトに知見が深いビービット・宮坂祐執行役員、元EC責任者で現在は人材育成に関する事業を手がけるECマーケティング人財育成(ECMJ)の石田麻琴代表取締役の対談の後編前編はこちら

デジタル人材の育成、現場で使える武器と道具の整備が重要

宮坂祐氏(以下宮坂)企業のデジタル化にはツールの活用が必須です。いわゆる“武器”です。ただ、身の丈にあっていない武器を装備しては意味がありません。今までいろいろな企業を見てきましたが、大企業では「この機能は使わないよね」といったものが入っているケースが多いですよね。ツールの導入が社内の成果になっていることも少なくありません

石田麻琴氏(以下石田):私がよく聞くのは「上長(や経営陣)が話を聞いて契約してきた」というケースですね。現場からは「上長(や経営陣)が導入を決めてきたから、自分たちの業務にはマッチしていなくて……」といった声があがっている

宮坂デジタル化を支援するツールは、最低限必要な機能がそろっているものから使うことがいいと感じています。要は、ちゃんと使いこなすことが大事だということです。普段、多くの人が使っているワークシートもツールですから。ツール活用の前提として、自分たちは何をしたいのか? それを実現するためには何が必要なのか? といったことから考えることが重要ですよね。

宮坂 祐 株式会社ビービット 執行役員/エバンジェリスト
宮坂 祐 株式会社ビービット 執行役員/エバンジェリスト
一橋大学法学部卒業後、2002年にビービット入社。
コンサルタントとしてメディア、金融、通信、メーカー等のデジタル戦略立案・ウェブサイト成果向上プロジェクトを数多く実施。2016年に金融財政事情研究会より「顧客を観よ~金融デジタルマーケティングの新標準」を刊行。グロービスマネジメントスクールでクリティカルシンキングなど思考系クラスの講師を務める

石田:そうですよね。目的を達成するためのマーケティングを設計し、それにはどんなデータが必要なのか? まずはその工程が必要不可欠。マーケティングはまずデータを選定するのが本質的なところだと思います。アクションと検証はセットですから。

宮坂:多くの企業が使っているワークシートを例に話をしていきましょう。企業の現場担当者の多くが、ワークシートを作り過ぎだと思うんです。理想的なことだと思いますが、それを埋めていく作業だけでも現場は大変。行き過ぎると、ワークシートのセルを埋めること自体が仕事になってしまうケースもある。ワークシートって無限に増えていくじゃないですか?

石田:真面目な人ほど、ブラッシュアップしようとワークシートの数を増やしてしまうんですよね。雑誌は、厚くすればするほど売れなくなる、というのを聞いたことがあります。情報が多ければ良いわけでもない。それと一緒で、増やし過ぎると使いにくくなってしまう。同じことを継続して行い、積み上げいくことが重要なんですよね。ECMJはワークシートを増やすことはできる限りしないようにしています。

宮坂:ただ、その案配って難しいですよね。ワークシートを埋めることは、仕事をするという強制性の側面があります。仕事内容によってワークシートの役割が変わってくる。ビービットはユーザーエクスペリエンス(UX)の会社。クライアントの施策管理シートには、ユーザー像、流入の文脈(どういう状況かなど)の洗い出し、クライアントが抱いている期待、ユーザー、状況などが一連のセットになっています。そのワークシートをきちんと埋めていくとやっぱり効果的です。UX力をアップさせるための作業を強制するためのツールなんです。ただ、それを埋める作業はめんどくさいと言えばめんどくさい。

石田:ECMJは、ワークシートは数値確認以外ではスポット的な扱いでしか使っていません。たとえば、競合チェックは年間に数回。日常的に触れてもらうのはほとんどがデータ系です。

石田 麻琴 株式会社ECマーケティング人財育成 代表取締役
石田 麻琴 株式会社ECマーケティング人財育成 代表取締役
早稲田大学第一文学部卒業後、ネット通販ベンチャー企業に6年間勤務。マーケティング統括として「Yahoo!ショッピング」月間ベストストア8回受賞。全国第1位獲得。2011年株式会社ECマーケティング人財育成を設立。デジタルマーケティングの運用体制・運用サイクル構築を支援。BPIA常務理事/DX研究会ナビゲータ。JDMCマーケティングシステム活用研究会リーダ。中小機構販路開拓支援アドバイザー。著書「ECMJ流!原理原則」シリーズ

宮坂:売り上げ、コンバージョン数、アクセス数などは明確に算出できますからね。たとえば、今月は月商500万円、先月は515万円、その数字を見たときに「だから何?」と感じる方って多いですよね。数字は無機質。本来は数字から仮説を立てて、理由の推察などをしなければならないのですが……。

石田:もちろん、数値をブレイクダウンするための管理表は作ります。商品別の売り上げ、閲覧数、販促をかけたときの効果など。フレームワークと分析表は分けています。

宮坂:経営者、業務担当者は見るものが増え過ぎて、通常の業務が回らないといった弊害が出てきませんか?

石田:そうですね。そこは“重点なポイントのみ”を見てもらうように顧問先にお願いしています。“道具過多”にならないように、ポイントを絞った「割り切り」が重要なんですよね。数値を見る場合、「絶対に日々見ないといけない数値」「1か月毎に目を通す数字」などと切り分けをしています。今の世の中の風潮は、「やらなくても良い業務」がどんどん増えているますよね。まずは優先順位をつけて、割り切ること。できること、優先順位が高いものから徹底的に潰していくように心がけています。いつでもリソースは有限ですから。

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デジタル人材の育成は成功体験の積み重ねを

石田:業務の積み重ねが成果につながっていなかければモチベーションはアップしません。やはり、スタッフの皆さんに早い段階から成功体験を積み重ねていってもらうことが重要になります

宮坂:ほんと、そこは重要だと思います。どこから手をつければいいのか、何からやるべきなのか、選択の連続が成果なんですよね。

石田:私は過去の成功体験を掘り起こすことが、まずは社内で簡単にできることだと思っています。成功体験には原理原則を知る宝の山が眠っていますから。ここをマーケティングの基点にするのが基本だと思います。

宮坂:つまり、成功体験という結果ではなく、原理原則を理解するということですね。そうすれば他のことにも応用できる。

石田 麻琴 株式会社ECマーケティング人財育成 代表取締役 宮坂 祐 株式会社ビービット 執行役員/エバンジェリスト

石田:ECサイトの新規顧客を増やす方法は、「広告(アフィリエイトなども含む)」「検索対策」「メディア対策(SNSなど)」の3つしかない。こうした原理原則を知っていれば、「新規顧客」で売り上げを伸ばす施策でどのようなアプローチをしていけばいいのか、簡単に判断を下すことができる。原理原則を理解していけば、ビジネスの視野も広がると思うんです。

宮坂:ただ、ECの担当者が意思決定をしていくのは難しくありませんか? 分解していくと、いくらでも分解できてしまう。経験豊富な責任者レベルであればすぐに意志決定ができますが、経験を積んでいないと難しい側面もありそうです。

石田:ECMJがまず社内で啓蒙していることは、「今のお客さまは何であなたのお店を選んでいるのか?」「何で買うようになったのか?」ということを深く考えること。商品を購入してくれた“お客さま”に、さまざまな宝が埋まっているからです。お客さまからいただく問い合わせももちろん、いま持っているデータ、リソースでお客さまときちんと向かい、そこから得られるものを収集しましょう、と。実際、カスタマーサポート担当が受けたお客さまの情報が、マーケティング担当者に回ってきていないケースって多いんですよね。

宮坂:私は課題をフレームワークで分けて、得られるビジネスインパクトで判断しています。たとえば、縦軸に売り上げなどの成果、横軸に手間と時間、投入するコスト、実現スピードなどを組み合わせません。最初に行うのは、すぐに着手することができて、改善インパクトの大きいものから着手し、成功体験を積み上げていくようにしています。つまり、早く結果が出る課題に着手し、毎月1個ずつ施策をやり続けてある程度の成功パターンを作る。軌道に乗ってきたら中長期的な課題に位置付けているもの(時間がかかりコストがかかるもの)を同時並行で走らせます

マネージャークラスの責任者はこうした視点を持つと、他の部署の方を一緒に巻き込みやすい。デジタルトランスフォーメーション(DX)も、成功体験を作りつつ、同時並行で大きな改善に着手し、他の部署も巻き込んでいく方法がベスト、つまり組織を動かしやすくなるんです。

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瀧川 正実
瀧川 正実

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